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Re: 手探り航法・旅日記

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通常 Re: 手探り航法・旅日記

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depth:
48
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2006-10-7 15:13
hide  長老 居住地: 兵庫県  投稿数: 650
hideです。
 今回は、台湾の台北国際空港から、いよいよ日本領・南西諸島の与論島上空を通過。石垣島を経て、宮古島のお隣にある、下地島空港に向かいます。


■台湾から南西諸島へ■(コンパス偏差=偏西約3.3度)
  (マップデータ:e120n20.tgz )
 以下の表記:「度」は真方位。
         「TH」は風向風速を補正済みの真方位
           (=オートパイロット入力用)
         「deg」は磁気方位(VORラジアル用)
         「GS」は対地速度(風を補正済み)

◎Chang Kai Shek(蒋介石)国際空港 VOR-114.30
   ▼68deg(71度)16.5nm
★Anpu-VOR(112.5)
   ▼「R-595」 99deg(96度) 42nm GS133 TH95.5度
△GRACE(N25.06.24-E122.17.24)
   ▼R-595 99deg(96度)38.8nm
△PARTO(N25.02.00-E123.00.00)
   ▼180度34nm GS143.6 TH175.6度
★与那国VOR(115.30 N24.27.52-E122.60.00)
   ▼99deg(95.7度)64nm「B62」 GS133 TH95.5度
★石垣VOR(117.70 N24.20.27-E124.11.08)
☆石垣NDB(349)
   ▼071deg(66.3度)58.7nm「B62」 GS134 TH67.8度
△SJE66(N24.44.04-E125.10.11)
   ▼346度(342.7deg)5.5nm
(ベースターンを行う場合は、下地島VORのハイステーションを
通過後6度に変針、110ktで3.3nm進出して左200度ターン、
166度で進入すれば滑走路)
★下地島VOR(117.10 N24.49.19-E125.08.37)
◎下地島空港(RWY346度ILS110.90ー166度ILS111.50)

●さよなら、台湾:
 台北の、蒋介石国際空港を出発します。
 リアルウエザー機能の雲量は、1800ft few、4500ft broken。風向風速は3000ft80度10Kt、6000ft90度11Kt、9000ft12Kt。この数値をもとに、例によって「Virtual E-6B」を使って風向風速の補正計算を済ませ、「TH」「GS」を上記のフライトプランに追記しました。
 本来は、各区間の予定飛行時間も書き込んでおき、実際の飛行時間と比較して、進み遅れがある場合は、飛行速度を調節すべきです。しかし途中で倍速モードを使ったりすると、時間管理の計算がややこしくなるので、ここでは省略しています。(実際の飛行では確か、フライトプランから3分以上ずれる場合は、管制センターに報告が必要です)
 さて、離陸しましょう。

 この空港のSID(標準計器飛行出発方式)が分からないため、今回もごくシンプルな、ベースターン方式の出発経路を設定しました。
 離陸後、110Ktで上昇しながら3.3nm直進し、左200度ターンを打って空港上空に舞い戻り、VORのハイステーションを2500ftで通過。ここで96度に変針して、オートパイロットの針路をセット。NAV1に、空港VORのアウトバウンド・ラジアル99deg(磁気方位)を入力。高度を7500ftに上げながら、航空路「R-595」に乗って、東へ向かいます。
 逆風なのが少し残念ですが、アビーム(真横)の風に比べれば、コース逸脱がほとんどないので、航法自体は楽です。台北VORの、アウトバウンド・ラジアルを受けて飛び、計器の針はぴったり中央。離陸後10分余りで雲海の上に出ると、与那国VORをセットしたVOR2指示器に、早くも感度あり。日本は近いな、と思いました。台北市街地は雲の下。一目くらいは、見ておきたかったですね。

●あれれ、ここは航空路ではない!:
 さて、このフライトは楽勝だと思ったのですが。ここで念のためにAtlasを見て、大変なミスを発見。本来の航空路から、南へ20nmあまり離れているのです。台北から真っ直ぐ伸びて見える「R-595」は、本当はもっと北にあるAnpu-VORを起点としていました。フライトプランの参考にしたエンルート・チャートは、かなりの略図のため、うっかり誤読してしまったようです。どうも…みっともないことに、なりました(^^;)。
(先にお目に掛けたフライトプランには、最初に書き落としていた、Anpu-VORも追記してあります)

 慌てて「斜めものさし」を起動し。Atlas画面に当てて、次の「GRACE」フィックスに向かう、正しいコース角度と距離を測定。離陸後31分後に、この修正針路でGRACEを通過。なんとか辻褄が合いました。(これが実機でしたら、出発後間もなく、管制レーダーからの指摘で、すぐミスコースに気付いたはずですね)
 ここで、NAV1で受信していた台北VORが、私の予想よりも早くフェードアウト。この局のアウトバウンド・ラジアルに乗っていたので、ちょっと困りましたが、幸いNAV2で与那国VORを受信中。次に通過する変針点「PARTO」フィックスは、与那国VORの真北に当たります。そこでVOR2指示器のベアリングを「180deg」にセット。じゃなかった…地磁気の偏差を加えて、183degに設定しました。これで、与那国VORのインバウンド・ラジアルをインターセプトし、VOR指示器の針が中央まで振れたら、目標フィックスに到着しているはずです。

