[[FrontPage]] > [[FlightGearマニュアル]] / 第3章
RIGHT:The FlightGear Manual Version 1.0
[[FrontPage]] > [[FlightGearマニュアル]] > 第4章
RIGHT:The FlightGear Manual Version 3.0.0
* 第4章 離陸:プログラムの起動方法 [#qeef8757]
このドキュメントは http://mapserver.flightgear.org/getstart/getstart-enpa2.html#x5-240004 の日本語訳です。
#contentsx
----
このドキュメントは http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstartch3.html の日本語訳です。
#contents

*第3章 離陸:プログラムの起動方法 [#qeef8757]
** 4.1 環境変数 [#h146f08c]

**3.1 環境変数 [#h146f08c]
FlightGear を起動するために必須の環境変数が2つあります。
これらは、データとシーナリーのありかを FlightGear に伝えます。

FlightGearを起動するために必須の環境変数が2つあります。
これらは、データとシーナリーのありかをFlightGearに伝えます。

プラットフォームや必要性により様々に設定できます。

***3.1.1 FG_ROOT [#s8e8aaab]
*** 4.1.1 FG_ROOT [#s8e8aaab]

航空機や航空標識の位置、空港の周波数といったデータファイルをFlightGearが探す場所を指定します。
FlightGearをインストールした場所の下の''data''サブディレクトリになります。
これは、航空機や航空標識の位置、空港の周波数といったデータファイルを FlightGear が探す場所になります。
FlightGear をインストールした場所の ''data'' サブディレクトリがそれです。
例えば、''/usr/local/share/FlightGear/data'' や ''c:\Program Files\FlightGear\data'' になります。

***3.1.2 FG_SCENERY [#t0db512d]
***4.1.2 FG_SCENERY [#t0db512d]

FlightGearがシーナリー(風景)ファイルを探す場所を指定します。
ディレクトリを検索順にリストします。
ディレクトリの区切りは、Unixでは":"、Windowsでは";"になります。
これは FlightGear がシーナリー・ファイルを探す場所になります。
ディレクトリのリストからなり、書かれた順に検索が行われます。
ディレクトリの区切り文字は、Unix では ":"、Windows では ";" になります。
例えば、
> ''/home/joebloggs/WorldScenery:/usr/local/share/FlightGear/data/Scenery''
< あるいは
> ''c:\Program Files\FlightGear\data\Scenery;c:\Program Files\FlightGear\data\WorldScenery''
< のようになります。

例えば、''FG_SCENERY''の値が
> ''c:\Program Files\FlightGear\data\WorldScenery;c:\Program Files\FlightGear\data\scenery''
<である場合、まず最初に検索するシーナリーは
> ''c:\Program Files\FlightGear\data\WorldScenery''
<であり、次に
> ''c:\Program Files\FlightGear\data\scenery''
<を検索します。
***4.1.3 Windows と Mac OS X の環境変数 [#ee372860]

このことは、異なるシーナリーを別の場所にダウンロードできることを意味します。
Windows のグラフィカル・ウィザードと Mac OS X の GUI ランチャーはこれらの環境変数を内部で定義してるので、自分の手で定義する必要はありません。
ですが、コマンドラインから FlightGear を実行したい場合にはこれらの環境変数を明示的に定義する必要があります。

**3.2 Unix/Linuxにおけるシミュレータの起動 [#u00753d1]
** 4.2 Unix/Linux におけるシミュレータの起動 [#u00753d1]

#ref(http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstart2x.png,center,nolink,355x280)
CENTER:図3: '''離陸準備完了。サンフランシスコ国際空港(KSFO)のデフォルト出発位置にて待機中。'''
#ref(http://mapserver.flightgear.org/getstart/getstart-en2x.png,center,nolink,355x280)
CENTER:図3: '''離陸準備完了。サンフランシスコ国際空港 (KSFO) のデフォルト出発位置にて待機中。'''

FlightGearを実行する前に、いくつかの環境変数を設定する必要があります。
FlightGear を実行する前に、いくつかの環境変数を設定する必要があります。

