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Re: 手探り航法・旅日記

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通常 Re: 手探り航法・旅日記

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depth:
46
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2006-9-9 13:59
hide  長老 居住地: 兵庫県  投稿数: 629
hideです。
 ここしばらく、香港上空でテスト飛行を続けています。前回(9月1日付)書かせて頂いた「マカオ名物…オフセット進入路を飛ぶ」の補足としまして、「アプローチの際、どうやったら正確に旋回できるか」というテーマで、リポートをお届けします。計器飛行に役立ちそうな、旋回に関するノウハウや補正値を、あれこれ集めてみました。

●ベースターンの進出距離を決める:
 マカオ空港・オフセット進入路のための、フライトプランや説明図を書くときに、私がちょっと悩んだのは…
  「差角○○度の、涙滴型のベースターンを描くには、
   VORやフィックスなどの基点から、何マイル進出した
   時点で、ターンを始めればいいのか」
 …という問題でした。これは、フライトシムで遊び始めてから、ずっと抱えている課題だといっても、過言ではないですね。今回はまず、これをきちんと整理してみます。

 計器飛行の場合、もっとも基本的なアプローチ方法は、空港にあるVORやNDB上空に到着して(この位置を「ハイステーション」と言います)、いったん滑走路への進入方位と、ほぼ反対の方向へ10nmほど進出しながら高度を下げ、190〜200度くらいのターンをして、滑走路に正対してファイナルアプローチをする、いわゆる「ベースターン」の飛び方です。これは国内のほとんどの空港の、進入コースに採用されています。

 ベースターンは一般的には、標準旋回(1分間に180度の角速度)で行いますから、飛行速度(kt)を60で割ったら、1分間に飛ぶ半円形の、弧の長さが分かり、さらに円周率で割れば旋回半径が出ます。
 旋回の部分は、ハイステーションから遠ざかる直線コースと、滑走路に近付く直線コースに挟まれた内接円ですから、この半径と、旋回の差角(2本の直線コースの交角)が決まれば、「基点(無線局)から、何マイル進出して旋回を開始すればいいか」は、三角関数で簡単に出ます。試しにセスナC310用に、差角が10度、15度、20度の場合の進出距離を計算し、次のような一覧表にしてみました。

 【標準旋回によるベースターン表】
(単位はnm)
▼144Kt(C310巡航速度)の進出距離:
180度旋回の弧の長さ=2・40 その半径=0・76
差角   ターン角度 進出距離  所要時間
10度:  190度   8・72    3分38秒
15度:  195度   5・82    2分25秒
20度:  200度   4・38    1分50秒
23度:  203度   3・8     1分35秒

▼110kt(C310進入速度)の進出距離:
180度旋回の弧の長さ=1・83 その半径=0・58
差角   ターン角度 進出距離  所要時間
10度:  190度   6・7     3分39秒
15度:  195度   4・44    2分25秒
20度:  200度   3・34    1分49秒
23度:  203度   2・90    1分35秒

(最後に出てくる、差角23度の計算例は、前回ご紹介したマカオ進入訓練の初期段階で行う、ホールディング・パターンへの、ティアドロップ・エントリーの旋回に当たるものです)

 …例えば、北向きの滑走路(RWY-36)があって。あなたは110Ktで北方から空港に近付き、空港VORの真上を通過してから、差角10度のベースターンをするとします。この場合、あなたはVORから170度(または190度)でアウトバウンドコース(局から遠ざかる直線コース)に乗りますが、この時に何nm進出すればいいかと言いますと。「110Kt」の表にある「差角10度」の部分を見れば、距離は6・7nmで、所要時間は3分39秒だと分かります。これだけ飛んだ時点で、右(または左)に190度の標準旋回をすれば、ぴたりと滑走路に正対できるわけです。ここから無線局(と滑走路)に向かう、インバウンドコースをたどって高度を下げ、着陸です。

 表をご覧下さればお分かりのように、進出距離は対気速度次第で変わりますが、差角が同じでしたら、進出の所要時間は、速度が変わっても常に同じです(表では有効桁数の関係上、少し誤差が出ていますが)。
 従って、C310やC172P以外の機体にも、この所要時間は原則、そのまま適用できます。またこれをもとに、任意の機体の進出距離も計算できます。ベースターンは、ディパーチャー(出発経路)でもよく使われますので、正確に飛べるようになっておけば、計器飛行は格段に楽になります。

