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hide式大阪空港に「巣箱」を設置

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なし hide式大阪空港に「巣箱」を設置

msg# 1.3.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1
depth:
28
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2010-2-14 6:32 | 最終変更
hide  長老 居住地: 兵庫県  投稿数: 650
hideです。
 お陰様で世界一周も一段落。懐かしい日本の空の下、私は昨秋の関西への引っ越しを、やっと仮想空間上でも追いかける運びとなり、松山空港から京阪神方面へ、フライトの根拠地を移しました。

 関西には伊丹(大阪国際空港=RJOO)、関空(RJBB)、神戸(RJBE)それに八尾(RJOY)の4空港がひしめいておりますが、さてどこを新しい「母港」にするか。ワクワク気分で発着を重ねて、最終的に伊丹を選択しました。
 伊丹では、大昔からぜひやってみたかった、ターミナルビルや格納庫など地上施設の3Dオブジェクト配置を、初めて試みました。まだブツを自作できませんので、今回は全部借り物ですけれど、まるで鉄道模型のレイアウトでも作っているようで、なるほど…フライトシムにはこんな楽しみもあったんだな、と嬉しくなりました。

●瀬戸内をVFRで関西へ:
 まず松山から関西へ、ピラタスPC7改でクロスカントリー飛行をします。VORを追う計器飛行ではなく、ここはランドマークを見下ろしながら、ゆったり有視界の地文航法で行くことにしましょう。
 次に瀬戸内海の、南北どちら側を飛ぶか。出来れば「しまなみ海道」の7橋沿いに、広島方面へ抜けかったのですが、FlightGearに本四架橋がないのは残念です。実世界で走り慣れた松山自動車道を目印に、四国の北岸を東進して、そのまま4空港を巡ることにします。コースは以下の通りです。

(以下磁気方位)
◎松山空港(RJOM)33.49.38N-132.41.59E ★VOR116.3 ILS109.3
    ▼77度69nm
★香川VOR108.4
    ▼42度22nm(30度10nmに屋島)
★小豆VOR114.4(=ショウド島。アズキではない)
    ▼87度36nm
△MAYKO(神戸空港ILS入り口付近)
    ▼92度11nm
◎神戸空港(RJBE)VOR111.25 ATIS128.075 TWR118.5
    ▼185度12nm
◎関西国際空港(RJBB)VOR111.8 RWY058-238 ATIS127.85
    ▼76度11nm
★信太VOR112.3
    ▼56度10nm
◎八尾空港(RJOY)VOR114.6 TWR124.35 RWY9/27 13/31
    ▼345度5nm
☆大阪NDB 340
    ▼322度8nm(ILS110.10)
◎大阪国際空港(RJOO)VOR113.9 ATIS128.
計184nm

●六甲の沖に浮かぶ、神戸空港へ:
 松山空港は330度16Ktの風、3000ftに雲量fewの天気。PC7改では強風に当たりますが、ほぼ真正面の向かい風ですので、離陸には全く支障ありません。UTCの0313時(日本時間1213時)に離陸して、松山市内のそこかしこに別れを惜しんだ後、松山自動車道の川内インター付近へ。高速を目印に低空を行くと、右に四国山脈、左に瀬戸内海を眺めながら、楽しい旅になりました。新居浜から西条市に掛けては、あまり高くない四国山脈が、結構りりしく見える一帯なのですが、これも実景通りのムードです。
 香川VORを通過すると、まもなく源平合戦で有名な、屋島が目に飛び込んできます。てっぺんが平らな、妙に人工的な感じのする独特な山ですが、地質学的にはメサ(テーブルマウンテン)の一種だそうです。現在は海岸にありますが、太古には名前の通り、島だったようですね。四国よしばし、さようなら…。

 初めて小豆島の上を飛び、やがて淡路島を見ながら、神戸空港のVORを受信。ほぼ滑走路に正対しているのを確認し、ILSを受信してファイナルに入ります。ローカライザには、まれにバグがあって、反対方向を指したりしますので、母港選びの際は要チェックです。ここしばらくILS進入をしていませんので、この空港巡りは格好の再訓練になりました。
 CDIコース保持で進入しながら、ふと久しぶりに、完全自動着陸をやってみようと思いました。昨年の初夏に、オハイオ州で実験して以来です。北寄りの季節風を受けて、機首が左に約5度ソッポを向いており、そのまま車輪を着けては危険そうですが、なにごとも実験と思いまして、ついATISで風速も確かめずに決行。後から調べると12Ktの横風だったのですが、なぜか接地寸前に、機首が大きく下がる…という、非常にまずい展開になりまして、PC7改はノーズギアからドンと降り、大バウンドとグラウンドループを伴ってエプロンへ暴れ込んで、肝を冷やしました。
 私のフルオート・ランディングは、他機から移植した地面効果だけに頼ってフレアを行っており、姿勢制御に関するフィードバックは特にありません。クラッシュせず停止したものの、やはり実験室的な、ごく静穏な環境でないと危ないですね。