-''LD_LIBRARY_PATH''に、''/usr/local/share/FlightGear/lib'' を 追加します。
-''FG_ROOT''で、FlightGearインストール場所のdataディレクトリを設定します。
-''LD_LIBRARY_PATH'' に、''/usr/local/share/FlightGear/lib'' を 追加します。
-''FG_ROOT'' で、FlightGear インストール場所の data ディレクトリを設定します。
> 例) ''/usr/local/share/FlightGear/data''
<
-''FG_SCENERY''で、シーナリーのディレクトリのリストを":"区切りで設定します。
これは、シーナリーを検索する際に''PATH''のような働きをします。
-''FG_SCENERY'' に、シーナリーのディレクトリのリストを":"区切りで設定します。
これは、シーナリーを検索する際に ''PATH'' のような働きをします。
> 例) ''$FG_ROOT/Scenery:$FG_ROOT/WorldScenery''

Bourneシェル(とその互換シェル)で追加する方法を以下に示します。
 LD_LIBRARY_PATH=/usr/local/share/FlightGear/lib:$LD_LIBRARY_PATH  
 export LD_LIBRARY_PATH  
 FG_HOME=/usr/local/share/FlightGear  
 export FG_HOME  
 FG_ROOT=/usr/local/share/FlightGear/data  
 export FG_ROOT  
 FG_SCENERY=$FG_ROOT/Scenery:$FG_ROOT/WorldScenery  
Bourne シェル (とその互換シェル) で追加する方法を以下に示します。
 LD_LIBRARY_PATH=/usr/local/share/FlightGear/lib:$LD_LIBRARY_PATH
 export LD_LIBRARY_PATH
 FG_HOME=/usr/local/share/FlightGear
 export FG_HOME
 FG_ROOT=/usr/local/share/FlightGear/data
 export FG_ROOT
 FG_SCENERY=$FG_ROOT/Scenery:$FG_ROOT/WorldScenery
 export FG_SCENERY

Cシェル(とその互換シェル)では以下のようになります。
 setenv LD_LIBRARY_PATH=\  
   /usr/local/share/FlightGear/lib:$LD_LIBRARY_PATH  
 setenv FG_HOME=/usr/local/share/FlightGear  
 setenv FG_ROOT=/usr/local/share/FlightGear/data  
 setenv FG_SCENERY=\  
 setenv LD_LIBRARY_PATH=\
   /usr/local/share/FlightGear/lib:$LD_LIBRARY_PATH
 setenv FG_HOME=/usr/local/share/FlightGear
 setenv FG_ROOT=/usr/local/share/FlightGear/data
 setenv FG_SCENERY=\
   $FG_HOME/Scenery:$FG_ROOT/Scenery:$FG_ROOT/WorldScenery

>''訳注:'' FG_HOMEは現在は使われていないようです。-toshi
>(参考) [[Re: [Flightgear-devel] FG_HOME no longer used?:http://www.mail-archive.com/flightgear-devel@lists.sourceforge.net/msg08360.html]]
以上の環境変数の設定が終わったら、''fgfs --option1 --option2...'' を実行して FlightGear を単純に起動します。
コマンドラインオプションは[[4.5節>#kda0484a]]に書かれています。

以上の環境変数の設定が終わったら、''fgfs --option1 --option2...'' を実行してFlightGearを単純に起動します。
コマンドラインオプションは[[3.5節>#kda0484a]]に書かれています。
**4.3 Windows におけるシミュレータの起動 [#i95f52f1]

**3.3 Windowsにおけるシミュレータの起動 [#i95f52f1]
ビルド済みの Windows バイナリを使うと、グラフィカルなウィザードを用いて FlightGear を起動することができます。
スタートメニューの ''FlightGear Launcher''、またはデスクトップアイコンを単純にダブルクリックしてください。
ランチャーでは、航空機や起動時の空港と滑走路、時刻、現在の気象状況、その他の数多くの設定を選ぶことができます。

ビルド済みのWindowsバイナリを使うと、グラフィカルなウィザードを用いてFlightGearを起動することができます。
スタートメニューの''FlightGear Launcher''、またはデスクトップアイコンを単純にダブルクリックしてください。
#ref(http://mapserver.flightgear.org/getstart/getstart-en3x.png,center,nolink,355x241)
CENTER:図4: '''FlightGear ランチャー画面。'''

