FrontPage > FlightGearマニュアル / 第6章 The FlightGear Manual Version 3.0.0
このドキュメントは http://mapserver.flightgear.org/getstart/getstart-enpa2.html#x5-780006 の日本語訳です。 第6章 機能 †FlightGearには様々な機能が含まれていますが、新しいユーザには明白ではないものがいくつかあります。 この章では、より先進的ないくつかの機能を有効にして使用する方法を記します。 多くの機能は絶えず開発中であるため、ここにある情報は完全に最新のものであるとは限りません。 ごく最近の情報(と新しい機能)に関しては、FlightGear Wikiをご覧ください。 6.1 マルチプレーヤー †
FlightGearは多人数プレイ環境をサポートしており、他のフライトシム参加者と一緒に空を共有することができます。 サーバの詳細及びオンラインのユーザ(がどこを飛んでいるか)を見るには、次の素晴らしいマルチプレーヤー・マップをご覧ください。 マルチプレーヤー・サーバの一覧を見るには、「server」タブをクリックしてください。 6.1.1 クイックスタート †Multiplayer メニュー内の MP Settings ダイアログから、マルチプレイ環境に接続できます。単純にリストからもっとも近いサーバを選択して、コールサイン(callsign:他のプレイヤーから見られます)を入力して、"Connect" をクリックしてください。
全ての標準的な設定のマルチプレイサーバ(訳注:mpserver??.flightgear.org のサーバ)は相互に接続されており、従って他のプレイヤーと一緒に飛ぶのに同じサーバである必要はありません。 6.1.2 他の方法 †あなたが非標準的な設定のサーバ(訳注:いわゆるプライベートサーバ等)、もしくは上述の方法がうまく動かない場合は、以下に述べる別の方法で接続することもできます。 FlightGearランチャーの最後の画面にマルチプレーヤー(Multiplayer)に関するセクションがあります。 単純にチェックボックスを選択し、上記でメモしたホスト名(Hostname)とポート番号(inとout)を入力し、自分自身を特定するコールサイン(Callsign)を決めてください。 コールサインは最長で7文字です。 また、他の機体を見るためには、Featuresの下にあるAI modelsにチェックする必要があります。 マルチプレーヤーでfgfsに渡す基本的な引数は以下のとおりです。 --multiplay=out,10,<server>,<portnumber> --multiplay=in,10,<client>,<portnumber> --callsign=<anything> --enable-ai-models ここで、
シミュレータを起動すると、マップ上に自分自身が表示されるのが見えるはずです。 もしそうならなければ、コンソール画面でエラーメッセージをチェックし、次のトラブルシューティングの項をご覧ください。 6.1.3 トラブルシューティング †
マルチプレーヤー機能を動作させるためには、コンピュータのIPアドレスについての情報が必要であり、またサーバと通信可能である必要があります。 以下で説明するように、情報を得る方法は環境によって異なます。 まず最初に、FGマルチプレーヤーで使おうとしているネットワークインターフェースのIPアドレスを知る必要があります。 あなたのコンピュータが、直接USBで接続されたADSLモデムを経由してインターネットに接続しているのであれば、http://www.whatismyip.com に行くとあなたのIPアドレスを見ることができます。 このアドレスはしょっちゅう変わるかもしれないことに注意してください。 マルチプレーヤーが動かない場合は、最初にこれをチェックしてください。 ◎ 何らかのイーサネットルータでインターネットに接続している方 前項に当てはまらなければ、 RJ-45、「イーサネット」コネクタ(欧米の大半の電話のプラグに似た形状)、あるいはワイヤレスリンクであなたのコンピュータに接続された何らかのルータを経由してインターネットに接続していると思われます。 あなたは、そのマシンのネットワークインターフェースのIPアドレスを見つける必要があります。 linuxでは、rootでログインして"ifconfig"と入力すると分かります。 