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Re: 手探り航法・旅日記

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通常 Re: 手探り航法・旅日記

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55
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2006-11-20 13:48
hide  長老 居住地: 兵庫県  投稿数: 650
hideです。
 tetsuさん、パネルの公開を、大変ありがとうございました! 私の準備不足で、今回は多大なお手数をお掛けいたしましたが、どうぞこれからも、よろしくお願い致します。

 さて、1年に及ぶ私の「縦周り世界一周」は、やっと松山空港に、ゴールインの運びとなりました(^^)/。
 この飛行、最初は去年の10月ごろに。FlightGearを見つけてダウンロードし、恐る恐るC172Pで、サンフランシスコ国際空港の発着に成功した後、「どんなソフトかな。ちょっとマップを見物してやろう。北極点は、ちゃんと飛べるのかな?」と、現在たまたま住んでいる(私は転勤族です)松山を、UFOでフラリと飛び立ったのが始まりでした。

 自宅の上をローパスし、世界地図を広げ、北海道からカムチャツカ経由で、ベーリング海峡を渡り。昔、MSFS2000で立ち寄った、アラスカ北端・バロー岬のウイリーポスト記念空港から、一晩がかりで北極を探検。
 この日は、数々の北極探検飛行の基地として名高い、スピッツベルゲン島(北欧の、はるか北)でセーブしようと思ったのですが、まだAtlasがなくて、ロングイヤー空港が見つからず。「小学生のころ読んだ、レイフ・ハムレの小説『オッター32号機SOS!』によると、スカンジナビア半島北端のトロムセには、ノルウェイ空軍の基地があったはず」と、世界地図帳を調べ、トロムセ市を見つけ。緯度経度を頼りに飛び回り。無事フィヨルドに隠れた、小さな飛行場を発見しました…。

 その後は、掲示板で皆様と出会い。あれこれネットで調べたり、本を買ってみっちり航法の勉強をしながら、ヨーロッパとアフリカ、南米、南極大陸、大洋州、アジアを飛び続け、私の20年近いフライトシム歴でも初めての、世界一周完結を迎えることが出来ました。細かいログは、ニュージーランド以降しかありませんが。ざっと地球儀を見ると、6万キロ近く飛んだかな、という感じです。

     ○

 今回の最終航程では、鹿児島空港から熊本空港を経由し、松山にゴールです。まず鹿児島−熊本間は、航空路に従って、きっちりと計器飛行を実施。また熊本−松山間は、地形を目印にしながら、思うぞんぶん低空を、有視界飛行で好き勝手に飛びました。
 また今回は実機同様、初めて完全に、磁気方位だけを使って長距離飛行をしました。今日はまず、この方位のお話から始めましょう。

●私の航法の基本は、真方位:
 実際の飛行機は、昔は磁気コンパスしか使えなかったこともあり、極地飛行など特殊な例外を除き、磁気方位で飛んでいます。ジャイロコンパスを使う場合も、軽飛行機では磁気コンパスをマスターに使い、定期的にジャイロの読みを、ノブを回して磁気コンパスに合わせています(FlightGearにも一応、この機能がありますが、飛行中にジャイロの指示がドリフトするわけではないので、使わない方が、かえって誤差が出ません)。
 しかし私はFlightGearの中では、これまで真方位を航法の基礎にしてきました。理由と経過は、以下の通りです。

(1)私のパソコン環境では、計器盤のジャイロコンパス(磁気方位)よりも、HUDの大きなコンパス目盛り(真方位)が読みやすいです。そこでFlightGearを使い始めて間もなく、HUDと計器盤を併用する癖が付いてしまいました。(リアリティーは、ちょっと低下しますが)

(2)UFOは電波航法が使えないため、当初は、HUDから緯度経度を読んで、目的地へ進む「ラームライン航法」を工夫しましたが、これにはもともと、真方位しか使いません。

(3)その後アンデス越え以降、南米から南極点を経て、ニュージーランドへの航程は、UFOではなく、ちゃんと飛行機を使ったものの、極地に近い高緯度地帯では、磁気方位を使う航法は、偏差が大きく、また刻々と偏差が変化するため、困難を極めます。そのため引き続き、真方位で旅を続けました。

(4)ニュージーランド到着後は、組織的に航法の勉強を開始し、かなり実際に沿ったフライトプランを書き始めました。
 この時点では、連載をお読みの皆さんが、特別な出費なしに航法を楽しめるように、市販の航空図などは使わない方針を立てました。具体的には、Atlasで通過地点の緯度経度を調べ、フリーウェアの「Virtual E6-B v1.4」で、区間距離と針路を出す方法を確立し、本連載でご紹介をしてきました。
 フライトプランには実機通り、磁気方位による針路も記載しましたが、実際に操縦する際は、HUDコンパスで方位を計り、オートパイロットの針路保持に「True Heading」(真方位)モードを使うケースがほとんどです。従って、真方位さえあれば、一応は航法が成り立つわけです。