ランチャーでは以下を選ぶことができます。
- 航空機
- 起動時の空港と滑走路
- 日付と時刻
- 現在の天候
- その他の数多くの環境設定
初回起動時に、変数 ''FG_ROOT'' (通常は ''c:\Program Files\FlightGear\data'')と ''FG_SCENERY'' を設定するように求められるかもしれません。
''FG_SCENERY''はあなたがインストールしたシーナリーのディレクトリのリストで、典型的には ''c:\Program Files\FlightGear\data\scenery'' になります。

#ref(http://www.flightgear.org/Docs/getstart/getstart3x.png,center,nolink,355x241)
CENTER:図4: '''FlightGear Launcher画面。'''

初回起動時に、変数''FG_ROOT''(通常は''c:\Program Files\FlightGear\data'')と''FG_SCENERY''を設定するように求められるかもしれません。
''FG_SCENERY''はあなたがインストールしたシーナリーのディレクトリのリストで、典型的には、
> ''c:\Program Files\FlightGear\data\scenery''
< と
> ''c:\Program Files\FlightGear\data\WorldScenery''
< になります。

無効な値を設定してしまったり、後からシーナリーのディレクトリを変更した場合は、ランチャーの最初のページから"Prev"ボタンで戻って設定を変更することができます。

*** 4.3.1 コマンドラインからの起動 [#odf5ae09]

***3.3.1 コマンドラインからの起動 [#odf5ae09]
もう一つの方法として、コマンドラインから FlightGear を実行できます。
これを行うには、環境変数 ''FG_ROOT'' と ''FG_SCENERY'' を手作業で設定する必要があります。

もう一つの方法として、コマンドラインからFlightGearを実行できます。
これを行うには、環境変数''FG_ROOT''と''FG_SCENERY''を手作業で設定する必要があります。
コマンドプロンプトを開き、あなたのバイナリが保存されているディレクトリ (''c:\Program Files\FlightGear\bin\win32'' のような場所) に移動し、キーボードから環境変数を設定します。
 SET FG_HOME=c:\Program Files\FlightGear
 SET FG_ROOT=c:\Program Files\FlightGear\data
 SET FG_SCENERY=c:\Program Files\FlightGear\data\Scenery
そして、同じコマンドプロンプト内でFlightGearを呼び出します (環境変数の設定は同じシェル内でのみ有効です)。
> ''fgfs --option1 --option2...''
< コマンドラインオプションは[[4.5節>#kda0484a]]に書かれています。

コマンドプロンプトを開き、あなたのバイナリが保存されているディレクトリ(''c:\Program Files\FlightGear\bin\win32'' のような場所)に移動し、キーボードから環境変数を設定します。
 SET FG_HOME="c:\Program Files\FlightGear"
 SET FG_ROOT="c:\Program Files\FlightGear\data"
 SET FG_SCENERY="c:\Program Files\FlightGear\data\Scenery";"c:\Program Files\FlightGear\data\WorldScenery"
もちろん、Windows のテキストエディタ(メモ帳など)で上記コマンド行を使ったバッチファイルを作ることもできます。

そして、同じコマンドプロンプト内でFlightGearを呼び出します
(環境変数の設定は同じシェル内でのみ有効です)。
 fgfs --option1 --option2...
最大のパフォーマンスを得るには、FlightGear の実行中はテキスト出力ウィンドウを最小化 (アイコン化) することをお勧めします。

もちろん、Windowsのテキストエディタ(メモ帳など)で上記コマンド行を使ったバッチファイルを作ることもできます。
> ''訳注:'' 原文に対して以下の修正を行いました。-toshi
- (原文) --> (日本語訳) の順
--SET FG_HOME="c:\Program Files\FlightGear" --> SET FG_HOME=c:\Program Fi les\FlightGear
-- SET FG_ROOT="c:\Program Files\FlightGear\data" --> 
SET FG_ROOT=c:\Program Files\FlightGear\data
-- SET FG_SCENERY="c:\Program Files\FlightGear\data\Scenery" --> SET FG_SCENERY=c:\Program Files\FlightGear\data\Scenery

パフォーマンスを最大にするために、FlightGearの実行中はテキスト出力ウィンドウを最小化(アイコン化)することをお勧めします。
**4.4 Mac OS X におけるシミュレータの起動 [#s1eda390]

