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コンコルドで初の超音速飛行

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通常 コンコルドで初の超音速飛行

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91
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2008-2-12 17:45
hide  長老 居住地: 兵庫県  投稿数: 650
hideです。
 ようやく、コンコルドで超音速飛行を試みました。

 本機はご承知のように、マッハ2を維持したまま大西洋を横断します。これに必要な低燃費を実現するため、最大推力はF14の8割程度しかなく、空気抵抗が極めて少ない設計で、超高空を飛び、アフターバーナーを切ったまま超音速巡航をします。こうした性格上、巡航高度への上昇には時間が掛かり、エンジンを絞ってもなかなか減速しません。操縦も複雑です。
 本機が巡航高度50000ft、マッハ(以下M)2.0に達するには、実機の資料によると600nm以上の「助走」が必要で、ここからの降下にも、実に1000nm近い距離を使います。そこで今回、初めての超音速飛行訓練に当たって、イングランド南部のフェアフォード空軍基地から、アイスランドのレイキャビクまで往復2000nm余りを飛んで、ロンドンのヒースロー空港に帰還する、かなり長大なフライトプランを立てました。なんだか、ロケットで弾道飛行をするような気分です。

■コンコルドで、初の超音速訓練飛行■
          (英国南部からアイスランド往復)
・マップデータ
 e000n40、e000n50、w010n40、
 w010n50、w010n60、w020n60、W030n60
・風向風速:220度前後、約12Kt。
・雲量:1100ft=few

(A/Bはアフターバーナー、方位は磁気。航程のカッコ内
は、離陸後の累積飛行距離)
◎フェアフォード空軍基地EGVA(磁気偏差=偏西3度)
  ▼255度32nm・250Ktで10000ftへ上昇。
◎ブリストル・フィルトン空港EGTG VOR110.55
  ▼259度29nm(61)350Ktに加速、上昇。
◎カーディフ空港EGFF VOR110.70
  ▼297度66nm(127)28000ftでM0.93へ水平加速。
   A/B点火、47000ft・M1.7へ加速上昇。
◎ハーバーフォードウエスト空港EGFE(偏西5度)
(N51.49.58-W04.57.41) NDB328
  ▼350度175nm(302)47000ftでA/Bを切って、
   上昇率300ft/minで50000ftM2.0へ。
◎ベルファスト・アルダーグローブ空港EGAA(偏西5度)
(N54.39.28-W06.12.46)VOR117.20 RWY25-07
  ▼329度749nm(1051)
◎レイキャビク・ケフラヴィク空港BIKF(偏西18度)
(N63.59.07-W22.37.21)VOR112.00 南へ反転。
  ▼118度433nm(1484)減速、降下開始。
◎フェロー諸島・ヴァダー空港EKVG(偏西8度)
(N62.03.54-W07.16.12)VOR109.10
  ▼151度227nm(1711)
◎オークニー諸島・キルクウォール空港EGPA(偏西5度)
(N58.57.27-W02.54.20)VOR108.60
  ▼163度402nm(2113)
◎ノーフォーク・ノリッジ空港EGSH(偏西2度)
(N52.40.32-E01.16.57)VOR110.90
  ▼200度70nm(2183)
◎サウスエンド空港EGMC VOR111.35
   (N51.34.08-E00.41.27)(偏西2度)
  ▼243度29nm(2212)
★ビギンヒルVOR115.10 2500ft
  ▼335度10nmでRWY27RのILS捕捉、左旋回。
  ▼捕捉後は271度13nmでRWY
◎ヒースロー空港EGLL VOR113.60 RWY-R27 ILS110.30
(総計2235nm)

●準備と離陸:
 まずトレーニングのため、最低限の燃料(最大着陸重量)を積んでフェアフォード基地の進入経路を一周し、離着陸の勘を取り戻したのち、改めて出発準備に取り掛かりました。

