小説「航空救難隊」を再現する・後編
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hideです。
前回ご紹介しました、アメリカ作家・ジョン・ボール作「航空救難隊」再現フラ
イトの、本番をお送りします。
●おさらいと、追加情報:
物語は、1960年代前半のカリブ海が舞台です。主人公の、シルヴェスター大尉と
チャン中尉は、CAP(Civil Air Patrol)の隊員。CAPは米国に実在する団体で、
メンバーは現在7万人弱。民間パイロットがボランティアとして、遭難した船や航
空機の捜索などに当たるという、いかにも航空大国・アメリカらしい組織。空軍に
似た階級制度を持っています。
2人はカリブ海を捜索飛行中、燃料不足のため、巨大ハリケーンの迫るトレス・
サントス島に着陸したところ、空港に放置された4発旅客機、ロッキード・スーパ
ーコンステレーションに、急患を含む島民約80人を乗せ、マイアミ国際空港まで
避難させる羽目に陥りました。何とか離陸したものの、この機体はエレベーターの
油圧装置が壊れており、着陸には高度な技術が必要…という物語です。
今回は、FlightGear版・コンステレーションの操舵機能に手を加え、この飛行
の再現を試みます。
実機のコンステレーション(愛称コニー)は、1943年初飛行。流麗な胴体と3枚
の垂直尾翼が特色で、1958年まで生産され、ダグラスDC-6などと共に、プロペラ機
の最後を飾る高速旅客機として活躍しました。当時としては高度なメカニズムを持
ち、操縦はそれなりに複雑だったようです。主人公2人は、軽飛行機のVFR操縦資格
しか持たず、ADFの使用経験さえありませんが、多くの人命が危険にさらされたと
あって「男気」を発揮し、敢えて操縦を引き受けたのでした。
スーパー・コンステレーションは、一連のモデルの後期・長距離型で、両翼に
チップタンクがあり、機首も細長くて、非常にスマートです。しかし今回使う
FlightGearのLockheed1049 は、名称こそ「スーパー」が付いていますが、
機首が丸くチップタンクもなく、実際は初期型ではないかと思います。
このLockheed1049 は、操縦に少し癖があり、ロール安定が相当悪く、放置す
ると大きくバンクします。上反角の効きが不足ですが、垂直尾翼の効きも(3枚も
あるくせに!)やはり悪いようで、緩やかなダッチロールを起こします。周期は
遅く、十分制御できますが、機体が重い分、力まかせに押さえ込む感じです。そ
の一方、アプローチは比較的素直で、難しくありません。
●飛行コースと、使用機のリペイント:
まず物語を基に、架空のトレス・サントス島の位置を推定し、現地の風向風速を
決めることにしました。
私は、彼らがキューバの近くを飛んだこと、ナッソー経由でフロリダに向かおう
としたことや、米本土からトレス・サントスへの捜索飛行では、逆風だったことか
ら、この島はバハマ諸島の、恐らく中央付近にあり、現地の風向は東寄りと判断し
ました。北半球ですので、ハリケーンは台風と同じ「左巻き」。中心はかなり南方
にあり、貿易風に乗って西進中とみられます。私は地図を見て、トレス・サントス
空港の代役に、エリューセラ島のガバナーズハーバー空港を選びました。
主人公たちが、トレス・サントス島へ着陸した機体は、プロペラ単発の観測機
です。形式名は忘れましたが、FlightGearのパイパーカブJ3(軍用名L-4観測
機)を使うことにしました。
デフォルトの黄色塗装では面白くないので、CAPの公式サイトで、1950〜60年代
の代表的な塗色を調べ、それらしくリペイントしました。コニーも塗り直したかっ
たのですが、作中では架空の航空会社の所属ですので、今回はTWA塗装のままとし
ました。(以上、マイアルバムをご覧頂ければ幸いです)
FlightGearのJ3は航続力が短く、実際にフロリダから進出するのは無理ですし、
時間も掛かります。再現飛行では、近くのキャットアイランドにある、アーサーズ
・タウン空港まで、PC7改で進出していますので、ここからL-4でエリューセラ島
へ向かいます。コースは次の通りです。
◎アーサーズ・タウン空港 243745N-754024W MYCA
▼300度32nm(●308度)
◎バハマ・エリューセラ島・ロックサウンド空港 245329N-761038W
▼341度24nm(●349度)
◎ガバナーズハーバー空港MYEM NDB224偏西8.1度
エリューセラ島 251548N-761857W)
●「空飛ぶバイク」L-4で海を渡る。
…アーサーズ・タウン空港の天候を手動で設定します。3000ft以上と8000ft
以上に、厚さ3000ftもある雲を、Brokenの雲量で出し、90度の風20Ktとして乱気
流を混ぜ、ハリケーンの前触れに見立てました。
L-4に乗り込んでドアを閉め、満タンに。この機体には磁気コンパスしかありま