**3.4 Mac OS Xにおけるシミュレータの起動 [#s1eda390]
Mac OS X 用のビルド済みバイナリパッケージには GUI ランチャーが含まれています。
/Applications フォルダーの FlightGear アイコンをダブルクリックするだけで図5のような GUI ランチャーのウィンドウが表示されます。
ランチャーで出来ることは以下のとおりです。
- 機体と空港の選択
- 風景の自動ダウンロードの有効/無効 (TerraSync を使用)
- ナビゲーションマップの有効/無効 (Atlas)
- FlightGear の起動

まず、ベースパッケージとバイナリをあなたのホームディレクトリにダウンロードしたものとします。
それから''Terminal.app''を開き、次の手順を実行します。
以下の節ではこれらの機能を使って説明します。

 setenv FG_ROOT ~/fgfs-base-X.X.X
 ./fgfs-X.X.X.-date --option1 --option 2
#ref(http://macflightgear.sourceforge.net/wp-content/uploads/launcher/2.0.0/jp/MainMenu.png,center,370x200)
CENTER:図5: '''Mac OS X 用の GUI ランチャー''' (''訳注:'' 日本語環境の画面に差し替え。画像提供: Tatさん。)

あるいは、
 ./fgfs-X.X.X-version-date --fg-root=\~/fgfs-base-X.X.X --option1
>''訳注:'' --fg-root=の後の"\"は余計な感じがしますが、一応原文のまま残しておきます。-toshi
*** 4.4.1 機体と空港の選択 [#fce7932e]

**3.5 コマンドライン パラメータ [#kda0484a]
>''訳注:'' 本節の一部には古い情報が含まれています。
最新の情報は、米国Wikiサイト内の「[[Command Line Parameters:http://wiki.flightgear.org/flightgear_wiki/index.php?title=Command_Line_Parameters]]」に掲載されていますので、あわせてご覧ください。-toshi
ランチャーウィンドウで、機体名/空港名の右端にあるギアのボタンをクリックすると航空機と空港を選択できます。
ウィンドウの画像パネルには選択した航空機のサムネール画像が表示されます。
ここで選択する空港はフライト開始地点になります。
FlightGear が使用する ICAO 4レター空港コードは、1〜2文字のプリフィックスと2〜3文字の空港コードからなります。
たとえば、サンフランシスコ国際空港の ICAO コードは KSFO です。
ここで「K」はアメリカ合衆国のプリフィックスで、SFO はサンフランシスコ国際空港の空港コードになります。
空港や航空機を探し出すには、'''拡張機能 >> 位置''' や '''機体''' タブを使います。

以下に、FlightGearに存在する数多くのコマンドラインオプションに対して、完全なリストと短い説明を記します。
これらのオプションの大半は、Windowsバイナリで配布されるFlightGearランチャーを通じて見ることもできます。
*** 4.4.2 風景の自動ダウンロードを有効にする [#bcc1f1bf]

もし継続的に再利用するオプションがある場合は、設定ファイルにそれを含めることができます。
これは個人個人の設定に依存するのでFlightGearとは一緒に配布していませんが、どんなテキストエディタ(メモ帳、emacs、お好みならvi)でも作成可能です。
- Unixシステム: ''.fgfsrc'' ファイルをホームディレクトリ内に作成。
- Windows: ''system.fgfsrc'' ファイルを''FG_ROOT''ディレクトリ(例えば ''c:\Program Files\FlightGear\data'')に作成。
>''訳注:'' 1行に1オプションを記述してください。
ランチャーウィンドウにある '''風景の自動ダウンロード''' にチェックすると、TerraSync を使ってシーナリーデータを飛行中にダウンロードします。
シーナリーのダウンローダは、シーナリーデータを
> ''/Applications/FlightGear.app/Contents/Resources/data/Scenery-Terrasync''
< にインストールします。

