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Re: 手探り航法・旅日記

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通常 Re: 手探り航法・旅日記

msg# 1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.2.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1
depth:
43
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2006-8-13 14:57
hide  長老 居住地: 兵庫県  投稿数: 629
hideです。
■風を追って…中国・海南島へ■
 の第2部、データの「集計と分析」編をお届けします。
 (本日は、すでに第1部を書き込みましたので、まだの方はどうぞ、ご一読を頂けましたら幸いです)

●集計と分析:
 集めた対地ベクトル・データには、たくさんの切り口が考えられますが、取りあえず分かることを調べて、ご紹介します。
 ●注1●:使用コンパスについて。
      FlightGearのコクピットには、HUDのコンパス
      (真方位)と、ジャイロコンパス(磁気方位)、
      磁気コンパス(磁気方位)の三つがあります。
      今回は、大きくて見やすく、真方位で補正不
      要のHUDコンパスを使いました。
 ●注2●:測定誤差について。
      真針路(対地ベクトルの向き)は、Atlas画面
      上で「斜めものさし」を使って計りました。この
      「Atlas画面法」は、熟練すると、相当正確に
      計れますが、私の実感では、0・1〜0・3度
      くらいの測定誤差は、あり得ると思います。

【1】データ全体の印象:
 まず真針路の測定数値を、棒グラフにしてみました。針路と風向を軸に選ぶと、多少デコボコはあるものの、データ全体が一様に変化していて、記入位置のミスとか、劇的な矛盾や破綻はない模様です。

【2】コンパス方位と、無風時の真針路の差:
 これは「そもそもFlightGearの航空機は、コンパス方位通りに飛んでいるのか?」というチェックです。

 コンパス     真針路     差
   0      359・5   −0・5
  45       44・2   −0・8
  90       89・4   −0・6
 135      134・6   −0・4
 180      179・3   −0・7
 225      224・1   −0・9
 270      269・2   −0・8
 315      314・4   −0・6

 全方位で、0・4〜0・9度の誤差を確認しました。
仮に500nm直進しますと、最大誤差は左へ7.8nmです。プロペラ機では1飛行区間がもっと短いため、VFRフライトをした場合も、到着時には目標地点が、ほぼ視界内に入ります。またジェット機は、必ず電波航法やGPSを使うと言ってよく、この程度の誤差は問題ではないでしょう。従って「誤差はあるが、十分に実用範囲」と言えそうです。

【3】偏流角の対称性:
 …「風に流される量(角度)は、機体が右から風を受けた場合と、左から受けた場合では、果たして左右均一か」というチェックです。
 例えば、北の風が吹いているとき。真西へ飛んでも、真東に飛んでも、風に流される角度(偏流角)は、向きは反対でも、大きさは同じはずです。本当にそうかどうか、検証します。

 ここでは北の風を選び。風を中心にして針路45度と315度、90度と270度、135度と225度、それに0度と180度の偏流角を比較。風の左右で、どの程度の差があるかを示します。

    【北の風(0度20Kt)の場合】
 コンパス     真針路   偏流角   差
   0      359・5   −0・5   0・2
  45       50・0   +5・0   1・2
  90       96・4   +6・4   0・8
 135      139・1   +4・1   1・4
 180      179・3   −0・7    −
 225      219・5   −5・5    −
 270      262・8   −7・2    −
 315      308・8   −6・2    −

 …今回も、左右で均一には、なりませんでした。
 ペア同士の偏流角の差には、0・2〜1・4度の開きがあり。確かにある程度まで、風向に対する偏流角の対称性が、壊れていることが確認できました。
 ただし、針路への実際の影響(数値で言えば「差」の半分)は、この「北の風」に限って言えば、最大0・7度くらいにとどまっており、実用上は問題なレベル、と言えるでしょう。もちろん、データ全体を分析すれば、もっとすごい誤差が潜んでいる可能性はあります。

【4】偏流角から逆に、風向風速を出してみる:
 これは、「FlightGearでは、正確な推測航法が、厳密に成り立つのか」というチェックです。別の言い方をすると、風力三角形が、ちゃんと成立するかどうか、を見ます。

 今回の飛行では、計104通りの偏流角を測定しました。これを相互に二つずつ組み合わせると、膨大な「風力三角形」が出来ます。全部解析するのは無理ですが、一部分をやってみましょう。
 偏流角から風向風速を出すには、一つの風に対し、2方向に飛んで風力三角形を描く必要があります。ここでは…

 ・風向:30度間隔で全12方位。
 ・針路:45度と135度、225度と315度の2組。

…を選んで、測定結果を「HIDEの風見盤」に入力。真方位の実測値から風向風速を算出し、アプリで設定した、正しい風向との誤差を調べました。風速は、すべて20Ktです。
 以下の集計表の一番左は、実際にFlightGearに設定した風向です。そして右の二つが、2組の針路で測定した真針路(コンパス方位+偏流角)をもとに「HIDEの風見盤」で求めた、計算上の風向風速です。