せんので、ナビ役のチャン中尉がやった通り、E-6B航法計算盤で風力補正計算を
行い、推測航法をします。お馴染みのフリーウェア「Vertual E-6B」に風向・
風速を入れて、各区間の針路を算出し、荒れ模様の空へ向かって離陸。
L-4は、大変軽い羽布張りの高翼機で、タンデム2人乗り。言わば空飛ぶバイク
です。30Ktくらいでフワリと浮き、全開のまま1000ftでコースを設定しました。
約60Ktしか出ませんので、右後方から20Ktの風を受けると、12度も偏流角が生じ、
ほとんど「ソッポを向いて飛ぶ」感じです。
戦前の荒天飛行には、「目測で、偏流角を正確に判定した」という話がよく出て
来ますが、こんなに大きな角度なら、慣れれば難しくなさそうです。乱気流にガブ
られながら、いよいよ海岸線を越えると、「こんな頼りない飛行機で、本当に海に
出ていいのか?」という気分になりました。
FlightGearのL-4(J3)は、実機にないオートパイロットのバランスが良く、倍速
モードでも安定しています。ただしウイングレベラーにバグがあり、うっかり使う
と右横転してスピンに入り、肝を冷やします(^^;)。
肝心の航法は、今回6度も誤差が生じ、島は見つかったけれど中継点の空港が見当
たらず、島の縦断道路沿いに進んで、ようやく発見。あとは地図を頼りに、目的地
のガバナーズハーバー空港へ。
強い横風を受けて、尾輪式の機体を降ろすのは困難です。わざとではありません
が、小説通りにグラウンドループを起こし、ようやく停止しました。
●コニーの昇降舵を「故障」させる:
いよいよ、コンステレーションの出番です。
ピッチ方向の操縦は、小説同様にトリムタブを使いますが、キーボード操作では
舵面の反応が遅すぎます。トリムはマウス・ホイールにも、割り当てられており、
私が使うタッチパッド操作ですと、パッド右端のスクロールエリアがこれに当りま
す。設定を工夫したところ、操舵の反応が早くなり、何とか操縦できそうでした。
上がって降りる、ショートフライトを試みたところ、滑走は安定し、アップトリム
を掛けるとスムーズに離陸しました。まずはよし。
しかしタッチパッド操作では、しばしばエレベーターも動くので、これはやはり
エレベーターをロックするしかない、と思いました。そこで、空力系のファイルを
開いて、エレベーターの作動範囲を上下ともゼロに変更。もう一度テスト飛行をし
ましたが、これは実に…大変なフライトでした。
●ダッチロール+フゴイド運動の「地獄」:
ほぼ無風の滑走路を直進し、無事に離陸しましたが、間もなく機首が大きく持ち
上がり、トリムタブで懸命に下げ舵を当てても、まったく抑えられませんでした。
気速がどんどん下がり、失速寸前…という場面で、今度は機首が落下に転じます。
さあ、アップを掛けなくては。必死でパッドを撫でますが、ぐんぐん大地が迫り、
あわやと言う低空へ。次いでまた猛烈な上昇に転じます。いわゆるフゴイド運動、
それも猛烈なやつです。波状飛行の頂点は高度約5000ft、下限は500ftくらい、
上昇・下降の周期は、だいたい40秒前後でしょうか。
この、ジェットコースター的なフゴイド・モードに、ダッチロールが重なると、
空中をのたうち回る感じで、ちょっとした地獄です。xmlファイルにある操縦特性
の記述を見ますと、ピッチ・ヨー・ロール3軸の空力特性は、相互に関連している
ようですが、そのためかエレベーターをロックすると、ダッチロールもひどくなっ
たような気がします。こりゃ、とても制御できないと思いまして、私は飛行を打ち
切りかけました。だが…待てよ。
この飛行状態は、あの85年夏の、尾巣鷹山墜落事故に似ています。日航123便の
運航乗員たちは、530人を乗せた重圧下で、大部分の操舵機能を失いながら、推力
操作で40分も操縦を継続しました。その難しさは、こんなものではなかったはずで
すが、彼らは「上昇時はフルパワー、下降時はアイドルで失速と過速を防ぎつつ、
フゴイド・モードの収束を待つ」という常識を破り、上昇の終了前にパワーを絞る
新たな操縦法を工夫して、一時は機体の安定を取り戻したと記憶しています。とな
りますと、エレベーターを止めたくらいで、飛行を放棄するのは、申し訳ないよう
な気がしました。…くそっ、何とかしてやるぞ。
●鎮魂歌:
機体は、右に左に傾きながら、上昇降下を繰り返します。ピッチとロールの両方
向に目を奪われては、何も出来ませんので、これを分けて考えることにしました。
まず操縦可能なロール軸を、短時間でもいいから水平にしよう…。
激しい上昇降下で、前方視界は、青一色になったかと思うと、低い山地が迫り、
また青空に。その周期のすきを狙い、大きくエルロンを使って、深いバンクを戻し
ます。また次の周期を狙って、今度は西に変針し、取りあえず機体を洋上に出しま
した。これで地上には墜ちずに済みますが、滑走路へ向かうのは、まず無理です。
…ならば、着水できないか?
