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Re: 手探り航法・旅日記

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通常 Re: 手探り航法・旅日記

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depth:
85
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2007-11-8 20:14
hide  長老 居住地: 兵庫県  投稿数: 629
hideです。
 今回はまずブロンコ改で、イタリア・タラントのGrottaglie空港を出発し、イタリア半島をほぼ西海岸沿いに縦断して、さらにアルプスを越え、スイスのジュネーブまで進みます。

 途中でアルプスの谷間・スイス南部ヴァレー州の、ラロンという小飛行場に立ち寄り、1900年代の名機・ブレリオXI号機に乗り換えます。すぐ東のブリークという町に飛び、ここを起点にペルー人飛行家、ジョルジュ・シャヴェーズが1910年に行った、イタリア北部ドモドッソラまでの、史上初のアルプス横断飛行を再現することにします。
 フライトプランを、お目に掛けましょう。

■イタリアを縦断し、古典機でアルプス越えに挑戦■
       (イタリア・タラント〜スイス・ジュネーブ)
・マップデータ:e010n30
        e010n40
        e000n40
・起動時のリアルウエザー
9000ft 70度 16.1Kt
6000ft 60度 14.6Kt
3000ft 50度 13.3Kt
・雲量
5795ft Scatterd 厚さ600ft

・飛行速度260Kt(●は偏差と風を補正した針路と速度)
◎タラントGrottaglie空港LIBG(VOR 116.80)偏東2度
     ▼272度140nm●272度260Kt
★ソレントVOR(112.20) N40.34.56-E14.20.06(ポンペイ28度)
     ▼6度21nm●6度241Kt
◎ナポリ空港LIRN(VOR 117.85)N40.55.38-E14.23.01 偏東2度
     ▼303度97nm●304度254Kt
★ローマVOR110.80 空港LIRF N41.48.14-E12.35.19 偏東1度
     ▼333度135nm●335度247Kt
◎フィレンツェ空港LIRQ(VOR112.5)N43.48.37-E11.12.05 偏東1度
     ▼320度129nm●322度250Kt
◎ミラノ空港LIML(VOR116.0)N45.27.37-E09.16.33 偏東1度
     ▼310度79nm●315度247Kt=飛行時間19分。
◎スイス・ラロン飛行場LSTA(無線施設なし。N46.18.10-E07.49.20)
(MontanaVOR 115.85から76度27nm)

■アルプス横断■
(◎スイス・ラロン飛行場を離陸)
△スイス・ブリークの街
     ▼シンプロン峠越え道路(スナップショット地図参照)
△イタリア・ドモドッソラの街

■ジュネーブまで■
◎スイス・ラロン飛行場LSTA
     ▼280度58nm
★St.Prex VOR(113.90)
     ▼226度19nm・3000ft
◎ジュネーブ・コワントラン空港LSGG(VOR 115.75)偏差0度
N46.14.17-E006.06.32 標高1411ft 滑走路05/23
(総飛行距離:678nm)


●南イタリアの景勝地を快翔:
 では、タラントを出発します。ブロンコ改を、補助タンクまで満タンにして離陸。強い追い風を受けながら、ソレントのVORに乗り、折しも正面に浮かんだ月を追って、西へ。

 高度2000〜5000ftで低い山地を越えながら、3倍速でイタリア西海岸のサレルノ湾へ。湾の北には、断崖に囲まれた岬が、まっすぐ地中海に伸びています。岬の南岸は、世界遺産のアマルフィー海岸。先端がリゾートで有名なソレントですね。
 ソレントの沖、斧の刃のような山が切り立つ、美しいカプリ島の上を旋回。名所「青の洞窟」は、どのあたりかな?
 「青の洞窟」は、海からしか入れない海蝕洞。入口は大変小さく、干潮時に、小型ボートの底に這いつくばって通るのですが…頭を打ちそうなので、大昔はこっちが日本人と見ると、イタリアの船頭さんが、「アタマ、アタマ、アタマ!!」と叫んだものです。
 遠い記憶では、内部は頭上が暗黒の岩石ドーム。洞窟には底がなく、海中から透過する光で、水が神秘的なブルーに輝きまして、まるで光の宮殿。非常に美しく、ちょっぴり恐ろしい異空間でした。

 …カプリから、かなたに見えるヴェスヴィアス火山を目印に、ナポリ湾をめざします。針路をちょっと東に外し、ポンペイの遺跡の上空あたりを飛んで、美しい湾沿いに、ナポリ市街地を低空で通過。振り返ると、西から見るヴェスヴィアスは桜島に似ていました。
 そのまま、VORに乗ってローマへ。
(ローマは大正時代の終わりに、日本人飛行士4人が、フランス製ブレゲー19型を使って、初めてヨーロッパまで飛んだゴール地点です。色々ご紹介したいところですが、またの機会に…)

