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Re: 手探り航法・旅日記

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通常 Re: 手探り航法・旅日記

msg# 1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.2.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1
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45
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2006-9-1 9:02
hide  長老 居住地: 兵庫県  投稿数: 650
hideです。
 引き続き、計器飛行を続けます。
前回は「IFRフライトは、事前準備がすべて」と申し上げましたが。本格的にやろうとすると、IFRフライトに欠かせない、空港別の「SID&STAR」(標準的な出発・進入方式)チャートの入手が、思ったより困難だと分かりました。先日来、ひまが出来ても資料探しや、空路のつなぎ合わせに費やされてしまい、なかなかフライトには至りませんでした…(^^;)。

●フライトシムにも「9・11」の影:
 エアバンドを聞いておられる方のHPなどを訪問すると、数年前までは、アメリカ政府の「National Geospatial Information Agency」から、世界中のチャート類が、無料で落とせたようですね。ところが現在は、極めて多くの地域が、対象外になっています。「東欧・アジア地域」のページには、ロシアのチャートくらいしかなく、日本や韓国などは全域が抹消されています。どうも、米軍基地のある国々を消したようにも見え、「9・11」テロ後の、保安措置の一環ではないかと思います。

 同サイトには、「申請して審査に通れば、サービスにアクセスできる。その時はメールで知らせる」などと書いてあり。申請書を見ようとしたところ、「認証が必要」というダイアログ・ボックスと、Win-XPの「個人認証を取得するには」というヘルプが出現。面倒なのでキャンセルを押したら、サイトから閉め出されてしまいました。うううむ、ちょっと不気味。もしかして私のIDは、以後「エシュロン」に監視されるのでしょうか…(^^;)。

     ○

 前回ご紹介した「VATSIM - Navigation Charts and Flight Planning Tools」というサイトでは、一応、あちこちの空港情報などが見つかるのですが、よく見ると、これも必ずしも完全な内容ではなく。空港によっては、掲載内容の多くが削除されています。テロが頻発する「冷戦後の世界」の緊張が、思いもよらぬところで、見えた気がします。

 そんな次第で…私の「縦周り世界一周」は、出来れば日本への最終段階を、すべて現実のIFRルート沿いに行いたいのですが、やっと見つけたA空港の出発ルートに、B空港へのエンルートと、B空港のアプローチをつなぎ合わせようとしても、なかなかうまく行かないものですね。SID&STARチャートにきちんと従って、空港間をじっくり飛び回る…という夢は、日本の空域に戻ってから、改めて考えることにします。

■マカオ名物…オフセット進入路を飛ぶ■
  (マップデータ:e110n20.tgz )
 マカオ空港には、風変わりな進入コースがあります。Atlas画面をご覧になると、空港のかなり北に、滑走路の方を向いていないILSマークが一本、ポツンと設定されているのが、お分かりになると思います。私はバグかと思っていたのですが…実は本当に、こんな航法援助施設(実際はILSではなく、方角指示のローカライザだけ)があるのですね。今日は、この進入コースを体験してみましょう。

●コースマップを作りました:
 文章で、分かりやすく説明するのは困難ですので、各種の資料類を参考にしつつ、進入コースマップを作成して、「マカオ進入訓練マップ」の名前で「マイアルバム」に載せておきました。ご覧頂けましたら幸いです。
 まるで…ピストルのような形の、風変わりな進入経路です。ピストルのグリップに当たる場所には市街地があり、近くには山もあるため、こんな形になったのでしょう(旧香港・啓徳空港=今は閉鎖=が、これと似た進入コースで、大変有名でしたね)。

 この飛行では、ピストルの引き金の位置にある滑走路を、南に離陸します。高度を上げ、銃口の位置にある、着陸コースのホールディング・パターン(楕円形の空中待機経路)に進入。あとは、ひたすらVORを乗り継いで旋回を重ね、高度を下げて、空港北側のローカライザに進入。いったんこれに乗って降下を続け、滑走路を左手に見る位置(ローカライザ局から2.6nm手前、高度700ft)で左旋回。あとは滑走路を視認して着陸します。
 では、実際にやってみましょう。