次はフゴイド運動を、何とかしなくては。この上下動は、位置エネルギーと運動
エネルギーの相互変換ですから、エネルギーの源泉は結局のところ、エンジン推力
です。思い切ってパワーアイドルまで絞り、ギアとフラップも出し、必死にトリム
操作を続けました。すると、次第にフゴイド運動の振幅が、小さくなったのを感じ
ました。これは、行けるかも。
アイドルのまま、上下動の周期に合わせて、フラップを出し入れしながら降下。
トリムも取り続けます。やがて海面が迫り、機首の上下動は続いていますが、構わ
ず降下。最後に思い切りアップトリムを掛け、いよいよ海面。ここで操縦は事実上
終わり、運が取って代わります。ドーンとバウンドして、ブラックアウトを起こし
さらに大バウンドを数回。しかし墜落判定は、回避できた模様です。減速。そして
海面に静止。とうとう、ディッチング(不時着水)に成功しました。
正直、かなり感動しました。そして心から、123便も着水できれば良かったのに、
と思いました。また、尾巣鷹山事故のかなり後になって、全米操縦士協会が123便の
運航乗員を表彰した、という古いニュースを思い出しました。墜落は回避できなか
ったものの、諦めず長時間にわたり、卓抜な操縦技量を発揮した、というのが受賞
理由だったと思います。全乗員乗客に、合掌。
●エレベーターを再調整し、フロリダへ:
お話が脱線しましたが、再び小説の再現飛行に戻ります。
エレベーターをロックすると、飛べないことが分かりましたので、最大舵角を上げ
舵8度、下げ舵3度に再調整し、原作通り燃料満タンとして、本番飛行に取り掛かり
ます。さきほどのL-4の飛行と、ほぼ同じ天候にセット。風速は5Kt増しの、25Ktに
しました。フライトプランをご覧に入れます。
◎ガバナーズハーバー空港MYEM NDB224偏西8.1度
バハマ エリューセラ島 251548N-761857W
▼257度63nm(●磁気265度)
★ナッソー空港VOR112.70 NDB251偏西7.4
バハマ首都250133N-772647W
▼292度108nm(●磁気299度)
★サウスビミニVOR116.70偏西6.2
バハマ サウスビミニ島254224N-791748W
▼275度57nm(●磁気281度)
★ヴァージニアキーVOR117.10偏西5.3度
マイアミ国際空港の手前、254507N-800916W
▼218度21nm(●磁気223度)
◎ホームステッド空軍基地KHST RWY5/21 ILS109.90
マイアミ市街南部 252919N-802301W 偏西5度
UTC2111時(現地時間1611時)に、ガバナーズハーバー空港を離陸。
今度も機首が持ち上がりましたが、さすが正規の昇降舵。無事に抑えが利いて、
オートパイロットを入れ、8000ftで265度に定針。針路と高度保持は正常ですが、
なぜか速度保持は何度セットしても、すぐ外れてしまいます。やむを得ずパワー
制御は手動とし、スロットル約60%で250Ktまで加速しました。より効率的な高度
と速度があるでしょうが、あまりエレベーターを使いたくないので、ひたすら高度
一定、速度一定で、そっと飛び続けます…。
●小説中では、危機また危機:
シルヴェスター大尉とチャン中尉は離陸後、間もなく米空軍戦闘機のスクランブ
ルを受け、仰天することになりました。理由は、以下の通りです。
・無資格、かつ故障機による飛行なので、フライトプランを出していない。
・レーダー・トランスポンダのスイッチを入れ忘れ、国籍不明機に見えた。
・おまけにキューバの近くだったので、アメリカへの軍事的挑発行為では
ないかと警戒された(ちょうど「キューバ危機」のころのお話です)
…迎撃機は、コニーの機体記号(つまりコールサイン)を読み取って通報し、間
もなくマイアミ航空交通管制部が、コニーと交信を確立。2人は緊急飛行の事情を
