FrontPage > FlightGearマニュアル > 第4章
このドキュメントは http://mapserver.flightgear.org/getstart/getstart-enpa2.html#x5-620005 の日本語訳です。
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この章では、プログラムを制御して飛行機を操縦するメインシステムについて説明します。 この章は、読者が既に他のシミュレータでの飛行に慣れていると想定しています。 もしあなたが飛行に関して全くの素人なら、節7のチュートリアルがFlightGearでの飛行を習得するのに良い資料になります。
標準的なキーを説明した印刷用の短いリーフレットが以下にあります。
http://www.flightgear.org/Docs/FGShortRef.pdf (英語)。 シミュレータのヘルプメニュー内に、主なキーボード操作の解説があります。
航空機の種類によっては、フライトを開始する前にエンジンを始動する必要があります。 以下に汎用のインストラクションを記します。 もっと詳しい解説は、航空機のヘルプやチュートリアルを確認してください。
エンジンを始動したら、パーキングブレーキが掛かっているか確認してください もしそうならば、"B" ボタン (Shift-b) を押して解除してください。
ピストンエンジンの航空機なら、マグネトを '{' と '}' キーで操作してください。大半の航空機において、's'キーでスターターを回します。多発機においては、どのエンジンを操作するか選択できます。'~' キーで一度に全てのエンジンを選択できます。一般的なマグネトは4つの位置があります - OFF, LEFT, RIGHT,BOTH です。それゆえ、始動するエンジンが選択されたら、 '}' キーを3回押して、 's' キーを押しつづけてください。˜’
しばしば、パワフルなWWII時代の戦闘機の始動手順はより複雑である事に注意してください。詳しくは、航空機のヘルプを見てください。
大抵、ターボプロップエンジンの始動は、'm'キーを使ってcondition lever を Off から Idleに動かす必要があります。
ジェット機の始動はもっと著しく複雑で、航空機が違えばコントロールも違います。
(訳注: 本節では、原文に対して一部の項目を追加、修正しています。 -toshi)
FlightGear はジョイスティックやヨーク、ラダーペダルをサポートしていますが、キーボードだけを使用してorマウスと組み合わせて飛ばすこともできます。詳細は以下に記します。しかしながら、航空機をコントロールするには、いくつかの操作のためにキーボードが必要になるでしょう。
これらのキーバインドはハードコードされた (決め打ちされた) ものではなく、ユーザによる調整が可能です。FlightGear メインディレクトリ内にある keyborad.xml ファイルを通じて設定のチェックや変更ができます。このファイルは、人間か読めるプレーン ASCII ファイルです。初心者がこのファイルを修正するのは、恐らくあまり良い考えではありませんが、上級ユーザにとっては、好みの キーバインドに変更する上で役に立つことでしょう。例えば、他のシミュレータに合わせる場合です。。
飛行している飛行機をキーボードでフルに操縦するためには、Num Lock キーを ON にし、ウィンドウモードでシミュレーションが実行中の場合は FlightGear のウィンドウを選択 (focus) しておく必要があります 以下のキーは主要な操縦翼面をコントロールします。
キー | 動作 |
---|---|
9 / 3 | スロットル |
4 / 6 | エルロン (補助翼: 主翼に取り付けられている) |
8 / 2 | エレベータ (昇降舵: 水平尾翼に取り付けられている) |
0 / Enter | ラダー (方向舵: 垂直尾翼に取り付けられている) |
5 | エルロン・エレベータ・ラダーを中央に戻す |
7 / 1 | エレベータトリム |
下記のキーでエンジンをコントロールします。
キー | 動作 |
---|---|
