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天測航法に挑む(後編)

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なし 天測航法に挑む(後編)

msg# 1.2.1
depth:
2
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2008-6-19 9:28 | 最終変更
hide  長老 居住地: 兵庫県  投稿数: 629
hideです。
 本トピックが一時ロックされ、書き込み不能になる問題が発生し
てハラハラしましたが、無事再開できました。解決して頂きました
tetsuさんに、厚く御礼申し上げます(^^)/。

 FlightGearにおける、天測航法の後編をお届けします。
前回は、「春分の日の正午(GMT時間)、太陽が赤道上の経度ゼロ点
上空にある場合」に、任意の地点pの、緯度経度を求める天測計算
までをご紹介しました。以下に続きをお届けします。
 なお、前編と同時にアップしましたマイアルバムの「太陽を使う
天測航法」の図に一部誤りがありました。ごめんなさい。14日朝に
訂正しまして、かなり説明を描き加えましたので、必要な方は再度
ご覧頂ければ幸いです。

●地球の自転を加える:
 …次に地球が自転して、太陽がグリニッジ子午線(経度ゼロ)以
外の上空にあるケースを考えましょう。春分の太陽は赤道上を通り、
南北には動きませんから、経度だけを補正します。仮に補正前の
点p経度を、補正後と区別するため「Q」と呼びますと、

   緯度経度ゼロ点の南中時刻=12時(GMT)
   1時間あたりの地球自転角=15度
であることから、
   t時(GMT)の点p経度=Q+15(12−t)
となります。
 ただし計算結果は、東経・西経(最大180度、向きは反対)の形式
になりませんので、ExcelのIF関数で、
   =IF(180<点p経度,(点p経度-180)-180,点p経度)
という分岐を設けます。すると東経はプラス、西経はマイナスの数値
で示されます。
 …やれやれ、やっとここまで出来上がりました(^^;)。

●地軸の傾斜角を加える:
 次は、あらゆる年月日に適応できる、一般解を考えたいものです。
地球の公転と自転の向きは、いずれも北を上とした場合、左回りです
ので、春分の日の地球は、太陽から見て右に傾いています。同様に秋
分の日は、左に傾いています。また夏至には、太陽に向かって23度26
分の「おじぎ」をします。冬至には同じ角度だけ、後ろに傾きます。
 地軸の傾斜角は、刻々と変化します。別の言い方をしますと、太陽
の天球上の位置(黄道)が動きます。天文年鑑の図を見ますと、この
軌跡は、大ざっぱにサインカーブと考えることが出来そうです。この
場合、太陽の「おじぎ」角度を、春分点を基準とする1日当たりの変
化量で考えますと、Excelでは、

 =傾斜角*SIN((TODAY()-(2008/3/20))*360/365)

と書けばいいのではないか、と思います。ただしこの数値は、太陽が
南中した瞬間(自分が太陽と同じ経度にいる場合)の補正値ですので、
太陽から東西に離れるに従い、コサインを使って数値を小さくする必
要がありそうです。(計算式は未完成です)

 地軸傾斜角の補正には、もう一つ方法があります。任意の年月日・
時分秒(GMT)における、太陽の赤緯(天球上の「緯度」)を、本物
の天測暦や、理科年表から調べるのです。入手には手間とお金が掛か
りますが、幸いネットでは、同じ機能のアドイン関数が公開されてい
ます。しかし、これで算出できる赤緯は、数々の補正を加えた「視赤
緯」ですので、FlightGearの天体運動に、本当に当てはまるのかどう
か、現時点では不明です。

     ○

 という次第で、私のExcel計算表「hideの子午線」(仮名)はまだ
春分・秋分の日にしか使えず、飛行ごとに日付設定が必要です。しか
しともかく、飛行してテストすることはできます。
(計算表の外観は、マイアルバムに上げておきますね)

●FlightGearで、天測テストを行う:
 実際に各地の空港上空を、数回ずつフライトして、以上の観測方法
と計算法を試しました。地点は以下の通りで、いろんな緯度や経度を
入れています。

KSFO(北36度 西122度)サンフランシスコ空港。
SBGL(南22度 西43度)リオデジャネイロ空港。
SMJP(北5度 西55度)
   南米・スリナム共和国の首都・パラマリボの空港。
EGMH(北51度 東1度)ロンドン郊外サウスエンド空港。
SAWB(南64度 西56度)南極半島マランビオ基地。

 大まかな結果は次の通りです。実際の緯度経度からの誤差をそれ
ぞれ書いておきます。角度1分=距離1nmのずれです。
【KSFO】
緯度誤差=11〜17分南。経度誤差=1分43秒〜34分西。
【SBGL】
6分〜1度29分南。2度45分〜4度40分西。
【SMJP】
35〜38分北。10分〜5度4分西。
【EGMH】
14〜29分南。10度22分〜10度24分西。
【SAWB】
「西経239度45分」という異常値発生。テスト中断。

 また、次のような傾向が判明しました。

・低空では誤差大。高度を上げると改善。20000ftで
 大きく改善し、それ以上では有意な変化なし。
・地方時の朝と夕方で誤差大。正午前後が良好。
・KSFOを除いて、高緯度は誤差大。