説明しました。コニーの所属が確認され、また空軍救難機が遅れてトレス・サント
スに到着し、空挺隊員を降下させて、すでに島民が全員脱出している…と報告して
いたため、2人の話は事実と判明。管制部は、バハマの首都・ナッソー経由でマイア
ミへ向かうATCクリアランスを与えました。(もっとも、計器飛行の資格を持たな
い2人は、クリアランスを理解できませんでした)
2人の経験不足と、エレベーター故障を重視した管制部の連絡で、ホームステッド
空軍基地では、非番のC-121(コニーの軍用輸送機名)ベテラン機長が呼び出され、
T-33ジェット練習機の後席に乗って、コニー誘導に出発。以後ベテラン機長の詳細
な指示を受け、2人は機関士を含む3役を忙しく務めつつ、ホームステッド基地に機
首を向けました。
日没を迎えましたが、2人は夜間着陸の経験がありません。コニーに寄り添い低速
飛行するT-33は、燃料がぎりぎり。着陸のチャンスは、1回だけです…。
●DMEのないコニー:
FlightGearでは、道案内のT-33はいませんが、VORがあるので航法は楽勝です。
私は意気揚々と、第一中継点のナッソーへ。ところがよく見ると、本機にはDMEがあ
りません。不便ですが、ナッソー通過はVOR指針で判定しました。
次の区間から、真面目に飛行距離を計算。この時の指示対気速度は254KIASです。
真対気速度は、低空では1000ftにつき約2%増えるので、実際は295KTAS出ているは
ず。さらに風向風速の補正計算をして、対地速度を出しました。機体の前後2カ所の
VORを受信していますから、RMIの指針2本が、前後一直線に並ぶよう針路を取れば、
ぴったりオンコースです。
以後、頻繁にスロットルを調整して速度を一定に保ち、対地速度から到着予定時
刻を出し、VOR指針を常に一本に保ったまま、かなり上出来の航法精度を維持して、
快調に進みました。PC7の飛行より計算作業が増え、計器監視とパワー制御の仕事も
増えましたが、かえって操縦が楽しめたと思います。
2148時、サウスビニミVORの左アビームを通過。予定時刻のわずか1分遅れで、
航法精度は上々。ご機嫌です。最後の中継点となる、バージニアキーVORへ定針し、
降下を始めました。大型機を飛ばすときは、高度処理が間に合うかどうか、いつも
気になります。ホームステッドまで、あと70nmもありません。
2155時、3000ftでスロットル25%、235KIASを維持して飛行中、不意に正面に、
細長い島が見えました。その向こう、細い水道を挟んだ彼方に陸が拡がって、もや
に霞んだビルが並んでいます。マイアミ市街地です。バージニアキーVORの寸前と
判断し、左旋回し磁気方位223度へ。これでホームステッド基地に向かうはずです。
高度1500ftに下げ、パワーアイドルで190KIASに減速。さあ、忙しくなります。
●もやの彼方の滑走路:
2201時、正面のもやの中に、やや斜めになった滑走路を視認。もう10nmもありま
せん。完全手動操縦に切り替えてILS受信。パネル中央付近にある、正体不明のスク
リーンは、ILS指示器だったと分かりました。ほぼグライドパス上ですが、ローカラ
イザはずれています。滑走路の軸線が、左に15度ほどずれているので、左旋回して
右に切り返し、緩いS字飛行で着地点に向けなくてはなりません。この操作が少々
遅れており、気になります。
フラップ最大、ギアダウン。145KIASまで減速。パワーを10〜50%で上下させ、エ
レベーターに頼らず、スロットルで降下経路を制御。滑走路が近づきます。S字旋回
後半の右旋回を、接地点の寸前まで続ける、ちょっと苦しい進入ですが、降下角は
合っています…最終段階は、エレベーターで軽くフレアを掛け、ちょっとバウンド
しましたが、まあスムーズに接地しました。滑走路に静止しフラップを納め、エン
ジンを停止。こんにちは、アメリカ合衆国!!
