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The FlightGear Manual Version 3.0.0

第8章 フライトシミュレータの基本チュートリアル

このドキュメントは http://mapserver.flightgear.org/getstart/getstart-enpa3.html#x6-1140008 の日本語訳です。

Table of Contents

訳注: 画像が小さすぎて見にくい場合は、画像をクリックして拡大してください。

8.1 序文

航空というのは両極端なものです。

  • 航空機は非常に繊細であり高速に飛行します。 けれども最も安全な輸送形態の一つです。
  • パイロットは規則や手順に絶えず従わなければなりません。 けれども航空機は自由の象徴です。
  • 少しの訓練で簡単に小型飛行機を飛ばせます。 けれども問題が生じた際は数秒以内に決断できないといけません。
  • たくさんのフライトチュートリアルはユーモアを込めて書かれています。 けれどもまじめに飛行しないと早々に地上に連れ戻されます。

このチュートリアルで使用する航空機はセスナ 172p です。 これは、現実世界の数多くのフライトスクールで使用されている偉大な航空機です。

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以下の文章は、このチュートリアルを補足し、チュートリアルを読み進めるにつれて生じるかもしれない疑問の多くに答えてくれるでしょう。 特に最初の記事は、航空機の主要な部品や操縦の入門としてためになります。

本チュートリアルはできる限り正確に書かれていますが、きっと間違いもあるでしょう。 あらかじめお詫びをします。

8.2 起動

FlightGear を起動する方法は、使っているプラットフォームやディストリビューションにより様々です。

8.2.1 MS Windows

MS Windows では、FlightGear の GUI ウィザードを使って機体や起動位置を選択することができます。 はじめに、以下に示すように、機体としてセスナ 172p を選択します。 本チュートリアルに合わせるには 2D パネルのものは選択しないでください。 (とは言え将来は、2D の方が訓練に適していると感じるかもしれません。) Next ボタンを押して空港を選択します。

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本チュートリアルではどの空港から起動しても構わないのですが、FlightGear のデフォルトの空港であるサンフランシスコ (KSFO) から起動するものと仮定します。

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KSFO を選択して Next ボタンを押すと、シミュレータについてのたくさんのオプションを設定できます。 初めて飛行する場合は noon (昼) で起動することを推奨します。 また、小さめの 800 × 600 の Resolution (解像度) で起動することをお勧めします。 あとになってオプションを設定して飛び回ったり高い解像度を使ったりしても良いのですが、明らかにパフォーマンスに悪影響を与えます。 Run ボタンを押すと選択したオプション設定で FlightGear が起動します。

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もし Windows 環境で FlightGear の最新版がうまく動かなければ、グラフィック要件の低い初期のバージョン (例えば 0.9.8) を試してみるのも良いでしょう。 以前のリリースは FlightGear ダウンロード トップページ に記載されている FTP ミラーの中にあります。

もし Windows Me を使っていて、フライトシミュレータが突然つっかえ始めてフレームレートが落ちるなら、Explorer と Systray 以外の全てのタスクを FlightGear の起動前に殺してみてください。 もし殺したタスクの一つがアンチウィルスやその手の保護ソフトである場合は、明らかにセキュリティ上のリスクが生じます。 また、ある Windows ME マシンでは、FlightGear の設定を 800 × 600 にすると良い結果が得られるのに、より低い 640 × 480 の解像度は FPS (フレーム毎秒) の度合いがずっと低くなる要因になっていました。

8.2.2 Linux とその他の Unix 系

Linux とその他の Unix ライクなシステムでは、コマンドラインから FlightGear を実行しなければならないかもしれません。 FlightGear をインストールしてもシステムのメニューに見当たらなければ、以下を試してください。

  • ターミナルウィンドウ (「コンソール」ウィンドウとも呼ばれる) から fgrun コマンドを実行してみてください。 もしそれがインストールされていれば、Windows と同じく上記の GUI ウィザードが実行されます。
  • 別の方法として、ターミナルウィンドウを開いて次のコマンドを打ってください。 fgfs --timeofday=noon --geometry=800x600

8.2.3 暗闇の中?

--timeofday=noon オプションをつけないと、FlightGear はサンフランシスコの現在の時刻 (訳注: 機体のいる場所の現地時間) で起動するため、ヨーロッパにいる人には夜になることが多々あります。 シミュレータ内の時刻を昼に変えるには、メニューから Environment ->Time Settings を選んで Noon を選択してください。

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もしメニューから FlightGear を実行する場合 (例えば KDE や Gnome 環境)、FlightGear 起動アイコンのプロパティを編集し、単純な fgfs コマンドを fgfs --timeofday=noon --geometry=1024x768 のように、あるいはお望みのコマンドオプションに変更することができます。 コマンドラインオプションについての詳細は第4章 離陸:プログラムの起動方法にあります。

8.3 最初の挑戦 - 真っ直ぐに飛ぶ

FlightGear を起動すると、次のようなウィンドウが表示されてエンジン音が聞こえてきます。

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起動すると、航空機は滑走路の端にいて、エンジンがローパワーで動いています。 飛行機は時々少し振動しますが、動くことは無いでしょう。

キーボードについて

  • このチュートリアルでは、小文字のキーは単純にそのキーを押すことを意味します。 大文字は Shift キーとそのキーを押すことを意味します。 (⇑ Shift キーは空洞の太い上矢印のキーで、二箇所にあります。) つまり、「v」を打つように言われたら、単に v キーを短く叩いてください。 「V」を打つように言われたら、Shift キーを押し下げたまま v キーを叩き、Shift キーを離してください。 (要するに、V は Shift-v と同じです。)
  • チュートリアルでは、NumLock がオンになっていると仮定します。 オンになっていると、キーボードの右側の小さい緑色の光が点灯するのが分かります。 NumLock キーを繰り返し押してランプをオンにしてください。
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vを打って、機体を外側から見てください。 コックピットに戻るまで、 v を繰り返し打って様々な視点 (view) をスクロールしてください。 (V を打つと逆向きに視点が循環します。)

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現実世界ならば、全てが動作し、可動部を邪魔するものが無く、機器の開口部を塞ぐ物がないことをチェックするために航空機全体を点検していたことでしょう。 シミュレータ内では、これはもう我々のために出発前にやってあります。

Page Up キーを約8秒間押してください。 すると、エンジン音が上昇するのが聞こえるでしょう。

航空機が滑走路を加速し始めます。 それにつれて航空機が左に流れ、ついに離陸するという前に左に傾き、地面に落下し、墜落します (多分)。

View -> Instant Replay メニューで墜落のリプレイを見ることができます。 ダイアログウィンドウ下部の Replay ボタンをクリックし、それから vV を使って外側から機体を見てください。 以下の図に、フライトの最後の部分を示します。 F3 を打つとスナップショットを撮ることができます。 また、F10 キーを使うとメニューバーのオンオフを切り替えられます。

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自分の墜落を見物し終わったら FlightGear を終了し (File->Quit を使います)、先ほどと同じオプションを使ってシミュレータを再起動します。

真っ直ぐ飛ぶには航空機のコントロール・ヨーク (操縦桿) が必要です。

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ジョイスティック、あるいはマウスを動かすことでヨークを操縦することができます。 マウスで行うには、マウスをヨークモードにする必要があります。 タブキーを押してそのモードにしてください。 マウスカーソルが + 表示になります。 マウスを動かし、それに応じてヨークが動作するのを見てください。 v を打って機体を外から見てください。 もう一度マウスを動かすと、尾部のエレベータ (昇降舵) と、両翼の端にあるエルロン (補助翼) が動くのが見えます。 何かが動くのを見るには視点が機体から遠すぎるなら、x を数回打ってズームインします。 X はズームアウトします。 Ctrl-x はデフォルトのズームレベルに視界を戻します。 V を打ってコックピットに視点を戻してください。

もう一度タブキーを押すとマウスは視界操作モードになります。 このモードではマウスカーソルが ↔ 表示になります。 これにより、周りを容易に見回すことができるようになります。 マウスの左ボタンをクリックすると視界が中央に戻ります。 さらにタブキーを押すと通常のマウスモードに戻ります。

まとめると、タブキーを押すと3つのモードを循環します。

  • ノーマルモード: このモードではメニューと計器パネルをクリックできます。
  • ヨークモード: マウスでヨークを操作します(ポインタ形状は +)。
  • 視界操作モード: マウスでビュー方向を操作します(ポインタ形状は ↔)。

マウスを使ってヨークを操作してもう一度離陸を試みます。 タブキーでマウスをヨークモード(ポインタ形状は +)にし、Page Up キーを押し続けてエンジンのスロットルを全開に上げます。 滑走路に対して航空機が曲がるのをマウス/ヨークを使って真っ直ぐに保とうとはしないでください。 左に流れるがままにしてください。 空中に浮き上がるまで待ちます。 その後、マウスを使って航空機が真っ直ぐに飛ぶようにします。 (もし航空機を地上で操縦したければ 8.5節 を見てください。)

左に傾いたり...

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右に傾いたり...

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あるいは地面に突進したりするのを防がなければいけないことが分かるでしょう。

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航空機の機首の少し上に地平線が安定するようにして、おおむね真っ直ぐに飛ぶよう努力してください。

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ビデオゲームやより単純なシミュレータに対してあなたがどんなスキルを持っていようとも、多分最初は成功しないでしょう。 恐らく離陸後あっという間に航空機は墜落することでしょう。 この瞬間に、大半の志願者はやる気をなくし、シミュレータまたは実際の航空機を飛ばす挑戦をあきらめてしまいます。 ちょっとだけ耐えてトライし続けてみてください。 いずれ、必要とされる微妙な制御入力の感覚が養われるでしょう。

一番よくある間違いは、機首を持ち上げようとしてマウスを前に動かすことです。 実は、そうするにはマウスを後ろに動かしてヨークを引かなければなりません。

同様に、機首を下げたい時はマウスを前に動かさなければなりません。 これは奇妙に思えるかもしれませんが、全ての航空機のコントロール・ヨークはこのように設計されています。 やがて、どうして他の方法で動作すると毎回考えていたのか不思議に思うようになるでしょう。 少しマウスを動かすだけで航空機に大きな影響を与えることも分かるでしょう。 初めは、マウスの感度を下げることが役立つかもしれません。

このことを頭に思い描くのが難しければ、次の例えが有用かもしれません。 机の上にサッカーボールがあり、そのてっぺんに手を「接着」したと想像してください。 もし手を前に動かすと、ボールは前に転がり、指先は机を指します。 もし手を後ろに動かすと、ボールは後ろに転がり、指先は天井を指します。 あなたの手が航空機なのです。

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二つ目の間違いは、制御入力がそのまま航空機のバンクに一致すると考えることです。 言い換えると、コントロール・ヨークが水平なら航空機も真っ直ぐに飛ぶと信じることです。 これは真実ではありません。 ヨークが制御するのは航空機のバンクが変化する割合です。 もし航空機が左に20°バンクしていてコントロール・ヨークが水平ならば、航空機は他の力が作用するまでずっと20°でバンクし続けます。 もし水平飛行に航空機を戻したければコントロール・ヨークを少しだけ右に回し (マウスを少しだけ右に動かす)、しばらくの間は少し右に維持する必要があります。 航空機はゆっくりと右に回転するでしょう。 地平線と水平になった時点でコントロール・ヨークも水平に戻します。 すると航空機は水平を維持します (他の力が姿勢を変化させるまでは)。

三つ目の間違いは、ヨーク/マウスの「正しい位置」を探そうとすることです。 当然ながら、ほっといても航空機が真っ直ぐに飛んでいくように微調整したくなるでしょう。 実際は、そのような理想的なヨーク位置は存在しません。 航空機は空中では本質的に不安定なものです。 マウスの微小な操作で航空機の高度を絶えず修正し真っ直ぐに飛ぶように保たなければなりません。 初めはそれにすっかり気を取られるように思うかもしれませんが、ちょうど車の運転と同じように、航空機を真っ直ぐ水平に保つことはすぐに自然に出来るようになるでしょう。 もっと長距離のフライトでは、オートパイロットを使って航空機を水平に保つことにそのうちなるでしょうが、それは本チュートリアルの範囲外です。

必要な制御入力についての感覚を微調整する手助けとしては、外界の風景に目を向け続け、計器やヨークを見つめないことです。 地平線の角度と、機首の上に対する地平線の高さをチェックしましょう。 地平線と航空機のエンジンカバーがあなたにとっての主飛行計器なのです。 計器パネルはたまに見る程度にしてください。

マウスがヨークコントロールモード (ポインタ形状は +)である間は FlightGear のウィンドウの端にマウスを動かさないでください。 マウスは一度ウィンドウから出ると航空機を操縦することを止めてしまいます。 しかも往々にして悪い瞬間という事が有り得ます! ウィンドウの外側でマウスを使いたければ、タブキーを2回押してまずはマウスをノーマルモードに戻してください。

4つのキーボードの矢印キーまたはテンキーの8246キーを使ってヨークを操縦することもできます。 初めはこのほうがマウスよりも簡単に思えるかもしれませんが、正確な飛行をするために必要な繊細な微調整ができないので、マウスで耐え抜くほうがずっと良いのです。