! | 第1エンジン選択 |
@ | 第2エンジン選択 |
# | 第3エンジン選択 |
$ | 第4エンジン選択 |
~ (チルダ) | 全エンジンの選択 |
{ | 選択エンジンのマグネト発電機スイッチを1つ下げる |
} | 選択エンジンのマグネト発電機スイッチを1つ上げる |
s | 選択エンジンのスターターを起動 |
M / m | 選択エンジンの混合比(ミクスチャ)を薄く(リーン)/濃く(リッチ)する |
N / n | 選択エンジンのプロペラの回転数を減らす/増やす (プロペラピッチをコース/ファイン) |
以下のキーは副次的な航空機のシステムをコントロールします。
キー | 動作 |
---|---|
b | 全ブレーキの作動 |
, / . | 左/右車輪のブレーキ (差動ブレーキに有用) |
l (小文字のL) | 尾輪ロック オン/オフ切替 |
B | パーキングブレーキ オン/オフ切替 |
g / G | 着陸装置 (脚) アップ/ダウン |
Space | Push To Talk (PTT)(訳注:FGComを使用中に、送信時に押しながら話す) |
- / _ | マルチプレイのチャットメニュー/エントリーを開く |
] / [ | フラップ 下げ/上げ |
j / k | スポイラーを折りたたむ/展開する |
Ctrl-B | スピードブレーキの状態を切り替えます。 |
オートパイロット (自動操縦) を制御するには以下のキーを使います。
キー | 動作 |
---|---|
Backspace | オートパイロットのオン/オフ切替 |
Ctrl+A | 高度を設定高度に保持 オン/オフ切替 |
Ctrl+G | 高度をグライドスロープ1に追従 オン/オフ切替 |
Ctrl+H | 機首方位を Heading Bug の設定方位に保持 オン/オフ切替 |
Ctrl+N | 機首方位を NAV1 ラジアルに追従 オン/オフ切替 |
Ctrl+P | ピッチ角を保持 オン/オフ切替 |
Ctrl+S | 設定スロットルに保持 オン/オフ切替 |
Ctrl+T | 高度を地形に追従(対地高度を保持) オン/オフ切替 |
Ctrl+U | 高度を1000ft上昇 (緊急用) |
F6 | 機首方位を現在の機首方位・ウェイポイントに保持 オン/オフ切替 |
F11 | オートパイロット設定ダイアログの表示 |
8 / 2 | 高度調整 |
4 / 6 | 針路調整 |
9 / 3 | 自動スロットルの調整 |
訳注: Ctrl+P を追加。 -toshi
表4: オートパイロットの操作
Num Lock を無効にすると、視点を変えることができます。 シフトキー+<テンキーパッド>で次のように視点が変わります。
テンキー | 視界方向 |
---|---|
Shift-8 | 前方 |
Shift-7 | 左前方 |
Shift-4 | 左 |
Shift-1 | 左後方 |
Shift-2 | 後方 |
Shift-3 | 右後方 |
Shift-6 | 右 |
Shift-9 | 右前方 |
さらに、スクリーンの上の表示を調整するためのいくつかのオプションがあります。
キー | 動作 |
---|---|
P | 計器パネル オン/オフ切替 |
c | コックピット 3D/2D切替 (両方ある場合) |
S | パネル形式 フル/ミニ切替 |
Ctrl-c | パネル/コックピットのクリック可能な場所の表示の切替 |
h | HUD 色切替、オン/オフ切替 |
H | HUD 輝度変更 |
i / I | HUD (ヘッド・アップ・ディスプレイ) 小/大 |
x / X | ズームイン/ズームアウト |
v / V | ビューモード変更 順/逆送り |
Ctrl-v | パイロット視点にセット |
z / Z | 視程(霧の濃さ)変更 順/逆送り |
F10 | メニュー オン/オフ切替 |
Shift-F10 | フルスクリーンモード/ウインドウモードの切替 |
最後に、以下にシミュレータの一般的な操作を記します。
キー | 動作 |
---|---|
b | 全ブレーキの作動 |
, / . | 左/右車輪のブレーキ (差動ブレーキに有用) |