●天候の設定:
 計器飛行ですから、上空は雲中飛行でもよろしいです。ただし着陸時は、ILSに乗った精密誘導ではなく、最終段階で滑走路を視認しなくてはなりませんので、高度1000ft以下では、最低2nmの視程を確保する必要があります。
 私は最初、1000〜1500ft全天曇り、1500〜5000ft半分曇り、南の風5Ktとしましたが、今日はなぜか、オートパイロットの安定が悪く。ZUH-VORに向かう途中で蛇行に入ったため、雲の中でマニュアル操舵に戻したところ、一気に機体が暴れて修正しきれず、墜落しました…(^^;)。
 2回目は薄曇り・無風にして飛んだら、同じ地点で蛇行しましたが、今回はリカバリーに成功。以後は着陸まで、高度と速度保持だけオートパイロットを使い、方向制御はすべてマニュアルで飛びました。

●無線をセットする:
 このフライトは短時間の間に、幾つものVORラジアルに乗ります。
慌ただしい飛行になるので、あらかじめVOR受信機を、しっかりプリセットしておきましょう。最初に次のように設定し、さらに飛行中、新たな周波数とラジアル方位を入力します。
 2台あるVOR指示器のうち、NAV1用は指針の構造上、狙ったラジアルからの距離が分かりやすいため、特にラジアルのインターセプトが難しそうなレグにはNAV1を、そうでないレグにはNAV2を、それぞれ割り当てました。着陸前のローカライザ受信はNAV2で行いますが、ILSと違ってグライドスロープ指針は要らないため、これでもいいと思います。

 ・NAV1 メイン周波数116.70(ZUH-VOR)
      サブ周波数 117.70(NLG-VOR)
      ラジアル   327
 ・NAV2 メイン周波数116.40(MCU-VOR)
      サブ周波数 116.70(ZUH-VOR)
      ラジアル   170

 セットが終わったら、RWY-16から離陸します。
針路は以下、マップに合わせて磁気方位で○○deg、と表記します。VORのラジアル入力は、この数字を使います。真方位も併記しますので、オートパイロットやHUDのコンパスには、そちらを使ってください。資料では、この地域の偏差は偏西約2度なので、磁気方位マイナス2=真方位です。

 …80ktでローテーションを掛け、とエアボーン。NAV2の針は最初、左に振り切れていますが、これは離陸後3分程度で、中央に寄ります。
 NAV2のDMEを見ながら、170deg(真方位168度)144Ktで、3000ftをめざして上昇します。VOR1指示器の針が中央に合致して、最初のフィックス通過を確認。ここから楕円形のホールディング・パターンへ、涙滴型の飛行経路で合流する「ティアドロップ・エントリー」を行います。

●ティアドロップ・エントリー:
 このエントリーを行うには、C310(144Kt巡航)の場合、フィックスから1分35秒掛けて3.8nm進出し、MCUから11.2nmの地点で、左203度の標準旋回をします。すると、インバウンドとアウトバウンドのコース狭角23度(航法用語では、正しくは「差角」ですので、以下そのように表記)で涙滴型の経路を描き、おおむね正確に、次のZUHに向かう針路・327deg(真方位325度)に合流することが出来ます。

 以上の進出距離と経過時間は、144Ktで飛ぶ場合の計算ですが、標準旋回は1分間180度で一定のため、この涙滴型の旋回は、速度が違っても常に相似形となります。例えば皆さんが、C172Pを使って90ノットで飛んでも、フィックス通過後に、同じく1分35秒だけ直進して左203度旋回すれば、同様に差角23度のパターンを描いて、次のコースに合流できる…はずです。
 旋回を終えたら、海と島々を見下ろしながら、ZUHまで15nmあまり直進です。やがて、右手にマカオ市街が見えるはずですが、私はあまり、見る余裕がありませんでした(^^;)。