空港の周囲を飛行している間にビープ音が聞こえるかもしれません。 これは着陸援助用の信号です。 当分の間は気にしないでください。

航空機を空に着実に上昇させることができるようになった時点で、これをマスターしたことに気付くでしょう。 次のステップは、一定の高度に航空機を保ったりゆるやかに上昇や下降したりすることで自分の制御下に置くことを学ぶことです。

一定の高度に航空機を保つには、高度計を監視し、航空機が上昇か下降をしないようにマウスを細かく前か後ろに動かしてください。

高度計の計器は計器パネルの中央最上段にあります。 長針は100フィートの位、短針は1000フィートの位を示します。 以下の高度計は高度300フィート、約100メートルを示しています。

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上昇や下降するとそれに伴って高度計が変化し、高度が上がると時計回りに、下降すると反時計回りに回転します。 もしも高度計が「巻き戻されていく」のを見たら、高度が落ちつつあり、機首を少し持ち上げるためにマウスを後ろに動かす必要があると言えます。 しばらくすると、水平飛行時には地平線に対する機首の相対位置がいつも同じであることに気付くでしょう。 これが水平飛行のための航空機の姿勢です。 機首をこの同じ位置に置くことで、計器を参照せずにほとんど水平に飛行することが出来るようになるでしょう。 そこから高度の微調整が可能になります。

注意: 高度計は絶対的な海抜高度を自動的に示すことはしません。 現地の気圧に合わせて調整しなければなりません。 高度計左下の小さな黒いノブで調整できます。 FlightGear を起動して地上にとどまってください。 (マウスをノーマルモードにして) 黒いノブの内側をクリックします。 左半分をクリックすると高度計が後ろに戻ります。 右半分で高度計が前に進みます。 現在の高度に同調させるのにこの小さなノブを使ってください。 原則として、高度が確かに分かっている時にノブを使ってください。 もし高度1,100フィートにいることを知っているのなら、高度計が1,100フィートになるように調整してください。 マウスの中ボタンをクリックして早くノブを回すか、スクロールホイールを使用します。 Ctrl-c を打つと2つのボタンが半分ずつハイライトします。

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高度計を簡単に合わせるには、空港が知らせる複数の方法があります。 (米国ではATISと呼ばれる)無線放送で提供される現在の海面の気圧を利用できます。 それは水銀柱インチで表されます。 高度計の内側には規正用の小さな目盛があります。 この目盛を利用して高度計を合わせることができます。 別の方法は、地上に居て空港の高度を知っている場合に、単純に高度計を正しい高度が表示するように合わせることができます。

「海抜高度」と「対地高度」には重要な違いがあることに注意してください。 もしあなたが海抜高度 (above mean sea level, AMSL) 24,000フィートでエベレスト山の近くを飛行しているならば、対地高度 (above ground level, AGL) はずっと低いでしょう。 自分の周囲の地面の高度を知っておくことは明らかに役に立ちます。

8.4 旋回の基本

もしも十分な燃料があるならば、何千マイルも真っ直ぐに飛ぶことで (訳注: 地球を1周して) 同じ空港に戻ってくることが出来るでしょうが、方向を変えられるとずっと楽しくて有用なフライトができます。

ある程度真っ直ぐに飛ぶことが出来るようになったら、そろそろ旋回を学びましょう。 原理は単純です。

  • 航空機は左にバンクすると左に旋回します。
  • 航空機は右にバンクすると右に旋回します。

旋回するのに高角度のバンクは必要ありません。 安定して安全に旋回するには20°で十分です。 旋回釣合計は、航空機を後ろから見た絵でバンク角を指示する計器です。 以下の図は、航空機が右に20°バンクした時の旋回釣合計を示します。 バンク角は、地平線の角度を観察することによっても知ることができます。

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以下のことを試してみましょう。 航空機を20°にバンクさせ数分間保持しながら機体の外に目を向けます。 120秒ごとに同じ地上物を繰り返し見ることでしょう。 これは、360°旋回するのに120秒 (あるいは180°に60秒) かかることを示しています。 これはとりわけ航法に有用です。 航空機の飛行速度がどうであれ、20°でバンクしているならセスナ 172P ではいつでも180°の旋回に60秒かかります

つまり、航空機を左や右にバンクさせると左や右に旋回します。 航空機を地平線に水平に保つと真っ直ぐに飛行します。

旋回計の底にある小さな紫色のボールは横向きの力を示しています。 現実世界なら旋回時にこの力を感じるはずですが、これをシミュレーションすることは不可能なので、ボールを目で単に見るしかありません。 もしもきちんと (ラダーを少し使って) 旋回すれば、ボールは中心にとどまります。 ボールが例えば右に押されるならば、これはパイロットもまた右方向に押されることを意味します。 車が左に曲がる時と似ています。 きちんと旋回している間は、たとえ急旋回であっても、乗客が機内で横向きの力に耐えるようなことはありません。 ただ遠心力によって座席に少し強く押されるだけです。

検証してみると、航空機を高角度にバンクさせてヨークを引くことで、もっと急旋回ができることに気付くでしょう。 バンク角60°以上での旋回は曲技飛行と軍事での飛行の分野であり、セスナのような航空機では危険です。

8.5 地上でのタキシング

FlightGear はデフォルトでは、都合よく真っ直ぐ滑走路を向いて出発準備ができた状態で起動しますが、格納庫から誘導路を通って滑走路までどうやって航空機を移動するのか不思議に思うかもしれません。 これがタキシングです。

下の絵に示す回転計は、エンジンがどれだけ速く回っているかを1分間あたりの回転数 (RPM) を使って100 RPM 単位で示しています。

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Page Up キーを数回打って、回転計が (上図のように) 1,000 RPM を示すようにしてください。 必要に応じてエンジン速度を落とすには Page Down キーを打ってください。

およそ 1,000 RPM で航空機は滑走路を前進しますが、加速や離陸はしません。

.」キー (フランス語の Azerty キーボードでは Shift-;) を打ってください。 航空機は右に急転換します。 もし「.」キーを押し続けると航空機は停止します。 「.」キーは航空機の右輪ブレーキをかけます。

左輪ブレーキをかけるには「,」キーを使います。

,」キーと「.」キーは、本物の航空機の足元にある2つのブレーキペダルをシミュレートします。 スロットルとブレーキペダルを使って航空機の速度を制御し、地上で曲がることができます。

ブレーキは、滑走路をゆっくりとタキシングしている時に非常に便利です。 航空機の前輪の方向を操作することもできます。 本物の航空機では、足元のラダーペダルを踏みます。 曲がりたい方向と同じ側の足で踏んでください。 ラダーペダルを持っていない場合、2つの方法で仮想のラダーペダルを操作できます。

  • テンキーの 0Enter キーを使います。 テンキーの Enter キーを例えば7回打つと、航空機はしっかりと右を向き、曲がり続けます。 テンキーの 0 を7回打つと航空機は元に戻って (だいたい) 真っ直ぐになります。
  • マウスを使います。マウスをヨークコントロールモード (ポインタ形状は +) にして左ボタンを押しっぱなしにすると、マウスはヨークの代わりにラダーペダルを操作するようになります。 ラダーペダルはラダーと前輪の両方につながっています。 この方法のほうがずっと精密です。

シミュレータを起動し、vV を打って外側から機体を見て、x キーを数秒間押して機体にズームインしてください。 前輪を見ながら、テンキーの 0 キーを押し続けてください。 それからテンキーの Enter キーを押し続けてください。 前輪が向きを変えるのが分かるでしょう。 タブキーを押してヨークコントロールモード (ポインタ形状は +) にしてください。 マウスの左ボタンを押し続けてラダーコントロールモードにし、マウスを右や左に動かしてください。 機尾にある大きな垂直の操縦翼面、つまりラダーが前輪と一緒に動くことに注意してください。

私は、前輪が地上にある間はマウスを使ってラダーペダルを操作し、離陸後はテンキーの 0Enter キーを使うようにしています。 言い換えると、前輪が地上にある間はマウスの左ボタンを押し続けています。 これにより、地上で正確かつ簡単にラダーを制御できます。 その後、前輪が浮き上がったらマウスの左ボタンを単に離しています。

8.5.1 対気速度

車を運転する時と同じように、どのくらいの速さで移動しているのかを知るのは良いことです。 航空でスピードメータに相当するのは対気速度計 (airspeed indicator, ASI) で、1時間あたりの海里 (つまりノット) で測ります。

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1ノットは毎時1.85325キロメータです。 つまり、飛行中の速度をおおまかに km/h で理解するには、表示されているノットに2をかけてください。 1ノットは毎時1.15115マイルなので、非常に大雑把に言うと1ノットは1mph (マイル毎時) です。 いくつかの航空機 (特にパイパー J3 Cub) の ASI はノットではなく mph で表示します。

対気速度計は、周囲の空気に対する航空機の速度を表示するのであり、車のスピードメータのように地面に対する速度を表示するのではありません。 もし航空機が地上に停止しており、正面から10ノットの風が吹いているのなら、対気速度計は10ノットの対気速度を表示しますが、航空機は地面に対して動いてはいません。

航空機が離陸のために滑走路を40ノット以上で滑走している時は、前輪が接地しないようにしなければなりません。 前輪は高速走行用には設計されていないため、現実世界だと振動し擦り減ってしまいます。

離陸中に40ノットを超えたらすぐにコントロールヨークを静かに後ろに引き、前輪を地面から離してください。 地上を高速走行時に急に曲がってはいけません。 航空機がひっくり返る恐れがあります。

以下の絵は、前輪がわずかに浮いているところを示しています。 これをやりすぎないでください。 機体の白い機首カバーが地平線より十分に下にくるよう保ってください。 ほんの少し機首を持ち上げるだけで良いです。

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では問題です。 もし前輪がもう滑走路に触れていないとしたら、航空機の方向を操作するにはどうするのでしょうか? 答えは、やっぱりラダーペダルを使います。 上記に触れたように、ラダーペダルは前輪と機尾のラダーの両方に接続されています。 ラダーとは機尾にある大きくて垂直な可動部のことです。

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対気速度が40ノット以上になると、ラダーに十分な気流が発生し航空機の方向を操作できるようになります。

前輪と機尾のラダーが航空機を回転させる割合は全く同じではないことに注意してください。 もし前輪よりもラダーの方が支配的ならばラダーの角度を合わせなくてはなりません。 そうするには、テンキーの 0Enter をすばやく打ちます (あるいはマウスの左ボタンを押した状態でマウスを動かし、ラダーをしっかりとコントロールします)。

前輪とラダーの操作に慣れてくると、この新しい操作方法を使って航空機の離陸時に滑走路上を真っ直ぐに保てるようになります。

例えば右に向きすぎているとします。 テンキーの 0 を数回打って向きを左に戻します。 航空機が完全に真っ直ぐに立ち直るまで待っていてはいけません。 進みたい方向に航空機が達するよりも前にテンキーの Enter を打ちます。 そうしないと修正が大きすぎて、再び曲がらないといけなくなるでしょう。 マウスを使う場合には、このような修正をもっと簡単かつ正確に行うことができます。

まとめると、地上の航空機の方向を操作するには2つの方法があります。 主脚両輪の差動ブレーキとラダーペダルです。 このような制御系統の冗長化が航空ではよく使われます。 もし一つの方法が機能しなくなっても、もう一つの方法を使って作業を実行することができます。

航空機が地上を滑走するとなぜ左にドリフトし、右のラダーペダルを少し踏んで補正しなくてはならないのか不思議に思うかもしれません。 その主な理由はプロペラが作り出す気流です。 この気流は機体に沿ってらせん状に進みます。 そのわずかな渦流の上部は垂直尾翼を右に押します。 これにより機首が左に向くのです。

テンキーの 5 を打つと、ヨークとラダーが全て真ん中に戻ります。 これは飛行前の予防措置として有用です。 飛行中にあちこち操作してしまった場合に「命を救って」くれることもあります!

