FrontPage > FlightGearマニュアル / 第6章
このドキュメントは http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstartch6.html の日本語訳です。
はじめて飛行する人にとっては、FlightGear のような高度なシミュレータは手ごわく見えるかもしれません。 飛び方についての情報がほとんどない状態で飛行機のコックピットに座っているのです。
現実世界では、あなたの隣に教官が座り、どのように飛び、どのように安全を確保するか教えてくれることでしょう。
あらゆるバーチャルパイロットに対して個人教官をつけることはできませんが、たくさんのチュートリアルが存在しており、それに従うことで熟練したバーチャルパイロットになることができます。
FlightGear にはフライト中に動作するチュートリアルシステムが含まれており、シミュレートされた教官が仮想の「レッスン」をしてくれます。 チュートリアルにアクセスするには、Help メニューから Start Tutorial を選択してください。 チュートリアルは数種類の航空機でのみ提供されています。
チュートリアルシステムは Festival TTS system (後述) と使うと特にうまく動作します。
簡単のために、チュートリアルを実行する際は AI/ATC メニューにあるオプション項目から AI aricraft をオフにしてください。 さもないと、ATC メッセージにより教官の指示を聞き取るのが難しくなります。
各チュートリアルには、あなたに数々の指示を与え、それをどのように遂行するかを観察する教官がいます。 指示に従うことに失敗すると、逸脱した状態から修正する方法について教官が情報をくれます。 チュートリアルの最後には逸脱 (deviation) した回数が表示されます。 逸脱回数が少ないほどチュートリアルを上手に遂行したことになります。
チュートリアルの中で、指示を繰り返すよう教官に依頼するには'+'を押してください。 'p'キーを押すとチュートリアルをいつでも一時停止できます。 チュートリアルを止めるには、Help メニューから Stop Tutorial を選択してください。
ベースパッケージで提供されているセスナ 172P には、ハーフムーンベイ空港 (KHAF) 周辺を基本とした数々のフライトチュートリアルが存在します。 チュートリアルを開始するには、航空機にセスナ 172P、開始空港に KHAF をウィザードを使って選択するか、あるいは次のコマンドラインを使ってください。
$ fgfs --aircraft=c172p --airport=KHAF
シミュレータがロードされたら Help メニューから Start Tutorial を選択してください。 すると、存在するチュートリアルのリストが表示されます。 チュートリアルの1つを選択して Next を押すと、チュートリアルの説明文が表示されます。 チュートリアルを開始するには Start を押してください。
次章以降には、新米の飛行士のために FlightGear に特化したチュートリアルが用意されており、初めて飛行機に乗るところから、航法用の計器に頼りながら雲の中を飛ぶところまでが含まれています。 小型飛行機を過去に飛ばしたことが一度もなければ、以降のチュートリアルがフライトの素晴らしい手引きになります。
本マニュアル外にも、FlightGear の主要な開発者の一人である David Megginson 氏によって書かれた素晴らしいチュートリアルがあり、特に FlightGear を用いて飛行場の基本サーキットを飛行することについて書かれています。 このドキュメントには、たくさんのスクリーンショットや数値などが含まれており、以下にあります。
FlightGear に特化していないチュートリアルもたくさん存在し、その多くが応用できます。 まず最初に、この種の中でかなり総合的なマニュアルは、FAA (米連邦航空局) によって発行されている航空情報マニュアルであり、以下にあります。
これは、FAA による基本的な飛行情報と航空管制手順の公式ガイドです。 飛行ルールや飛行安全性、航法、その他に関する数多くの情報が含まれています。 これを読むのがちょっと大変なら、FAA Training Book の方が良いかもしれません。
http://avstop.com/AC/FlightTraingHandbook/ (英語)(訳注: リンク切れ)
これは、飛行理論や航空機の動きに始まり、離陸や着陸といった手順から非常事態まで、飛行のあらゆる側面をカバーしています。 いくつかの飛行の基礎を学びたい、でも高価な紙のパイロット用ハンドブックを(まだ)買いたくない人にとっては理想的な読み物です。
上記のハンドブックは VFR (Visual Flight Rules、有視界飛行方式) についての素晴らしい手引きではあるものの、IFR (Instrument Flight Rules, 計器飛行方式) に関する飛行は含まれていません。 しかしながら、IFR に関する航法と飛行の素晴らしい手引きを Charles Wood 氏が書いています。
もうひとつの総合的でありながら読みやすい教科書は John Denker 氏の "See how it flies" です。
http://www.av8n.com/how/ (英語) (訳注: リンク先修正)
これはまさにオンライン教科書であり、ベルヌーイの原理に始まり、抗力とパワーといったことや、後半の章では VFR や IFR 飛行といった高度な側面もカバーしています。
訳注: フライトシミュレータ X-Plane の日本語解説サイト http://www.imagea2.com/xplane/ の Flight School には、航空航法に関する大変分かりやすい解説があります。
編集メモ