l (小文字のL) | 尾輪ロック オン/オフ切替 |
B | パーキングブレーキ オン/オフ切替 |
g / G | 着陸装置 (脚) アップ/ダウン |
Space | Push To Talk (PTT)(訳注:FGComを使用中に、送信時に押しながら話す) |
- / _ | マルチプレイのチャットメニュー/エントリーを開く |
] / [ | フラップ 下げ/上げ |
j / k | スポイラーを折りたたむ/展開する |
Ctrl-B | スピードブレーキの状態を切り替えます。 |
FlightGearは2つのタイプのオートパイロットをサポートしています。(通常オートパイロットを持っていない機種を含めて)全ての航空機で作動する汎用オートパイロットと、コクピット内から操作される機種毎のオートパイロットです。
汎用オートパイロット (自動操縦) を制御するには以下のキーを使います:
キー | 動作 |
---|---|
Backspace | オートパイロットのオン/オフ切替 |
Ctrl+A | 高度を設定高度に保持 オン/オフ切替 |
Ctrl+G | 高度をグライドスロープ1に追従 オン/オフ切替 |
Ctrl+H | 機首方位を Heading Bug の設定方位に保持 オン/オフ切替 |
Ctrl+N | 機首方位を NAV1 ラジアルに追従 オン/オフ切替 |
Ctrl+P | ピッチ角を保持 オン/オフ切替 |
Ctrl+S | 設定スロットルに保持 オン/オフ切替 |
Ctrl+T | 高度を地形に追従(対地高度を保持) オン/オフ切替 |
Ctrl+U | 高度を1000ft上昇 (緊急用) |
F6 | 機首方位を現在の機首方位・ウェイポイントに保持 オン/オフ切替 |
F11 | オートパイロット設定ダイアログの表示 |
8 / 2 | 高度調整 |
4 / 6 | 針路調整 |
9 / 3 | 自動スロットルの調整 |
訳注: Ctrl+P を追加。 -toshi
表6: オートパイロットの操作
Ctrl+Tは、飛行機を巡航ミサイルのように行動させるので特におもしろいと思います。 Ctrl+Uは、墜落する!と思ったときとても便利です。
キー | 動作 |
---|---|
p | ポーズ (一時停止) オン/オフ切替 |
a / A | ゲーム進行スピード アップ/ダウン |
t / T | 時刻 (時計) 進行スピード アップ/ダウン |
w / W | 時刻 1分進める/戻す |
F3 | スクリーンショットを保存 |
ESC | プログラムの終了 |
訳注: w / W を追加しました。-toshi
表7: 追加のオートパイロットの操作
いくつかのキーボード(キーマップ)では"."の代わりに","を使用するので注意してください。
オートパイロットを有効にすると、いくつかのテンキーは異なる動作をし、むしろオートパイロット自身の調整をします。
メニューやコックピット内をただクリックすること以外に、FlightGearのマウスにはもっと重要な機能があります。
マウスモードは3種類あります。ノーマル(デフォルト)、操縦、視界操作です。右クリックでモードの切り替えを行えます。
ノーマルモードでは、メニューとパネル操作を行う事が出来ます。このモードでは、通常の矢印マウスカーソルが表示されます。
操作するには、対応するノブ/レバーの上でマウスの左/中ボタンをクリックしてください。
無線のノブまたはスロットルのようなスライダーは、左側をクリックすると値が減少し、右側をクリックすると増加します。 小さく増減させるにはマウスの左ボタンをクリックし、大きく増減させるには中ボタンをクリックしてください。 (訳注:原文では"right button"ですが、右クリックだとモードが変わる --sambar)
無線など、一部の操作はマウスホイールもサポートしています。
Ctrl-Cを押すとクリック可能な場所と物をハイライト表示します。
操縦モードでは、マウスの移動で飛行機の操縦ができます。このモードでは十字形マウスカーソルが表示されます。
このモードの時は、マウスを左右に動かすとエルロンとロールの操作をします。このモードの時は、マウスを前後に動かすとエレベータと飛行機のピッチ変更の操作をします。