8.6 高度な旋回

地上で曲がる時と同様に、空中で旋回する方法は2つあります。 上述したように翼のエルロン (ヨーク/マウスで操作) を使うか、機尾のラダー (ラダーペダル/テンキーの 0Enter で操作) を使います。

なぜ2つの方法があるのでしょうか? 冗長化のためという理由も一部にはありますが、主な理由はこれらが相補的だからです。 ラダーの主な作用はヨー (上下軸まわりの回転 (訳注: 機首を左右に振る運動)) ですが、エルロンの主な作用はロール (前後軸まわりの回転 (訳注: 航空機が左右に傾く運動)) です。

  • 地上近くを飛行している時は、航空機を旋回させるのにバンクしないほうが賢明です。 その代わりにラダーを使います。 ラダーペダルを操作することで、過度にバンクすることなく航空機を旋回させることができます。
  • 滑走路の直上に航空機がいる時は、着陸に備えて主脚両輪が滑走路上から同じ高さにある必要があります。 つまり、翼を地平線に水平にしないといけないということです。 航空機が傾いていることは許されません。 ヨーク/マウス/エルロンを使って航空機の翼を地平線に対して水平に保ってください。 これを完璧に行う必要はありません。 数度のバンクは問題ありません。
  • 飛行中、特に高速飛行時は、航空機の旋回に際してラダーは効果的な手段ではありません。
    • 気流が側面に当たり、抗力が増加します。
    • 航空機の旋回が非常に遅くなります。
    • 旋回中に操縦不能になる恐れがあります。
    • 高速飛行時に遠心力が邪魔をします。というより危険です。
    ヨーク/マウス/エルロンを使うことで、効果的で、素早く、確実かつ快適に旋回をすることができます。
  • 翼が失速した時にラダーは極めて重要になります。 実際に、失速中は翼のエルロンは効果が低下し、さらには役に立たなくなります。 (ある種の航空機では、低速時にラダーを操作しすぎると非常に危険な失速に陥ることがあることに注意。)

飛行中にエルロンを使って旋回する時でも、ラダーがちょっとだけ必要になります。 ラダーを少し加えてください。 こうすることで、エルロンを使用してロールする時に発生するアドバース・ヨー (訳注: 旋回したい方向とは逆向きに機首を振る現象) を補正することができます。 実機では、この横方向の動きを感じることができます。 シミュレータ内では、旋回釣合計で仮想的にチェックできます。 以下の絵では、エルロンを使って右に強く旋回している間に小さなボールが右方向に押されています。 つまり、パイロットもまた右方向の力に耐えているということを示しています。 これを補正するには、右のラダーペダルを押します (テンキーの Enter を数回打ちます)。 通常の飛行時は、この小さいボールが真ん中に来るようにラダーを使う必要があります。

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つまり、通常の飛行時にはエルロンで旋回し、地上近くの低速時にはラダーを使います。 けれども、一方の方法を使えば他方を全く使わなくて良いということではありません。 高高度で高速時にはラダーもやはり必要です。 地上に近い時は、ラダーとにエルロンを少し用いて、翼を地平線に水平に保たなければなりません。

タキシング時でさえもエルロンを使うべきです。 さもないと強い横風で機体が吹き飛んでしまうかもしれません。 これに対抗するには、風に向かってエルロンを切ります。 こうすると、風上側のエルロンが上がり、翼を押し下げる役目をします。

急速で強引な動きをラダーに加えるのは避けましょう。 高速に地上を移動している時にこれをやると、航空機はあまりも急に曲がってしまいます。 低速飛行時には、非常に危険な種類の失速を引き起こします。 高速飛行時には、あらゆる種類の空気力学的あるいは身体的な不快感を生じます。 そうではなく、ラダーは緩やかに動かしてください。

私のお勧めは、飛行中にラダーで旋回する練習をすることです。 70ノット程度の低速で飛んでください。 エンジンパワーを増減させて高度を安定に保つようにしてください。 地上の目印に向かってラダーを用いて旋回して機首方位を維持し、その後新たな方位に航空機を旋回させます。機体がどのようにヨーするのか見ましょう。 先行してラダーを操作することを学びましょう。 急角度の旋回をしようとしないでください。 ヨーク/エルロンを使って翼を常に水平に保ってください。

8.7 Wieheisterology について

Wieheisterology とはドイツ語のフレーズ 「Wie heißt Er 〜 この名前は何ですか」から来ています。 この節では、航空機の計器、スイッチ、制御について記述します。 シミュレータ内であればエンジンスロットルとヨークだけで基礎的な航空機を離着陸させることができますが、安全で効果的に成し遂げるには全ての制御を用いる必要があります。

8.7.1 エンジン制御

航空機のエンジンは、単純さや信頼性、能率性を優先して設計されています。 現代の自動車で使われているような先進的で電子的な点火システムや燃料噴射ではなく、電力に頼らない旧来の技術を使います。 そうやって、完全な電気故障を引き起こしてもなお航空機は飛ぶことができます。

マグネト

左下の計器パネルの下に、マグネトスイッチとエンジンスタータがあります。

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スイッチを見るためには、P を打って図的な計器パネルを表示するか、Shift-x を打ってズームアウトします (x でズームインし、Ctrl-x でズームを戻します)。

スイッチを動かすには {} キー (フランス語の Azerty キーボードでは Alt Gr キー) を使います。

自動車エンジン内部の燃料は電気スパークで点火することをご存知の方も多いでしょう。 現代の車は電子点火を用いています。 その代わりに航空機エンジンは、より旧式の (でも信頼性の高い) マグネト (磁気) 点火を用いています。 冗長化のために2つのマグネトがあり、片方は「左」、もう片方は「右」のマグネトです。 マグネトスイッチを OFF に切り替えると、両方のマグネトがスイッチ・オフになりエンジンは始動しません。 マグネトスイッチが L なら左のマグネトを使っていることになります。 R なら右のマグネトを使います。 BOTH なら両方を使います。 飛行中は BOTH を使いましょう。

飛行中に両方のマグネトを使うことを考えると、スイッチが存在する理由は何でしょうか? その理由は、飛行前点検の際に各マグネトが正常に動作することを確認するからです。 これをするには、1500 RPM に上げて、それからマグネトスイッチを L にして回転計を観察します。 回転数がわずかに落ちるのが分かるはずです。 もしエンジンが切れるなら、左のマグネトが壊れています。 もし回転数が落ちるのが見られなければ、両方のマグネトはまだオンなので、スイッチが故障しているのかもしれません。 その後、右のマグネトでも同じ試験をします。 もちろん、シミュレータ内ではマグネトが故障するとは思えません!

飛行中に2つのマグネトのうちの一つが故障することがあるかもしれませんが、もう片方がエンジンを動かし続けるでしょう。 1つのマグネトが故障すること自体がまれであり、両方同時に故障することはまるで聞いたことがありません。

{ を打ってエンジンを止めたかもしれません。 エンジンを始動するには、まず } を3回打ってマグネトスイッチを BOTH にしてください。 それから、エンジンが始動するまでスタータ・モータの s を数秒間押します。

マウスのノーマルモードでも、スイッチの左や右をクリックすることでマグネトスイッチを回してエンジンを始動することができます。 Ctrl-c を押すと黄色い長方形のハイライトで両方のクリック箇所を見ることができます。

スイッチを OFF に回すとエンジンの騒音が止まります。 スイッチを素早く L に戻せば、プロペラがまだ回転しているためエンジンが再始動します。 プロペラが止まるまで待つと、L や R、BOTH にスイッチを切り替えてもエンジンは始動しません。 (常にいつでも、エンジンが停止したらすぐにマグネトスイッチを OFF にしてください。)

スロットル

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エンジンパワーを増やすにはスロットルロッドを押し込む (Page Up キー)ことはもうご存知でしょう。 エンジンパワーを減らすにはロッドを引き出します (Page Down キー)。 また、レバーの左と右をクリックすることもできます (素早く動かすにはマウスの中ボタン、Ctrl-c で左右半分ずつハイライト)。

「パワーを増やす」とは実際のところどういう意味なのでしょうか? エンジンに供給する燃料を増やすことを意味するのでしょうか? 答は Yes ですが、やっていることを完全に理解するにはそれでは不十分です。 エンジンには膨大な量の空気もまた供給されていることに気付く必要があります。 エンジンのシリンダーは、燃料と空気の混合物を燃焼させます。 燃料単独では燃えないのです。 燃料と空気の混合物だけが爆発してエンジンのピストンを動かします。 というわけで、スロットルを押し込んだ時は、エンジンに供給される燃料と空気の両方が増加するのです。

ミクスチャー

空気の量と燃料の量の比はとても重要です。 両者の比は綿密に調整する必要があります。 これがミクスチャーレバーの役割です。 以下の絵はミクスチャーレバーをかなり引き出し過ぎた状態を示します。

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ミクスチャーレバーを完全に押し込んだ時、たくさんの燃料と僅かな空気をエンジンに供給します。 この状態は「リッチ」ミクスチャー(濃い混合気)として知られています。 レバーを完全に引き出した時は、過剰な空気が供給されて「リーン」ミクスチャー(薄い混合気)になります。 最大パワーを発生する正確な位置はこの2つの極限の間にあり、通常は、完全に押し込んだ状態から極めて近くにあります。

エンジンを始動して離陸しようとする時は、ミクスチャーを燃料リッチにします。 つまり、ミクスチャーレバーを押し込みます。 ミクスチャーを燃料リッチにしておくとエンジンの始動が容易になります。 また、エンジンの信頼性がもう少し高くなります。 欠点は、燃料の一部がエンジン内部で燃え切らないことです。 これは単純に無駄になり排ガスと共に排出されます。 これによりエンジンの汚れが増すため、エンジンの供給パワーが減少し、シリンダー内部の残留物の蓄積によってエンジンが徐々に劣化します。

通常の飛行に入ったら、ミクスチャーレバーを少し引いてミクスチャーをより最適にする必要があります。 これをチェックするには以下のようにします。 シミュレータを起動します。 B キー (Shift-b) でパーキングブレーキをオンにします。 スロットルを押し込んで最大にします。 エンジンの回転数は最大点近くになっているはずです。 ミクスチャーレバーをゆっくりと引きます (ノーマルポインタモードのマウスを使います)。 回転数が少し増加するのが分かるでしょう。 燃料供給量を増やすことなしにパワーを増やすことができるのです。 無駄になる燃料が無くなり、汚れも少なくなります。 もしミクスチャーレバーを引き続けると、今度は空気が多すぎるために回転数が減少に転じます。 過剰な空気はシリンダー内部の爆発を遅らせ、爆発温度を下げるため、熱力学的なエネルギーが減少します。 ミクスチャーは最適に調整しなくてはなりません。 熱力学的な理由により、最適なミクスチャーは正確に最大パワーが得られる点ではありません。 エンジンにとっては、最大パワーよりもほんの少しリッチかリーンの状態で動かしたほうが良いのです。 これは、燃料の異常燃焼 (デトネーション) によりエンジンに致命的な損傷をもたらす可能性も回避するためです。 最大パワー点は最大回転数から分かります。 (もう一つ別の方法は、エンジンの排気温度をチェックすることです。 大まかに言って、最高温度になる点がそうです。)

ミクスチャーを制御することで、同じ速度と距離に必要な燃料をより少なくすることができ、それゆえ遠くまで飛行でき汚染を減らせます。 けれども、取り扱いに失敗すると深刻な問題を引き起こします。 高高度を飛行しており、ミクスチャーレバーをそれに応じて引いていると仮定します。 高高度では、摂取できる酸素が少ないので、正しいミクスチャーは非常にリーンであり、つまり燃料は少ししか使われていません。 その後、着陸に戻るために降下します。 もし降下する時にミクスチャーレバーを押し忘れると、空燃比があまりにリーンになりすぎてエンジンが単純に停止します。

着陸時には、少し燃料がリッチになるようミクスチャーを調整し直さなければなりません。 つまり、ミクスチャーレバーを押し込むということです。 このようにするとエンジンはもう少し信頼性が向上し、高度を下げるのにより適した状態になります。

エンジンを停止させるのにマグネトを OFF にするのは正しいやり方ではありません。 正しい方法はミクスチャーレバーを引くことです。 まずスロットルを完全に引き出してエンジンのパワーと燃料消費を最小にします。 それからミクスチャーレバーを引くと、ミクスチャーには過剰な空気が含まれているのでエンジンが停止します。 このようにして、無駄になった燃料の残留物が詰まることがないようにします。 最後に、マグネトスイッチを OFF にして、エンジンが知らぬ間に再始動することのないようにします。

重要な注意点について。回転数指示計はエンジンパワーを示しているとお思いかもしれませんが、それは誤りです。 回転数を増加させるものは2つあります。エンジンパワーと機体速度です。 これを確認するには、ある高度に飛び立ち、エンジンパワーを最小に引っ張ります。 地面に向かって降下してみて、それから上昇して高度を戻します。 速度にあわせて回転数が急激に変わるのがわかるでしょう。 降下中は増加し、上昇中は減少します。

この落とし穴の1つは着陸に向けてエンジンパワーを調整する時です。 高速に飛びながら飛行場に向けて降下中であるとしましょう。 着陸時の理想回転数は 1,900 RPM 程度であることを知っているので、1,900 RPM になるまでスロットルを引きます。 適切な回転数に調整したとお思いでしょう。 もうこれ以上何も気にすることは無いと思うかもしれません。 でも、水平飛行にすると、飛行機の速度が回転数とともに落ち始めます。 数分後、飛行速度は思った以上に遅くなります。 回転数がもうかなり遅くなっていることを見ていません。 高度を失うか失速するかのどちらか、あるいはその両方になるでしょう。 スロットルと回転数指示計に注意を払ってください。 スロットルをもっと徐々に引くか、素早く押し戻す心の準備をしましょう。

8.7.2 翼と速度

例えばエンジンをフルパワーにして飛行しているとします。 至極当然なことに思えるかもしれませんが、機首を少し下げると下降し、機首を少し上げると上昇します。 飛行機は機首の方向、つまりプロペラが向いている方向に飛ぶ、と考えるのは最善ではありません。 ロケットに対してはこのモデルで良いでしょうが、飛行機に対してはそうではありません。 ロケットを持ち上げるのはエンジンですが、飛行機を持ち上げるのは翼です。 これは大きな違いなのです。

硬くて四角い大きなボール紙を用意し、水平に手に持って腕を伸ばし、胴体を回転させてボール紙を素早く水平に動かしてください。 空中を平らに移動する時は浮力を感じません。 ちょっと腕をひねってボール紙に少し上向きの角度をつけると、空中に持ち上がろうとするのを感じるでしょう。 ボール紙に上向きの力が働いているのです。 このようにして翼は飛行機を空中に保持します。 翼には少し上向きの角度がついており、飛行機を持ち上げます。 ボール紙の角度を大きくすればするほど揚力も増えます。 (あまりに角度を急にするとむしろブレーキ力を感じるでしょう。 ボール紙が「失速」するのです(後述)。)

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  • ヨークを引くと機首が上がります。 それゆえ翼はより急な角度で空中を移動します。 それゆえ翼の揚力が強くなります。 それゆえ飛行機は空中に上昇します。
  • ヨークを押すと機首が下がります。 それゆえ翼はより浅い角度で空中を移動します。 それゆえ翼の揚力が減少します。 それゆえ飛行機は下降します。

翼が空気中を移動する角度が重要です。これが迎え角(Angle Of Attack,AOA)です。

先に、翼は迎え角無しで空中を移動すると持ち上がらないと書きましたが、これは正しくありません。 もし翼がボール紙のように平らな板であればその通りなのですが、そうではありません。 翼は少しカーブした翼型をしています。 そのため、たとえ迎え角無しに空中を移動しても揚力が生じます。 実際、迎え角がわずかに下向きであっても揚力が生じます。 高速飛行時には、翼の角度がわずかに地面に向いた状態で航空機は飛んでいるのです!