1つ以上のインターフェースのリストが現れますが、"lo"で始まるものは無視します。 "eth0"とか"wlan0"のようなものがリストにあるはずなので、このブロックの"inet addr"という文字を調べます。 この文字の後に、例えば"inet addr:192.168.0.150"のように、探している番号が直接書かれています。 Windows XPでは、「スタート」「ファイル名を指定して実行」をクリックして「cmd」と入力してOKを押します。 ターミナルウィンドウが表示されるので、「ipconfig」と入力して実行してください。 このコマンドはあなたのIPアドレスを表示するはずなので、それを書きとめてください。 Windows 98では、「スタート」「ファイル名を指定して実行」をクリックして「winipcfg」と入力してOKを押すと、あなたのIPアドレスに関する情報を得ることができます マルチプレーヤーを機能させるには、ローカルな、ルータの裏側にあるあなたのIPアドレスを与えなくてはなりません。 この点は信用してください! お使いのファイアウォールが問題を引き起こしていないかどうかをチェックした方が良いでしょう。 ファイアウォールを「一時的に」オフにするか、ポート5000番で入ってくるコネクションを許容するように例外設定を追加してください。 それでもまだ動作しなければ、FlightGear IRC channel で上手に尋ねると、誰かが手助けできるかもしれません。 6.2 航空母艦 †FlightGearは、(サンフランシスコ近傍に位置する) Nimitz, Vinson, San Antonio, Foch とEisenhower に対する空母オペレーションをサポートしています。 動くカタパルトやアレスター・ワイヤー、エレベーター、TACAN、FLOLS(フレネルレンズ光学着艦システム)が空母に装備されています。 空母を有効にするには、$FG_ROOT にあるお手元の preferences.xml ファイルをテキストエディタ(例えばWindowsならメモ帳)を使って編集する必要があります。 「nimitz」という単語を検索すると、以下のような箇所が見つかるでしょう。 <!--<scenario>nimitz_demo</scenario>--> これを、次のようにしてコメントマークを外してください。 <scenario>nimitz_demo</scenario>
またその上の、AIを有効にするよう指示する行が「true」に設定されていることを確認してください。 ファイルをセーブし、テキストエディタを終了してください。 6.2.1 空母上での起動 †さて、FlightGearを起動する準備が出来ました。 起動時に機体を空母上に配置するには、次のコマンドラインオプションを使います(大文字の「N」に注意)。 --carrier=Nimitz --aircraft=seahawk もし、FGを起動する際にWindowsまたはOS Xのランチャーを使っているのでしたら、コマンドラインオプションを指定するテキスト入力ボックスをGUIの中で探し出し、上記のオプションをそこに追加してください。 空母に対応したFG航空機はいくつかありますが、seahawk を使って飛び始めるのが多分一番簡単です。 6.2.2 カタパルトからの発射 †FlightGearを起動したら、パーキングブレーキがオフであることを確認し、Lキーを押し続けてローンチバーを連動させてください。 ローンチバーが正しく作動するまでLキーを押しっぱなしにしておく必要があります。 すると、カタパルトと一直線上に航空機が引っ張られ、ストラップが現れて航空機を押さえつけるのが見えるでしょう。 こうなるのは、カタパルト上の適切なスポットのごく近くに航空機がいる場合だけです。デフォルトの駐機位置に対するおよその目安は、甲板展望窓(deck observation bubble)とseahawkの機首がおおむね並んだ状態です。
できるだけ発射に適した位置に空母を移動するために、「AI」メニューの「Carrier Control」を選び、「Turn to launch course」をチェックします。 すると、空母が速度を上げて風上に向かって回転し、回転に伴って自然と甲板が若干傾くのに気づくでしょう。 次の段階に進む前に、この操作が完了して甲板が再び水平に戻るまで待ちましょう。