   【測定データに基づく、風向風速の算出結果】
    (針路)45度と135度  225度と315度
(真の風向)
    0度: 357度16Kt   357度21Kt
   30度:  30度17Kt    23度19Kt
   60度:  67度17Kt    53度18Kt
   90度:  95度18Kt    80度17Kt
  120度: 125度22Kt   114度16Kt
  150度: 150度20Kt   146度14Kt
  180度: 260度21Kt   184度15Kt
  210度: 221度19Kt   221度16Kt
  240度: 234度18Kt   250度17Kt
  270度: 265度18Kt   305度21Kt
  300度: 294度17Kt   330度22Kt
  330度: 325度16Kt   329度21Kt

 …予想通り、非常に大きな誤差を含む結果が出ました。
 まず風向は、全24例のうち、誤差3度以内はわずか4例。大半は4〜7度の誤差があり、11度が2例。30度と35度が各1例。最悪では、1例だけですが80度も狂いました。誤差の平均は11度です。風速も16〜22Ktの範囲に散らばり、14Ktも1件あります。
 「やはり、こんなに狂うのか。実機のように、機上で偏流を計って、航法の基礎データにするのは無理なのか」と、いささかショックでした。

●誤差と共存しうるか:
 しかし。気を取り直して、少々検証をしてみますと、これらのデータは決して、使い物にならないわけでは、ないことが分かります。
 例えば、針路0度・速度144Ktの飛行機に、10Ktの北東風が吹いた場合、計算では左へ2.8度流されます。この風向データに、先ほど集計した程度の誤差が生じると、飛行経路は、どう影響を受けるでしょうか。

   誤差  偏流角   1時間後の位置
 11度プラス:0.5度増  1.2nm西へそれる。
 30度プラス:1.0度増  2.5nm西へそれる。
 45度プラス:2.2度増  5.5nm西へそれる。

 …深刻な問題になるのは、たぶん45度の場合だけですね。プロペラ機といえども、飛行速度は風速よりかなり速いので、いざ計算してみると、意外に影響が少ないのです。これには大変、ホッとしました。

●取りあえずの、まとめ:
 FlightGearの航空機の飛行経路を決めるのは、一義的には、オートパイロットに入力された方位です。これに、気象データから抽出された風向風速のベクトルが加算され、地球の丸みを吸収する補正が加わるなど、さまざまな演算が進行して、飛行経路が決まるわけですが…これらの過程で、数値の切り上げ・切り捨て、近似値計算など、さまざまな要因によって誤差が発生し、どんどん累積するものと想像します。

 先ほどの、機上で測定した真針路を元に、風向風速を算出して、「真の風向」と比較した結果は、誤差が大きいものから、ほぼ誤差がないものまで玉石混淆でしたが、風力三角形は、すでに誤差の累積しているベクトルをさらに合算するため、さらにまた誤差が増幅されるのだろうと思います。この風力三角形から、最初の(誤差のない)風のデータを逆算しようとしても、なかなか元の姿に戻らないのは、理解できます。

 一方では、アプリケーションの設計を少し工夫すれば、「真の風向」と「測定データから算出する風向風速」の差は、簡単に縮められると思いますが…そうなっていないのは、アプリケーションの設計者が、そこまで厳密な推測航法を、想定していないからでしょうか。FlightGearは、恒星や惑星の動きまで、かなりリアルに再現しようとするなど、ずいぶん野心的なソフトです。必ずしも天測航法まで、想定しているわけではないでしょうが…せっかく、ていねいに構想されたソフトなのですから、将来はもうちょっと、風のベクトルの辻褄が、細かく合うことを期待します。

 いっぽう、私は個人的には、
 ・今回のデータ群から、どんな場合に、風向風速の
  算出誤差が大きくなるか。今回は発見に至らなか
  ったFlightGearのくせを、さらに研究する。
 ・「HIDEの風見盤」を改良し、風向風速が自動的
  に数値で表示されるようにする。
 …という宿題を掘り当てており。出来ればいつか、解決したいと思っています。

 今回の測定の結論は、今のところ…
「FlightGearの風の演算には、やっぱり、かなり誤差があった。だが多くの場合は、推測航法が可能な範囲内にとどまっている。時々、大きな誤差を引き当ててしまう可能性はあるが、ゲームの面白さを増す不確定要素として、受け入れてよかろう」というところに、落ち着きそうです。

     ○

 思えば。「偏流角からの、風向風速計算」は、飛行のリアリティーを追求する、たくさんの方法の中の一つです。他にも「気象データは、必ずATISを通じて入手する」「今は結局、HUDのコンパスを使って真方位で飛んでいるが、次回からは、いちいち磁気方位に換算して、計器盤のジャイロコンパスで飛ぶ」とか、様々な楽しみ方が、無限に広がっています…。

 風の分析の問題は、新たな進展や発見があった時点で、また皆様にご報告するとして。私からの報告は、一旦ここまでとします。ご質問などがありましたら、いつでもお寄せ下さい。
 さて。次回はどんな風に、旅を続けましょうか…(^^)/。
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