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空中を移動する翼の角度が重要であることが分かりました。 他にも大事なことがあります。 それは速度です。 再びボール紙を手に取りましょう。 あるわずかな角度で保持して、その角度を変えないでください。 さまざまな速度で空中を動かしてください。 ボール紙を動かすのが速ければ速いほど、上向きの力は大きく働きます。

  • エンジンのパワーを上げると、飛行機は速度を上げ、翼の揚力が増え、飛行機が上昇します。
  • エンジンのパワーを下げると、飛行機は速度を下げ、翼の揚力が減り、飛行機が下降します。

ちょっとややこしいことに、空中を上昇すると飛行機は速度を下げようとします。 下降すると速度を上げようとします。

これは単なる妥協の産物です。 ある一定の高度と速度で飛行したければ、エンジンパワーとヨーク/エレベータ(出来ればトリム(後述))の両方を調整する必要があります。 同じ速度を保ったまま下降したければ、ヨークを少し押し、そしてエンジンパワーを下げないといけません。 その他いろいろ。 エンジンパワーとヨークの両方を常に調整しなければなりません。 けれども、通常の飛行時にこれをやる場合は単に、快適なエンジンパワーのレベルを選び、それからヨークとトリムで高度を決めます。

シミュレータで実行できるとても面白い訓練として、エンジンパワー全開でまっすぐに飛びます。 水平飛行を保ったまま最高速にします。 それからエンジンパワーを最小に絞ります。 徐々にヨークを引いて飛行機が一定の高度を保つようにします。 飛行機は徐々に減速し、その一方で水平飛行を保つためにはヨークをどんどん引かなければなりません。 速度が低下すると翼による揚力が減少するので、翼の迎え角を増やすことで速度のロスを補います。 このことは、飛行機は必ずしも機首が向いている方向に移動するわけではないことを意味しています。 この実験では、一定の高度を保つために機首を上げています。 飛行機の速度が非常に遅く、機首が非常に高くなると、サイレンが鳴るのが聞こえます。 それは失速警報です(下記参照)。 これは、その翼型で揚力を発生させるにはあまりに迎え角が大きすぎることを示しています。 翼はもはや揚力を生じておらず、飛行機は直ちに高度を失います。 これを是正する唯一の方法は、ヨークを前に押して機首を下げて迎え角を小さくし、それからフルパワーにして速度を上げ、最後に注意しながらヨークを戻して水平飛行にします。

では問題です。 飛行機の速度と高度を制御するにはヨークとスロットルのどちらが良いのでしょうか? 答えは、まさに何をしようとしているのか、そしてどういう状況なのかによります。 通常の飛行時には、上述したように、快適なエンジンパワーのレベルに設定し、エンジンのことは一旦忘れて、あとはヨークとトリムに頼る傾向があります。 離着陸の際は、ヨークとスロットルの使用に関してとても厳密な手順があり、正反対のことを実行します。 つまりヨークとトリムで速度を制御し、エンジンのスロットルで高度と降下速度を制御します。 これについては後ほど議論します。

8.7.3 フラップ

フラップは翼の後部、機体の両側にあります。

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フラップの展開と格納にはフラップ制御レバーを用います。

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マウスでレバーをクリックして操作するか、[ キーと ] キーを使います。 [ キー1回につきフラップを1段格納し、] キーで1段展開します。 v を打って飛行機を外側から見て、[] を試してみましょう。 (2D計器パネルの場合、フラップレバーは右下にあります。)

セスナ 172P におけるフラップ設定は4段階あります。

  • 0° - 通常の飛行用および通常の離陸用
  • 10° - 短距離離陸用、低速飛行時に高度を稼ぎたい時。または着陸へのアプローチの第一段階の間。
  • 20° - 飛行機を減速させ速やかに高度を落とす、例えば着陸するために滑走路に向かって降下する時。
  • 30° - もっと急速に高度を落とす時。

フラップは少々デリケートです。 1段目のフラップは110ノット以上で展開しないでください。 2段目と3段目のフラップは85ノット以上で展開しないでください。

フラップにより多大な抗力が飛行機に生じ、高速で飛行中の飛行機にブレーキがかかります。 これは、85ノットまたは110ノット以上で飛行するならフラップを忘れずに引き戻しなさい、というもうひとつの理由です。

フラップ位置を目で見てチェックするには、マウスビューモードを使って翼の後ろを見るか、Shift-右矢印で視点を右にシフトしてから素早く Shift-上矢印 で視点を前方に戻します。

フラップは翼の形状を変化させることで翼の揚力を増します。 フラップを1段目に設定すると、同じ速度でも翼の揚力が増します。 それゆえ、離陸時には少し早く空中に浮き上がります。 フラップには、機首をより低くした姿勢で飛行機を飛ばすという効果もあります。 これにより、離着陸時に滑走路が良く見えるようになるので便利です。

また、フラップは飛行機の抗力を増します。 2段目と3段目のフラップは揚力よりも抗力の方がずっと大きくなるので、飛行機にブレーキをかけるのに用いられます。 飛行機が非常に良く滑空するようになるので、これは特に着陸する時に便利です。 エンジンパワーを完全に絞っても飛行機は降下しますが、それではまだゆっくりすぎます。 ブレーキをかけつつ地面に向かって本当に降下するにはフラップを2段か3段展開する必要があるのです。

降下中にフラップでブレーキをかけるということは、降下中にもっとエンジンパワーが必要になるということです。 これは奇妙に思えるかもしれません。 なぜ単純にエンジンを最小に絞りフラップの段階を少なくしないのでしょうか? 答えは、飛行機にブレーキを強くかけてエンジンパワーを増やしたほうがあなたの操作に素早く反応するので良いのです。 仮にエンジンが故障したとしても、必要に応じてフラップを単に格納して滑走路に向けて滑空すれば良いのです。

フラップを完全に展開している時に降下率をさらに上げたい場合はどうすれば良いのでしょうか? ラダーペダルを片側にゆっくりと押します。 こうすると飛行機の横腹に気流が当たりブレーキがかかります。 エルロン (ヨーク) を使って旋回を補正します。 これは横滑りとして知られており、いつでもやめることが簡単に出来るので高度を次第に下げるのに非常に有効な方法です。

8.7.4 失速 (ストール)

機体に揚力が生じるためには翼の表面を空気が滑らかに流れていなくてはなりません。 けれども、翼の迎え角が大きすぎるとこの流れが破壊され、もはや翼は揚力を生じなくなります。 揚力が無ければ航空機は飛ぶことが出来ず、地面に向かって急速に落下します。 これは失速として知られています。

失速はどんな高度であろうと緊急事態です。 失速はあらゆる速度で発生し得ますが、低速飛行時によく起こります。 航空機にはそれぞれ特有の失速速度が存在し、そこでは十分な揚力が得られる迎え角はありません。 失速速度よりも十分に速い速度を常に保持しなければなりません。 その手助けとして、航空機には失速警報が装備されており、迎え角が (訳注: 失速角に) 近づくと音が鳴ります。

もし失速に遭遇したら、改善処置として直ちに機首を下げてフルパワーにし、再び飛行速度に到達したら機首を水平に持ち上げます。 ただし、そうすると航空機は高度を失うので、着陸時や離陸時には出来ません!

スピン (きりもみ) は、低速で急旋回している最中などに片方の翼が他方より早く失速した時に起こります。 片方の翼はまだ飛んでいるので、航空機は失速した翼の方に向きを変えようとし、ますますスピンがきつくなります。 スピンから抜け出すには、ラダーをあててスピンを正して通常の失速状態にしてから前述のようにリカバーする必要があります。

セスナ 172 やパイパー・カブのような航空機は良質の失速特性を有しており、スピンに入りにくくなっています。 F16 のような高性能ジェットはより悪質の失速特性を有しており、簡単にスピンに入ってしまいます。

シミュレータ内でこれを練習するには以下のようにします。

  • 一定の高度と姿勢で飛行します。
  • エンジンパワーを絞り、降下しないように機首を上げます。
  • 失速が始まるまでパワーを絞り続けます。
  • 失速して地面に降下している間に飛行機のコントロールを試みます。
  • ヨークを最大限引いて飛行機を安定姿勢にし、翼を地平線に平行に保持します。 方向を変えるよう試みます。
  • 機首を下げてフルパワーに入れ、飛行速度が復帰したら姿勢を直してリカバーします。

あるいはフラップ設定を変えて失速したり、突然高度を変化させて高速失速したりする実験を行うこともできます。

異なる航空機で実験してみてください。 セスナ 172 と比べるとセスナ・サイテーション・ジェットはもっと悪質でほとんど警告無しに失速します。

8.7.5 トリム

トリムはグレーの点のある黒っぽい大きな垂直の輪で、計器パネルの中央下にあります。

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FlightGear では、Home キーと End キーでトリムを調整します。 Home は輪を上に回転し、Endは輪を下に回転します。 トリムの輪の上半分または下半分をクリックすることも出来ます。

第一近似としては、トリムはヨークと同じ動作でありエレベータに作用します。 トリムの輪を下に回転するのはヨークを引くのと同じことです。 けれどもトリムとヨークの間には重要な違いがあります。 トリムは変化させた後も同じ位置にとどまりますが、ヨークは力を加えている間だけエレベータに作用し、手を離すとエレベータは中立位置に戻ります。

巡航飛行の間、航空機を一定高度に保つのに必要なエレベータの位置は完全な中立位置とは異なり、航空機外の空気や現在の燃料レベル、積載量によって変わることでしょう。 明らかに、一定高度に保つためにヨークをずっと保持し続けるとすぐに疲れてしまいます。 巡航飛行に必要なエレベータの力をトリムでもって「トリムアウト」することでヨークを中立位置にしておくことが出来るようになります。

離陸の際はトリムを中立にしなければなりません。 さもないと、普通のレベルのヨーク制御では離陸できないか、あるいは早く離陸しすぎてしまいます。

着陸の際は、トリムを調整してヨーク/マウス/エレベータが中立位置になるようにします。 こうすると、より簡単にわずかな調整で姿勢と位置を操作出来るようになります。 セスナ 172p では、トリムを中立位置に調整します。 チェロキー・ウォーリア II では、トリムを少し「引いた」状態にします。

トリムの輪の動きはヨークよりもずっとゆっくりであり、トリムに微妙な変化を与えることが出来ます。 辛抱強く回しましょう。

8.7.6 どの方位に飛んでいる?