 CTRL+Iキーで「コンコルドメニュー」を開き、燃料を最大離陸搭載量にセット。同じメニューで、バーチャル副操縦士と機関士、Voice欄の「Crue text〜」にチェックを入れます。ポーズを解除すると副操縦士が、さっそくバイザーと可動ノーズを、離陸位置に下げてくれます。
 航法に関しては、INS(慣性航法)の中継点となる、各空港ICAOコードをAutopilotメニューのRoute Managerに入力します。各VORの周波数も入れておきます。
(ただし本機のVORは感度が鈍く、あまり役に立たないように思えます。またマッハ2ですと、局上空から6分ほどで受信圏外に出ますので、事実上INSに頼らざるを得ません)

 ブレーキを解除。副操縦士のカウントダウンで、スロットル全開。CTRL+Fキーでアフターバーナー点火。副操縦士の速度読み上げと「Rotate」のコールを受けて、10度まで機首を上げて離陸。副操縦士が脚と可動ノーズを格納します。

●オートパイロットの使い方:
 離陸後はアフターバーナーを切り、オートパイロットに切り替えます。以下に操作の基本をまとめます。(前回までのマニュアル翻訳には残念ながら、私の理解不足による誤りもあるようですので、過去の記載と重複気味ながら、もう一度整理しました)
 コンコルドは、オートパイロットの設定も、基本的にはパネルのボタン操作か、ショートカット操作を前提にしています。メニューから操作しても、項目によっては自動的にチェックが外れたり、無効になる場合が多いので注意が必要です。

     ○

 速度設定は、オートパイロット・パネル左の「AUTOTHROTTLE」というデジタル窓に入力し、「IA」(IAS Acquire=指示対気速度を獲得)ボタンを押すと、設定速度に向けて加減速します。設定速度に達すると、自動的に「IH」(指示対気速度の保持)ボタンに切り替わります。また「MH」(マッハ数Hold)ボタンは、超音速飛行の速度維持に使います。

 高度設定は、副操縦士席にある「FEET」デジタル窓に入力し、「AA」(Altitude Acquire=設定高度の獲得)ボタンを押すと、設定高度に向けて昇降します。通常は、AAボタン下の小さなランプが点いて、他に「VS」(Verticai Speed)ボタンが同時点灯します。毎分の昇降/降下速度は、パネルからは入力できず、オートパイロットメニューを使います。ただし、水平儀の右の昇降計をクリックすると、上昇/降下率の増減が可能です。
 設定高度まで残り1000ftになると、副操縦士がテロップで予告します。設定高度に達すると、通常は「AH」(Altitude Hold)ボタンが点灯し、自動的に高度保持が掛かります。

 方位設定は、INS(慣性航法=機能はGPS航法と同じ)を使いますので、オートパイロットとオートスロットルのマスタースイッチ(各2個。通常は機長側を使う)をオンにした後、「IN」ボタンを押します。これで機体は、Route Managerに最初に入力したターゲットに機首を向けます。
 ここでオートパイロット・パネル左端のセレクタを「RAD」(無線航法)から「INS」へ切り替え、HSIの表示をINSモードにしておきましょう。デフォルトのRADモードでは、HSIは通常通りVOR/ILS指示器として働きます。
 任意の針路を設定するには、オートパイロット・パネル中央の、機長側と副操縦士側にそれぞれある、「HDG TRK」(HSIのバグ方位設定)デジタル窓に方位をセットします。必要なら隣の「VOR REF」(HSIのVOR1ラジアル方位)デジタル窓にも、数値をセットします。その後「TH」ボタンで設定方位へ旋回。設定方位に達したら、自動的に「HH」(Heading Hold)ボタンに切り替わります。手動で任意の方位に向けた場合は、HHボタンで保持します。
 HSIとは別に、VOR1・VOR2及びNDB1・NDB2には、無線局の方位を直接指す指針があります。DME表示器も2台あり、なかなか充実の装備なのですが、なぜかNDB指針を除けば、いずれも感度が不良です。

●亜音速上昇と加速の手順:
 離陸後10000ftまでは、他機と同様250Ktで上昇します。10000ftを通過時に、速度設定を350Ktに変更し、高度設定も28000ftに上げます。「VS」ボタンを押し、メニューから上昇率を2000〜3500ftに合わせますが、気速が落ちる場合は、上昇率を緩めます。最低でも500ft程度まで落とせば大丈夫です。
 コンコルドの対気速度計とマッハ計には、機体強度上の制限速度を示す、黄色い針があります。28000ftへ上昇してゆくと、黄色い針が次第に高速側へ動いて行きますから、これを追うように、対気速度設定の数値を、徐々に400Ktまで上げます。うまく加速してくれない場合は上昇率を絞り、逆に黄色い針を追い抜きそうなら、上昇率を増やしてバランスを取ります。