●次々と、ラジアルを乗り換える:
 ZUHへ向けて直進中、忘れずにNAV2をサブ周波数に切り替え、ベアリング(方位設定)も035degに変更してください。ZUHから北東へ向かう針路は、現在の針路と、かなり急角度で交差していますので、NAV2のVOR指示器の針が動くのを待って旋回すると、タイミングが遅れます。ZUHの少し手前で、右旋回に入るように狙うと、うまく行きます。

 さて、新しい針路035deg(真方位33度)に入りました。ここでNAV1をサブ周波数に切り替え、ベアリングを166degに変更。高度を2800ftに下げます。ZUHから11nmのフィックスを通過したら、右に旋回。NAV1のVOR指示器の中央にある、コースから左右への逸脱量を示す、短い針を見ながら、NLG-VORのラジアル166deg(真方位164度)に乗ります。
 この短いレグに入ったら、高度を2500ftに下げ、フラップ1段展開。急いでNAV2の周波数を、ローカライザの周波数111.70に変更し、ベアリングを217degに合わせます。

 NAV2のVOR指針が動き始めたら、すぐ右に急旋回。ここがローカライザへ向かうフィックスです。NAV2に従って217deg(真方位215度)でローカライザに乗り、フラップをフルダウン。ギアもダウン。700ftを目標に降下します。ローカライザから2.6nmの地点が、滑走路への、本当の最終進入フィックスです。少し早めに左旋回すると…163deg(真方位161度)で、正面1.5nm先に滑走路が見えます。今回は無風でしたので、非常に滑らかにタッチダウンしました。いやぁ、お疲れ様です!!


■香港へのショートフライト■
  (マップデータ:共通 )
 一休みしたら香港へ、ひとっ飛びしましょう。
マカオのディパーチャーに関しては、一部のチャートしか入手できませんでした。そこで出発方式は、ごく単純な、ベースターンを使ったリバーサル・ディパーチャーとし、香港国際空港へのエンルートは、適当に決めた近道で接近。あとは、正規のチャートに記載された、アプローチの最終段階に割り込んで着陸します。

 フライトプランは、以下の通りです。
このコースは、コンパス・ロケーター(インナー・マーカー地点にある、補助誘導用のNDB)が使えるため、比較的簡単に、ローカライザに乗ることが出来ます。そのため、最終段階のフィックスを一つ省略しました。

◎Macao空港 RWY-34を離陸。
★Macao-VOR(MCU 116.40)のラジアル343を受信して、
  ▼343deg(真方位341度)で3000ftまで上昇。
○変針点:MCUから8.8nmで左に190度ターン。
  ▼153deg(真方位151度)で直進、5000ftまで上昇して、
★Macau-VORの上空を通過。
      (以上で、差角10度のベースターンを描きました)
  ▼ラジアル98(真方位100度)に乗って10nm飛び、
△LIMESフィックスで左旋回。
  ▼337deg(真方位335度)で約8nm直進。
☆RWY-07のコンパス・ロケータ(390)を受信。これを参考に、
★ローカライザ(109.30)を受信。
  ▼69deg(真方位71度)で進入して、
◎香港国際空港(VHHH) RWY-07に着陸。

 …このフライトプランで、実際に飛んでみると。NAV2ばかり負担が多くて、周波数やラジアル方位の設定変更が、かなり忙しいことが分かりました。今回は、オートパイロットがスムーズに動きました。どうも、特定の地点で問題が起きるような気がしますが。そんなことって、あるのでしょうか…。

 ともかく無事、香港到着です。さすがに、でっかい空港ですねえ!!!
あとで市街地の上を飛んで、旧・啓徳空港も見物することにしましょう。ここ1週間ばかりは、チャート探しで少々くたびれましたが、楽しい旅の世界が、また始まった気分です。
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