計54分間の飛行でした。本来は原作通り、着陸時は宵闇にしたかったのですが、
操縦に夢中で、すっかり忘れていました。到着後、フライトのあれこれを思い出し
ながら機体を眺めると、機首に Star of the Rhone(ローヌ川の星)という、ロマ
ンチックな愛称が書かれていることに、初めて気付きました。
大長文となって済みません。次回から、また新しい大陸の旅が始まります。
さあこれから、広いアメリカを、どんなコースで飛びましょうか…。
前回ご紹介しました、アメリカ作家・ジョン・ボール作「航空救難隊」再現フラ
イトの、本番をお送りします。
●おさらいと、追加情報:
物語は、1960年代前半のカリブ海が舞台です。主人公の、シルヴェスター大尉と
チャン中尉は、CAP(Civil Air Patrol)の隊員。CAPは米国に実在する団体で、
メンバーは現在7万人弱。民間パイロットがボランティアとして、遭難した船や航
空機の捜索などに当たるという、いかにも航空大国・アメリカらしい組織。空軍に
似た階級制度を持っています。
2人はカリブ海を捜索飛行中、燃料不足のため、巨大ハリケーンの迫るトレス・
サントス島に着陸したところ、空港に放置された4発旅客機、ロッキード・スーパ
ーコンステレーションに、急患を含む島民約80人を乗せ、マイアミ国際空港まで
避難させる羽目に陥りました。何とか離陸したものの、この機体はエレベーターの
油圧装置が壊れており、着陸には高度な技術が必要…という物語です。
今回は、FlightGear版・コンステレーションの操舵機能に手を加え、この飛行
の再現を試みます。
実機のコンステレーション(愛称コニー)は、1943年初飛行。流麗な胴体と3枚
の垂直尾翼が特色で、1958年まで生産され、ダグラスDC-6などと共に、プロペラ機
の最後を飾る高速旅客機として活躍しました。当時としては高度なメカニズムを持
ち、操縦はそれなりに複雑だったようです。主人公2人は、軽飛行機のVFR操縦資格
しか持たず、ADFの使用経験さえありませんが、多くの人命が危険にさらされたと
あって「男気」を発揮し、敢えて操縦を引き受けたのでした。
スーパー・コンステレーションは、一連のモデルの後期・長距離型で、両翼に
チップタンクがあり、機首も細長くて、非常にスマートです。しかし今回使う
FlightGearのLockheed1049 は、名称こそ「スーパー」が付いていますが、
機首が丸くチップタンクもなく、実際は初期型ではないかと思います。
このLockheed1049 は、操縦に少し癖があり、ロール安定が相当悪く、放置す
ると大きくバンクします。上反角の効きが不足ですが、垂直尾翼の効きも(3枚も
あるくせに!)やはり悪いようで、緩やかなダッチロールを起こします。周期は
遅く、十分制御できますが、機体が重い分、力まかせに押さえ込む感じです。そ
の一方、アプローチは比較的素直で、難しくありません。
●飛行コースと、使用機のリペイント:
まず物語を基に、架空のトレス・サントス島の位置を推定し、現地の風向風速を
決めることにしました。
私は、彼らがキューバの近くを飛んだこと、ナッソー経由でフロリダに向かおう
としたことや、米本土からトレス・サントスへの捜索飛行では、逆風だったことか
ら、この島はバハマ諸島の、恐らく中央付近にあり、現地の風向は東寄りと判断し
ました。北半球ですので、ハリケーンは台風と同じ「左巻き」。中心はかなり南方
にあり、貿易風に乗って西進中とみられます。私は地図を見て、トレス・サントス
空港の代役に、エリューセラ島のガバナーズハーバー空港を選びました。
主人公たちが、トレス・サントス島へ着陸した機体は、プロペラ単発の観測機
です。形式名は忘れましたが、FlightGearのパイパーカブJ3(軍用名L-4観測
機)を使うことにしました。
デフォルトの黄色塗装では面白くないので、CAPの公式サイトで、1950〜60年代
の代表的な塗色を調べ、それらしくリペイントしました。コニーも塗り直したかっ
たのですが、作中では架空の航空会社の所属ですので、今回はTWA塗装のままとし
ました。(以上、マイアルバムをご覧頂ければ幸いです)
FlightGearのJ3は航続力が短く、実際にフロリダから進出するのは無理ですし、
時間も掛かります。再現飛行では、近くのキャットアイランドにある、アーサーズ
・タウン空港まで、PC7改で進出していますので、ここからL-4でエリューセラ島
へ向かいます。コースは次の通りです。
◎アーサーズ・タウン空港 243745N-754024W MYCA
▼300度32nm(●308度)
◎バハマ・エリューセラ島・ロックサウンド空港 245329N-761038W
▼341度24nm(●349度)
◎ガバナーズハーバー空港MYEM NDB224偏西8.1度
エリューセラ島 251548N-761857W)
●「空飛ぶバイク」L-4で海を渡る。
…アーサーズ・タウン空港の天候を手動で設定します。3000ft以上と8000ft
以上に、厚さ3000ftもある雲を、Brokenの雲量で出し、90度の風20Ktとして乱気
