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Re: 手探り航法・旅日記

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通常 Re: 手探り航法・旅日記

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66
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2007-2-10 15:01
hide  長老 居住地: 兵庫県  投稿数: 650
hideです。
 広い北海道の旅も、ようやく最終航程です。
今回は、中標津(なかしべつ)空港VORの上空から飛行を再開。一応のゴールとした新千歳空港に降りますが、燃料にゆとりがあったため、さらに青森県へ戻って、三沢基地まで足を伸ばしました。

 先日またまた、FlightGearの新しいナビゲーション技術を思いつきましたので、まずはそのお話から、ご紹介致しましょう。

●飛行機が「迷子になれない」時代:
 先日、本屋さんで雑誌を立ち読みしていましたら、「多くの自家用ヘリや軽飛行機が、実はカーナビを積んでいる」という記事に出会って、かなり新鮮な驚きを感じました。
 最近は小型機の世界に、すっかりGPSが浸透したようですね。航空用のGPSは、自機より高い地形を、赤く表示して衝突を警告するなど、多くの機能がありますが、誰もが雲の中を計器飛行するわけではなく。自家用機では資格上、有視界飛行のみという方も、少なくないと思います。となれば、平面的な位置だけを示すカーナビでも、十分に航法の補助として役立つ…ということなのでしょう。

 昔、初めて「天候」のあるシミュレータ(MSFS.4 Mac版)を買った時、航法機器の勉強をせず、いきなりジェット機で離陸しましたら、滑走路がみるみる雲に隠れてしまい、帰れなくなりました(^^;)。
 これ以来、「ヒコーキというものは、不用意に飛び立ったら、簡単に迷子になるものだ」と痛感しています。また大昔の冒険飛行時代の、ベーシックな航法技術や、その源流となった船の航海術にも深い興味がありますので、多様な航法の勉強をして遊んできたのですが、いまや飛行機は、実機もフライトシムも、画面に現在地が出るのは当たり前。そう簡単には、「迷子になれない」時代なのですね。

 そこで私も、従来のややマニアックな航法研究と並行して、「どうやったら、Atlasを十分に使いこなして、もっと簡単に飛べるか」を、もう少し探ってみたくなりました。新しいアイディアを2件ご紹介します。

●Atlas画面から、地形の標高を読む:
【Atlas標高カラーチャート】
 航空図なしに、Atlasだけで飛行すると、山の標高が分からなくて不便ですね。そこで地形の表示色から、大ざっぱな標高が判読できるよう、小さな色見本を作りました。標高は「Atlaspalette」内のデータが使えると思ったのですが、実画面と合わないので、UFOで富士山の南斜面を滑走して計りました。「Atlas標高カラーチャート」という名称で「マイアルバム」にアップしましたので、ご覧頂けましたら幸いです。
(サムネイル表示では、いささか文字が汚いですが、ダブルクリックして頂くと、ずっときれいに見えます)

●Atlas画面に、方位・距離情報を追加する:
【Atlas分度器航法】
 FlightGearには「空のカーナビ」Atlasという、強い味方がありますが、現状では、現在地と飛行経路を表示するだけです。これに…
 (1)目的地に向かうための機首方位。
 (2)目的地まで、あと何nmか。何分かかるか。
 …を表示させることが出来れば、非常に便利だと思います。

 Atlas自体の改造は困難ですが、次善の方法として、自機を中心とした360度の大型方位盤を、Atlas画面に重ねて表示し、さらに未来位置を示す同心円状の距離目盛りも表示すれば、(1)と(2)の情報を計算抜きに、画面上で直読することが可能になります。これで、ずいぶん操縦が簡単になるはずです。

 幸い、こうした全周方位盤は、すぐに手に入ります。
以前、06年6月10日の本連載でもご紹介しました、フリーウェア「分度器で測りましょ Ver.1.05」がぴったりです。これはパソコン画面上に、四半円か半円、または円形の分度器を、好きな大きさと色彩・透明度で表示するツールで、「ダイゴ文具店」というサイト…
     http://www6.ocn.ne.jp/~dagc/
…で公開しています。
 (このサイトには同心円表示ツールもあります。これを使って、マップに同心円+放射線の目盛りを重ねると、とてもカッコいいのですが、倍率調整の自由度が低くて不便でした。今回は、分度器の方を使います。距離情報は分度器の半径から、目測することにしますが、このあたりは後日、もっと改良したいと思っております)