***3.5.1 一般的なオプション [#gf20b975]
*** 4.4.3 ナビゲーションマップ (Atlas) を有効にする [#f00743ef]

:--help|もっともよく使われるコマンドラインオプションのみを表示。
:--help-verbose|全てのコマンドラインオプションを表示。
:--fg-root='''path'''|デフォルト設定でコンパイルしなかった場合に、ルートdataファイルを探す場所をFlightGearに指示。
:--fg-scenery='''path'''|基本シーナリーへのパスをある特定のパスに指定。
デフォルト位置の''$FG ROOT/Scenery''にシーナリーがない場合など。
これは、CD-ROMにシーナリーがある場合に特に有用です。
:--disable-game-mode|フルスクリーン表示無効。
:--enable-game-mode|フルスクリーン表示有効。
:--disable-splash-screen|アクセラレータボードの初期化時に3DFXのロゴが回転する機能を無効(3DFXのみ)。
:--enable-splash-screen|宣伝するのがお好きならこれを設定!
:--disable-intro-music|FlightGear起動時にオーディオサンプルを再生しない。
イントロ演奏に問題がある場合に推奨。
:--enable-intro-music|マシンパワーが十分なら、この設定をお楽しみください。
:--disable-mouse-pointer|外部マウスポインタ無効。
:--enable-mouse-pointer|外部マウスポインタ有効。古いVoodooベースのカードでフルスクリーンモードを使うときに有用。
:--enable-random-objects|ランダムなシーナリーのオブジェクト(ビルや樹木)を含有。デフォルトは有効。
:--disable-random-objects|ランダムなシーナリーのオブジェクト(ビルや樹木)を除外。
:--disable-freeze|FlightGear起動時にエンジンを動作させ、すぐに離陸可能にする。
:--enable-freeze|エンジン停止状態でFlightGearを起動。
:--disable-fuel-freeze|燃料の消費は標準。
:--enable-fuel-freeze|燃料タンクに一定の残量を保つ
:--disable-clock-freeze|時刻の進行は標準。
:--enable-clock-freeze|時刻を止める。
:--control-mode|操作デバイス(joystick, keyboard, mouse)の指定。
デフォルトはjoystick(yoke)。
:--disable-auto-coordination|エルロン/ラダーの自動連携オフ(デフォルト)。
:--enable-auto-coordination|エルロン/ラダーの自動連携オン(ペダル無し時は推奨)。
:--browser-app='''/path/to/app'''|Webブラウザの場所を指定。
例: ''--browser-app="C:\Program Files\Internet Explorer\iexplore.exe"''
(空白があるため" "に注意!)。
:--prop:name='''value'''|あるプロパティ値を''value''に設定。
エンジン動作状態で起動させる例:
> ''--prop:/engines/engine0/running=true''
< もう1つの例:
> ''--aircraft=c172''~
''--prop:/consumables/fuels/tank[0]/level-gal=10''~
''--prop:/consumables/fuels/tank[1]/level-gal=10''
< これはセスナにショートフライト用の給油をします。
:--config='''path'''|追加プロパティをパスからロード。
例: ''fgfs --config=./Aircraft/X15-set.xml''
:--units-meters|距離の単位にメートルを使用。
Mac 版 FlightGear には、フライトプランを手助けするためのナビゲーションマップ Atlas がユーザの便宜のために含まれています。
このオプションをチェックすると、飛行開始時に Atlas が自動的に起動します。
Atlas のオプションを指定する必要はありません。
GUI ランチャーが指定してくれます。

***3.5.2 機能 [#a399b5b7]
:--disable-hud|HUD(ヘッドアップディスプレイ)をオフ。
:--enable-hud|HUDをオン。
:--enable-anti-aliased-hud|HUDの線のアンチエイリアス処理をオン。
もしハードがサポートしていれば質が向上します。
:--disable-anti-aliased-hud|HUDの線のアンチエイリアス処理をオフ
:--enable-panel|計器パネルをオン(デフォルト)。
:--disable-panel|計器パネルをオフ。
:--disable-sound|サウンドをオフ。
:--enable-sound|サウンドをオン。
*** 4.4.4 FlightGear (シミュレータ本体) の起動 [#j1ac1d01]

***3.5.3 航空機 [#qcb4b20d]
:--aircraft='''航空機の定義ファイル名'''|例: ''--aircraft=c310''。
選択可能なファイルを見つけるには、''$FG_ROOT/Aircraft'' ディレクトリをチェックして " -set.xml" で終わるファイルを探してください。
航空機を指定するときは、ファイル名から " -set.xml" を除外してください。
別の方法として、下記の ''--show-aircraft'' オプションを使うこともできます。
追加の航空機をダウンロードするには、[[2.2節>../第2章#r3dcb09c]] をご覧ください。
:--show-aircraft|現在存在する航空機の種類をソートしてリスト表示。
'''飛行開始''' ボタンをクリックするともうひとつのウィンドウが開きます。
これが FlightGear メインウィンドウです。
FlightGear は直ちにシミュレーションに必要な大量のデータをロードし始めます。
遅いマシンでは全てをロードし終わるまでにしばらく時間がかかるかもしれません。