 さて神戸空港ですが。実世界では、近未来的な人工島・ポートアイランドと橋で結ばれ、その向こうは神戸の中心街・三ノ宮という、リッチなロケーション。FlightGearでも、間近に六甲山と市街が拡がって、なかなか素敵な眺めです。その一方、海上に道路として描かれた連絡橋が、途中で切れているのは残念です。
 Google Earthで調べますと、FlightGearのマップでは、ポートアイランドが実際より極端に小さく描かれています。しかし橋の長さだけは現実通りとしたため、寸法が足りなくなったのでしょう。このマップはどうも、海岸線の調査が少し甘い気がします。松山空港も広大な埋め立て地が無視された結果、エプロンやターミナルの敷地が全然なくて不自然ですが、神戸もやや事情が似ており、惜しまれます。国内ユーザーが手分けして、全空港の平面形と近傍の海岸線を、点検・修正できるといいのですけれど。むろん地形というものは、観察の解像力を上げると、盛り込むべき情報量が無限に増えますので、修正の適用範囲と精度を、厳密に決めておく必要がありますが…。

●関空から八尾、伊丹へ:
 大阪湾を南下して、関空を訪ねます。改めて眺めますと、なるほど広大な、立派な空港ですね。さっそく南からILS進入しましたが、最初はローカライザの保持に失敗。ふと思いついて南北の周波数を入れ替えると、今度はうまく行きました。バグのようですが、或いは私の勘違いかも。周波数を除けば、ILSの作動は2方向とも正常です。北側からの進入時は、PAPIが白いまま変化しないようでしたが、パスが高すぎたのかも知れません。
 FlightGearでは第二期工事の進展が遅く、成田と並ぶ日本最長のB滑走路(4000m)はまだ供用されていませんが、現行のA滑走路でも長さは3500mあって、ILSを両端に装備しており、素晴らしい着陸環境です。これなら着速の速いコンコルドでも、不安なく運用できるでしょう。私には少々広すぎて、降りると身の置き場がない雰囲気ではありますが、各種のテストには時々飛来したいと思いました。FlightGearにシェーダー効果が加わりますと、海の表情が豊かになって、海上空港は今後さらに魅力を増しそうです。

 一服後、信太VORを経て八尾空港へ。関西のジェネラル・エビエーションの拠点で、東京なら調布飛行場に当たるでしょうか。滑走路は調布より長く、しかも交差して2本あります。自家用機の発着空港としては、相当恵まれた環境ではないかと思いました。この空港で実機の訓練を想定して、セスナで厳密に基礎練習を重ねたら、それなりに充実したフライトになりそうです。なおILSはなく、PAPIも片方の滑走路にしかありませんが、通常の進入では特に不便を感じません。
 滑走路は大空港よりずっと短いものの、小型プロペラ機にはジャストフィットで、むしろ操縦に気合いが入ります。周辺は市街地で、相当ゴチャゴチャして見えますが、JR大和路線や数本の国道などが走っており、慣れれば進入の目印として便利かも。実景の写真を見ますと、本格的なターミナルはなく、管制塔付き空港事務所みたいな小型ビルと、中小の格納庫がぎっしり並んでいて、エアラインの空港とは一味違います。これらをリアルに作り込むのも、きっと楽しいでしょう。小さい空港なりの面白さを、色々な意味で感じました。
 …最後の候補地、伊丹の大阪国際空港に向かいます。

 伊丹のATISを受信すると、RWY-32を指定されました。長短2本の平行滑走路があり、左右どちらを選んでもいいので、長くてILSのある32L(3000m)に着陸。追い風気味の横風でしたが、微風のため問題はありません。滑走路の中央付近でいったん停止したところ、エプロンがまだ非常に遠く、タキシングの代りに再離陸したくなるほどで、以後はターミナルに近い32R(1800m)を使うことにしました。それでもピラタスPC7改ですと、滑走路の中間点付近にタッチダウンしてもいいくらいです。
 この空港にはILSが1方向しかありませんが、VORに加えて南北にコンパス・ロケーター的なNDBもあり、かなり便利です。デフォルトでは地上施設は皆無ですが、敷地の面積や形は正確。前方に六甲や箕面の山々、背後にビルがニョキニョキ並ぶ大阪市街地や、そのかなたの奈良県境・生駒山を遠望する、変化に飛んだ景色も魅力です。子供のころ大阪に一時住んで、伊丹へ飛行機を見に来たこともあり、個人的には心理的な意味でも「最寄りの空港」と言えます。私はいつの間にか「専用格納庫を、このあたりに建てよう」などと考えており。空港選びは、伊丹で決まりだと思いました。