●危機一髪…勝手に急降下:
 ローマを駆け抜け、トスカーナ地方を4倍速で飛んでいましたら、風景のスクロールが、ちょっと引っかかったな、と思った途端、いきなり機体が垂直降下しました。

 低空だったので、慌てて1倍速に落とし、地表すれすれで水平に引き起こしましたが、それ以上機首が上がりません。前方からは、低い丘が近づいてくるし…ハラハラしながら調べると、昇降舵タブが目一杯、ダウンになっています。必死で「1」キーを押してトリムを修正し、上昇に転じましたが、びっくりしました。
 恐らく、風景の演算が重くなったはずみに、機首が跳ね上がり、オートパイロットが修正しようとして、限度までタブを巻いてしまったのでしょう。これといった予防策はありませんので、取りあえず3倍速以下に落とすことにしました。

 コース上に山があったので、高度を8000ftまで上げ、雲海の上に出てミラノを通過。ここからスイスのラロン飛行場をめざしますが、ラロンにはVORもNDBもなく、谷底に位置するうえ、雲が出ていますので、降りられるかどうか、少し微妙です。
 精密な推測航法を目指して、風力補正の計算を確認し、所要時間を19分と見積もりました。視界不良時のバックアップとして、ラロンと同じ谷間の27nm西にある、モンタナVORの周波数もチェックして、NAV2受信機に入力しておきます。モンタナの256度ラジアルを受信すれば、そこがラロン上空。ここからVORに向けて降下し、雲の下で反転すれば、山腹にぶつかる心配もなく、ラロンに着くはずです。
 航法を面白くするため、Atlasは隠して続航。雲の切れ間から、ちらりとマジョーレ湖が見えました。アリベデルチ、イタリア!!

●アルプスの谷間にて:
 やがて前方に、待望のアルプスが出現しました。谷間を北上中の愛機を、鋭い峰々が取り囲み、無言のお出迎え。明るい褐色や緑に彩られた山肌は、うっすら雪に覆われ。マッチョなヒマラヤと比べると少し繊細で、まあ「クールな美人教師」という感じでしょうか。
 愛機はたまたま、山塊群の中で最も低い地点を目指しています。地図によると、多分シンプロン峠でしょう。左にそびえるのはモンテローザ山。もっと西には、マッターホルンがあるはずです。

 ラロン着まで、あと1分余り。にしては、まだ山ばかりだなあ…と思っていたら、前方に、東西に走る大きな渓谷が開けました。ああ、これはヴァレー州の景色です。スイス領に入りました。
 雲間から、かなり地形が見えますので、谷の真ん中で急降下。スポンと雲を抜けて急旋回し、周囲を見回すと、谷底の道路沿いに、ごく小さな滑走路を発見。ラロン飛行場に到着です。

     ○

 滑走路長は、たった550m。正規の空港ではない模様で、山岳救助用の着陸場かも知れません。慎重にターンして、フラップ2段下げの低速・短距離着陸態勢を取ったところ、意外に強い横風を感じました。次にご紹介するアルプス越えは、ここが離陸地です。強引に着陸したところ蛇行を起こし、転覆してしまいました。無念…(^^;)
 以前、旅客機内で着陸時の映像を見ていましたら、PAPI(進入角表示灯)がよく見えて、強い横風時は正規の経路よりも、低く進入することが分かりました。風の影響を少なくするため、やや高速で進入し、そのぶん降下率が減るのでしょう。今回の転覆は、低速で進入したため、横風の影響が強く出たとみられます。
 ともかく予定通り、ブレリオ機でアルプス横断に挑みます。

●若き鳥人のアルプス初横断飛行、その栄光と悲劇:
     「シャヴェーズ、負傷のため死亡」
      =アルプス横断のペルー飛行家=
 …こんな見出しで始まる、1910年9月28日付ニューヨーク・タイムズの記事を、先日ネットで見つけました。記事や他の資料から、シャヴェーズの飛行を追ってみましょう。
 この飛行は、イタリア飛行協会が開催した、スイス南部のブリークから、アルプス山中のシンプロン峠を越え、イタリア領ドモドッソラを経てミラノに到る、賞金2000ドル航空レースの一環でした。悪天候で他の参加者はリタイアしましたが、シャヴェーズは独りでアルプス初横断を目指し、ブリークを離陸しました。

 使用機は当時の名機、ブレリオXI号機です。全長8m、幅7.6mの小さな単葉機で、かなり運動性のいい機体でした。前年夏のブレリオによる初の英仏海峡横断や、世界初の宙返りなど、数々の記録に輝き、量産されて第一次大戦でも使われましたが、やや強度不足でもあり、日欧でそれぞれ初の空中分解事故を起こしています。
 ★FlightGear用のブレリオXIは、下記のサイトにあります★
   http://helijah.free.fr/flightgear/hangar.htm

