FrontPage > FlightGearマニュアル > 第2章 The FlightGear Manual Version 3.0.0
第2章 空を自由に飛びたいな 「ハイ!フライトギアー」 †このドキュメントは http://mapserver.flightgear.org/getstart/getstart-enpa1.html#x4-70002 の日本語訳です。
2.1 もう一つのフライトシミュレータ? †あなたは自分で飛行機を飛ばしてみたくてもそんな資金や能力は無いと思ったことはありますか? あなたは空に飛び立たずに自分の技能を上達させたいと思っている本物のパイロットですか? あなたは命を賭けずに危険な操縦を試してみたいですか? あるいは単に、全く暴力のない、もっと本格的なゲームを楽しみたいですか? 以上の質問のどれかが当てはまるなら、PCフライトシミュレータがあなたにぴったりです。 Microsoft (c) Flight Simulator やその他市販のPCフライトシミュレータをもう使ったことがあるかもしれません。 たいていは50ドルの範囲内で売ってるので、本格的なPCフライトシミュレータが必要とするPCハードが(安くなってきたとは言え)1500ドルの範囲内であることを考えると、どれか1つを買うことはたいした問題ではありません。 とても多くの市販のフライトシミュレータがある中、私達はなぜプログラミングとデザインに何千時間も費やしてまで自由なフライトシミュレータを作っているのでしょうか? まぁ、多くの理由がありますが、その主なものを挙げてみます。
上記の言及は、私達がFlightGearを作成した理由の土台を作っています。それらの動機を心に留めて、私達は、民間、マルチプラットフォーム、オープン、ユーザによって支持され、ユーザが拡張することができるプラットホームであることを目指し、高品質なフライトシミュレータの作成に着手しました。これらのそれぞれの特性を注意深く見てみましょう:
間違いなく、Linus Torvaldsによって開始されたLinuxプロジェクトの成功は数人の開発者を奮い立たせました。 また、Linuxは、インターネットの上で非常に洗練されたソフトウェアプロジェクトの分散開発が可能であることを示すだけでなく、それは、そのような努力が競合する商業製品の品質のレベルを凌ぐことができると立証しました。 図1: UNIX環境下のFlightGear: サンフランシスコ国際空港への悪いアプローチ - このマニュアルの作者の一人によるものです...
2.2 システム要件 †最近の他のフライトシミュレータと比較すると、FlightGear のシステム要件は贅沢ではありません。 中速の AMD Athlon64 または Intel P4、あるいはそこそこの AMD Athlon/K7 または Intel PIII であっても、適切な 3D グラフィックカードを積んでさえいれば FlightGear を動かすのに十分なはずです。 FlightGear を実行する上で重要な必須条件は、グラフィックカードのドライバが OpenGL をサポートしていることです。 OpenGL が何であるかをご存知なければ、OpenGL ウェブサイト にある概要に最も良く書かれています。 「1992年の導入以来、OpenGL は業界で最も広く使用されサポートされている 2D 及び 3D グラフィックス用アプリケーション・プログラミング・インターフェイス (API) となっており...」 現在(そして、これから先も)FlightGearはDirect3D/DirectXだけをサポートするグラフィックスボードで実行することはできません。OpenGLとは逆に、Direct3Dはウインドウズ・オペレーティングシステムに制限されている独占的なインタフェースだからです。 あなたはOpenGLのハードウェアアクセラレータ非対応の3Dビデオカードを搭載したコンピュータで(そもそも3Dグラフィックスハードウェアのないシステムに関してさえ)FlightGearを実行させることができるかもしれません。しかしながら、OpenGLのハードウェアアクセラレーションのサポートが無ければ最も速いマシンでさえ屈服するかもしれません。フレームレートが1秒あたり1フレーム以下になるのはハードウェアアクセラレーションが無いという典型的な印です。 OpenGL をサポートしている最近の3Dグラフィックスカードであればどんなものでも動くでしょう。 OpenGL をサポートする Windows 用ビデオカードドライバーに関しては、あなたのビデオカードメーカーのホームページを見てください。 OpenGL ドライバーがボードのメーカーではなくグラフィックスチップのメーカーから提供される場合があることに注意してください。 もしも FlightGear を実行するためにグラフィックカードを買おうとしているなら、NVIDIA GeForce の方が AMD/ATI Radeon よりも OpenGL への対応が良い傾向があるのでお勧めします。 256MByte のグラフィック専用メモリがあれば十分でしょう。 それより少ないメモリでも多くの人が FlightGear を楽しんでいます。 