どの方向に向かっているのかを知ることは良い考えです。 飛行している方向を測定する基本的な方法は3つあります。

  • 窓の外を見ます。 もしも日ごろから同じ空港から飛行しているのなら、道路や丘、橋、街、森といった地上の特徴を認識して覚えるでしょう。 シミュレータ内においては、仮想の外界についてほんの狭い視界しか得られません。 機内であなたの仮想的な頭をパンするにはいくつかの方法があります。
    • Shift と4つの矢印キーを使って前後左右を見ます。
    • Shift とテンキーのキーを使って、前後左右とその中間の斜め四方向を見ます。
    • ビューモードのマウス (タブキー、↔) を使います。 これを使うと、上下を含む全方向を見ることが出来ます。 視点を正面に戻すには左マウスボタンをクリックします。
  • 磁気コンパスを使います。 コンパスは計器パネルの上にあります。 コンパスは単純ですが、航空機の加速や地上の磁気異常によって影響されます。 またコンパスは、真北ではなく磁北を指します。 この偏差は、いる場所によって異なります。
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  • ディレクショナル・ジャイロ (定針儀、下図) あるいは「方位指示器 (heading indicator, HI)」を用います。 ジャイロは真空系統を動力源としています。 ジャイロは磁気コンパスと一致するように設定され、磁気的な問題や航空機の動きに影響されません。 しかしながら、ジャイロ効果と計器内の摩擦により時間とともにドリフトするので、磁気コンパスを参照して時折リセットしなくてはなりません。 HI をリセットするには、巡航飛行の最中ならば、計器の左下の黒いノブを使います (ノーマルマウスポインタモードでノブの左または右半分をクリック、速く動かすなら真ん中のマウスボタン、Ctrl-c で半分ずつハイライト)。 右下の赤いノブはオートパイロットで飛びたい方位を指示するのに使います (HDG = "heading", 機首方位)。
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8.7.7 パネルを見渡す

最後に、上述した新しい計器を組み合わせてパネルを見渡してみましょう。

◎ The six-pack

初めに、「holy six」あるいは「six-pack」とよばれる、もっとも重要な6つの計器についてシミュレータのパイロットは知っていなければなりません。計器パネル (図5) の中央上列に、飛行機のピッチとバンクを表示している人工の地平線 (水平儀) があります。ピッチ目盛とバンク目盛が 10、20、30、60 および 90 度のところに振られています。

水平儀の左に対気速度計があります。速度をノット単位(1 ノットは時速 1.852 キロメートル)で表示するだけでなく、あなたが考慮しなければならない特徴的な速度範囲を示した円弧があります。 まず、緑の円弧は、フラップを完全に格納した状態における通常飛行時の速度範囲を示します。白い円弧は、フラップを使ったときの速度範囲を示します。黄色い円弧は、穏やかな大気状態でのみ許される速度範囲です。最後にある赤い円弧は、飛行中に飛行機を壊すつもりでない限り、決して越えないようにしなくてはならない速度を示します。

対気速度計の下に旋回計が見えます。中央の飛行機はあなたの飛行機のロールを示しています。飛行機の翼を左か右の目盛りにあわせた場合は、標準旋回、つまりちょうど2分で360度旋回することを意味します。

旋回計の中の飛行機の下にあるのは傾斜計です。これは、ラダーとエルロンが連携しているかどうかを示します。旋回中は、管の中のボールが中心にとどまるようにエルロンとラダーを常に操作しなければなりません;さもないと、飛行機は横滑りしてしまいます。簡単なルールで言うなら:「ボールに乗りなさい」、すなわち、ボールが左にあるなら左のラダーペダルを踏んでください。

ペダルを持っていなかったり、エルロンとラダーの間の比率を適切に扱う経験が無いのであれば、--enable-auto-coordination オプションを使って FlightGear を起動することができます。

水平儀の右側にあるのは高度計で、海からの高さ (地面ではない!) を百フィート単位で表示します。その下には昇降計があり、1分あたりの上昇レートあるいは下降レートを百フィート単位で示します。高度計よりも昇降計のほうが便利に思える場面もあるかもしれません。ですが、昇降計の表示には常に、ある程度のタイムラグがあることを覚えておいてください。

昇降計のかなり下にあるのはプロペラ回転計で、1分あたりの回転数 (RPM) を百の単位で示します。 緑色の弧は、長時間の飛行に最適な領域を示すマークです。

主要な計器の仲間としては他に、水平儀の下に位置するジャイロコンパスコンパスが加わります。これともう1つ、パネルの上に磁気コンパスがあります。

以上のT字に配置された4つの計器は特別に重要です:対気速度計、水平儀、高度計、およびコンパスは飛行の間、定期的に監視すべきです。

◎ 補助的な計器

Six-pack以外に、いくつかの補助的な計器があります 一番左に時計がありますが、これは明らかに、旋回率を決定する際に重要な道具となります。時計の下にあるいくつかのもっと小さいゲージは、エンジンの技術的な状態を表示します。それらの中で間違いなく最も重要なのは、どんなパイロットでもご存知の燃料計です。

点火スイッチはパネルの左下隅にあり、(図4)点火スイッチには、"OFF"、"L"、"R"、"BOTH"、"START" の5つの位置があります。最初の位置は説明不要でしょう。"L"と"R"は2基のエンジンを示しているのではなく (セスナ172は1基だけです)、冗長性確保のために存在している2台のマグネトを示しています。この2つのスイッチ位置は飛行前に試験目的で用いられます。通常の飛行の間はスイッチは"BOTH"の位置にあるべきです。一番右側の位置はバッテリー駆動のスタータ ("s"キーで操作可能) を使うためのものです。

ヨークの下のハンドルはパーキングブレーキです。垂直位置では、パーキングブレーキがONです。パーキングブレーキは"B"キーで操作されます。

◎ 無線機

パネルの右手の側面はラジオスタックが配置されています。ここで、あなたはオートパイロット装置と一緒に2台のVOR受信機(NAV)、NDB受信機(ADF)、および2個のコミュニケーションラジオ(COMM1/2)を見つけられるでしょう。

コミュニケーションラジオは航空交通施設とのコミュニケーションに使用されます;それはただ専用の周波数帯で動作する普通のトランシーバーです。 周波数はLEDで表示されます。通常、2個のCOMトランシーバーがあります;これは、あなたがまだ前の無線局と交信している間に、次に受信する無線局の周波数帯を準備できるようにするためです。

COMラジオはATISとして知られる、現在の空港の天候を聴取するのにも使用できます。これを行うには、単純に関連空港のATISの周波数にダイヤルをセットします。メニューの ATC/AI -> Frequencies(訳注:2.10.0ではAI ->ATC Service in Range)を選択して、最も近い空港の4文字のICAOコードを選択すると、これを見つけることができます。

各々のCOMラジオは、2つの周波数が設定されます - 一つは 'active' 周波数で、パイロットが送受信のために用いていて、もう一つは'standby' 周波数で、変更されるかもしれません。これにより、一方の周波数の聴取を続けながらもう一方の周波数を同調できます。

あなたは、マウスを使用して無線周波数を変えることができます。値を変えるには対応する数値の下にある円形のノブの左もしくは右はしをクリックしてください。左側にあるスイッチノブでアクティブ/予備を切り替える事ができます。

オートパイロットと無線航法用装備の使用方法は後のチュートリアルでカバーします。 VFR(visual Flight rules:有視界飛行方式)に厳密に従って飛ぶのであれば、これらの無線機器を無視することができます。

8.8 レッツ・フライ

これまでに、ラダーを使って滑走路をキープし、まっすぐ飛行して降下、上昇し、滑らかに旋回出来るようになっていることでしょう。 この節では、離着陸に対するもう少し現実的なアプローチについて述べ、知っておいた方が良いより繊細な概念を紹介します。

8.8.1 現実的な離陸

通常の離陸においては以下の一般的なルールが適用されます。

  • 約40ノットで滑走路から前輪を持ち上げます。
  • 離陸したら直ちに70ノットまで加速し、突風やエンジン故障に備えて失速速度より十分に上げます。
  • 出来るだけ早く高度を稼ぐために75ノットを超えないように飛行します。
  • 500フィートまでは滑走路の方向に沿って飛行します。 こうすることで、もしエンジン故障に遭遇しても、出発した滑走路に容易に帰還できます。
  • 少なくとも1,000フィートまでは建物の上を飛ばないでください。
  • 地面に近い時は、旋回は穏やかに、ラダーで上手に調整して行います。

つまり、75ノット付近の一定速度で離陸して空に上昇する必要があります。 ですが、40ノットで機首を少し持ち上げると、恐らく55ノット付近で航空機は離陸しようとするでしょう。 速やかに75ノットに加速するには、離陸した瞬間に機首を少し下げ、それから75ノットになったら機首を持ち上げます。 航空機の速度を制御するにはヨークを使います。

前に学んだことと結びつけて言うと、マウスを使った通常の離陸は以下で構成されます。

  1. 空港の高度に基づいて高度計を正しい高度に調整します。 参考までに、KSFO は海水位、つまり0フィートです。
  2. ヨークの位置を観察し、エルロンとエレベータが中立位置にあることを確認します。
  3. タブキーを押してコントロールモードにマウスを変更します。
  4. ラダーを制御するために左マウスボタンを押し続けます。
  5. フルパワーをかけます (スロットルが完全に押し込まれるまでPgUp を押し続けます)。
  6. 航空機が滑走路を加速するので、マウスを使って細かく調整してセンターをキープします。
  7. 40ノットに達したら左マウスボタンを離し、マウスを少し引いて前輪を持ち上げます。 この時、マウスはヨークを制御しています。
  8. 約55ノットで航空機が滑走路から浮き上がります。
  9. 70ノットに加速するまで機首を少し下げます。
  10. 滑走路に沿うようキープします。
  11. 上昇しながらヨークを使って ASI を70ノットにキープします。 もし対気速度が落ちたら機首を下げます。 もし対気速度が上がったら機首を少し上げます。
  12. 500フィートに達したら向かいたい方向に旋回し、1,000フィートまでは建物の上を飛ばないようにします。

8.8.2 着陸

着陸のルールは離陸とほとんど同じですが、逆順になります。

  • 地面に近い時は、旋回は穏やかに、ラダーで上手に調整して行います。
  • 滑走路へのファイナルアプローチまでは500フィート以上を飛びます。
  • 約70ノットで滑走路にアプローチします。
  • 55ノットで2つの主脚で着陸します。
  • 40ノットで前輪を着陸させます。

滑走路上に目標ポイントを設定すると着陸はずっと容易になります。 目標ポイントを観察することにより、降下が速すぎるのか遅すぎるのかを簡単に知ることが出来ます。 もし目標ポイントが上に動くのなら、降下が速すぎます。

当然のことながら、滑走路に対して正対する必要があります。 ということは、飛行方位は (下記 (a) に描かれているように) 滑走路の中心線と一致していなければなりません。 このように到着するためには、滑走路の起点を目標にしてはいけません (b)。 そうではなく、滑走路より十分手前の架空のポイントを目指します (c)。 そして、その架空のポイントに到達するよりもかなり前に滑走路に向かって緩やかに旋回し始めます (d)。 このように飛行を補正するための旋回やバンクは非常に緩やかであることがしばしばです。 旋回釣合計では気づかないレベルかもしれません。 これは、内部の飛行計器よりも外側の地平線に頼った方が良いという一例です。

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マウスを使ったストレートインでの着陸は以下のようになるでしょう。

  1. 空港より1,500フィート高く、滑走路から一直線上に数マイル離れた場所で約1,500rpmにパワーを絞ります。 すると、いくらか速度が下がり徐々に降下し始めます。
  2. 一旦115ノットを下回ったら、フラップを一段展開します (])。 すると、揚力が増えつつも速度が下がります。
  3. 引き続き降下し続けるように航空機のトリムを取り直します。
  4. 1,000フィート付近でフラップをもう一段展開します (])。 すると抗力がかなり増大しますが、機首越しに見える視界が良好になります。
  5. エレベータとトリムを使って速度を調整します。 70ノット以下で飛行しているならヨークを押し、70ノット以上で飛行しているならヨークを引きます。 もしジョイスティックを使っているなら、エレベータに圧力をかける替わりにトリムを使います。
  6. エンジンのスロットルを使って高度を調整します。 降下が速すぎるならパワーを加え、高度が高すぎるならパワーを絞ります。 高すぎるのか低すぎるのかを知るには滑走路上の数字を観察するのが簡単です。 もしそれが画面を上に動いて行くのなら、降下が速すぎるのでパワーを増やします。 もしそれが下に動いて行くのなら、高度が高すぎるのでパワーを絞る必要があります。
  7. 滑走路の直線上をキープするために機首方位を微調整します。
  8. 約500フィートのところで最終段のフラップを展開します (])。 すると抗力が著しく増加するので、降下率を一定に保つためにパワーを増やす準備をしておきます。
  9. 滑走路のすぐ上でパワーをアイドルに絞り、ヨークを使って緩やかに機体を水平に引き戻します。 これは「ラウンドアウト」と呼ばれ、滑走路の数フィート上空を地表と平行に航空機を飛行させることになります。 正しい高さでラウンドアウトを行うことをマスターするのは難しい課題です。 より簡単にする方法、目標ポイントを凝視するのではなく、地平線を観察することです。
  10. ヨークを少し操作して翼を水平に保ちます。 両脚を同時にタッチダウン (接地) させたいからです。
  11. ヨークを少しずつ引き続けます (訳注: 機首を少しずつ持ち上げます)。 約55ノットで主脚がタッチダウンするでしょう。 これが「フレア」です。
  12. タッチダウンしたら、航空機をまっすぐにキープするためにラダーを使う準備をしてください (テンキーの 0 とテンキーの Enter)。
  13. 40ノット以下になったら機首を地面に向けて下げてください。
  14. 左マウスボタンを押し下げ、前輪/ラダーをマウスを使って制御します。
  15. 30ノット以下になったら、ブレーキ b を使って航空機をさらに減速させます。
    getstart-en43x.png