 KSFOでは幸い、実用レベルと呼べる精度が出ています。しかし他の
地域では時として、そら恐ろしい誤差が出ました。ここまでバラツキ
が出る原因は不明ですが、次のような想像をしています。

・私が途中から測定ミスをした。
・計算式に未知の問題がある。
・FlightGearの天球は、ドキュメントによると、
 半球ではなく多面体になっているため、継ぎ目
 周辺で大誤差が生じる。
・FlightGearの座標系は、何らかの形で、KFSOを
 原点としている。(あり得るのでしょうかね)


●太陽による天測のまとめ、今後の展望:
 テストでは多くの場合、かなりの誤差が出ました。改良の余地があ
ると思いますが、もしも特に大きな誤差が、ソフトの仕様に起因する
ものですと、補正作業は極めて煩雑かつ困難と思われ、グローバルな
形では、天測は実用になりません。
 ただしKSFO周辺に限れば、取りあえず実用への可能性が示されまし
た。私は南北アメリカの飛行後、サンフランシスコ湾岸地域から、ハ
ワイ方面に飛んでみたいと思っていますが、この場合は推測航法の補
助として、使える可能性があります。

 また緯度の誤差は経度に比べ、相当ましな結果が出ています。つま
り天体の高度測定は、割に正確です。高度測定だけでも、位置の線が
1本得られますので、推測航法と組み合わせると、次のようにして、
かなり正確な位置が出るはずです。
(実際の航空機の天測航法はよく分かりませんが、以下は海自哨戒機
が使う航法の、断片的な情報を参考にしています)

【事前準備】
・離陸地点、または前回確定した現在地を基準に、
 天測予定時刻における、予測位置X(緯度経度)
 を算出する。
・天測予定時刻に、予測位置にいると仮定して、
 太陽の予測高度角Aと方位角Bを、あらかじめ
 計算しておく。
【実測】
・予定時刻に天体の高度角を実測し、予測高度角
 Aとの差Cを求める。(Cは、分単位です)
【位置決定】
・航空図上に予測位置Xを描き入れ、ここから方
 位角Bの方向へ直線を引く。
・この直線上に、予測位置XからC分(というこ
 とはCマイル)だけ離れた位置に、線分を描き
 入れる。こうして得た交点が、現在地である。

 …この手順の意味を、少し捕捉します。
あらかじめ天測地点の推測位置と、そこで「太陽がどこに見えるか」
を、計算しておきます。実際に太陽の高度角を測りますと、たぶん
予想と食い違うでしょう。ここで誤差がプラスに出た場合、真の現
在地は、推測位置よりも太陽の方向へ、誤差の数値(角度○分の場
合=○マイル)だけ近いはずです。また誤差がマイナスですと、逆
に太陽から○マイルだけ、遠ざかった地点が現在地です。

 この場合、厳密には天測では、位置の線が1本しか得られていな
いのですが、予測位置から太陽の方角へ、事前計算に基づいて正確
な方位の線を引き、その上へ距離を補正した現在地をプロットしま
すので、「方位+距離」のベクトルが得られ、事実上は複数の位置
の線を描いたのと同様に、正しい位置が出ます。

●「星々の海」をゆく:
 最後に、夜間飛行を考えましょう。FlightGearは膨大な恒星を持
ち、それぞれに等級の区別があり、2000年現在の赤経・赤緯(天球
上の緯度経度)が与えられています。
 ネットで入手可能なアドオン関数を使いますと、任意のGMT年月日
・時刻に、ある緯度経度から観測した場合、特定の赤経赤緯を持つ
天体の、高度角と方位角を算出することができます。お互いに十分
離れた、3つの天体の予測位置と実測値の差を求めれば、一度に3
本の位置の線が得られ、現在地が決まります。複数の天体を同時に
観測すると、もしFlightGearの天球の精度に問題があった場合も、
誤差を小さくできるかも知れません。
 課題としては…星は小さいので、Helicopter Viewで観測すると、
機体の陰に隠れてしまいます。(となると、やはりFlightGear用の
六分儀が欲しいですね)
 また目的の星を探すのは結構、大変だと思います。国内向けの
「星座早見」は、列島から遠い場所では役立ちませんしね…(^^;)

 天測は、原理的に非常に面白いので、今後も少しずつ研究しよう
と思っています。次回は取りあえず、南米の旅を再開する予定です。

■付記■アストロラーベについて:
 前回の書き込みでは、大航海時代に使われた、アストロラーベと
いう天測器具につきまして「振り子と照準器付きの分度器」といっ
た表現を致しました。調べてみますと、原理的にはこれに近いので
すが、実際のアストロラーベには、振り子は付いていませんでした。
装置の円弧の頂点に、取っ手が付いていて、手で吊り下げると自重
で鉛直線が得られるようです。
 この機械は思ったより複雑で、一種の航法計算尺の役割も果たし
たようです。少し研究して、また折を見てご紹介したいと思っており
ます。
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