●「空の国境地帯」をゆく:
 北へ1.1nmずれただけで、無事にPARTOフィックスを通過。予定通り南へ旋回し、与那国空港へ機首を向けました。このフィックスは、台北FIRと那覇FIRの、航空管制が切り替わる場所です。本来なら双方へ、位置通報を行う場面ですね。(FIRとは、各国がそれぞれ管制を受け持つ、国別の「飛行情報区」のことです)
 ここから東経123度線上を南下。これは、日本と台湾のADIZ(防空識別圏)の境界でもあります。地図によると、経線は与那国島を東西に分断しており、与那国空港はその西側…台湾側にあります。

 島の上空は、むろん日本の領空ですけれども…かつて米軍の占領時代に、勝手にここにADIZが引かれたとのこと。ちょっとネットで調べてみますと、以前は与那国島周辺で、南西航空(現トランスオーシャン)機が、台湾空軍にスクランブルを掛けられたり、この境界線すれすれに、台湾の射撃訓練海域が設定された例もあり。数年前の新聞記事では、航空会社が「日台両方に、フライトプランを出しています」と語るなど、このあたりの海はなかなか、緊張をはらんでいます。
 ただし昨年、与那国町長が「台湾側はすでにADIZから、与那国島を半月形に外しているという。日本政府の解釈と違うぞ」と発言しているので、現在は与那国空港にも、安心して発着できるのでしょう。

 ちょっぴり「国境の空」を意識しながら、与那国VORへ。おっと、風向風速の補正を、忘れるところだったぞ。計算の結果、風上へ4度の偏流補正を掛けて、東シナ海を飛び続けます。VOR指示器をにらんでトラッキング修正を重ね、無事に与那国上空に到着し、東へ変針。雲の下の島は見えませんが、名実ともに「日本の空」へ帰ってきました。さらに石垣島VORを通過して、今度は宮古島VORに機首を向けます。

●下地島空港へ計器進入:
 宮古島へ向かう「B62」航空路の上。石垣VORから58.7nmの「SJE66」フィックスが、下地島空港・RWY-017へ向かうための、初期進入フィックスです。目に見えない通過点を、北へ変針。同時にRWY-017のILSをNAV1で受信。DMEで確認すると、SJE66の約1nm南を通過したようです。あらかじめ下地島VORを併用すれば、もっと正確に到着できたはずですが…まあ進入そのものには、問題はありません。
 ちなみに、下地島への進入路にあるフィックスは「SJE」の下に、一連の番号が振ってあり。VORまでのマイル表示になっているのかな、と感心したのですが、実際に計ってみると、ちょっと違うようです。滑走路の向こう端からの距離に、ほぼ合致するのですが、かえって分かりにくいような気もします。
 ILSに乗って、もやの中からふっと現れた、下地島空港に到着。ちょっと乱暴な着陸になりましたが…やれやれ一応、日本領土に着きました。

●IFRアプローチにおける「進入」と「フィックス」:
 ここでちょっと、計器着陸時の「進入」や「フィックス」の意味を、整理しておきます。以下にご紹介するのは、少々お役人くさい定義ですが、今後も計器飛行に出てくる用語ですので、一度は押さえておきましょう。

 ・初期進入:
    この「SJE66」フィックスのように、航空路上にあって、空港
    への計器進入経路の、始まりに当たる地点が「初期進入
    フィックス」。いわば航空路から降りる、空のインターチェンジ
    です。ここから先を「初期進入」(Initial approach)と呼び
    ます。
 ・中間進入:
    初期進入と、後にご説明する最終進入の中間ゾーン。
    この起点を「中間進入フィックス」と呼びます。空港によって
    は、特定の無線標識やラジオ・フィックス(無線局ラジアル
    で位置を決める通過点)を使いますが、単純なベースター
    ン進入方式をとる場合は、空港VORが中間進入フィックス
    になります。
     (空港進入チャート図は、この中間進入フィックスを起点
      として、作図してある例が多いようです)
 ・最終進入:
    航空機が滑走路に正対し、もしあればILSも受信しながら
    「さあ、滑走路へ真っ直ぐ降りるぞ」という、「空の滑り台」が
    最終進入(final approach)です。この起点が「最終進入
    フィックス」で、福岡や長崎など多数の国内空港に、これを
    示す無線標識があります。特にこうした無線標識のない空
    港に、ベースターンで進入する場合は、ターンを終えた地点
    を最終進入フィックスとします。

●ジェットパイロットのふるさと:
 下地島空港は、実世界ではご存じのように国内唯一の、民間ジェットパイロットの訓練施設で、3000m滑走路が設けられています。尖閣諸島の領土問題などが絡んで、自衛隊との軍民共用化が何度も話題になっていまして、ここもまた、或る意味で「ホットな国境の」空港です。
 でも私にとっては、大昔に初めて購入した、PC-9801用のソフト「日本一周 セスナの旅」で、初めてフライトシムを体験した、思い出の空港でもあります。ここが初心者モードの発着地になっていまして、さんざん墜落しては、かなり落ち込んだ記憶があります…(^^;)。

 私の「縦周り世界一周」も、いよいよ松山空港へのゴールが近づいてきましたが、懐かしい下地島空港で少しだけ時間を頂き、休養と若干の飛行テスト、訓練を試みることにします。
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