流を混ぜ、ハリケーンの前触れに見立てました。
L-4に乗り込んでドアを閉め、満タンに。この機体には磁気コンパスしかありま
せんので、ナビ役のチャン中尉がやった通り、E-6B航法計算盤で風力補正計算を
行い、推測航法をします。お馴染みのフリーウェア「Vertual E-6B」に風向・
風速を入れて、各区間の針路を算出し、荒れ模様の空へ向かって離陸。
L-4は、大変軽い羽布張りの高翼機で、タンデム2人乗り。言わば空飛ぶバイク
です。30Ktくらいでフワリと浮き、全開のまま1000ftでコースを設定しました。
約60Ktしか出ませんので、右後方から20Ktの風を受けると、12度も偏流角が生じ、
ほとんど「ソッポを向いて飛ぶ」感じです。
戦前の荒天飛行には、「目測で、偏流角を正確に判定した」という話がよく出て
来ますが、こんなに大きな角度なら、慣れれば難しくなさそうです。乱気流にガブ
られながら、いよいよ海岸線を越えると、「こんな頼りない飛行機で、本当に海に
出ていいのか?」という気分になりました。
FlightGearのL-4(J3)は、実機にないオートパイロットのバランスが良く、倍速
モードでも安定しています。ただしウイングレベラーにバグがあり、うっかり使う
と右横転してスピンに入り、肝を冷やします(^^;)。
肝心の航法は、今回6度も誤差が生じ、島は見つかったけれど中継点の空港が見当
たらず、島の縦断道路沿いに進んで、ようやく発見。あとは地図を頼りに、目的地
のガバナーズハーバー空港へ。
強い横風を受けて、尾輪式の機体を降ろすのは困難です。わざとではありません
が、小説通りにグラウンドループを起こし、ようやく停止しました。
●コニーの昇降舵を「故障」させる:
いよいよ、コンステレーションの出番です。
ピッチ方向の操縦は、小説同様にトリムタブを使いますが、キーボード操作では
舵面の反応が遅すぎます。トリムはマウス・ホイールにも、割り当てられており、
私が使うタッチパッド操作ですと、パッド右端のスクロールエリアがこれに当りま
す。設定を工夫したところ、操舵の反応が早くなり、何とか操縦できそうでした。
上がって降りる、ショートフライトを試みたところ、滑走は安定し、アップトリム
を掛けるとスムーズに離陸しました。まずはよし。
しかしタッチパッド操作では、しばしばエレベーターも動くので、これはやはり
エレベーターをロックするしかない、と思いました。そこで、空力系のファイルを
開いて、エレベーターの作動範囲を上下ともゼロに変更。もう一度テスト飛行をし
ましたが、これは実に…大変なフライトでした。
●ダッチロール+フゴイド運動の「地獄」:
ほぼ無風の滑走路を直進し、無事に離陸しましたが、間もなく機首が大きく持ち
上がり、トリムタブで懸命に下げ舵を当てても、まったく抑えられませんでした。
気速がどんどん下がり、失速寸前…という場面で、今度は機首が落下に転じます。
さあ、アップを掛けなくては。必死でパッドを撫でますが、ぐんぐん大地が迫り、
あわやと言う低空へ。次いでまた猛烈な上昇に転じます。いわゆるフゴイド運動、
それも猛烈なやつです。波状飛行の頂点は高度約5000ft、下限は500ftくらい、
上昇・下降の周期は、だいたい40秒前後でしょうか。
この、ジェットコースター的なフゴイド・モードに、ダッチロールが重なると、
空中をのたうち回る感じで、ちょっとした地獄です。xmlファイルにある操縦特性
の記述を見ますと、ピッチ・ヨー・ロール3軸の空力特性は、相互に関連している
ようですが、そのためかエレベーターをロックすると、ダッチロールもひどくなっ
たような気がします。こりゃ、とても制御できないと思いまして、私は飛行を打ち
切りかけました。だが…待てよ。
この飛行状態は、あの85年夏の、尾巣鷹山墜落事故に似ています。日航123便の
運航乗員たちは、530人を乗せた重圧下で、大部分の操舵機能を失いながら、推力
操作で40分も操縦を継続しました。その難しさは、こんなものではなかったはずで
すが、彼らは「上昇時はフルパワー、下降時はアイドルで失速と過速を防ぎつつ、
フゴイド・モードの収束を待つ」という常識を破り、上昇の終了前にパワーを絞る
新たな操縦法を工夫して、一時は機体の安定を取り戻したと記憶しています。とな
りますと、エレベーターを止めたくらいで、飛行を放棄するのは、申し訳ないよう
な気がしました。…くそっ、何とかしてやるぞ。
●鎮魂歌:
機体は、右に左に傾きながら、上昇降下を繰り返します。ピッチとロールの両方
向に目を奪われては、何も出来ませんので、これを分けて考えることにしました。
まず操縦可能なロール軸を、短時間でもいいから水平にしよう…。
激しい上昇降下で、前方視界は、青一色になったかと思うと、低い山地が迫り、
また青空に。その周期のすきを狙い、大きくエルロンを使って、深いバンクを戻し
ます。また次の周期を狙って、今度は西に変針し、取りあえず機体を洋上に出しま
した。これで地上には墜ちずに済みますが、滑走路へ向かうのは、まず無理です。
…ならば、着水できないか?