***3.5.4 飛行モデル [#dc387186]
:--fdm='''abcd'''|核となる飛行モデルを選択。
オプションは''jsb, larcsim, yasim, magic, balloon, external, pipe, ada,  null''で、デフォルト値は''jsb'' ('''JSBSim''')です。
larcsimは、LaRCSimシミュレータからFlightGearが受け継いだ飛行モデルです。
yasimは、Andy Ross氏のもうひとつの飛行力学シミュレータ(Yet Another Flight Dynamics Simulator)です。
magicは旋回モードでUFOの機体を動かします。
balloonは熱気球です。
externalは、TCPソケット経由でシミュレータのリモートコントロールを参照します。
pipeは、その名もpipeを経由してローカルからコントロールするためのものです。
nullは、飛行力学モデルを一切選択しません。
UIUC飛行モデルは、ここでは選択せずに次のオプションを使ってください!
飛行モデルに関するより多くの情報は[[1.4節>FlightGearマニュアル/第I部/第1章#g1eebf31]]及びこれ以降をご参照ください。
:--aero='''abcd'''|ロードする空気力学モデルを指定。
デフォルトはc172です。
利用できる空気力学モデルは選択した飛行モデルに依存します。
:--model-hz='''n'''|飛行力学モデルをこの速さ(1秒あたりの繰り返し回数)で実行します。
:--speed='''n'''|飛行力学モデルを現実世界よりn倍速く実行。
:--notorim|JSBSimの初期化時にモデルをトリムしない。
:--on-ground|地上で起動(デフォルト)。
:--in-air|空中で起動。
当然ながら、意味のある操作をするには下記の初期高度を指定する必要があります。
X15では必須のオプションです。
:--wind='''DIR@SPEED'''|方位DIR(度)から風速SPEED(ノット)の風が吹くように指定。
コロン区切りで範囲を指定することもできます。
例: 180:220@10:15。
*** 4.4.5 拡張機能 [#z402791d]

***3.5.5 初期位置と方向 [#bbd09ec9]
:--airport-id='''ABCD'''|直接起動したい空港の国際コードを入力。
例えばニューヨークのJFK空港ならKJFKです。
取り込まれている空港のIDの長いリストと短いリストは''$FG_ROOT/Airports''で見つけることができます。
けれども、該当する地域の地形データが必要であることをお忘れなく!
:--offset-distance='''nm'''|基準点に対する距離を海里(nm)で指定。
:--offset-azimuth='''deg'''|基準点に対する機首方位を度(degree)で指定。
:--lon='''degrees'''|起動時の経度を度で指定(西経はマイナス)。
:--lat='''degrees'''|起動時の緯度を度で指定(南緯はマイナス)。
:--altitude='''feet'''|起動時の高度を指定。
''--in-air''オプションとともに自由飛行を開始するときに有用です。
''--units-meters''を使っていなければフィート単位です。
:--heading='''degrees'''|機首方位(ヨー角)の初期状態を度で設定。
:--roll='''degrees'''|機体の左右の傾き(ロール角、バンク角)の初期状態を度で設定。
:--pitch='''degrees'''|機首の上下の傾き(ピッチ角)の初期状態を度で設定。
:--uBody='''feet per second'''|機体のX軸方向の速度。
''--units-meters''を指定していなければフィート毎秒です。
:--vBody='''feet per second'''|機体のY軸方向の速度。
''--units-meters''を指定していなければフィート毎秒です。
:--wBody='''feet per second'''|機体のZ軸方向の速度。
''--units-meters''を指定していなければフィート毎秒です。
:--vc='''knots'''|対気速度の初期値をノットで指定(''--fdm=jsb''の場合のみ)。
:--mach='''num'''|対気速度の初期値をマッハで指定(''--fdm=jsb''の場合のみ)。
:--glideslope='''degrees'''|飛行経路角(滑空角)を指定(正の値も可)。
:--roc='''fpm'''|上昇速度の初期値を指定(負の値も可)。
FlightGear は起動時に、たくさんの機能やオプションを指定することができます。
このうちのいくつかは、FlightGear メインウィンドウにあるメニューからは変更することができません。
これらの機能を有効/無効にするには、ランチャーウィンドウの左下にある三角形のボタンをクリックしてください。
すると、拡張機能の各タブが表示されます。
全ての設定は保存されるため、再設定する必要はありません。