【分度器の設定法】
 「分度器で測りましょ」をダウンロードして、真上がゼロ度の右回り全周表示とし、目盛り表示を黒、背景を明るいグレー、透明度を30〜40%に設定。分度器の中央を、Atlas画面の自機に合わせます。
 またAtlas画面の緯度表示(緯度の1分=距離の1nm)を目安に、分度器の半径を20nmに合わせておきます。これは、ブロンコの巡航速度200Ktでは、6分間の飛行時間にあたりますので、飛行距離と所要時間の目安になります。
 Atlasマップの縮尺を「Zoom In」「Zoom Out」キーで変更すると、分度器の半径が示す距離・飛行時間は、次のように変化します。

  【マップ縮尺率】【分度器半径】【飛行時間】
  ・起動デフォルト  20nm     6分
  ・ZoomOut1回  26nm     8分
  ・     2回   34nm     10分
  ・     3回   44nm     13分
  ・     4回   57nm     17分

 最後にFlightGearの画面表示ですが、HUDをオンにします。これで準備が終わりました。

【行きたい場所に即、ナビゲート可能】
 分度器の使い方は、非常に簡単です。飛行中、Atlas画面上で行きたい地点を探し、その方位を目盛りから読み、HUDのコンパスを見ながら旋回して目的地に機首を向け、Ctrl+Wキー(ウイングレベラー)を押すかオートパイロットの設定で、機首方位を固定するだけです。

 実際にこれを使って、青森空港から八甲田山、十和田湖上の御倉山、弘前市を経て、青森空港に戻るショート・フライトをやってみましたが、十分に正確な飛行が可能でした。
 またAtlas画面で滑走路の方位を見て、分度器半径から距離を目測すれば、かなり正確にアプローチも可能です。(滑走路に正対し、5〜10nm手前で、高度1500ftに降りておけば楽勝です)

 また風力補正は、事前に計算しなくても飛行可能です。分度器目盛りで針路のずれを発見し、勘に頼って修正しても目的地に着きますが、正確を期すには「倍角度法」を使います。例えば5分間飛んで左に5度ずれたとしますと、次の5分間に右10度の修正を行い、その後は右5度の修正角を維持すれば、ほぼ正確な針路に乗ります。

 この新航法を、APN(Atlas Protractor Navigation)と、勝手に名付けました。通称「Atlas分度器航法」です(^^)。ではこれを、北海道で試してみましょう。

●「消えた砂洲」の謎:
 前回セーブしました、中標津空港VORの上空から、フライトを再開します。この部分のフライトプランを、再掲しておきましょう。

★中標津VOR 111.45
     ▼280deg18nm(281deg191Kt)
△摩周湖
     ▼253deg18nm(255deg194Kt)
△雄阿寒岳
     ▼232deg59nm(235deg198Kt)
★帯広VOR 109.65
     ▼269deg57nm(271deg192Kt)
★鵡川VOR 116.40

 …中標津上空から、さっそく摩周湖に向かおうと思ったのですが、すぐ東の海岸には野付半島という、長さ28キロもある面白い形の砂嘴(さし=湾曲した長い砂洲)がありますので、ちょっと見物に出かけました。「Atlas分度器航法」なら、コース変更は簡単です。
 Atlas画面で半島を探して分度器を見ると、針路は真方位95度、距離は約16nm先…とすぐに判明。さっそく上空へ。
 ところが眼下の半島は、根元の部分しか見当たらず、ひたすら海が広がっています。またFlightGearが不調になったのかな? と冷や冷やしながら、じっくり海を見ると…あった! 陸地の一部が、海面のテクスチャーに化けていたのです。(航法自体は正確でした)

 これは、以前から目にする問題です。少なくとも私のパソコンでは、冬景色を選ぶと、テクスチャーが頻繁に、冬枯れの原野から雪原へ、またツンドラへと、ランダムに切り替わってしまいます。夏景色は155種のテクスチャーがあるのに、冬景色は39種しかないため、アプリが適当に割り当てるのでしょうか。そしてたまには…地表が「海面」になってしまうわけですが、なんとかしたいものですね(^^;)。では次の目標へ。

●目的地、よりどりみどりの、簡単ナビ:
 最初は摩周湖と勘違いして、隣の屈斜路湖へ行ってしまいましたが…順調に航法を続けまして、さらに雄阿寒岳から、マリモで有名な阿寒湖、その西の雌阿寒岳へ。雪と岩の色をした、ごつごつした山頂を至近に見ると、背筋が寒くなるような迫力です。「Atlas分度器航法」では面白いように簡単、かつ正確に、目標へ到達します。

 ここで計器盤右側に、赤ランプが点灯。大容量の補助タンクが、とうとう空になったのです。機内タンクから自動給油されますから、エンストはしませんが、選択スイッチを機内タンクに切り替え。これで赤ランプが消えました。燃料はまだ2000Lbs(400nm、2時間分)あります。