飛行機が止まったかあるいは非常に低速になったら b キーを離して少しエンジンパワーを加えて駐機場や格納庫に向かってタキシングをします。

8.8.3 エンジンのシャットダウン

エンジンを停止するには以下のようにします。

  • パーキングブレーキをかけるため、B を打ちます。
  • エンジンのスロットルを最小にします (Page Down をしばらく押し続けます)。
  • ミクスチャーレバーを引きエンジンを停止します (ノーマルポインタモードのマウスでは、赤いミクスチャレバーの左をクリックして引き出します)。
  • マグネトスイッチを OFF に回します ({ を何度か打ちます)。

8.8.4 着陸の中断

うまくいかなかったり以下のような外部要因のために、いつでも着陸を中止する心の準備をしておかなければなりません。

  • コントロールタワー (管制塔) からの指示。
  • 着陸速度や角度が不適当であり、それを補正する時間が十分にない時。
  • 強い突風。
  • 滑走路を鳥が横切った時。

着陸を中断するには、フルパワーをかけて (PgUp を押し続ける)、上昇に向けて機首を上げ、上昇し始めたらフラップを格納します ([ キー)。

着陸は離陸よりもずっとハードです。 KSFO (サンフランシスコ、デフォルト) のような大きな滑走路に着陸するのは KHAF (ハーフムーンベイ、KSFOの約10マイル南西) のような小さい滑走路よりもずっと容易です。

着陸練習をするには、ターミナルウィンドウ内で以下のコマンドラインを使い、滑走路に機首を向けて飛行した状態でシミュレータを起動します。 航空機は滑走路の5マイル手前に位置しており、高度1,500フィート、速度約120ノットです。

fgfs --offset-distance=5 --altitude=1500 --vc=120 --timeofday=noon

着陸に向けたアプローチを70ノットではなく65ノットで行うと、利用する滑走路長をずっと短くすることが出来ます。 しかしながら、特に失速速度にずっと近いという理由から、もっと上手に制御する必要があります。 70ノットで着陸するのとは実に異なります。

8.9 風への対処

熱気球について考えてみます。熱気球が大きな空気の立方体の中央にあると考えてください。空気の立方体が地面に対してどんなに早く動いたとしても、熱気球は中央で静止しています。風速がどうであれ、熱気球に載っている人はそよ風すら感じません。

同様に、飛行機も大きな空気の立方体の中を飛んでいて、その空気の塊に対して相対的に飛んでいます。この空気の立方体の地面に対する動きを飛行機の上では感じられません。

パイロットであるあなたは、これに反して周囲の空気の地面に対する速度に興味を持っています。 それはあなたを左右に吹き流すことがあります。あなたを予定より遅く、あるいはより早く目的地まで連れて行くこともあります。

あなたが追い風で飛ぶなら、飛行機の対気速度自身に加え、風の速さを加えます。従って、地面に対してより速く動きます。あなたは、より早く目的地に到着するでしょう。

風が飛行方向とは逆方向に吹く、向かい風なら飛行機自身の対気速度から風の速さを引き算します。したがって、地面に対してより遅く動きます。あなたは、到着が遅くなり、風景を楽しむ時間が多くなるでしょう。

上の2つのケースはかなり簡単です。 飛行機の側面に向かって風が吹く、横風の時はもっと複雑になります。以下の図を考えてください。

  • 図(a)では風が吹いていません。 パイロットは北にある緑の丘に着きたいと思っています。 丘に機首を向けて北に向かえば、しばらくすると丘に着きます。 風が全く無い時は、単に目的地に向かえば万事オーケーです。
  • 図(b)では、パイロットは機首を北に向けた状態を維持しています。 ですが、風が西(左)から吹いています。 飛行機は右(東)に流されてしまい、丘に到着出来ません。
  • 図(c)では、パイロットは機首を丘に向けた状態を維持しています。 今度は丘に着くことでしょう。 ですが、飛行機の経路は曲がっています。 これでは丘に着くのに時間を無駄遣いします。 正確なナビゲーションをする必要がある時も、このように曲がった経路は良くありません。
  • 図(d)では、丘に着くのに最適な経路を示しています。 飛行機は丘の左を向き、わずかに西の風に向かいます。そのように風を補正して、まっすぐな経路で丘に向かいます。
    getstart-en44x.png

目標の左か右にどれだけ、どのくらい向ける必要がありますか? その角度は? 真面目なパイロットは、幾何学と三角関数を使用して最適な角度を計算します。 ですが、あなたは大体まっすぐ飛ぶならば全く計算をする必要はありません。トリックは、あなたが飛ばしたい方向に目標となるポイントを選んで、それがどう動いて見えるを観測する事です。 もし左や右に流されていればそれに気が付くでしょう。 そうしたら、明らかになった横滑りを補正するために、左か右にゆっくりと機体を向けるよう意識します。 はじめのうちは、やろうとしている事を頭で考える必要があるかもしれません。まっすぐに飛ぶことを学んだ時と同様に、すぐに無意識に出来るようになります。 もう目標に向かって機首を保持する必要はないでしょう。目標への進行方向を維持出来るようになることでしょう。

風速に対する対気速度が速ければ速いほど、必要となる補正量は少なくなります。

8.9.1 横風離陸

横から風が吹いている時の離陸は手際を要します。空港の設計者は横風を避けるため、風が吹くことが多い方向に滑走路を向けます。しばしば空港は複数の滑走路を持ちますが、可能なら風が吹く事が多い方向に正対するようにしています。

前方まっすぐからの向かい風の時の離陸は、翼に当たる空気の速度が上がるので揚力が大きくなり、より安全に離陸できます。 風が吹いていない時に離陸するには、飛行機は55ktまで加速する必要があります。 しかしながら、10ktの向かい風があれば、飛行機は停止状態で10ktの対気速度を持っているので、地面に対して45ktの速度で離陸できます。これは、離陸距離を短くします。

向かい風は離陸距離を短くし、追い風は離陸距離を長くします。どんな速度であれ、離陸距離が大きく違ってきます。(多くの)滑走路はどちらからでも飛ぶことができるので、あなたは簡単に滑走路の反対側から離陸し、向かい風の恩恵を受けられます。

風向と風速を知る主な方法は、管制塔に行くか無線で管制塔に問い合わせをします。必要で補足的な道具は滑走路両端の吹流しです。これらは風向と風速を表します。吹流しがより長くて激しいなら、風もそうです。風速が5ノットの時の吹流しを下の画像に示します。

getstart-en45x.png

残念な事に、しばしば滑走路方向の風ではなく、横方向から風が吹く事があります。

テクニックは、通常の離陸から2つ変更をします。

  • 離陸滑走中に、航空機は風見鶏のように風上に向こうとするでしょう。 対抗して、ラダーを使って航空機がまっすぐ走るように保つ必要があります。 滑走路で一直線であり続けるためにかなり強い角度のラダーを使わなくてはなりません。 離陸時ずっとラダーを使用し続ける必要があるでしょう。
  • 離陸したら、航空機はラダーに反応して曲がろうとします。 これをエルロンを使用して修正する必要があるでしょう。 一度航空機が空中に上がったら、ラダーとエルロンの圧力を緩めることができます。 それで、風に対して正しく滑走路の上を飛び続けるように修正します。

8.9.2 横風着陸

横風の中の着陸は離陸ととても似通っています。

  • 滑走路に正対を保つように横風の埋め合わせをします。
  • ラウンドアウトを始める時、飛行機が滑走路末端に真っ直ぐ向くようにヨークを使用してください。航空機が曲がるのを止めるためにラダーを使用してください。
  • 航空機は一つの車輪が先に接地するでしょう。航空機が滑走路に対して真っ直ぐな状態で他の車輪が設置するようにラダーを使用してください。

このテクニックは slip landing と言われています。別の横風着陸のテクニックは crab landing と言われています。

8.9.3 風の中のタキシング

風速が10ノット以下ではC172Pはタキシングに際し特に警戒する必要は無いでしょう。それでも、急に風が強くなると傾いたり横転することがあります。それゆえ、いつでも風に警戒するのが最善だと勧告します。

風があるとき、地上のタキシングを練習するために、シミュレータを20ktのような強い風が吹くよう設定してください。そのような風は飛行機を傾けたり、一瞬で吹き飛ばしたりします。タキシング中の一つの間違いで飛行機は失われます。

主なルールは風に向かってヨークを押さなければならないことです。これはいくつかの物理的な説明に相当します。

  • 12時方向から風が吹いている場合、これは全く論理的です。ヨークを(12時方向に向けて)押して、エレベータで機尾を少し上げてください。これは風によって飛行機が傾くのを避けるのに最も安定するポジションです。
  • 10時方向から風が吹いている場合、エレベータはほぼ中立で、左エルロンが上を向いて右エルロンが下を向くよう、ヨークを10時方向に押します。これは左の翼を押し下げ、右の翼を持ち上げます。これも、風によって飛行機が傾くのを避けるのに最も安定するポジションです。
  • 8時方向から風が吹いている場合、あなたは左の翼を押しつけ続けるために、エルロンを逆にするべきだと考えるでしょう。そのため、あなたはヨークを4時方向に押すでしょう。それは間違っています!ヨークは8時方向に押し続けてください。理由は、エルロンの下流に位置する右翼がスラット(slat)のような働きをするからです。これにより右翼の揚力が増して我々の望みどおりになります。対照的に、左エルロンの上流に位置する左翼は揚力が減少します。
  • 真後ろ、6時方向から風が吹いている場合、ヨークを(6時方向に)引いてください。エレベータが上流に位置していて、機尾が押し下げられる傾向があります。もう一度、これがベストです。強い風で機尾を地面にぶつけるかもしれません。これは印象的ですが、尾はこれに抵抗すると考えられます。

もし風に向かって移動したいなら、もっとエンジンのパワーが必要でしょう。後ろから風が吹くなら、エンジンのパワーは全く要らないでしょう。常にエンジンのパワーは必要最小限に保ってください。

特に曲がる時は、ゆっくりと移動してください。一度の変化量を小さくしてださい。時間をかけて、細かくヨークの角度をしげしげと見てください。常に風に向かってヨークを押してください。常にエンジンのパワーを絞る事を試みてください。ブレーキをあまりに強く掛け過ぎるとじきに飛行機は風によって傾き、吹っ飛んでしまうかもしれない事を心に留めておいてください。

8.10自動操縦装置 (オートパイロット)

自動操縦装置は「賢い操縦士」ではありません。パイロットのために、単純作業を引き継ぐにすぎません。あなたは依然として操縦士であり、全てを知っていなくてはなりません。そして、シミュレータ内と現実の両方でしばしば方向を誤るので、自動操縦を切るよう準備しておいてください。

自動操縦装置はヨークの右側に搭載されています。

getstart-en46x.png

AP ボタンを押して自動操縦装置をONにしてください。自動操縦装置は航空機のロールを制御します。これは翼を水平に保ちます。下図の自動操縦装置には「ROL」と表示されています。自動操縦装置を切るには、もう一度 AP ボタンを押してください。

getstart-en47x.png

もし HDG ボタンを押すと、自動操縦装置はディレクショナル・ジャイロの赤いマークで指示した方向に向かって飛行機が飛ぶように調整します(節8.7.6を参照)。“HDG”は“heading”を表します。もう一度 HDG ボタンを押して、ロール制御モードに戻してください。(もしくは、 AP スイッチを押して自動操縦装置をオフにしてください。)

getstart-en48x.png

ALT、 UP、DN のボタンで自動操縦装置に昇降率 (vertical speed:VS) か高度 (altitude:ALT) のどちらか一方の指示をします。より先進的な自動操縦装置の使用のために、Cessna 172でモデル化されている自動操縦装置については、以下の文書を参照してください。
https://dealer.bendixking.com/servlet/com.honeywell.aes.utility.PDFDownLoadServlet?FileName=/TechPubs/repository/006-18034-0000_3.pdf

8.11 次はどうする?