次はフゴイド運動を、何とかしなくては。この上下動は、位置エネルギーと運動
エネルギーの相互変換ですから、エネルギーの源泉は結局のところ、エンジン推力
です。思い切ってパワーアイドルまで絞り、ギアとフラップも出し、必死にトリム
操作を続けました。すると、次第にフゴイド運動の振幅が、小さくなったのを感じ
ました。これは、行けるかも。
アイドルのまま、上下動の周期に合わせて、フラップを出し入れしながら降下。
トリムも取り続けます。やがて海面が迫り、機首の上下動は続いていますが、構わ
ず降下。最後に思い切りアップトリムを掛け、いよいよ海面。ここで操縦は事実上
終わり、運が取って代わります。ドーンとバウンドして、ブラックアウトを起こし
さらに大バウンドを数回。しかし墜落判定は、回避できた模様です。減速。そして
海面に静止。とうとう、ディッチング(不時着水)に成功しました。
正直、かなり感動しました。そして心から、123便も着水できれば良かったのに、
と思いました。また、尾巣鷹山事故のかなり後になって、全米操縦士協会が123便の
運航乗員を表彰した、という古いニュースを思い出しました。墜落は回避できなか
ったものの、諦めず長時間にわたり、卓抜な操縦技量を発揮した、というのが受賞
理由だったと思います。全乗員乗客に、合掌。
●エレベーターを再調整し、フロリダへ:
お話が脱線しましたが、再び小説の再現飛行に戻ります。
エレベーターをロックすると、飛べないことが分かりましたので、最大舵角を上げ
舵8度、下げ舵3度に再調整し、原作通り燃料満タンとして、本番飛行に取り掛かり
ます。さきほどのL-4の飛行と、ほぼ同じ天候にセット。風速は5Kt増しの、25Ktに
しました。フライトプランをご覧に入れます。
◎ガバナーズハーバー空港MYEM NDB224偏西8.1度
バハマ エリューセラ島 251548N-761857W
▼257度63nm(●磁気265度)
★ナッソー空港VOR112.70 NDB251偏西7.4
バハマ首都250133N-772647W
▼292度108nm(●磁気299度)
★サウスビミニVOR116.70偏西6.2
バハマ サウスビミニ島254224N-791748W
▼275度57nm(●磁気281度)
★ヴァージニアキーVOR117.10偏西5.3度
マイアミ国際空港の手前、254507N-800916W
▼218度21nm(●磁気223度)
◎ホームステッド空軍基地KHST RWY5/21 ILS109.90
マイアミ市街南部 252919N-802301W 偏西5度
UTC2111時(現地時間1611時)に、ガバナーズハーバー空港を離陸。
今度も機首が持ち上がりましたが、さすが正規の昇降舵。無事に抑えが利いて、
オートパイロットを入れ、8000ftで265度に定針。針路と高度保持は正常ですが、
なぜか速度保持は何度セットしても、すぐ外れてしまいます。やむを得ずパワー
制御は手動とし、スロットル約60%で250Ktまで加速しました。より効率的な高度
と速度があるでしょうが、あまりエレベーターを使いたくないので、ひたすら高度
一定、速度一定で、そっと飛び続けます…。
●小説中では、危機また危機:
シルヴェスター大尉とチャン中尉は離陸後、間もなく米空軍戦闘機のスクランブ
ルを受け、仰天することになりました。理由は、以下の通りです。
・無資格、かつ故障機による飛行なので、フライトプランを出していない。
・レーダー・トランスポンダのスイッチを入れ忘れ、国籍不明機に見えた。
・おまけにキューバの近くだったので、アメリカへの軍事的挑発行為では
ないかと警戒された(ちょうど「キューバ危機」のころのお話です)
…迎撃機は、コニーの機体記号(つまりコールサイン)を読み取って通報し、間
もなくマイアミ航空交通管制部が、コニーと交信を確立。2人は緊急飛行の事情を
説明しました。コニーの所属が確認され、また空軍救難機が遅れてトレス・サント
スに到着し、空挺隊員を降下させて、すでに島民が全員脱出している…と報告して
いたため、2人の話は事実と判明。管制部は、バハマの首都・ナッソー経由でマイア
ミへ向かうATCクリアランスを与えました。(もっとも、計器飛行の資格を持たな
い2人は、クリアランスを理解できませんでした)
2人の経験不足と、エレベーター故障を重視した管制部の連絡で、ホームステッド
空軍基地では、非番のC-121(コニーの軍用輸送機名)ベテラン機長が呼び出され、