マウスの左ボタンを押し続けている間、マウスを左右に動かすとラダーを操作します。マウスの中ボタンを押し続けている間、マウスを前後に動かすとスロットルを操作します。
最後に、スクロールホイールはエレベータトリムの操作に使用されます。
ジョイスティックを持っているのなら、このモードを利用することはまず無いでしょうが、キーボードよりは飛行機の操作がしやすいです。もしマウスで飛行機を操縦する場合--enable-auto-coordination を有効にして、エルロンとラダーを連携させる事を推奨します。これを利用するには、シミュレータ起動時にコマンドラインオプションに --enable-auto-coordination を追加するか、ランチャーでauto-coorinationを選択します。
視界操作モードでは、マウス操作で周辺を見渡す事ができます。このモードでは、両矢印カーソルが表示されます。
単純にマウスを動かすことで視点の方向を上下左右に変えることができます。 特にコックピット内を見渡したり、窓の外を見るのに有用です。スクロールホイールはズームイン/ズームアウトに使用できます。左ボタンをクリックすると視点をリセットし、前を向きます。
中ボタンを押しつづけている間にマウスを動かすと、上下左右に視点自体を動かします。中ボタンとCtrlキーを押しつづけた状態でマウスを前後に動かすと、視点自体を前後に動かします。
メニューバーはシミュレータと航空機の多様なオプションへのアクセスを提供します。多くの航空機は、表示される登録記号の変更や自動でのエンジン始動のためにメニューアイテムを持っています。これらはメニューバーの端にあります。
F10を押すとメニューバーを表示したり隠したりします。また、マウスをスクリーンの上端に移動させると自動でメニューを表示させられます。
メニューバーは以下の項目とオプションを提供します。
FlightGearの中の航空機は、2D(平板)計器パネルと3D(立体)コックピットの両方を持つことができます。3次元コックピットを使うとパイロットの視界をよりリアルに実現できますが、小さなモニターを読むのが難しくなります。
デフォルトのセスナ 172P (c172p) は3Dと2Dの両方のコックピットを持っています。3次元コックピットは FlightGear を起動したときにデフォルトで有効になりますが、メニューから View -> Display Options -> 2D Panel を選ぶか "P" キーを押すと、2D計器パネルがオーバーレイします。
パネルのレバーとノブはすべてマウスで操作できます。マウスの左ボタンまたは中ボタンで、操作したいノブやレバーをクリックしてください。操作のための位置の範囲を持っています。大きな調整をする場合は中ボタンを使用してください。一般的には、右側をクリックすると値が増加し、左側をクリックすると値が減少します。
いくつかの計器(特に無線機)はスクロールホイールでの値の変更もサポートしています。
FlightGear はまた、ヘッドアップディスプレイ(HUD) も提供されています。HUDは一般的には軍用航空機といくつかの先進的なジェット機に装備されます。しかしながら、FlightGear は多くのGeneral Aviationの航空機でも使用可能です。HUDを使用するには、'h'キーを押してください。
HUD(図7参照)は主な飛行パラメータを全て表示します。中央にピッチ指示計(単位は度)があり、その上にエルロン指示計、下にラダー指示計があります。ピッチ計の左側にエレベータに対応する目盛がトリム表示器と共にあります。最下部には簡単な旋回計があります。
一番左には2つの目盛があります: 外側の目盛はスロットルの位置を示し、内側は速度(単位はノット)を表示します一番右の2つのスケールは高度を示しており、左側は地面からの、右側は海面からの高度(どちらも単位はフィート)です。
さらに、HUDはいくつかの追加情報を表示します。左上には、現在地の緯度と経度に沿って、日付と時間を見つけられるでしょう。
HUDの色を変えるには「H」か「h」キーを使用することで可能です。「i/I」キーを使用することで、 HUDを最小もしくは最大にできます。
編集メモ