***3.5.6 レンダリング(描画)オプション [#mc092a03]
:--bpp='''depth'''|色深度をピクセルあたりのビット数で指定。
:--fog-disable|霧を無効化。
レンダリングの負担を軽くするために、デフォルトでは遠方の景色を霧で隠しています。
このオプションを使うと、遠くまで見える代わりにフレームレートが低下します。
:--fog-fastest|このオプションを使うと、風景が良く見えなくなる代わりにフレームレートが向上します。
:--fog-nicest|このオプションを使うと、もやのかかった日に飛行するような、かなりリアルな視界になります。
:--enable-clouds|雲層を有効化(デフォルト)。
:--disable-clouds|雲層を無効化。
:--fov='''degrees'''|視野を度で設定。デフォルトは55.0です。
:--disable-fullscreen|フルスクリーンモードを無効化(デフォルト)。
:--enable-fullscreen|フルスクリーンモードを有効化。
:--shading-flat|最も速いモードですが、地形が見苦しくなります!
このオプションは、画像プロセッサが本当に遅い場合に役立つかもしれません。
:--shading-smooth|推奨設定(デフォルト)。実に素晴らしい見え方になります。
:--disable-skyblend|霧やかすみの無い空を単色で表示。速いけど見苦しい!
:--enable-skyblend|霧やかすみを有効にし、空や地形が本物っぽく見えます。
これがデフォルトであり推奨する設定です。
:--disable-textures|地形の細部を無効化。
見苦しいけれども画像ボードが遅い場合に役立つかもしれません。
:--enable-textures|デフォルトの推奨設定。
:--enable-wireframe|FlightGearの世界が内部ではどのように見えるか知りたければ試してみましょう!
:--disable-wireframe|ワイヤーフレーム無し。デフォルト。
:--geometry='''WWWxHHH|ウィンドウサイズを定義。
''WWWxHHH''は例えば''640x480''や''800x600''、''1024x768''になります。
:--view-offset='''xxx'''|デフォルトの前方視界の向きを真正面に対するずれとして設定。
設定可能な値は、''LEFT''、 ''RIGHT''、 ''CENTER''、または度単位の特定の数値です。
マルチウィンドウディプレイで有用です。
:--visibility='''meters'''|視程の初期値をメートルで設定。
:--visibility-miles='''miles'''|視程の初期値をマイルで設定。
◎ &aname(advance1){''一般、機能、描画 タブ''};

***3.5.7 ヘッドアップディスプレイ(HUD)オプション [#sfad0608]
:--hud-tris|レンダリングされた三角形の数をHUDに表示。
:--hud-culled|間引かれた三角形の割合をパーセントでHUDに表示。
これらのタブはいくつかの FlightGear オプションを指定します。