カタパルトが連動したら、エンジンをフルパワーにしましょう。 ブレーキが解除され、全ての操縦装置が発射に適した位置(seahawkでは操縦桿を真後ろに引いた状態)であることを確認してください。 準備が出来たら、Cキーを押してカタパルトを放出してください。 航空機が甲板から離れて前方に放り出されます。 着陸装置(脚)を上げて、失速に注意しながらゆっくりと上昇しましょう。 6.2.3 空母の捜索 - TACAN †広大な開けた水面の中に空母を見つけることは実際とても難しく、視程が悪い時はなおさらです。 この仕事を援助するために、NimitzにはTACANが装備されています。 これにより、適切な装備を持つ航空機(Seahawkを含む)では空母に対する距離と方位を得ることが出来ます。 まず最初に、無線機のダイアログ(Ctrl-rキー または FGメニューバーの Equipment/Radio Settings を選択)で適切なTACANチャンネル(ここでは029Y)に設定する必要があります。 もし圏内ならば、DME計器は空母からの距離を示し、ADF計器(seahawkではDMEの隣)は空母の方位を指示します。 指示された機首方位に旋回してDMEの目盛盤を見ると、空母に近づきつつあることが分かることでしょう。 6.2.4 空母への着艦 †現実世界と同様に、これがオペレーションのもっとも難しい部分です。 ここでは、Andy Ross氏によるA4 Skyhawkのオペレーションに関するチュートリアルが有用でしょう。 http://wiki.flightgear.org/A-4F_Skyhawk_Operations_Manual 基本的には、TACANを使用して空母を見つけ、甲板の後方にぴったり合わせます。 甲板のこの部分は船の進路に対してある角度をなしているので、頻繁に位置を修正する必要があるかもしれません。 航空機がアプローチ用に正しく設定されていること(Help/Aircraft Helpメニューに航空機に対する有用なデータがあります)、ギアとアレスター・フックを降ろしてあることを確認してください。 アプローチに入ると、甲板の左側に、フレネルレンズ光学着艦システム(FLOLS)と呼ばれる明るいカラーライトの装置が見えます。 これは、着艦時のグライドスロープ(進入角)に対するあなたの位置を示します。 横一列の緑色のライトが見えるでしょう。 グライドスロープに大体乗っている時は、緑色のライトのおおむね一直線上にオレンジ色のライト(一部の人たちは「ミートボール」と呼んでいます)が見えます。 正確にアプローチしている時は、緑色のライトのぴったり一直線上にミートボールが見えます。 高度が高いとミートボールは上に、低いと下に見えます。 もし高度が低すぎると、ミートボールは赤色に変わります。 ミートボールが一列に並ぶように保持して飛行すれば、第3ワイヤーを捕まえることができるはずです。 空母への着艦はしばしば「コントロールされた墜落(controlled crashes)」と言われます。 通常の着陸時に行うような、フレア(機首をあげる操作)をして航空機を甲板に優しく置く試みに時間を費やすべきではありません。 肝心なことは、ワイヤーを確実に捕らえられるようになることです。 ワイヤーを捕らえ損ねて「ゴーアラウンド(着陸復航)」する場合に備えて、車輪が甲板に接触したら直ちにスロットルを開いてフルパワーにしてください。 ワイヤーを捕らえた場合、たとえフルパワーであってもワイヤーは航空機を拘束します。 その後、もしお望みなら、ATC/AIメニューからエレベータを上昇させ、どれかのエレベータ上に走行し、エレベータを下げ(メニュのボックスのチェックを外す)、格納庫に収納してください。 簡単に習得できる操縦ではありませんので、もし1回目で成功しなくてもがっかりしないでください。 少し練習した後にSeahawkでは簡単すぎると思ったら、より難しいSeafireに挑戦してみてください! 6.3 Atlas †AtlasはFlightGear用の「動く地図」アプリケーションです。 機体に連動した地形を、空港や航法援助施設、無線周波数とともに表示します。 さらに詳しくは、Atlasのウェブサイトをご覧ください。
