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Re: 手探り航法・旅日記

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通常 Re: 手探り航法・旅日記

msg# 1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1
depth:
22
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2006-4-2 21:39
hide  長老 居住地: 兵庫県  投稿数: 650
hideです。
 ニュージーランド縦断の、フライトリポートの続きをお届けします。
前回はセスナC310で、オートパイロットを使って3〜4倍速で飛行中、
周期的に発生する大揺れのため、スピンに入って墜落する問題を、ウイ
ングレベラーを使うことで解決しました…。改めて南半球、雪景色広が
る山々へ出発です。

 ■NZ縦断…案外険しかった「指輪物語」の旅路■(後半)
          (使用マップは e160s50 e170s50 e170s40.tgz)
 以下に一応、飛行コースを再掲しておきます。針路は、オートパイロ
ットに入力するための真方位です。(コンパスとVORには、これに偏差の
偏東22〜23度を引いた、磁気方位を使います)

インヴァーカギル空港(NZNV)→59.8度、81.8nm。
ドゥネディン空港(NZDN)  →23.7度、72.3nm。
オアマルNDB(OU)      →328度、82.9nm。(ここまで太平洋岸)
マウント・マリーVOR(RY)  →336度、23nm。 (内陸の谷の湖畔へ)
マウント・クック空港(NZMC)→0度、10.1nm。 (最高峰の山頂へ)
マウント・クック山頂付近  →24度、84.3nm。(タスマン海側へ)
ホキティカ空港(NZHK)   →22度、17.3nm。
               グレイマウス空港(NZGM)着。

 「このフライトは、VFRかIFRか」と訊ねられると、少々迷います。
FlightGearの世界では、「地上からの管制を受けつつ、定められた航空
路を飛ぶ」という意味の計器飛行は、まだ出来ないので…厳密にはVFR
に区分されるかも知れません。しかし、風向・風速による誤差を補正し
た推測航法をベースに、ほとんどのレグ(区間)で無線航法を併用しま
すので、「地上を見なくても、飛べる」という意味では、これも立派な
計器飛行ではないか、と思っています。ただしNZ最高峰のマウント・ク
ック付近は、都合のいい場所に無線施設がないこともあって、有視界飛
行にしました。

     ○

 セスナC310(2D計器パネル装備のYASim機)で、NZ南島・西南端の
インヴァーカギル空港を離陸。ギアを格納し、ついでに計器板も消して
しまって、パラグライダー並みの視界を味わいながら、左上昇旋回で、
ぐんぐん高度を獲得。まるで、鷹になったような気分です。

 ●航法の始点を記録:
 上昇を続けながら、まずオートパイロットで、経済巡航速度の144Ktに
速度保持を掛けます。この機体のReadmeファイルによると、燃費が最良
になる高度は7500ftですので、ここまで昇って高度保持をON。いったん
南西へ1nmほど離れ、第1レグの針路に機首を合わせて、再び飛行場上
空に進入。真上を通過した瞬間、計器板を表示し、機内時計を見て出発
時刻の記録を取りました。

 飛行場の中心を巡航状態で通過し、ここを起点に航法を始めるディパ
ーチャーは、現在では相当、レトロなやり方に見えます。混雑する飛行
場では不可能ですし、まずエアラインでは実施しないでしょうね(^^;)。
でも小型プロペラ機の航法精度を上げるには、非常に効果的なので、国
内でも、昔の軽飛行機操縦入門書は、このやり方を奨励していました。
(ついでながら。例えば中継地点で左へ90度旋回する場合も、いきなり
旋回すると、半径分の誤差が出ます。そこで、中継地点の真上を直進で
通過しながら到着時刻を計り、右に270度の大回り旋回をして、次のレグ
の針路に合わせてから、再び中継地点を通過して出発時刻を記録する…
という飛び方が、もっとも正しい通過法なのだそうです)

 今回のフライトは、ナビ技術の検証とともに、燃費向上実験も大きな
目的です。そこで、第1レグに入ったところで、青いプロペラピッチレ
バーを半分余り引き下げて、高速ピッチとし。赤いミクスチャーコント
ロールレバーを、やはり6割ほど引き下げて、混合気をリーン(薄い)
気味にセットしました。目安としては、回転計と吸気圧計の針が、いず
れもグリーン・アーク(適正値を示す緑のゾーン)の最低レベル付近を
指すのが、もっとも経済的ではないかと思います。

 ●ドリフト量を確認する:
 第1レグの航法計算では、横風の影響を相殺するため、機首を左に10
度振って飛ぶことになっています。なるほど、眼下の景色は正面から10
度ばかり、左へそれて流れています。ADFの針も、約10度右を向いた位置
で、ぴたりと安定しています。つまりNDBトラッキングを、正確に行って
いるわけですね。
 途中から機体を3倍速にして、計算通りの時刻に、ドゥネディン空港
とオアマルNDBをそれぞれ通過。誤差は1nm以内で、飛行距離が少々伸び
ても、さほど誤差が累積するわけでもないことが、分かりました。旅は
快調です。
 オアマルNDBから北寄りに変針し、内陸にあるマウント・マリーVORへ。
機体の右手は、そろそろ山地が広がりました。途中で、6000ftくらいあ
る稜線を飛び越え、ちょっと緊張。さっさと高度を上げればいいのです
が、燃費計測中なので、あまり負荷を変動させたくないのです。