このチュートリアルは Cessna 172 での飛行の基本を紹介しました。ここからあなたはFlightGearが提供するたくさんの特徴を探求することができます。

このチュートリアルの内容を一度マスターしたら、本マニュアル内の別のチュートリアルを見たいかもしれません。他の飛行場での飛行、雲で地面が不明瞭な時の計器を使っての飛行、ヘリコプターでの飛行をカバーしています。

このチュートリアルでは実世界でのパイロットが検討すべき、いくつかのトピックを飛ばしました。

  • 本当のチェックリストに従う方法。
  • エンジンが故障した場合に、非常に短い場所への緊急着陸の方法。
  • 法規に従った航法、チャート、法規、無線ビーコンと天候。
  • フライトプランの作成と、プランに正確に沿った飛行の方法。
  • 飛行機の正しい重心を得るための人員・燃料・貨物の搭載方法。
  • 管制塔と他の飛行機への対処法。
  • 複数の燃料タンクと、燃料システムの使用方法。
  • 飛行機に発生しうる、あらゆる故障毎の対処法。

このチュートリアルでは、下記を含めたより先進的な航空機の特徴もカバーされていません。

  • 引き込み式の降着装置
  • 可変ピッチプロペラ
  • 複数のエンジン
  • ジェットエンジン

8.12 謝辞

ここに謝辞を述べます:

  • Benno Schulenberg に本チュートリアル内の私の英語の間違いを修正していただきました。(訳注:言うまでもなく原文の事です。私の誤訳の修正も歓迎いたします!)
  • Albert Frank に操縦の主要なデータと技術面の間違いを修正していただきました。
  • Vassilii Khachaturov から、FlightGearについての新しい事を学びました。
  • Roy Vegard Ovesen から、公式な自動操縦装置のパイロット向けガイドの場所を提供されました。
  • Dene Maxwell によって、Windows Me下での問題の解決方法の提供を受けました。
  • Mark Akermann と Paul Surgeon がこれらに備考を追加しました。
  • Michael “Sam van der Mac” Maciejewski がポーランド語への翻訳と本チュートリアルの変換を行いました。
  • FlightGear メーリングリストのユーザーからの心よりの歓迎。
  • 私の友人の 4p8 のウェブマスターの Frï¿dï¿ric Cloth に、このチュートリアルのためにwebスペースを提供していただきました。

8.13 他の航空機で飛行する

私は繰り返し Cessna 172P の全てのデータをチェックし、パイロットの友人が私がたくさんの間違いを書いていない事を確かめて、そして私は何回もバーチャルな試験飛行をしました。この節は私のシミュレータ上の経験に基づいており、より信頼性の低いデータを含みます。これらの飛行機の入門には有用かもしれませんが、私の目標は基本的な知識を得て大体飛べればOKでしか無いことを覚えておいてください。

8.13.1 Cherokee Warrior II での着陸

Cherokee Warrior II は Cessna 172P よりも若干の長所があります。低翼のおかげで、それは横風にはるかに鈍感です。フラップを完全に展開するともっと強いブレーキを提供し、もっと短い距離での着陸を可能にします。

FlightGearでの離陸は Cessna 172p と同じです。現実世界では、離陸のチェックリストは完全に同じではありません。

Cherokee Warrior II の着陸には、多少の違いに慣れなければなりません。

  • 着陸の前の安定した水平飛行の間、ヨークを中立にするためにトリムを中立から少し引いておかねばなりません。
  • 着陸中の最適なエンジン回転数はタコメータのグリーンゾーンより低い回転数です。概ね、針が垂直になります。
  • 着陸中はフラップを2段まで使うだけです。エンジンのスロットルを絞り過ぎないようにしてください。
  • もしあなたが着陸中にフラップを2段階まで展開したならば、ラウンドアウトとフレアは Cessna 172Pと同様でしょう。しかしながら、3段までフラップを使用したならば、航空機は劇的に低速で降下できます。非常に素早く接地し、そして短い距離で停止します。前輪をすぐに下ろせるように準備してください。(エンジンのパワーを落とす代わりに、滑走路に向けて降下する間、フラップの3段目を使用することができます。滑走路の始点に向かう間に2段目と3段目の間で迷うことがあります。それでも、フラップは2段までに保って、エンジンを調整するほうが簡単です。面白いスタントは滑走路の始点の上の近くまで安定して飛び、それからエンジンを最小に絞ってフラップを3段まで展開します。飛行機は滑走路上にほとんど落下します。これは印象的ですが、こう働きます。)

実際の世界でCessna 172P が Cherokee Warrior II より優れている点は、セスナの燃料タンクが両翼の中の飛行機の中心近い位置にあり、エンジンより高い場所にある点です。その上、自動システムが燃料タンクを切り替えます。これは飛行中にエンジンに燃料を供給する方法についてあなたがほとんど悩む必要はないことを意味します。その反対に、Cherokee Warrior II は燃料タンクは両方の翼に分離されており、エンジンより低いところにあります。これは、2つの燃料タンクをしょっちゅう切り替えなければならない事を意味します。片方のタンクがもう一方より軽くなると、飛行機は不安定になるでしょう。燃料タンクがエンジンより低いという事実は、あなたは燃料ポンプと予備燃料ポンプをコントロールしなければならない事を意味します。

リンク:
http://en.wikipedia.org/wiki/Piper_Cherokee
http://freechecklists.net/Resources/Piper/PA-28-151+Warrior/

8.13.2 Piper J3 Cub での離着陸

Piper J3 Cub は Cessna 172p や Cherokee Warrior II とは大きく違います。Cessna 172p や Cherokee Warrior II は前輪式ですが、 Piper J3 Cub は尾輪式です。尾輪式の離着陸は前輪式に比べて難しいです。滑走中はラダーペダルを強く使わなければなりません。しばしばヨークを最大まで引く必要があります。Piper J3 Cub は適切な手順に従う場合離着陸がとても簡単で、尾輪式の航空機の入門に良いです。失速速度は40mph(対気速度計はmph(mile per hour、陸マイル/時間)です。)(約27knot)を少し下回ります。離陸速度は50mphです。

私のPiper Cubでの離陸手順はヨークを完全に引いてからエンジンのスロットルを最大にします。一旦前輪が明らかに地面から浮き上がったら、滑走路上の低空では通常の飛行に向け、優しくヨークを中立まで戻してください。50mphまで飛行機を加速させてください。空中へ上昇する間50 mphを少し上回るようにヨークを引いてください。

航空機がとても軽く、フラップが無いので、着陸手順は172とは大きく違います。

  1. 500ftを一定に保ち、「正確に」52mphで滑走路に向かいます。エンジンカバーが滑走路の始点を覆い尽くします。エンジンカバーは完全に滑走路を隠してしまうでしょう。滑走路がどこにあるか見るには、通常の飛行ではヨーク/マウスを非常に短く押してから、再び安定状態に戻します。
  2. (もしあなたが計器盤を透視できるならば)滑走路の端が計器盤の位置に差し掛かったら、スロットルを最小近くまで絞り、そして滑走路の端に向けて降下を始めてください。ヨークを使って52 mphを保ちます。滑走路の端に到達できそうにないなら、スロットルを少し開きます。(Piper J3 Cub では小さな風で大きく違ってくる事を気に留めておいてください)。
  3. ラウンドアウトしたら、スロットルを最小まで引いてください。強くヨークを引かないでください。その代わりに、すぐに車輪が滑走路を転がるようにしてください。
  4. 一度滑走路上を車輪が転がりはじめたら、ヨークを最大限までしっかりと押してください。機尾が空中に上がります。プロペラが地面を叩いたり、飛行機が前傾してダメージを受けると考えるでしょう。しかし、これでうまく行きます。主翼は強い負の角度なので、これが制動力を発揮します。(たとえ、 Piper J3 Cub に形が似ていようとも、他の飛行機でヨークを前に押し付けないでください。それらの大半が、前転します。)
  5. ヨークを最大限に押したら、左マウスボタンを押し続け、ラダー操作モードにしてください。飛行機が滑走路の中央を走るように維持してください。これは全く簡単ではありません。一つのコツは、飛行機が左旋回を始めたらラダーを左に当てるのを止めることです。
  6. 一旦スピードが非常に遅くなったら(そしてラダー操作が安定したら)機尾が地面に降り始めるのを見るでしょう。左マウスボタンを離してヨーク操作モードに戻してください。極端な位、完全にヨークを引いてください。尾輪が地面に着いたら機首は高く上を向きます。今から車輪ブレーキ(b)を掛けることができます。(もしブレーキを掛けるのが早すぎた場合、飛行機の機首を地面にぶつけるでしょう。)

上の離陸手順は最初の着陸手順と対照的です。2つめの着陸手順と対照的な第二の離陸手順があります。私は未だこれが適切に成功していないので、これについては書かないでおきます。

8.13.3 ジェット機での離着陸

ジェット機での離陸は簡単ですが、反射神経の素早さを必要とします。FlightGearでの私のお気に入りのジェット機は A-4 Skyhawk です。それがインストールされているならば、Linux上では --aircraft=a4-uiuc のコマンドラインオプションを付けてください。

これは「無風での」離陸手順です:

  • hを2回打って画面全体に赤いHUDを表示させてください。エンジンのスロットル計はHUDの左端です。
  • 対気速度計は "KIAS" とラベルがついていて、計器盤の左上にあります。もちろん、あなたはHUDについている対気速度計を使うこともできます。
  • エンジンの出力を1/2程度に調整してください。
  • ヨークを1/2位引いて維持してください。(下図: 図の中央にある垂直な線の右側の赤い矢印)。
getstart-en51x.png
  • 滑走路上に居続けるためにラダーを使うのは必須ではありません。飛行機が横に滑りだすより前に離陸してしまうでしょう。(確実に、滑走路の中央を維持した方が 「安全」 で良いでしょう。しかし、ラダーを使うことで初心者がてんてこまいする事があります。
  • 160kt を超えたら、飛行機は機首を空中に持ち上げます。直ちにヨークを中立かほぼ中立まで戻し、速度を 200kt で安定させてください(それで適切な上昇率になります) ( 200kt が実際のA-4の正しい上昇速度かは私には分かりません。私の憶測では、むしろAOA(後述)を使用するでしょう。)
  • [g]キーで降着装置を格納してください。
  • エンジンのパワーは 1/2 で速度を 200kt に維持して雲の上まで上昇するか、エンジンのパワーを 1/4 以下に絞って通常飛行に移るかのどちらでもかまいません。(もちろん最大出力で「通常飛行」することもできます。とても楽しいです。)

ジェット機の着陸は小さなプロペラ機と同様にはいきません。私の A-4 の着陸のやり方は私がwebで見つけたいくつかのテキストの影響を受けており、こうします:

  • 滑走路から遠く離れた所で、 2000ft 以下を維持して速度を 200kt 以下にします。降着装置を降ろして (G キー) フラップを完全に展開します (全部で3段階なので、 ] キーを3回打ちます)。
  • 高度をおよそ 1000ft で安定を維持して、速度を "正確に" 150ktにします。マウス/ヨーク/エレベータで高度を調整して、エンジンのスロットルで速度を調整します。( Cessna の反対です。)
  • 滑走路に正対することを試みます。
  • いつ滑走路に向けて降下を開始すれば良いか分かりますか?このために HUD が必要です; デフォルトの完全な HUD は多くの機能を持っています。下の図を見てください。赤い「0°」の線と滑走路の始点の「距離」が「0°」の線と「-10°」の破線の間の距離の25%になったところが、滑走路始点を狙って降下するタイミングです。(下図では、「距離」は64%で、着陸を始めるにはあまりにも手遅れです。)
getstart-en52x.png

これを説明しましょう。2つの "0° " の水平な線は、水平線を示しています。もし地球が真っ平らだったなら、むしろこれらは地平線がどこにあるかを示します。"0°" の線にあなたの目を向けた時、あなたは水平線を見ています。"-10°" とラベルが付いた赤い破線を見てください。そこに地上の目印があるなら、その位置は理想的な水平線から 10° 下です。言い換えると、"0°" とラベルが付いた線で"隠された"物を見ている時、あなたの目線の 10° 下の "-10" とラベルが付いた線で"隠された"物を見なければなりません。これは非常に重要な意味を含んでおり、例えばボートの中の人が "-10°" の線で"隠されている"時には、彼が水平線から 10° 上に目を向けると、あなたの飛行機を見ます。彼から見ると。水平線から 10° 上にあなたが居ます。上の図では、滑走路の始点は赤い "-10°" の破線の方に向けて 64% のところに位置していました。これは、滑走路始点を見るには目線を 6.4° 下げる必要がある事を意味します。また、これは滑走路始点に向けて降下したいなら、進入角が 6.4° (急降下過ぎる) になる事も意味します。このとおり、HUD は進入角を正確に図る事を可能にします。ジェット機では進入角を 2.5° (上限 3° )、つまり -10° の 25% (上限 30%) にする必要があります。

getstart-en53x.png
  • 滑走路始点に向けて降下を始めたら、ヨーク/マウスを使用して滑走路始点を狙ってください。またスロットルを使用して速度は 150 kt に保ってください。
  • 水平線と滑走路始点の間の角度を測定し続けてください。2.5˚ (10° の 25% )を維持してください:
    • もし角度が2.5°より増加するなら、望んでいる進入パスの上に居るので、あなたは早く高度を落とす必要があります。エンジン出力を減らして、機首を少し落としてください。
    • もし角度が2.5°より減少するなら、望んでいる進入パスの下に居ます。高度を得るべきとは言えないでしょうが、むしろ速やかに降下率を減らすべきでしょう。エンジンのパワーを少し増やして、機首を少し上げてください。
  • 滑走路に近づいてもroundingをしないでください。Cessna 172p のように、強くヨークを引かないでください。早い速度で単に直ちに飛行機を地面に接地させてください。いわば、降着装置を滑走路に叩きつけてください。3つ全ての車輪が概ね同時です。同時にエンジンのスロットルを最小まで絞ってください。(もし徐々にヨークを引いて滑走路上の空中に留まろうとして徐々に機首を上げたなら、F-16ではおそらく飛行機の後部を擦って壊すでしょう。)
  • b キーを押し続けてブレーキをかけ、そしてラダーを使って滑走路に居続けてください。ラダーでの調整はほんの少しだけです。さもなくば飛行機は横転するかもしれません。

