[[FrontPage]] > [[FlightGearマニュアル]] > 第7章 RIGHT:The FlightGear Manual Version 1.0 * 第7章 フライトシミュレータの基本チュートリアル [#l297c15b] このドキュメントは http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstartch7.html の日本語訳です。 #contentsx ---- ''訳注:'' 画像が小さすぎて見にくい場合は、画像をクリックして拡大してください。 ** 7.1 序文 [#j81e3702] 航空というのは両極端なものです。 - 航空機は非常に繊細であり高速に飛行します。 けれども最も安全な輸送形態の一つです。 - パイロットは規則や手順に絶えず従わなければなりません。 けれども航空機は自由の象徴です。 - 少しの訓練で簡単に小型飛行機を飛ばせます。 けれども問題が生じた際は数秒以内に決断できないといけません。 - たくさんのフライトチュートリアルはユーモアを込めて書かれています。 けれどもまじめに飛行しないと早々に地上に連れ戻されます。 このチュートリアルで使用する航空機は[[セスナ 172p:http://en.wikipedia.org/wiki/Cessna_172]] です。 これは、現実世界の数多くのフライトスクールで使用されている偉大な航空機です。 CENTER:[[&ref(http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstart13x.png,nolink,180x140);>http://www.4p8.com/eric.brasseur/flight_simulator_tutorial_38_cessna_172.jpg]] 以下の文章は、このチュートリアルを補足し、チュートリアルを読み進めるにつれて生じるかもしれない疑問の多くに答えてくれるでしょう。 特に最初の記事は、航空機の主要な部品や操縦の入門としてためになります。 - http://www.gleim.com/aviation/ltf/howtheyfly.php?PHPSESSID=889ab9792636f430a66e3e5d70f7d346 - http://www.pilotfriend.com/flight_training/new_site/aerodynamics/aircraft%20controls.htm (''訳注:'' リンク切れ) - http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstart.html - http://en.wikipedia.org/wiki/Aircraft - http://en.wikipedia.org/wiki/Flight_controls - http://en.wikipedia.org/wiki/Airplane_flight_mechanics - http://en.wikipedia.org/wiki/Aircraft_engine_controls - http://www.firstflight.com/flt1.html - http://www.avsim.com/mike/mickey_site/ppilot/ppilot_faq/pp_cessnas.html - http://www.ig-wilson.com/index.php?f16land - http://www.navfltsm.addr.com/ 本チュートリアルはできる限り正確に書かれていますが、いくつかの間違いもきっと含まれていることでしょう。 あらかじめお詫びをします。 ** 7.2 起動 [#u2398ce5] FlightGear を起動する方法は、使っているプラットフォームやディストリビューションにより様々です。 *** 7.2.1 MS Windows [#v9034296] MS Windows では、FlightGear の GUI ウィザードを使って機体や起動位置を選択することができます。 はじめに、以下に示すように、機体としてセスナ 172p を選択します。 本チュートリアルに合わせるには 2D パネルのものは選択''しないで''ください。 (とは言え将来は、2D の方が訓練に適していると感じるかもしれません。) ''Next'' ボタンを押して空港を選択します。 CENTER:[[&ref(http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstart14x.png,nolink,180x108);>http://www.4p8.com/eric.brasseur/flight_simulator_tutorial_54.gif]] 本チュートリアルではどの空港から起動しても構わないのですが、FlightGear のデフォルトの空港であるサンフランシスコ (KSFO) から起動するものと仮定します。 CENTER:[[&ref(http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstart15x.png,nolink,180x108);>http://www.4p8.com/eric.brasseur/flight_simulator_tutorial_55.gif]] KSFO を選択して ''Next'' ボタンを押すと、シミュレータについてのたくさんのオプションを設定できます。 初めて飛行する場合は noon (昼) で起動することを推奨します。 また、小さめの 800 × 600 の Resolution (解像度) で起動するすることをお勧めします。 あとになってオプションを設定して飛び回ったり高い解像度を使っても良いのですが、明らかにパフォーマンスに悪影響を与えます。 ''Run'' ボタンを押すと選択したオプション設定で FlightGear が起動します。 CENTER:[[&ref(http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstart16x.png,nolink,180x108);>http://www.4p8.com/eric.brasseur/flight_simulator_tutorial_56.gif]] もし Windows 環境で FlightGear の最新版がうまく動かなければ、グラフィック要件の低い初期のバージョン (例えば 0.9.8) を試してみるのも良いでしょう。 