T-33ジェット練習機の後席に乗って、コニー誘導に出発。以後ベテラン機長の詳細
な指示を受け、2人は機関士を含む3役を忙しく務めつつ、ホームステッド基地に機
首を向けました。
日没を迎えましたが、2人は夜間着陸の経験がありません。コニーに寄り添い低速
飛行するT-33は、燃料がぎりぎり。着陸のチャンスは、1回だけです…。
●DMEのないコニー:
FlightGearでは、道案内のT-33はいませんが、VORがあるので航法は楽勝です。
私は意気揚々と、第一中継点のナッソーへ。ところがよく見ると、本機にはDMEがあ
りません。不便ですが、ナッソー通過はVOR指針で判定しました。
次の区間から、真面目に飛行距離を計算。この時の指示対気速度は254KIASです。
真対気速度は、低空では1000ftにつき約2%増えるので、実際は295KTAS出ているは
ず。さらに風向風速の補正計算をして、対地速度を出しました。機体の前後2カ所の
VORを受信していますから、RMIの指針2本が、前後一直線に並ぶよう針路を取れば、
ぴったりオンコースです。
以後、頻繁にスロットルを調整して速度を一定に保ち、対地速度から到着予定時
刻を出し、VOR指針を常に一本に保ったまま、かなり上出来の航法精度を維持して、
快調に進みました。PC7の飛行より計算作業が増え、計器監視とパワー制御の仕事も
増えましたが、かえって操縦が楽しめたと思います。
2148時、サウスビニミVORの左アビームを通過。予定時刻のわずか1分遅れで、
航法精度は上々。ご機嫌です。最後の中継点となる、バージニアキーVORへ定針し、
降下を始めました。大型機を飛ばすときは、高度処理が間に合うかどうか、いつも
気になります。ホームステッドまで、あと70nmもありません。
2155時、3000ftでスロットル25%、235KIASを維持して飛行中、不意に正面に、
細長い島が見えました。その向こう、細い水道を挟んだ彼方に陸が拡がって、もや
に霞んだビルが並んでいます。マイアミ市街地です。バージニアキーVORの寸前と
判断し、左旋回し磁気方位223度へ。これでホームステッド基地に向かうはずです。
高度1500ftに下げ、パワーアイドルで190KIASに減速。さあ、忙しくなります。
●もやの彼方の滑走路:
2201時、正面のもやの中に、やや斜めになった滑走路を視認。もう10nmもありま
せん。完全手動操縦に切り替えてILS受信。パネル中央付近にある、正体不明のスク
リーンは、ILS指示器だったと分かりました。ほぼグライドパス上ですが、ローカラ
イザはずれています。滑走路の軸線が、左に15度ほどずれているので、左旋回して
右に切り返し、緩いS字飛行で着地点に向けなくてはなりません。この操作が少々
遅れており、気になります。
フラップ最大、ギアダウン。145KIASまで減速。パワーを10〜50%で上下させ、エ
レベーターに頼らず、スロットルで降下経路を制御。滑走路が近づきます。S字旋回
後半の右旋回を、接地点の寸前まで続ける、ちょっと苦しい進入ですが、降下角は
合っています…最終段階は、エレベーターで軽くフレアを掛け、ちょっとバウンド
しましたが、まあスムーズに接地しました。滑走路に静止しフラップを納め、エン
ジンを停止。こんにちは、アメリカ合衆国!!
計54分間の飛行でした。本来は原作通り、着陸時は宵闇にしたかったのですが、
操縦に夢中で、すっかり忘れていました。到着後、フライトのあれこれを思い出し
ながら機体を眺めると、機首に Star of the Rhone(ローヌ川の星)という、ロマ
ンチックな愛称が書かれていることに、初めて気付きました。
大長文となって済みません。次回から、また新しい大陸の旅が始まります。
さあこれから、広いアメリカを、どんなコースで飛びましょうか…。
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手探り航法・旅日記(その2)
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Re: YS−11でアメリカ中西部を行く
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(sambar, 2011-2-16 22:03)
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