6.4 マルチディスプレイ †FlightGearはマルチディスプレイをサポートしています。いくつかの簡単なXMLを使用して、主視界からオフセットさせた複数の"従属カメラ"を設定できます。従って、単一の視界を表示するために複数のモニターを使用することができます。例えば、一つのディスプレイでまっすぐ前の視界を表示して、同時に2つの追加のディスプレイで両サイドの視界を表示できます。 複数のディスプレイを設定する方法は$FG_ROOT/Docs/README.multiscreen にあります。 6.5 複数のコンピュータ †FlightGearでは、別々にシミュレーションした視界を表示する目的で、非常に柔軟なI/Oサブシステムを通じて複数のインスタンスに同時に接続することができます。 マルチディスプレイのサポートを組み合わせ、コックピットパネルの画面を分離させ、さらには教官が機器の障害や天候等を制御するための隔たれた制御室等を使って洗練された環境を作り出すことができます。 この1つの例が、747コックピットプロジェクトです。 6.5.1 ハードウェア †各インスタンスはそれぞれ一つの表示をサポートできます。 FlightGearは、飛行力学モデル(FDM)と描画が複雑であるためにプロセッサの影響を受けやすいので、FlightGearの複数のインスタンスを単独のマシンで実行することは推奨しません。 従って、計器パネルを含めて、シミュレーションする表示したい視界ごとに1台のコンピュータが必要になります。 当然、コンピュータはネットワークで接続される必要があり、単純化のために同一のサブネットに置いた方が良いでしょう。 1台のコンピュータをマスターに指定します。 このコンピュータはFDMを実行し、またヨークやジョイスティック、ペダルといった制御機器と接続されます。 FDMを実行しているので、パフォーマンスを最大にするために、このマシンでは単純な視界、通常は主計器パネルのみを表示します。 他の全てのコンピュータはスレーブに指定します。 単に視界を表示する目的で使われ、そしてマスターからのFDM情報を受け取ります。 6.5.2 基本構成 †マルチディスプレイの基本構成はごく簡単に構築できます。 マスターのコンピュータは、FDMと制御情報をスレーブにブロードキャストする必要があります。 これには、次のコマンドラインオプションを使います。 --native-fdm=socket,out,60,,5505,udp --native-ctrls=socket,out,60,,5506,udp スレーブのコンピュータは情報をリッスンし、また自身のFDMのスイッチを切る必要があります。 --native-fdm=socket,in,60,,5505,udp --native-ctrls=socket,in,60,,5506,udp --fdm=null 6.5.3 高度な構成 †上記のオプションリストは単純に、どのマシンでも同じ視界を表示します。 マスターとスレーブの両方のコンピュータに以下のコマンドラインオプションを設定したいと思うかもしれません。 --enable-game-mode (glutシステム用のフルスクリーン) --enable-full-screen (sdlまたはwindows用のフルスクリーン) --prop:/sim/menubar/visibility=false (メニューバーを隠す) --prop:/sim/ai/enabled=false (AI ATCを無効にする) --prop:/sim/ai-traffic/enabled=false (AI機を無効にする) --prop:/sim/rendering/bump-mapping=false マスターコンピュータで計器パネルだけを表示するようにして使っているのであれば、飛ぼうとしている航空機用のフルスクリーン・パネルを作りたいと思うかもしれません(セスナ172用は既にあります)。 その場合は、次のオプションを使ってください。 --prop:/sim/rendering/draw-otw=false (パネルのみを表示) --enable-panel 6.6 記録と再生 †
I/Oシステムのもう一つの機能として、後で解析するために、あるいは再生するためにフライトを記録することができます。 特定のFDMの情報を記録する方法に関する技術的な詳細は、$FG_ROOT/protocol/README.protocol ファイルに書かれています。 フライトを記録するには、以下のコマンドラインオプションを使います。 --generic=file,out,20,flight.out,playback これは、playbackプロトコルを用いてFDMの状態を20Hz(1秒に20回)で記録し、flight.out ファイルに書き出します。 これを後で再生するには、以下のコマンドラインオプションを使います。 --generic=file,in,20,flight.out,playback --fdm=external playback.xmlプロトコルファイルには、飛行機の種類や日時といった情報は含まれていません。 