●待望の「マイ格納庫」を設置:
 空港施設の整備に取り掛かります。「いよいよ、3Dモデリングソフトを勉強しないとダメかな?」と焦りも感じますが、取りあえずは http://scenemodels.flightgear.org/ からダウンロードした借り物で、地上への並べ方を学ぶことにしました。当初は、ハワイのディリンガム飛行場で覚えたAI駐機を応用するつもりでしたが、シナリオを書くのが煩雑な上、置いたもの全部が恐らく、レーダーに反応してしまいますので、UFOを使って直接、マップ上に設置する方法を初めて試みました。UFO起動後、配置すべきオブジェクトのパス指定法が分かりにくかったのですが、「l」(小文字エル)キーを何度も使って、1ステップずつディレクトリを変更していけば、たどり着けることが分かりました。

 現状を、マイアルバムにアップしておきます。エプロン左手に伸びる搭乗ゲートの通路は窓が透明ですので、UFOでカメラ視点を持ち込むと、搭乗客と同じ眼高で駐機場が見えて非常に楽しく、しばらく見とれてしまいました。また、奥の方の巨大ビルに使ったボーディング・ブリッジは、単体でダウンロードしましたが、蛇腹やスチールの階段など、細部が良くできていて、ひたすら感心。こうした小物を見つける楽しさは、ホビーショップで軍艦模型などの、精巧な別売り「ディテールアップ・パーツ」を眺めるのと、よく似ていますね。何を今さら…と思われるでしょうが、ひたすら地球を飛び回っていた私には、結構新鮮な発見でした。

 次に空港北西端近くに、念願の「自分の」格納庫を設けました。後で地図を調べますと、実物の大阪空港ではヘリポートのある一角で、府警と新聞3紙の格納庫が並んでおり、私が選んだ地点は、朝日新聞のお隣のようです。適当に風化して味のある、小さな建物が欲しくて、モンタナ州の市営空港のものを借りましたが、いざ置いてみると、想像よりは大きな物件でした。
 「紅の豚」のBGMを頭の中で鳴らしながら、せっせと看板を書き換え、シトロエン2CVを駐めたりしまして、結構居心地のいい「愛機の巣箱」の雰囲気に。現在はInitial Position機能を使い、常に機体が格納庫内で起動するようにしていますが、これでは他空港で起動するにも支障がありますので、可能でしたらWizardで空港を選択する際、この格納庫がParkingリストに出現するようにしたいものです。
 格納庫と言えば…これを住み家にしている、やや風変わりなヒーローを思い出します。クライブ・カッスラーの海洋冒険小説に登場する、ダーク・ピットがその人で、ワシントンの空港内に古い格納庫を借り、中二階に居住区を設けて、クラシックカーのコレクションや、数々の作品中で冒険を共にした乗り物(船外機付きの浴槽や、クラシック機)などと同居している…という、なかなか羨ましい人物です。私も「巣箱」に気に入った飛行機を並べ、いずれはミニ・ミュージアム風にしたいのですが、やたらに重くなっても困りますから、AI機をシナリオで配置し、起動メニューからその都度「展示バージョン」を選択した方がいいのかな、などと思案中です。

 空港をいじりながら、大阪を飛び回って進入テストや撮影を重ねると、この大都市にはランドマークがないことが気になりました。以前の東京みたいに、市街地テクスチャーが拡がっているだけなのは寂しく、またどこを飛んでいるやら分からず、不便でもあります。そこで手始めに、JR大阪駅の北に「梅田スカイビル」を再現しました。これは、ツインビルを平屋根で繋いで「空中庭園」にした高層ビルで、大阪のデートスポットの一つです。自作はまだ無理ですが、幸いパリのデファンス地区にある新・凱旋門が、けっこう似ていますので即、拝借。ついでに、約10棟の高層ビルの集合体も配置しました。伊丹方面から眺めますと、モヤの彼方にビルの群れが浮き上がり、けっこう梅田方面らしく見えまして、ますます楽しくなってきました。

●今後の課題など:
 …以上のような次第で、私はここ数日、一種の巣作りといいますか、空港版「マイホーム主義」を、せっせと楽しんでおります。今後の課題としましては、もう少し空港の機能面を理解して、手を加えてみたいと思っています。
(1)新設の格納庫内に、起動時に選べるパーキング地点を設けたい。
(2)任意の滑走路にILSを追加したい。
などを想定しておりまして、apt.dat.gz とnav.dat.gz を書き換えてみましたが、目下まったくダメです。

 最後になりましたが、UFOを使ったオブジェクト配置につきましては、「風景の開発」フォーラムの「Re: 主なランドマークと位置について」や、vertflyさんのサイト「仮想飛行」に丁寧なご紹介があり、非常に参考になりました。ありがとうございます。
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