(5)しかしながら電波航法は、話が別です。VORのラジアルや、ILS進入に使う滑走路方位、航空路の針路はすべて磁気方位なので、必要に応じて真方位から換算する必要があります。そのため、偏差(例えば偏西○度ですと、真北に○度足すと磁方位になります)を、常にフライトプランに併記し。また必ずVORを使用する予定の区間は、最初から磁気方位を書き込んできました。

 …という次第です。

●磁気方位で飛ぶ:
 いっぽう、長旅を終えて日本領内に戻ってくると。今度は区分航空図など、チャート類を活用し、より実際の航空路に近いフライトプランを立ててみたい…という欲が出てきます。チャート類には、航空路ごとに、距離も方位も掲載されているため、ほとんど計算なしで(!)フライトプランが、すらすら書けます。資料は、すべて磁気方位で書いてあるため、いちいち真方位に換算せずに、磁気方位で飛べれば、これに越したことはありません。

 また磁気方位を使うと、旋回の際も、オートパイロットの「True Heading」欄に方位を打ち込む必要はなく。計器盤のジャイロコンパスに付属した、赤い「OBS」ノブをクリックすれば、機体はそちらに向かって旋回します。
 例えセスナであっても、737ー300並みの「クリック旋回」が可能になるわけでして…いやあ、これを使うと実に、快適ですねえ。
(皆さんの多くは、すでにこの方法で、飛んでおられるのではないかと思いますが。私はオートパイロットを、計器盤から操作することに、特にこだわらなかったので。OBSのこうした使用法を考えず、長い間不便をしました)(^^;)。

 ただしコンパスが小さくて読みにくい、という問題は残ります。そこで今回は、3Dパネルのコンパス表示サイズを大きくしてみました。テストに使ったのは、セスナ310(civillian)です。改造リポートを書きかけていますが、いささか長くなりますので、改めて本連載で、ご紹介をいたします。

 さて。それではお話を、松山への飛行に戻しましょう。
今回の使用機も、セスナC3103Aw.3Dコクピット機です。オリジナルの米軍塗装は、自家用機には不似合いなので…だいぶ前に胴体と尾翼などを朱色、主翼を白に塗り直し、この旅でアンデス横断以降、もっともたびたび使った、わが愛機です。(以前「マイアルバム」でご覧に入れたときは、キャビンが紺色のままでしたが。その後「GIMP」を入手してから、さらに塗り直しています)
さあ、もう一頑張り、飛んでくれよ。


■鹿児島から熊本、松山へ■(コンパス偏差=偏西5.5〜6度)
◎鹿児島空港(NDB=201)
   ▼離陸後旋回し、同空港「加治木VOR」上空へ戻る。
★加治木VOR(115.70)2500ft以上で通過。
   ▼ラジアル280degに定針。
△ISAMIフィックス(鹿児島VORラジアル001との交点)
   ▼鹿児島VOR(113.30)ラジアル001に乗る。
△HNAGフィックス(鹿児島VORから42nm)通過。
   ▼ラジアル001維持。
★熊本VOR(112.80)ラジアル70との交点を、6000ft以上で
  通過。
   ▼熊本ラジアル70に乗る。
△MISMIフィックス(熊本VORから12nm)を4000ftで通過。
   ▼さらに熊本ラジアル70上を降下。
◎熊本空港(ILS-109.30)にILS進入。
   ▼77.8度12.8nmを維持。 以下はVFRフライト。
△阿蘇・中岳(N32.52.55-E131.06.13)通過。
   ▼343度6.8nm
△阿蘇・外輪山の「大観望」(N32.59.27-E131.03.54)通過。
   ▼44度8.2nm
△久住山(N33.05.22-E131.13.43)
   ▼71.8度で25nm飛行。
★大分VOR(112.10)N33.13.12-E131.42.09
   ▼062degで62nm飛行。
★松山VOR(116.30)N33.48.46−E132.43.03を受信。
◎松山空港(RWY137-317deg)に非精密進入。

 天候は、低空のみ薄曇り。北東の風約5Ktの飛行日和です。これから使用する4つの周波数をプリセットし、鹿児島空港を北へ離陸。定期便と同様に、滑走路末端から1分間直進し、右上昇旋回に入ります。
(私は大昔、鹿児島市で勤務経験があり。桜島の噴煙や降灰、種子島や内之浦のロケット打ち上げなど、思い出がたくさん。懐かしいです)(^^)。

 …大きく円を描いて、空港にある「加治木VOR」上空に戻り。磁気方位280度を取る予定のところ、少し北へそれたため、左へ10度補正して西進。まもなく280度ラジアルに乗りました。眼下の加治木・溝辺地方は雲に沈みましたが、どうせ計器飛行ですから、ノー・プロブレム。今飛んでいる出発コースは、間もなく通過するイサミ・フィックスにちなんで、「イサミ1ディパーチュア」と呼ばれます。