従って、記録したときと同じコマンドラインオプションを使う必要があります。 6.7 Festivalによるテキスト読み上げ †FlightGearは、ATCメッセージとチュートリアルメッセージ用のテキスト読み上げシステム(TTS)として、Festival TTSエンジン( http://www.cstr.ed.ac.uk/projects/festival/ )をサポートしています。 Linuxのディストリビュータの多くで入手でき、またCygwin環境のWindowsシステムにも簡単にインストールできます。 執筆時点では、他のプラットフォームに対するサポートは不明です。 6.7.1 Festivalシステムのインストール †
6.7.2 音声サポート環境下でのFlightGearの実行 †まず最初にFestivalサーバを起動します。 $ festival --server それでは、音声サポートを有効にしてFlightGearを起動しましょう。 /sim/sound/voices/enabled プロパティを通じて設定します。 コマンドラインは以下のようになります。 $ fgfs --aircraft=j3cub --airport=KSQL --prop:/sim/sound/voices/enabled=true もちろん、個人設定ファイルの中にこのオプションを入れることができます (訳注: 4.5節 を参照)。 この設定をしたからと言って、FlightGearと一緒にいつもFestivalを使わければならないというわけではありません。 (訳注: Festivalサーバを起動していない場合、)いくつかのエラーメッセージがターミナルウィンドウに表示されますが、ただそれだけです。 FlightGearの実行中に音声サブシステムを有効にすることはできません。 全てがうまく動作することを確認するために、KSFOのATCに「'キー」でコンタクトしてください。 まず最初に「自分の」音声が聞こえ(画面の上部に黄色のテキストが表示されます)、それからATCの返答が違う音声で聞こえるはずです(ライトグリーンのテキストが表示されます)。 $FG_ROOT/preferences.xml ファイルの中で音声のパラメータを編集できます。 また、$FG_ROOT/Nasal/voice.nas ファイルの中で、他のテキスト色や音声の割り当てを選択できます (訳注: 現在は、preferences.xml で音声を、$FG_ROOT/Nasal/screen.nas で画面のテキスト色を割り当てています)。 メッセージは、/sim/sound/voices/voice[*]/text プロパティにそれぞれ直接書き込まれるのではなく、/sim/sound/voices/atc,approach,ground,pilot,ai-plane といったエイリアスに書き込まれます。 6.7.3 トラブルシューティング †いくつかのLinuxのディストリビューションでは、Festivalのアクセスが制限されて以下のようなメッセージが表示されます。 client(1) Tue Feb 21 13:29:46 2006 : rejected from localhost.localdomain not in access list これについては、以下に書いてあります。
localhost と localhost.localdomain からのアクセス制限を無効にするには、$HOME にある .festivalrc ファイルに以下を追加してください。 (set! server_access_list '("localhost")) (set! server_access_list '("localhost.localdomain")) あるいは単純に、アクセスリストをまとめて無効にすることもできます。 (set! server_access_list nil) これは、どこからでも接続を許可しますが、ファイアウォールの内側にマシーンが置かれている場合ならOKでしょう。 6.7.4 音声の追加インストール †この作業はちょっと面倒なのではないかと思います。 もしデフォルトの音声で幸せなのでしたら、ここは省略しても構いません。 最初に、Festivalのデータディレクトリを探します。 Festivalの全データは共通のファイルツリーになっており、FlightGearに似ています。 Unix系では /usr/local/share/festival/ のようになります。 以後、このディレクトリを$FESTIVAL と呼ぶことにします。