実際のジェット機のHUDには飛行機が動いている方向を示すシンボルがあります。それを下図に示します。高度が一定で飛んでいるときは、そのシンボルは理想の水平線上に有ります。滑走路始点に向けて降下するときは、単純にシンボルの位置を滑走路始点に合わせます。これは極めて簡単で正確に滑走路始点を狙う方法です。(FlightGear の HUD の中央の菱形はしばしば手助けにはなりますが、同じ目的には使えません。それが示す方向は飛行機の機首のポインティングです。低速で地面に向かって降下する例だと、シンボルを地面に合わせても FlightGear の HUD の菱形は依然として空中にあるでしょう。)(ついでですが、 FlightGear の 仮想の B-52 の HUD はこのシンボルがあります。これは着陸中におおいに有用です。)

getstart-en54x.png

また、実際の HUD では正しい降下パスを見い出すのを助けるために、 -2.5° に破線が現れます。単にその破線を滑走路の端(原文ではthresh-hold)に合わせてください。

更には対気速度は、軍用の高速のジェット機のパイロットはアプローチの間正しい迎え角を使うことに頼ります。迎え角 (Angle Of Attack ,AoA) は空気流と相対的な翼のピッチ角です。適正AoAを維持するアドバンテージは、最適な着陸時の AoA は飛行機の荷重に依存しないので、最適な対気速度で着陸できることです。着陸毎に正しい AoA を確保する事で、飛行機の荷重にかかわらず正しい速度で着陸できます。

迎角は HUD 内に表示され、かつ/もしくは下に示す3つの燈火で表示されます。上側の 「∨」が点灯した時は、迎え角が高すぎるので、ピッチを下げる必要があります。下側の 「∧」が点灯した時は、迎え角が低すぎるので、ピッチを上げる必要があります。真ん中の ○ が表示されていれば適切な迎え角です。明らかに、あなたがピッチを上げ下げすると対気速度と降下率は変わるでしょうから、適切にスロットルを調整する必要があるでしょう。

getstart-en55x.png

Cessna 172 と A-4 Skyhawk は両極端です。ほとんどの他の航空機はこの二つの中間です。あなたがこの両方(と、尾輪機を1機種か2機種)を訓練すれば、ほとんどの飛行機で離着陸する方法を見つけることができるでしょう。

F-16 Falconの着陸速度は 160kt が適切なようです。また、滑走路に接地する直前にスロットルを最小まで絞る必要があります。さもないと、滑走路上で浮いたままになるでしょう。フラップで悩む必要はありません。それは降着装置と同時に展開されるようです。(失速については節 8.7.4 を読んでください。)

仮想の Boeing 737 の着陸速度は 140kt から 150kt で、フラップを8段まで展開するのが適切なようです。特にこの項目は信用しないでください。私はいくつかの実験をしただけで、重大なデータを探していません。着陸速度の数字は飛行機の重量に依存してて、私は 140kt は飛行機がカラの時だと思います。Boeing 737 は滑走路に車輪が接地する前に穏やかにroundingをするのがふさわしいようです。rounding は早期に始めてください。

私が推奨するCessna 172 と A-4 の離陸手順は初めからヨーク/マウス/エレベータを全体の 1/2 引きます。これは Pilatus PC-7 の練習には向いてないようです。エレベータは中立に保ってください。100kt を超えるまで飛行機が加速するのを待ってください。それから静かにヨークを引いてください。着陸の間は、フラップを完全に展開したら滑走路への進入を開始してください、でもスロットルは絞らないでください。絞るのは滑走路始点の上で浮いてる時だけです。100kt が良い着陸速度のようです。

Cessna 310 では、滑走路上で加速している間はエレベータは中立にしてください。この飛行機はフラップを1段展開していると勝手に機首が上がります。(初めからヨークを引きっぱなしにすると、早く機首が上がりすぎるとともにヨーによる問題を起こすでしょう。)

(大型のエアライナーや高速の航空機のような、いくつかの仮想の航空機では、より速い物理計算が必要です。その場合、コマンドラインオプションに --model-hz=480 を追加してください。もし着陸中の飛行機の制御が難しい場合は試してください。)

Cessna 172p を着陸させる時の角度は、ジェット機の2.5°よりもかなり急です。それでも、 Cessna で小さい進入角で着陸してもかまいません。(もちろん、滑走路周辺の地形が許すなら、ですが。) もし気圧変動で耳が痛くなる乗客が居るなら…

8.13.4 P-51D Mustang での離着陸

今まで P-51 Mustang を操縦するチャンスがあったかと言うと、NOです。これは実に離着陸が危険です。この種の飛行機は、国が危険な状態にあるときだけ飛ばす物です。沢山の訓練が必要です。一旦空中に P-51 Mustang が上がってしまえば、他の一般的な軍用飛行機ほど操縦士の危険は無いように見えます。これは実に操縦士にとって楽です。

中高度では P-51 は Spitfire や Messerschmitts ほど(訳注:おそらく機動性が)良くないです。大きな違いがあるのは高高度です。敵の戦闘機が高度を維持するので手一杯なのに対してP-51 が効率性と機動性を保ちます。P-51が高高度から敵の飛行機の方へ飛び込む事が出来たので、これは中高度でもアドバンテージになりました。もう一つの鍵となる違いは、P-51は大いに流線型だったことです。そのため、 Spitfire より長距離を飛ぶことができました。これらの2つの違いにより P-51 Mustang はドイツにある目標に向かう連合軍の爆撃機の護衛の目的を遂行します。これにより爆撃をずっと効率的にできたので、ナチス打破に貢献しました。

P-51D Mustang を Linux で使用するには、--aircraft=p51d のコマンドラインオプションを追加してください。

FlightGear の P-51D Mustang で離陸するには、フラップを一段展開し、ヨークを完全に後ろに引いた状態を保った上で、スロットルを最大まで押し込んで、そして左マウスボタンを押し続けてラダーを操作して滑走路上に居る状態を保ってください。正確に 100mph に到達したら、素早くラダーを右に1/3押してください。直ちに左マウスボタンを離して、機尾を上げるためにヨークを押してください。(車輪はすぐに地面から離れるので、押し込みすぎないでください)。そうしたら、左マウスボタンは離したままにしておいてください。ラダーでの調整は本当にちょっとだけです。飛行機が滑走路から飛び立って高度を得る時の速度は150mhpを指すようにしてください。降着装置とフラップを格納するのを忘れないでください。

急旋回をしないでください。飛行機は制御不能になって墜落するでしょう。

着陸するためには、フラップを完全に展開して、最初から降着装置を下ろしてください。速度は 130mph が最適で、上限は 140mph です。高度1000ft からアプローチして、ジェット機のように低い角度で降下します。滑走路上空に到達したら、( { キーで)エンジンを完全に止めてください。滑走路上で浮こうとしないでください。(ジェット機同様に)すぐに車輪が転がり出すでしょう。ラダーで曲がるために左マウスボタンを押し続けます。尾輪が下に降りたなら、滑走路に尾輪を押し付けるために(左マウスボタンを短く離して)しっかりヨークを引いてください。ラダーを使って操舵し続けてください。尾輪がしっかり接地しました。必要ならブレーキを使ってください。

8.13.5 B-52 Stratofortress での離着陸

B-52F 爆撃機はFlightGearの機体では上出来です。これは私のお気に入りの飛行機です。これが私を恐ろしく思わせるのは残念です。B-52 爆撃機は1機で私の国のあらゆる街を吹き飛ばすことができ、何世紀もの間病気と奇形児の悪夢を作る事ができます。(訳注:核兵器の運用を前提に設計されている。)全ての B-52 爆撃機を集結させると、地球上の人類とほとんど全ての種類の動植物を吹き飛ばすことができます。

仮想の B-52F 爆撃機と Cessna 172p の違いはこのとおりです:

  • B-52F のスタートはフラップが展開されており、パーキングブレーキがセットされています。
  • フラップは格納状態と展開状態の2段しかありません。フラップが展開されていると、翼の揚力が増えるだけで、ブレーキにはなりません。もしブレーキをかけたいなら、スポイラーを使用する必要があります。これらは主翼の上面に展開します。スポイラーの展開には k ボタンを使い、格納には j キーを使用します。スポイラーは7段階です。
  • Cessna 172p の主脚は2つの車輪で構成されており、片側に一つづつあります。これらの車輪は地面を離れる時と接地する時の両方とも、翼と地面を平行に保つ必要があります。B-52F の主脚の構成は、前に一組の車輪があり、また後ろに一組の車輪があります。これらの車輪は地面を離れる時と接地する時の両方とも、胴体と地面を平行に保つ必要があります。

これは私の仮想の B-52F の離陸手順です:

  • ヨークを全体の 1/3 押し込みます。
  • スロットルを最大に押し込みます。
  • パーキングブレーキを解除します (B キー)。
  • 左マウスボタンを押してラダーペダルを制御して、飛行機が滑走路に居るのを保ちます。
  • (KSFO の場合) B-52Fが地面から上がるには滑走路の長さが全部必要です。
  • 一旦B-52Fが地面から離れたら、高度を得るための速度は 190kt 前後が適切です。
  • 降着装置とフラップを格納してください。

着陸では、 B-52F の HUD はジェット機の離着陸のセクションで私が述べた、優れた飛行機の形をしたシンボルを提供します。したがって、あなたはそのシンボルを飛行機の先端に置き(数ピクセル遠いのが最適なようです)、そして滑走路の始点を理想的な水平線より2.5° 下に保ってください。130 から 140kt が良い着陸速度のようです。(速度の代わりに、2D計器盤に表示されるAOAインジケータを使用することができます (P キー)。)。AOA は単純に 3˚ を保ってください。実は、私は AOA よりも速度調整を選びます。) 飛行機が滑走路上で130 から 140kt になったら、単に滑走路に「叩きつけてください」。さもなくば、もしスピードが速すぎた時、滑走路で短い間浮こうとするでしょう。ブレーキはとてもよく効くように感じます (b キー)。これらは、 B-52F を大体 Cessna 172p とほぼ同じ位の滑走路長で停止させることを可能にします。

フライトのリプレイは楽しいです。これらは滑走路から出た後、着陸に遡って胴体と滑走路が平行だったかチェックすることを可能にします。B-52F 内部の後部旋回銃座の視点だと、自分自身が旅客機の乗客の時の経験と比較することができます。K キーで飛行機の航跡を可視化します。

B-52で事故を引き起こすにはこうします:

  • 翼と地面がほとんど直角になる、非常に急なバンクでの急旋回。
  • 飛行機を水平に戻す事を試みる。機体は追従しますが非常にゆっくりと動きます。しばらく旋回が続き、意図したより余計に旋回する事に気づくでしょう。
  • 飛行機が安定するのを促進しようとして、ラダーを旋回中の方向とは逆方向に極限まで踏む。これは直ちに飛行機が上空から落下するでしょう。

編集メモ

  • 新規作成。2008/01/26〜 toshi
    • 原文の画像はサイズが小さくて見にくいため、画像をクリックすると Eric Brasseur 氏のページ (ここには原文の元になった文章の最新版があります) 内の大きな画像にジャンプするように設定しました。
  • 7.9を途中まで意訳で追加。2008/05/06 sambar
  • 7.3までv2.10.0相当に更新(章番号そのまま) 2013/02/25 sambar
  • 7.5までv2.10.0相当に更新(表現の微修正) 2013/02/26 sambar
  • 7.7.5までv2.10.0相当に更新(表現の微修正) 2013/03/10 sambar
  • 7.7.7までv2.10.0相当に更新 2013/03/13 00:36 sambar
  • 7.8.2までv2.10.0相当に更新(表現の微修正) 2013/03/14 sambar
  • 7.9.1まで翻訳完了&v2.10.0相当に更新(画像リンク元除く) 2013/03/15 sambar
  • 翻訳完了分の画像のリンク元をwww.fightgear.orgからmapserver.flightgear.orgに変更 2013/03/15 18:51 sambar
  • 章番号振り直し 2013-04-08 sambar
  • 8.9.2を追加 2013/04/19 sambar
  • 8.9.3を追加 2013/04/24 sambar
  • 8.10を追加 2013/04/26 sambar
  • 8.11を追加 2013/4/29 sambar
  • 8.12を追加 2013/4/29 sambar
  • 8.13.1まで追加 2013/04/29 11:28 sambar
  • 8.13.2を追加 2013/04/30 sambar
  • 誤訳箇所を暫定で英語混じりの表記に。当該箇所に原文をコメントで挿入 2013/05/02 sambar
  • 8.13.3を追加 2013/05/3 sambar
  • 8.13.4を追加 2013/05/4 sambar
  • 一応完成(要整形) 2013/05/8 sambar
  • 3.0.0に更新(gitソースより) 2014/03/05 sambar

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Last-modified: 2014-03-30 (日) 05:08:47 (1183d)