 8nmほど飛んだところで、鹿児島VORのラジアル001度と会合。ここがイサミ・フィックスです。ジャイロコンパスを「X」キーで拡大表示し、OBSノブをクリックして001度に変針し、北へ。間もなく巡航高度の7500ftに達しました。このコースは、はるか福岡VORに続く、計器飛行のハイウェイ。その名も「フクオカ・トランジション」と呼ばれています。
 無風に近いので、針路の補正は楽です。VOR1指示器のCDI(コースからのずれを示す、中央の指針)は、ぴったり中央。どの計器の示度も正常。雲上をどんどん進むと、順調な飛行ぶりに、
           「僕の臣下は、みんな従順だ…」
 …というサンテグジュペリの、夜間飛行中のつぶやきを思い出しました。

 やがて、HNAGフィックス(鹿児島VORから42nm)を通過。もうすぐ熊本VORのラジアル70をインターセプトして、熊本空港の滑走路に正対します。高度処理が遅れるのはいやなので、早めに4500ftまで降下しました。
 さあ、熊本VORを受信。ラジアル70をインターセプトし、ミスミ・フィックスを通過して降下する進入経路、「ミスミ・サウスアライバル」に乗りました。薄い雲海がせり上がってきます…大きな市街地…熊本市だな。熊本と言えば大昔、業界の寄り合いで、細川護熙氏に話を聞いたことがありますが…まだ彼は県知事でしたっけ。断雲に交じって、遠い追憶が、足元を駆け過ぎて行きます。
 ILSをクリアに受信。PAPIの白い灯が…見えたっ! いい着陸をしました。

     ○

 一服して、熊本を離陸。
こっから先は、かつて九州に約10年暮らし、対岸・愛媛の地理にも、子供のころからお馴染みの私には、「チャートなんか、いらないぜ!」というコースです。最後の区間は、精密な推測航法でキメよう、とも思ったのですが。ここはVFRフライトで、思い切り遊ぶことにします。

 コースを磁気方位約80度に取って、阿蘇の外輪山に進入。もやを突いて立ちはだかる、中岳に突進。草千里の上空を乱舞し、何度も火口直上を旋回。(このへんは実世界でも、ヘリコプターで飛んだことがありますが、爽快な気分はシミュレーターでも、ほぼ同じですね)
 やがて機首を北に向け、外輪山の観光地・大観望へ(余談ですが、ここはラジコン・グライダーのメッカで。見物していると飽きません)。実世界では展望台があるあたりから、有料道路に沿って東へ。あとは学生時代に、東京−鹿児島間のバイク・ツーリングで楽しんだ「やまなみハイウェー」に沿って、大分県の久住山系へ。低空で、由布岳周辺をかすめた後、別府市街地に降下。このへんの地形は、なかなか実世界に似ています。(夜間飛行で、なだらかな後背地の山へと広がる、街の灯が見たいですね)
 海岸沿いに、大分市まで駆け抜けた後、針路約60度で豊後水道へ。もやの上をぐんぐん低空で這っていくと、右手にぼんやりと、佐田岬半島を目にしました。いよいよ愛媛県! ゴールは近いぞ。

 松山VORを受けているNAV2は無視し、まるで車を運転している感覚で、海岸に広がる伊予市の沖合を通過。もやの向こうが、我が家です。あっ、あれは重信川。その向こうの、天橋立みたいなのが、松山空港の滑走路です…やったあ。世界一周、初めて完成です。

     ○

 ここが城山、このへんが県庁。あっちは道後の温泉街。市街地の上を飛び回っているとしかし、残念ながら少々、興奮が冷めてきました。

 出発時に後にした松山市街地は、マップがVer.0.9.8でしたが、もっと地形の描写が精密でした。沖に浮かぶ興居島(ごごしま)のたたずまいとか、三津の漁港の入り江とか、ちゃんと細かく再現されていたのですが。Ver.0.9.10のマップは、かなりデフォルメが進んでおり。いささか直線的な描写が、増えてしまいました。
 これは以前からかどうか、忘れましたが。松山空港もILSや、最終進入開始点のNDBが省略されており、VORだけ。3Dの管制塔なし。周波数はタワーだけでATISなし。うーーーん、県庁から20分足らずの場所に、ジャンボが降りられる3000m滑走路があり、風光明媚な、いい空港なんですがねえ。ここをホームポートにする私としては、ちょっと残念です。

 海からVFR周回コースに入り、100Ktで進入。そっとタッチダウンし、誘導路からエプロン(狭すぎるぞ!)に入ってエンジンを停止。コクピットから最後に振り返ると、もやを被った四国山脈だけは、なかなか本物らしく見えました。
 一休みしたら…さて次は、どこを飛ぼうかな?

     ○

 FlightGearの素晴らしい日本語フォーラムと、本連載をご愛読頂きました皆様に改めて、心から感謝を申し上げます。お差し支えなければ、本連載はさらに続きます。以前のような、毎週書き込みは難しいかも知れませんが、どうぞ皆様、今後とも、よろしくお願い申し上げます。
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