6.8 空中給油(AAR) †その名前が示すとおり、空中給油(Air-Air Refueling: AAR)は近接編隊飛行中に空中給油機から航空機(一般的には、航続距離の短いジェット戦闘機)に燃料を補給します。これは2種類の給油システムをサポートしています。KC135-E 給油機はブームで給油を受ける航空機に搭載された受油装置と接続します。小型の KA6-D はホース(ドローグ)を格納していて、給油を受ける航空機はプローブをホースに差し込みます。 いくつかの航空機は空中給油をサポートしており、これには T-38, Lightning, A-4F, Vulcan, Victor (空中給油機の働きも出来ます。) と A-6E が含まれます。特定の航空機が空中給油をサポートしているかは、AI/ATC メニューで知る事ができます。もし“Tanker” メニュー項目が有効なら、その航空機は空中給油をサポートしています。 6.8.1 セットアップ †空中給油のセットアップは、単にFlightGearを空中給油が有効化された航空機を使用して起動し、離陸後15000ftまで上昇してください。この高度で巡航したら、 AI/ATC -> Tanker を選択して、"Request"を選択したら、大体その高度の澄んだ空に新しい給油機が出現します。 FlightGear は空中給油機の高度、速度、TACAN識別子を報告するでしょう。給油機によって報告されたTACAN識別子を(Equipment -> Radio Settings ダイアログか、コックピット内操作で) 設定します。あなたの航空機次第では、給油機がレーダーに表示されるかもしれません。もし給油機を見つけるのにもっと支援が必要なら、"Get Position" を選択するとあなたを基準とした給油機の場所を教えてもらうことができます。 TACANの方位を手がかりにして適切な機首方位に旋回し(給油機を追いかけながら接近を試みます)、レーダーまたはナビ画面で空中給油機を探します。 5nm(5海里)程度手前で、空中給油機より20ノット速い程度まで減速し、「ゆっくりと」追いつきます。 空中給油機は真対気速度(TAS)280ノットで飛行しています。 KC135は10nm程度手前から見えますが、KA6-Dは小型なので1nm余りまで近づかないと見えません。 行き過ぎそうだと思ったら、速度をうまくコントロールするために必要に応じてエアブレーキを使います。 空中給油機の50フィート(約15メートル)以内に近づきますす(給油機と接触する可能性があるので近づきすぎないこと)。 すると、コックピット内の表示(A4の燃料ゲージでは緑灯)が燃料を受け取っていることを示しているのを見ることができます。 そして、タンク搭載量の指示計が増加するのが見えます。 満タンになったり、欲しいだけの燃料を手に入れたら、スロットルを少し絞って空中給油機から後退し、そして所望のフライトを続けてください。 現実世界同様、この段階に行き着くのは容易ではなく、たくさんの練習が必要になるかもしれません。成功させるための有用なヒントをここに記します。
6.8.2 マルチプレーヤー給油 †マルチプレーヤのセッション中においては、KC135かVictorを使用することで給油が可能です。 飛行可能なKC135モデルが基礎として用意されており、この航空機のパイロットはコールサインとして「MOBIL1」「MOBIL2」「MOBIL3」を使用する必要があります。 他の数字でも大丈夫ですが、空中TACANチャンネルが割り当てられているのはこの3つだけです。チャンネルはそれぞれ060X、061X、062Xです。 受け側の航空機がYASim FDMを使っている場合は、面倒な設定はもうありません。 受け側の航空機がJSBSimベースである場合は、AI空中給油機を一切設定していないことをユーザが確認する必要があります。 つまり、関連するaircfart-set.xmlとpreferences.xmlの中の給油「シナリオ」を全て無効にする(コメントアウトする)ということです。 MP給油はAI給油と全く同じ方法で機能し、挑戦するのは楽しいものです。 ネットワーク接続が極力妨害を受けないことを確認した方が良いでしょう。 パケットの流れが一時的に中断されると、MPのコードはある程度の予測をします。 こうなると、接近した編隊飛行はとても困難に、時には不可能になります。 編集メモ
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