●リード・ターンを行う:
 ここで実際にIFR用のチャートに沿って、進入コースを正確に飛ぼうとすると、新たな問題が起きます。ある変針点(VORやフィックス)で旋回して、新しい直線コースに乗る場合、変針点の真上で旋回を開始したのでは、タイミングが遅すぎて、旋回経路が外側へふくらんでしまいます。
 これを防止するには、DMEの距離表示を見ながら、変針点の幾らか手前で、旋回を開始する「リード・ターン」を行えばいいのですが、どの程度、手前で曲がればいいのかを知るには、先ほど算出しました、旋回半径の数値が役に立ちます。
 例えば直角に変針する場合は、変針点から標準旋回の半径分だけ手前で旋回に入ればいいですね。144Ktの場合ですと、0・76nm手前です。

 もちろんリード量は、旋回角度によって変化します。飛行中にいちいち計算するのは、非常に面倒ですので、旋回半径をもとに、幾つかの速度と旋回角のリード量を計算してみました。

・90度以下の旋回:
 リード量=sin旋回角×旋回半径
・90度を超える旋回:
 リード量=sin(旋回角−90度)×旋回半径+旋回半径

 …以下が計算結果です。
144Ktの場合:(C310巡航)
旋回角 旋回半径の修正倍数  リード量
 30度      0・5       0・38nm
 45度      0・7       0・53nm
 60度      0・87      0・66nm
 90度      1・0       0・76nm
120度      1・5       1・14nm

同様に、110Ktの場合:(C310アプローチ、C172P巡航)
旋回角  リード量
 30度  0・3nm
 45度  0・4nm
 60度  0・5nm
 90度  0・58nm
120度  0・87nm

 …ついでに、もっと計算してみましょう。
旋回角  75Kt    200Kt    250Kt
 30度 0・25nm 0・53nm 0・67nm
 45度 0・28nm 0・74nm 0・93nm
 60度 0・35nm 0・92nm 1・16nm
 90度 0・4 nm 1・06nm 1・33nm
120度 0・6 nm 1・59nm 2・0 nm

 …75KtはC172Pのアプローチ速度です。200Ktと250Ktはジェット機用(中間アプローチ速度と、10000ft以下の制限速度)です。ジェット機のファイナル・アプローチは、多くの機体で125〜130Ktですが、これは110Ktと144Ktのリード量の中間値で、代用できると思います。

     ○

 これらの表を使って、香港国際空港周辺のVORを標的に、さまざまな旋回を行ってみました。
 その結果、ベースターンはかなり正確で、基点のVORからコンパスを頼りに、行って帰ってきた直線コース2本の交点が、最初の基点から0.2〜0.3nmくらいのずれで済み、きれいな涙滴型を描きました。これは実際は、VORラジアルに乗って飛ぶ区間ですから、まずは十分な精度でしょう。

 リードターンのテストも、変針点にVORを使いました。DMEで距離を確認しながら直線コースでVORへ近付き、計算表にあるリード量に従って、やや手前から旋回に入り、新たな直線コースへ離脱。この2本の直線の交点を見て、VOR局からのずれを測定しました。結果は、いずれも0.2〜0.3nmのオーバーシュート(行き過ぎ)でした。
 これは、なぜでしょう。

●さらに、VORからの相対高度も考慮する:
 実はリードターンには、誤差を生む要素が一つあるのです。機上のDME指示器に表示されるのは、VOR(=DME)局からの水平距離ではなくて、高度を折り込んだ「局からの直線距離」です。直角三角形に例えると、DMEが示すのは、底辺ではなく斜辺の長さなのです。
 FlightGearは、この誤差を正しく再現しています。そこで仮に高度3000ft(約0・5nm)を144Ktで飛行中、90度旋回に必要なリード量0・76nmを取って旋回を始めるには、DMEが実際は…
   _____________
  √(0.5×0.5)+(0.76×0.76)=約0.9(nm)

 …を指したときに、旋回に入ればいいことになります。この、高度による誤差の量を、距離別に幾つか計算してみました。

水平距離 DMEからの直線距離
0・3nm    0・39nm
0・5nm    0・70nm
0・7nm    0・86nm
  1nm    1・12nm
  2nm    2・05nm
  3nm    3・05nm

 結果はこのようになりまして、プロペラ機で多用する1nm未満のリード量ですと、DME表示が実際の水平距離よりも、最大0・2nmほど大きく出ることが確認できました。私の飛行試験結果と、うまく一致します。
 補正には、やはり表を作るのが簡単でしょう。(Excelで計算ツールを作ることも考えましたが、FlightGearとAtlasを起動中にExcelまで使うのは、ある程度メモリーを圧迫しますし、飛行中の操作が煩雑になりそうです)