実行ファイルと基本的なシーナリーをインストールするためには、およそ500MBの空きディスクスペースが必要です。 あなたが自分でプログラムをコンパイルしたい場合は、ソースコードとコンパイルの間に作成される一時ファイルのため、それに加えて500MB必要になります。これは開発環境を含んでいません。それはオペレーティングシステムに依存するサイズと使用される環境によって異なります。Windowsユーザは、開発環境におよそ300MBの追加ディスクスペースが必要だと思います。Linuxと他のUNIXマシンは開発ツールの大部分が既にインストールされているはずなので、それらのプラットホームでは、追加スペースはほとんど必要ないでしょう。 音響効果に関しては、どの能力のあるサウンドカードも十分なはずです。そのフレキシブルなデザインのため、FlightGearはLinuxとWindowsにおけるラダーペダルと同様に広範囲のジョイスティックとヨークをサポートしています。また、FlightGearはフルモーションフライトシミュレータにインタフェースを提供しています。 FlightGearは主としてLinuxの下で開発されています。FlightGearはそれ自身に似た精神で、インターネット上において協力して開発されているフリーなUNIXクローン(多くのGNUユーティリティと共に)の下で開発されています。FlightGearは各種Windowsでも一部開発され、実行されています。 また、Mac OS X といくつかの UNIX/X11 ワークステーションの上でもビルドする事が可能です。 あなたが適当なコンパイラをインストールすれば、これらすべてのプラットホームの下でFlightGearをビルドすることができます。これらのプラットホームでの主なコンパイラは無料のGNU C++コンパイラです(Win32環境下のCygnus Cygwinコンパイラ)。 Mac OS X で FlightGear を実行するには Mac OS X 10.4 またはそれ以降が必要です。 最小のハードウェア要件は Power PC G4 1.0GHz あるいは intel Mac ですが、快適に飛ぶためには MacBook Pro か intel iMac、Mac Pro、Power Mac (Power PC G5) を推奨します。 2.3 バージョンの選択 †最新の公式リリースを実行することをお勧めします。 公式リリースは大抵は年1回作られており、コンパイル済みバイナリの作成に用いられています。 以下から入手できます。
ごく直近の、そして素晴らしい(そして、時には、バグだらけの)コードをもし本当にお望みならば、最新のソースコードを以下から複製する事ができます。 FlightGear用のセットアップ方法に関する詳細な説明は以下にあります。 2.4 飛行力学モデル †歴史的に見ると、FlightGear は LaRCsim から (Navion の飛行機と一緒に) 受け継いだ飛行モデルに基づいていました。 これにはいくつかの制限があったので (最も重要な事は、設定ファイルを用いるのとは対照的に、多くの特性が組み込まれてしまっている事でした)、代替の飛行モデルを開発または盛り込もうとする試みがありました。 その結果、FlightGear は数個の異なった飛行モデルをサポートしており、実行時に選択することができます。
FlightGearの風景を、別のコンピュータで走っている外部のFDMを使用して表示をする事さえ可能です。 但しこれはFlightGearに触れたばかりの方に推奨する設定ではないかもしれません。 2.5 このガイドについて †このガイドで紹介されている資料はほんの一部です。まさにモンテーニュの言うように、私達が「ただここに持ち寄った大きな花束は、私自身には何ももたらさない。しかし、その一片が彼らをお互いに繋ぎとめている」と言えます。ほとんど(しかし、幸いすべてでない)を以下のFlightGearウェブサイトから入手できます。 このFlightGearマニュアルは完全なFlightGearドキュメンテーションに向けた第一歩となることを意図しています。 対象としている読者は、OpenGLによる内部の作業や自分用のシーナリー作成に興味を持っていないエンドユーザです。 いつの日か、FlightGear Programmer's Guideや、現在TerraGearとしてパッケージ化されているシーナリー作成ツールについて書かれたFlightGear Scenery Design Guide、そしてFlightGear Flight Schoolパッケージが添付されるようになることが私たちの願いです。 どうか、校正、改良、および提案を提供する事よってこのドキュメントの改善に協力していただくようお願いします。 別のセットアップ(オペレーティングシステムやグラフィックカードなど)に関する記述の投稿を全てのユーザから募集します。 FlightGearマニュアルの将来のバージョンの中にそれらを含められれば何よりも嬉しいことです(もちろん著者リストに記載します)。 編集メモ
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