 シャヴェーズは当時23歳。操縦歴8カ月ながら、国際飛行大会で8409ftの高度世界記録を樹立。非公認では8790ftを達成し、標高2005m(6578ft)のシンプロン峠を越える自信は十分でした。
 この峠は紀元前から、スイスとイタリアを結ぶ、主なアルプス横断ルートの一つで、ナポレオンも越えたそうですが、大変な難所だったはず。しかし1910年には、自動車道が整備されていました。
 シャヴェーズは離陸後、2000mまで上昇し、ほぼ自動車道に沿って飛びましたが、強風や寒さとの戦いで、すっかり体力を消耗したと言われます。横断には成功し、ドモドッソラへ降下したのですが、なぜか着陸点を示す標識めがけて急降下。地上10m(一説には30m)で引き起こした際、主翼が折れて墜落し、4日後に亡くなりました。
 現地には立派な記念碑があり、今も片翼が保存されている…と、YS-11設計者の木村秀政さんが、書いておられた記憶があります。

     ○

 同じブレリオXI号機で、私もラロンを出発。吹きっさらしの操縦席前方に、燃料タンクとシリンダーが見えます。この機体は少々、グラウンド・ループ(地上スピン)の癖があって、離陸に苦心しました。わあ、たったの30Ktで浮いたぞ!!
 アンザニ3気筒25馬力エンジンが「カタカタカタ!!」と全開運転を続けていますが、上昇中は45Ktくらいしか出ません。横断コースのスタート地点、ブリークまでの短い移動が、なんと遅いこと。それにしてもこんな、空飛ぶ自転車みたいな飛行機で、こんなすごい山々の間を抜けるとは…やはり一世一代の、大冒険ですね。
 果たしてアルプスは越せるのかな、と思いながら、史実通りにまず、谷間の中で2000m付近まで上昇。よーし、これでコース上の最高点と、ほぼ同じ高度です。あらかじめ作ったコース図と、Atlasを見比べてブリークの町を発見。イタリアへの道路を確認し、これに沿ってアルプス連山の、最初の尾根に取り付きました。

   「ああ、今まさに、シャヴェーズと同じ光景を見ている!!」

 …と、思わず胸が熱くなります。
 ブレリオ機の胴体は、脚立みたいな骨組みだけ。床板は操縦席しかないため、タンクやシリンダーのすき間から、地上が見えます。この下方視界は非常に便利で、絶えず目標の道路を狙うことが出来ました。これって、シミュレータならではの発見ですね(^^;)。

 道路を見失うまいと神経を集中し、ひたすらエンジン全開のまま、じりじりと上昇を続け、切り立った峰に囲まれながら南下。高度8000ftに達し、速度も50Ktあまり。うん、これなら行けるかな。緊張のあまり、シンプロン峠をすれすれに越えた瞬間を、それとは意識しなかったので、「あ。今のがシンプロンだったの?」と、ぐるりと一周して、スナップショットを撮りました。
 イタリアへの降下では、気持ちに余裕が出て、風速設定を変更し、最大限の乱気流を出してみました。かなりガブられましたが、十分に操縦できる範囲で、やがて「約束の地」のように眼下に広がる、ドモドッソラの谷の、柔和な景色を楽しむことが出来ました。
 アイドリングまで絞っても、なかなか降下してくれない機体を操って、町の周囲を行ったり来たり。ようやくイグニッションを切って、町はずれの草原に、静かに古典機を降ろしました。

●ジュネーブへ:
 ブロンコの飛行は、スイス領・ラロンからそのまま再開します。滑走路が短いので、燃料は機内タンクだけ。それも半分の1000Lbsまで減らして軽量化し、フラップ全開でようやく離陸。雲を破ってぐんぐん上昇し、途中でマッターホルンを見物した後、スイス西方・レマン湖北岸のSt.Prex VORに機首を向けました。
 このVORから、ジュネーブ・コワントラン空港の滑走路へは、直線進入になります。VORにぴったり乗って、模擬進入を試みてから復航し、ジュネーブ市街中心部へ。南西に伸びるリヨン街道(地図表記ではシャンシー通り)を探して、少し郊外に出ました。
 街道沿いの、空港VORから約5nmの地点を、低空で通過。私事で恐縮ですが…小学校時代に住んだ場所です。すぐ南のフランス領に横たわるサレーヴ山は、昔とそっくりに見えました。空港に舞い戻って、滑らかに着陸。次回はパリを経由し、ロンドン入りです。
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