●一覧表をアップロードしました:
 私が作った一覧表は、ベースターンの進出距離表とリードターン表に、簡単なDME修正表を足して整理した、JPEG画像です。「標準旋回ベースターン表」の名称で、「マイアルバム」にアップロードしておきましたので、ご参考になりましたら幸いです。

 「標準旋回ベースターン表」の読み方は、これまでの説明でお分かり頂けるかと思いますが、末尾に載せた「高度別リード量補正値」について、改めてご説明します。いまお話しした、DMEの距離表示の誤差を、補正する部分です。
 例えば110Ktで90度の旋回をする場合、表にある「リード量」の一覧を見れば、VOR局などの0.6nm手前で、旋回を開始すればいいことが分かります。ここで「高度別リード量補正値」一覧の「水平距離」の行から、0.6に近い数字を探します。ここで「0.5」と書いてある列を見ますと、高度1500ftの行には「+0.1」という補正値が入っていますので、基本的なリード量の0.6nmにこれを足し、VORの0.7nm手前から旋回を開始すればOKです。
 同様に、高度が3000ftでしたら、補正値は「+0.2」ですので、表に示されたリード量0.6nmに補正値0.2nmを足して、0.8nm手前から旋回すれば、ほぼ正確な旋回が出来ます。

 この表を使って、実際に超低空(300ft)と1500ft、3000ftを飛び、144ktと110Ktの2種類の速度で、あれこれ旋回のテストをしてみたところ、オートパイロットでもマニュアルでも、調子のいい時は、VORから0・1nm以内の誤差で旋回できました。アプローチの乱れなどで、0・3〜0・4nmずれることもありますが、まあ実用的なレベルに持って来れたかな、と思っております。
 …私は、うっかりミスが多いタイプですので、もし一覧表をお試しになってミスを発見されましたら、どうぞご一報をお願い致します(^^;)。

(実機では一体、こうした修正を、どう計算しているのでしょうね。アメリカのサイトには、パームトップ・コンピュータ用のナビ関係ツールが、シェアウエアなどで多数公開されていますが、ああいうのを使うのでしょうか。それとも「体で覚えて」しまうのかな。そう簡単ではないとも、思いますが)

●旋回計は、「針幅旋回」にセットする:
 最後にマニュアル操縦時の、旋回計の使い方についてお話しします。以前他のスレッドで、「旋回計の針を、標準旋回マークに合わせても、旋回の角速度が速すぎて、30秒くらいで180度回ってしまう。どうしたらいいか」とのご趣旨の書き込みを拝見しました。私は「FlightGearの旋回計は、確かに不正確ですね。とりあえず、オートパイロットを使うと解決します」などと、ご返事を申し上げた記憶があります。

 しかしこれでは、ご参考になりませんね。私も前回、マカオ進入でオートパイロットが不調になり、機体が発散性の、首振り運動を起こしてしまった際、やむを得ずマニュアル操舵で飛行しましたが…久しぶりに計器を見つめながら、マニュアルで飛んでみると大変楽しくて、これは何とか、旋回計を使えるようにしたいと思いました。
 今回、ちょっとテストしてみましたら、旋回計の、飛行機の形をした指針の下面を、標準旋回マークの上面を指す位置(指針の肩と、マークの肩が、ちょうど合う位置)にセットすると、ほぼピタリと、標準旋回になることを発見しました。C310とC172Pで試しましたが、うまく行きましたので、ご報告致します。皆様もぜひ、お試し下さい。
 (私が大昔、リンクトレーナーで習った、古いタイプの旋回計には、上向きの針が1本付いており。中央上部にあるマークと、「肩と肩が触れ合う位置」になったときが標準旋回でした。これをインストラクターから「針幅旋回」と呼ぶのだと習ったので、私は、今回発見した旋回計の使い方も、これにちなんで針幅旋回と呼んでいます…)

●おまけ●
 FlightGearのオートパイロットを使って、自動離陸する方法がありますが、ご存じでしょうか。機首方位を、滑走路の真方位(HUDに表示されています)に合わせ、速度設定をアプローチ速度にセット。高度は、場周経路や出発経路の高さに合わせます。自動的にスロットル全開になり、ブレーキを放すと、勝手に直進して離陸します。まだC310でしか試していませんが、プロペラ機につきものの左右への偏向も、かなり上手に修正しますよ。
 高度を入力する代わりに、ある程度大きな上昇率を設定すると、非常に短時間の滑走で離陸します。ちょっとリアリティーを欠く気もしますが、役に立つかも知れません。MSFS2000でも、ほぼ同様の現象を確認しており、私は滑走路の短いシカゴ・メイグスフィールド空港から、満タンのリアジェットを離陸させる際などに使いました。
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