●広大な山と平野…道南を行く:
 「Atlas分度器航法」は、近距離では極めて便利なことが分かりました。ただし、ひたすら距離を稼ぐ航程では、やはりVORをオートパイロットでトラッキングした方が楽で、正確でもあります。というわけで、以後は帯広VORを受信し、しばらく「Atlas分度器航法」の精度を確認。やがてVORのみに切り替え、HUDを消して帯広へ向かいます。(VOR航法は磁気方位ですので、そのままHUDのコンパスを使うと、偏差の約8度分だけ誤差が出ます)

 眼下は、ひたすら霧と山々と原野、ときどき道路。北海道の広さが、ひしひしと迫ってきます。ようやく着いた帯広から、鵡川VORのラジアル269度に乗り換えました。
 ゴールの新千歳空港には、正規の計器着陸コースでILS進入をする計画ですが、鵡川VORはその初期進入フィクスに当たります。

●たそがれの新千歳空港へ:(以下すべて磁気方位)
★鵡川VOR 116.40(ここからユキイ・イースト・アライバル)
     ▼180deg8nm(182deg206Kt)
     ▼270deg約10nm(272deg192Kt)
     ▼002deg約3nmで…
△YUKIIフィクス(鵡川VOR-240degラジアルとの交点)
     ▼002deg16nm(ILSアプローチ)
◎千歳空港RWY-01L(ILS 110.90)
(ILS故障時は千歳VOR-116.90から14deg4nmでRWY)

 新千歳に向かう、東の計器進入コース「ユキイ・イースト・アライバル」に入ります。鵡川から真南に8nm飛んで海上に出て、真西に変針し、やがてDMEが、鵡川VORから12nmを示した時点で、002度へ機首を向ける「コの字型」コースです。
 北への旋回を終えた時点で、ちょうどILSコースに乗るのですが、この場所がYUKIIフィックスにあたることから、「ユキイ・アライバル」の名があります。(Atlasマップには「YUKI」と出ますが、誤記のようです)

 7500ftまで上げていた高度を、徐々に下げます。長旅に少々疲れて、鵡川上空で南下すべきところを西に向かい、やり直し。後はほぼ正確に飛びましたが、YUKIIは2nmほどずれて通過しました。
 もっとも、私の古い航空図には鵡川VORがなく、事前に書き込んだくらいですから、フィックスの位置も変更された可能性があります。(私のチャートにはまだ、新千歳空港もないんです)(^^;)

     ○

 …「長い一日」を実感したかったので、ちょっと早すぎますが、ここから時刻設定を「Dusk」(日没)に切り替えました。冬の空はどんどん暮れて、ぐっと寂しい雰囲気に。
 新千歳のILSを受信し、オートパイロットをロック。機体は正確にローカライザをたどります。これを確認のため…HSIを拡大表示していましたら、どんどん機体が沈んでいるのに気付いて、あわてて上昇。手動でグライドパスに乗せました。新千歳のILSに、何か問題があるのでしょうか。危うく太平洋に突っ込むところでした。
 間もなく、千歳・新千歳両空港の華やかな灯火が、ぐんぐん近づいて来まして…滑らかなタッチダウンです。こんばんは、新千歳。

●ついでに、本州まで行ってしまおう:
 燃料はまだ1101Lbs残っています。ならば青森まで行ってしまえと、滑走路上でNAV1を函館空港にセット。続いてADFを数nm南にある、航空路の起点を示す千歳NDBにセット。すぐ離陸します。
 空港の見事な夜景を見下ろして、機首を南へ。千歳NDBを起点にVOR航法を開始し、2倍速ですっ飛んで、函館上空を通過。そのまま津軽海峡へ飛び出しました。
 高度8000ftで、星空の海峡を横断。青森上空に進入します。

 ブロンコの夜間飛行にも、多少慣れてきましたが、青森空港はゴーアラウンドすると低い丘陵があります。思い切り広い所に降りたくて、ずっと東の三沢基地へ向かうことにしました。
 私の航空図では、三沢はTACANしかないのですが…ちゃんとVORTACに改良されており、楽々と飛行を継続。ILSがまったく受信できなかったのが、最後のハプニングでしたが、広くて長い滑走路にゆったり着陸。燃料の残りは259Lbs(巡航50nm、15分相当)でした。

     ○

 やっと、北海道フライトの完了です。
全航程  :約1280nm。
飛行時間:約6時間30分(2倍速は考慮外の模擬時間)
使用燃料:6365Lbs。
平均燃費:1nmあたり5.0Lbs。

 途中で1回離着陸したためか、燃費は、機体が軽くなった後半の方がわずかに悪化し、全体に予想をやや下回る結果でした。ブロンコのエンジンは、低空ほど高出力のようですので、津軽海峡で少々高度を上げたことも影響したのでしょう。しかし一応、これだけの航続力が実証されたとも言えます。
 一休みしましたら、次は岩手県を南下するつもりです。
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