 ●VORに奇妙な誤差:
 このレグはVORを併用しましたが、かなりCDI表示に誤差が出ました。
針路は合っているのに、つかんでいるラジアルが、どんどん左に遠ざか
っている感じです。最後は結局、OBSを連続クリックしてVORをホーミン
グし、局上空にたどり着きました。おかしい、一体何が間違っているん
だろう…。
 同VORからは、アウトバウンド・コースのラジアルに乗って、マウント
・クック空港を目指しました。無線誘導施設の全くない、小さな飛行場
で、南北に細長いプカキ湖の北端にあります。湖の左右は堂々たる山脈
で、素晴らしい眺めですが、ミスコースをしたら大変。天気をよくして
おいて幸いでした。
 冬のテクスチャーを選択したので、湖も凍結しています。その湖畔に
小さな空港を発見。やれやれ、マウント・クック空港です。ここを起点
に、マウント・クック山頂へ向かう針路にセットしました。
 ところが、また様子がおかしい。私が入りつつある谷間は小さく、山
頂に向かってどんどんせり上がり、やがて山腹で、どん詰まりになって
います。事前にAtlasの地図で確認した地形とは、ぜんぜん違う。あわて
て高度保持設定を9500ftに増やし、針路保持を解除して左へ変針。小さ
な谷間から飛び出して、プカキ湖の大渓谷に戻りました。

 ●これは、別の空港だ!…VORに入力ミス:
 せっかくAtlasを装備しているのですから、ここでちょっとナビゲー
ションのカンニングというか、Atlas画面を確認しましたところ。私は
マウント・クック空港(NZMC)の、8〜9nm手前にあるグレンタネ空港
(NZGT)を発見し、これをNZMCと誤認したことが判明。ここを起点にし
て針路を決めた結果、本来飛ぶべき谷間の、1本隣に迷い込んだのでし
た。
 またそもそも、なぜ空港を誤認したかというと。どうやらオートパイ
ロットに入力した真方位を、磁気方位を入れなくてはいけないVORのラジ
アル方位設定にも使ってしまい。その結果VOR航法が、偏差に当たる22度
分だけ狂ったのが原因です。さらに、マウント・マリーVORに向かう時、
ラジアルが「左へ遠ざかった」のも、やはり磁気方位を使うべきVORに、
うっかり真方位を入れたのが原因のようです。

 ●燃費が向上、一路ウエリントンへ:
 …前方に、壮大な山々が広がってきました。左の連山がマウント・セ
フトン(3157m)の山塊で、右にそびえる氷と岩のピラミッドが、ニュー
ジーランドの最高峰、マウント・クック(3754m)です。CGながら…美し
い眺めです。両山系を結ぶ、ちょっと低い稜線を飛び越えて、NZ南島の
分水嶺北側へ。燃費改善のため、ここで高度を7500ftに戻しました。
 目の前には、オーストラリアとの間に横たわる、タスマニア海。1nm
ほど沖に出て、海岸沿いに北東へ。無事にグレイマウス空港上空へ到着
しました。
 高度や速度の選択と、エンジンの設定がまずまず正しかったか、今回は
かなり燃費がよくなり。この時点で燃料が3分の2も残っているので、
予定を変更。北島にある首都・ウエリントン空港まで175nmの直行コース
を引き、針路を計算。4倍速にアップして飛行を続けました。

 ●NDBトラッキングで、微妙に針路修正:
 ADFで飛び方をモニターしていると、最初は針が約10度右にそれていた
のに、コースの半分を超えたあたりで、次第に右へのずれが大きくなる
感じがしました。そこで、まず右に7度変針して、ADFの針が「10度右」
に戻るまで待ち、改めて左へ2度変針してみたところ、ぴたりと修正が
決まって、その後は安定しました。
 (風向きが変わったわけでないので、これは何でしょうね。ある程度
以上の直線を飛ぶと、地球の丸みによるマップの歪みの関係で、針路に
誤差がたまるのでしょうか。新しい研究課題になるかも知れません)

 クック海峡を飛び越え、眼下にみるみる、大きな市街地が広がって…
ほうら、ウエリントン空港です。到着時のコース誤差は、わずか0・5
nmでした。目分量で、右回りのVFR着陸誘導コースに入り、いちおうILS
を受信。ファイナルアプローチに入ったところで、雪が積もっていると
PAPI(進入角を示す誘導灯)の白ランプが見えないことに気づき、ILSを
受信してよかったと思いました。滑走路を目視し、降下角だけグライド
パスで確認しながら110Ktを維持、ほぼ完璧なランディングをしました。

 ●まとめと感想●
 航法では、小さなミスも恐ろしいですね。VORの角度入力ミスは、天気
が悪ければ、山に激突でした。しかし全体としては、この飛び方で間違
いはないようです。今後は、小さな島を目指す洋上飛行も待っています
が、電波航法と併用なら、まず心配なし。推測航法だけでも、かなり行
けるのではないか、という気がしてきました。

 大変気になっていた燃費は、今回かなり改善し、巡航時の消費率は毎
分0.425gal。計算上は、満タンで807nm飛べることが分かりました。でも
まだ、正規のスペック(0.285gal/min、1395nm)の半分あまりに過ぎま
せん。Readmeテキストが指定する以外の、巡航高度・速度も試してみる
価値がありそうです。
 このへんは、FlightGearの新バージョンで、詳しく研究することにし
ましょう。
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