 18000ftを通過する時、副操縦士が「トランジション・レベル」(略称TA)とコールします。FlightGearの飛行では、無視して構いません。実機の場合は、これは高度計の、気圧設定切り替え高度です。高度計は通常、正しい高度を指すよう、現地の気圧に合わせますが、計器飛行では煩雑さを避けるため、一定高度以上で一律に29.92インチ(1気圧)にセットします。この場合、高度の読み方は100ft以下を省略し、例えば28000ftなら「フライトレベル280」と呼び、FL280と略記します。FLへ移行する高度(TA)は、英米では18000ftですが、日本では14000ftです。

 FL280に達したら、AHボタンで水平飛行に戻し、M0.93まで加速します。この高度では気圧の影響で、速度計に大きな誤差が発生しています。計器が指す「指示対気速度」(IAS)が350Kt前後でも、実際の「真対気速度」(TAS)は500Kt近くまで上がっています。コンコルドのパネルには、真対気速度と対地速度(GS)のデジタル表示があり、これで確認することが出来ます。もしIASからTASを算出する場合は、次の計算式を使います。

   真対気速度=指示対気速度+(高度ft÷100÷2)

 音速は気温の関数ですから、気温が下がるほど遅くなります。従って、対気速度計がほぼ止まっていても、高度が上がるとともに、マッハ計の表示はどんどん上がります。28000ftに到達した時点で、ほぼM0.93に近づいていると思います。
 ここまで加速すると、タンク間で燃料を移送し、重心位置を後退させる必要があります。バーチャル機関士がやってくれますが、やや時間が掛かります。もしパネルに「M/CG」(重心位置)の赤い警告灯が点灯した場合は、何分か水平飛行をして、移送の時間を稼いだ方がいいかも知れません。

●超音速上昇、高度50000ftの「暗い空」:
 水平飛行のまま、超音速へ加速します。
 本機は、パネルでもメニューでも、マッハ数による速度設定はできません。また指示対気速度の設定も、パネル上では400Ktまでしか入力できません。そのため超音速への加速は、IHボタンを解除し、手動でスロットル全開と、アフターバーナー点火(CTRL+F)を行います。アフターバーナーの点火は、センターコンソールにある、スロットル後方のスイッチでも可能です。スイッチは「後ろ」が「オン」ですので、お間違いなく。
 バーナー作動中は、エンジン計器最下段のメーター上部に、黄色ランプが4つ点灯します。Vキーで機外の視点に切り替えると、エンジンのノズル内がオレンジ色に輝くのが見えます。目標マッハ数まで加速したら「MH」ボタンを押します。

 M0.93からの加速は穏やかで、1秒間に1Ktくらいしか指示対気速度が増えません。加速開始後すぐに上昇を再開します。「VS」ボタンを押して、上昇率を(これだけはメニュー入力で)セットします。毎分2000ft程度が目安です。
 高度FL480、速度M1.7に到達したら、アフターバーナーを切ります。空気抵抗が減っているので、後はコアエンジンの推力だけで、間もなくFL500、M2.0に到達します。高度設定が50000ftになっていれば、ここで自動的にAH(高度保持)が掛かるはずです。ダメでしたら50000ftに設定し、AHボタンを押します。速度設定は、マッハ計でM2.0到達を確認し、MHボタンで加速を停止します。

 高度50000ftの世界では、対地速度は実に約1150Ktです。
下界は少し丸みを帯び、空はやや黒っぽく見えます。ご存じかと思いますが、これはVer1.0.0の新機能で、高々度では上昇につれて、空が暗くなるよう改良されました。なんと素晴らしい…。