以前のリリースは [[FlightGear ダウンロード トップページ:http://www.flightgear.org/Downloads/binary.shtml]] に記載されている FTP ミラーの中にあります。 もし Windows Me を使っていて、フライトシミュレータが突然つっかえ始めてフレームレートが落ちるなら、Explorer と Systray 以外の全てのタスクを FlightGear の起動前に殺してみてください。 もし殺したタスクの一つがアンチウィルスやその手の保護ソフトである場合は、明らかにセキュリティ上のリスクが生じます。 また、ある Windows ME マシンでは、FlightGear の設定を 800 × 600 にすると良い結果が得られるのに、より低い 640 × 480 の解像度は FPS (フレーム毎秒) の度合いがずっと低くなる要因になっていました。 *** 7.2.2 Linux とその他の Unix 系 [#g870f835] Linux とその他の Unix ライクなシステムでは、コマンドラインから FlightGear を実行しなければならないかもしれません。 FlightGear をインストールしてもシステムのメニューに見当たらなければ、以下を試してください。 - ターミナルウィンドウ (「コンソール」ウィンドウとも呼ばれる) から ''fgrun'' コマンドを実行してみてください。 もしそれがインストールされていれば、Windows と同じく上記の GUI ウィザードが実行されます。 - 別の方法として、ターミナルウィンドウを開いて次のコマンドを打ってください。 ''fgfs -timeofday=noon -geometry=800x600'' *** 7.2.3 暗闇の中? [#gf1e89d1] ''-timeofday=noon'' オプションをつけないと、FlightGear はサンフランシスコの現在の時刻 (''訳注:'' 指定した空港の現地時間) で起動するため、ヨーロッパにいる人には夜になることが多々あります。 シミュレータ内の時刻を昼に変えるには、メニューから ''Weather->Time of Day'' を選んで ''Noon'' を選択してください。 CENTER:[[&ref(http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstart17x.png,nolink,180x134);>http://www.4p8.com/eric.brasseur/flight_simulator_tutorial_03.jpg]] もしメニューから FlightGear を実行する場合 (例えば KDE や Gnome 環境)、FlightGear 起動アイコンのプロパティを編集し、単純な ''fgfs'' コマンドを ''fgfs -timeofday=noon -geometry=1024x768'' のように、あるいはお望みのコマンドオプションに変更することができます。 コマンドラインオプションについての詳細は[[第3章>../第3章]]にあります。 ** 7.3 最初の挑戦 - 真っ直ぐに飛ぶこと [#za0f1366] FlightGear を起動すると、次のようなウィンドウが表示されてエンジン音が聞こえてきます。 CENTER:[[&ref(http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstart18x.png,nolink,180x134);>http://www.4p8.com/eric.brasseur/flight_simulator_tutorial_01.jpg]] 起動すると、航空機は滑走路の端にいて、エンジンがローパワーで動いています。 飛行機は時々少し振動しますが、動くことは無いでしょう。 ◎ &aname(key){''キーボードについて''}; - このチュートリアルでは、小文字のキーは単純にそのキーを押すことを意味します。 大文字は Shift キーとそのキーを押すことを意味します。 (&color(#00AAFF){''⇑ Shift''}; キーは空洞の太い上矢印のキーで、二箇所にあります。) つまり、"v" を打つように言われたら、単に ''v'' キーを短く叩いてください。 "V" を打つように言われたら、''Shift'' キーを押し下げたまま ''v'' キーを叩き、''Shift'' キーを離してください。 (要するに、V は ''Shift-v'' と同じです。) - チュートリアルでは、''NumLock'' がオンになっていると仮定します。 オンになっていると、キーボードの右側の小さい緑色の光が点灯するのが分かります。 &color(#00DD00){''NumLock''}; キーを繰り返し押してランプをオンにしてください。 CENTER:[[&ref(http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstart19x.png,nolink,180x45);>http://www.4p8.com/eric.brasseur/flight_simulator_tutorial_43.gif]] ''v''を打って、機体を外側から見てください。 v を繰り返し打って様々な視点 (view) をスクロールし、コックピットに戻してください。 (''V'' を打つと逆向きに視点が循環します。) CENTER:[[&ref(http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstart20x.png,nolink,180x134);>http://www.4p8.com/eric.brasseur/flight_simulator_tutorial_02.jpg]] 現実世界ならば、全てが動作し、可動部品を邪魔するものが無く、機器の開口部に障害物がないことをチェックするためにあらゆる点から点検していたことでしょう。 シミュレータ内では、これはもう我々のために出発前にやってあります。 '' Page Up'' キーを約8秒間押してください。 すると、エンジン音が上昇するのが聞こえるでしょう。 機体が滑走路を加速し始めます。 それにつれて機体が左に流れ、ついに離陸するという前に左に傾き、地面に落下し、クラッシュします (多分)。 ''View -> Instant Replay'' メニューでクラッシュのリプレイを見ることが出来ます。 ダイアログウィンドウ下部の ''Replay'' ボタンをクリックし、それから ''v'' と ''V'' を使って外側から機体を見てください。 以下の図に、フライトの最後の部分を示します。 ''F3'' を打つとスナップショットを撮ることができます。 また、''F10'' キーを使うとメニューバーのオンオフを切り替えられます。 CENTER:[[&ref(http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstart21x.png,nolink,180x134);>http://www.4p8.com/eric.brasseur/flight_simulator_tutorial_04.jpg]] 自分のクラッシュを見物し終わったら FlightGear を終了し (''File->Quit'' を使います)、先ほどと同じオプションを使ってシミュレータを再起動します。 真っ直ぐ飛ぶには航空機のヨーク (操縦桿) が必要です。 CENTER:[[&ref(http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstart22x.png,nolink,180x105);>http://www.4p8.com/eric.brasseur/flight_simulator_tutorial_05.jpg]] ジョイスティック、あるいはマウスを動かすことでヨークをコントロールすることができます。 マウスで行うには、マウスをヨークモードにする必要があります。 マウスの右ボタンをクリックしてそのモードにしてください。 マウスカーソルが + 表示になります。 マウスを動かし、それに応じてヨークが動作するのを見てください。 ''v'' を打って機体を外から見てください。 もう一度マウスを動かすと、尾部のエレベータ (昇降舵) と、両翼の端にあるエルロン (補助翼) が動くのが見えます。 何かが動くのを見るには視点が機体から遠すぎるなら、''x'' を数回打ってズームインします。 ''X'' はズームアウトします。 ''Ctrl-x'' はデフォルトのズームレベルに視界を戻します。 ''V'' を打ってコックピットに視点を戻してください。 マウスの右ボタンをもう一度クリックするとマウスがビューモードになります。 このモードではマウスカーソルが ↔ 表示になります。 これにより、周りを容易に見回すことができるようになります。 マウスの左ボタンをクリックすると視界が中央に戻ります。 さらに右クリックをすると通常のマウスモードに戻ります。 まとめると、マウスを右クリックすると3つのモードが循環します。 - '''通常モード:''' このモードではメニューと計器パネルをクリックできます。 - '''ヨークモード:''' マウスでヨークをコントロールします(ポインタ形状は +)。 - '''ビューモード:''' マウスでビュー方向をコントロールします(ポインタ形状は ↔)。 マウスでヨークをコントロールしてもう一度離陸を試みます。 右クリックでマウスをヨークモード(ポインタ形状は +)にし、''Page Up'' キーを押し続けてエンジンのスロットルを全開に上げます。 滑走路に対して機体が曲がるのをマウス/ヨークを使って真っ直ぐに保とうとは''しないでください''。 左に流れるがままにしてください。 空中に浮き上がるまで待ちます。 その後、マウスを使って機体が真っ直ぐに飛ぶようにします。 (もし地上で機体をコントロールしたければ 7.5節 を見てください。) 左に傾いたり... CENTER:[[&ref(http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstart23x.png,nolink,180x134);>http://www.4p8.com/eric.brasseur/flight_simulator_tutorial_06_cessna_bank_left.jpg]] 右に傾いたり... CENTER:[[&ref(http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstart24x.png,nolink,180x134);>http://www.4p8.com/eric.brasseur/flight_simulator_tutorial_07_bank_right.jpg]] あるいは地面に突進したりするのを防がなければいけないことが分かるでしょう。 CENTER:[[&ref(http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstart25x.png,nolink,180x134);>http://www.4p8.com/eric.brasseur/flight_simulator_tutorial_08.jpg]] 航空機の機首の少し上に地平線が安定するようにして、おおむね真っ直ぐに飛ぶ努力をしてください。 CENTER:[[&ref(http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstart26x.png,nolink,180x134);>http://www.4p8.com/eric.brasseur/flight_simulator_tutorial_10.jpg]] == 以下、翻訳中 == ---- 編集メモ - 新規作成。2008/01/26〜 toshi -- 原文の画像はサイズが小さくて見にくいため、画像をクリックすると[[Eric Brasseur 氏のページ:http://www.4p8.com/eric.brasseur/flight_simulator_tutorial.html]] (ここには原文の元になった文章の最新版があります) 内の大きな画像にジャンプするように設定しました。