●超音速でスピンに入る:
 …ようやく、アイスランド上空までやってきました。機外ビューで、厚いもやの底にレイキャビク付近の地形を確認。マッハ2のまま半径数十nmの巨大旋回を開始し、南東はるかフェロー諸島へ、徐々に機首を向けます。ここから150nm北上すれば、北極圏が始まりますので、その南端をかすめようと、INSを切って手動で機首を真北に向けたのが…思えば失敗でした。
 高速の機体は、舵の効きがかなり過敏で、手動では制御が難しく、過剰にロールしがちです。そこで機体を安定させようと、ウイングレベラーを入れたところ、逆に大暴れが始まりました。あっという間に連続ロールを打ち、過速警報と失速警報が交互に聞こえまして…機体はフラットスピンに近い姿勢で、暗い蒼空を、転げ落ちるように落下して行きました。

 まるで1950年代、超音速実験機で何度も起きた、イナーシャー・カップリング現象みたいです。オートパイロットを切っても、なかなか舵が効きません。落ち着け、落ち着け。上下左右の大暴れを、ベクトルごとに処理し…何とか水平に戻した時は、高度17000ftでした。やれやれとFL350に上昇し再加速。なぜかM1.08以上に上がらず、諦めてこの速度で帰ることにしました。(恐らく焦って、アフターバーナー操作を間違えたのでしょう)
 なお本来の減速操作は、高度FL500・速度M2.0から、指示対気速度350Ktをパネルに入力して、IAボタンを押します。十分に減速したら、徐々に降下に移ります。

●画期的!! 倍速モードに時計が同調:
 コンコルドも、Aキーによる倍速モードが使えます。ただしM2.0では無理で、速度警報が鳴りますが、マッハ1周辺や亜音速では、8倍速まで非常に安定した飛行が可能です。ここで非常にうれしいのは、機内時計の経過時間も同時に加速されることです。ローカル時刻(つまり太陽)が同期しているかどうか、未確認ですが、従来はFlightGearでは困難だった、正確な飛行時間が記録できるようになりました。

 帰路は倍速をふんだんに使い、離陸から約2時間40分後にはオークニー諸島を通過。ここで指示対気速度300Kt(真対気速度は、まだ650Ktも出ている)まで減速し、降下を開始しました。速度設定が300Ktのままでも、降下による気圧・気温上昇のため、マッハ数と真対気速度は次第に下がります。
 …長い長い降下の末、ノーフォークを通過。ロンドン東方・サウスエンド空港の手前、49nm地点で高度10000ftを割り、やっと250Ktまで減速しました。ここで副操縦士が自動的に、可動ノーズとバイザーを降ろします。

 ヒースロー27R滑走路への進入は、STARデータに従って、やや南方のビギンヒルVORを通過後、335度で北上して、27RのILSをインターセプトすることにしました。
 ILSセットのため、メニューのEquipmentからRadio Settingsを開いて、ラジアル方位を入力しましたが、無効でした。パネルにある前述の「VOR REF」デジタル窓に、数値を入れないとダメらしいですね。(一方NAV1の周波数設定は、メニューからしかできない模様です。機長席正面の「NAV」デジタル窓は、NAV2の周波数を入力するものですし、副操縦士席のデジ窓は、なぜか周波数設定には無関係です。このへんは未だに、よく分かりません)

 最後はAtlasに助けられ、ILSを無事に捉えて、ヒースローに着陸しました。燃料は20トンほど残っており、最大着陸重量をややオーバーしていました。コンコルドのサスはストロークが長く、ダンパーも強力で、重量超過で着陸しても、事故にはならないのですが、ファイナルアプローチ中に、コース修正をする際、機体に大きな慣性が掛かって当て舵が効かず、曲がりにくく止めにくいため、操縦困難で蛇行する傾向があります。

     ○

 ヒースロー着陸後、試しにもう一度、イギリス西岸まで往復してみたところ、着陸時に再び操縦困難を感じましたが、コンコルドメニューを呼び出し、燃料を最大着陸重量まで減らすと、すぐ解決しました。機関士席には、燃料を空中投棄する機能があるので、いずれ試してみましょう。(実機ですと、たぶん数百万円の燃料代を、海にバラまくことになりますが…)

 コンコルドの操縦は複雑ですが達成感があり、フライトはダイナミックで、心地よい緊張をはらんでいます。次回は、世界一周の旅・再開の第一歩として、コンコルドでフランスのツールーズまで移動します。
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