***3.5.8 時刻オプション [#u81d276b]
:--time-match-real|現実世界の時刻に同期。
:--time-match-local|現実世界の現地時間に同期。
:--start-date-sys='''yyyy:mm:dd:hh:mm:ss'''|システム時間に対する開始日時を指定。
:--start-date-gmt='''yyyy:mm:dd:hh:mm:ss'''|グリニッジ標準時に対する開始日時を指定。
:--start-date-lat='''yyyy:mm:dd:hh:mm:ss'''|機内時間に対する開始日時を指定。
- ''終了時に設定を保存:''
FlightGear (fgfs) メインウィンドウの中のメニューで変更した設定を
> ''$HOME/.fgfs/autosave.xml''
< に保存します。
- ''コントロール:''
FlightGear で使用する制御デバイスを指定します。
'''自動、ジョイスティック、マウス、キーボード''' があります。
特に手動で変更する理由が無ければ '''自動''' にしておいてください。
- ''単位:''
FlightGear で使用する単位を指定します。
'''フィート''' と '''メートル''' があります。
- ''時刻:''
時刻を設定します。
'''実時刻、夜明け、午前、正午、午後、夕暮れ、夜、真夜中''' がオプションとして存在します。
- ''季節:''
FlightGear の世界における季節を指定します。
夏か冬のどちらかを選択できます。
- ''サウンド:''
これを無効にすると、FlightGear の全てのサウンドが消えます。
- ''計器パネル:''
2Dパネルを最初から描画するかどうかを指定します。
FlightGear メニューからも2Dパネルを有効/無効にすることができます。
- ''ランダムオブジェクト:''
ランダムオブジェクトの描画の有無を指定します。
- ''AI モデル:''
AI 機と AI 船の扱いの有無を指定します。
- ''時計を止める:''
FlightGear の中で時計を止めるかどうかを指定します。
- ''燃料を消費しない:''
航空機が飛行中に燃料を消費しないようにします。
- ''停止状態で開始する:''
エンジン停止状態で FlightGear を起動します。
現時点では正常に動作しません。
- ''HUD を表示する:''
HUD を最初から表示する、ということだと思います。
飛行中に "h" キーを押すと HUD のオン/オフを切り替えられます。
- ''3D HUD:''
航空機がサポートしている場合に 3D HUD を有効にします。
- ''実際の天気を取得:''
METAR を使用して実際の気象状況を取得する機能を有効にします。
- ''地平線効果:''
地平線の効果を有効にします。
- ''雲:''
雲の描画を有効にします。
- ''3D 雲:''
3D 雲の描画を有効にします。
FlightGear シミュレータウィンドウの '''View >> Rendering option''' から 3D cloud にチェックをして 3D 雲を有効にする必要があります。
- ''乱気流:''
乱気流の強さを指定します。
0.0 は無風で 1.0 で激しくなります。
指定できる値は 0.0〜1.0 です。
- ''視界:''
視界をメートルで指定します。
マシン上での FlightGear の実行が遅い場合は、5000以下の値を指定してみてください。
- ''フルスクリーンモード:''
これを有効にすると FlightGear がフルスクリーンモードで起動します。
- ''ウインドウサイズ:''
FlightGear ウィンドウのサイズを指定します。
フルスクリーンモードを有効にした場合には無視されます。
- ''スカイブレンディング:''
時刻や周囲の環境に応じて空の色をブレンドする効果を有効または無効にします。
FlightGear のクラッシュを防ぐため、このオプションは無効に *しないで* ください。
- ''テキスチャ:''
滑走路や建物、シーナリーオブジェクトのテクスチャを有効または無効にします。
これを無効にすることで数 fps 向上し、とりわけ G4 Mac では効果的です。
- ''ワイヤーフレーム:''
ワイヤーフレームを描画しますので、FlightGear の世界がどのように描画されるのかを見ることができます。
これはデバッグ/開発目的でのみ有効にするべきものです。
- ''霧:''
どのように霧を描画するかを指定します。
'''無効、速度優先、品質優先''' があります。

~基本的には、--time-match-realが最初に使われるオプションです。
シミュレータ内の時刻はシステムクロックから読み込まれて、そのまま使われます。
シミュレータの時計はクロックと同期しているので、コンピュータのある場所と同じタイムゾーンの地域を仮想的に飛行する場合にはこのオプションが望ましいです。
けれども、世界の異なる箇所を飛行するときはそうではないかもしれません。
なぜならば、あなたのコンピュータと仮想的に飛行している場所との間には多くの時差があるからです。
◎ &aname(advance2){''お気に入りタブ''};

~--time-match-localオプションは、これを考慮して、あなたのいる現実世界と仮想的に飛行している場所とのタイムゾーンの差を計算します。
そして現地時間に同期します。
お気に入りリストはウェブブラウザのブックマークのようなもので、現在のオプション設定に名前をつけて保存する手段を提供します。
現在のオプション設定を保存するには、ウィンドウ上部、あるいは お気に入りタブの下部にある "+" ボタンを押してください。
お気に入りに追加した後は、お気に入りタブの表にある行をダブルクリックすることで他の設定に切り替えることができます。
表形式の "-" ボタン (あるいは delete キー) を押すと、選択したお気に入りを削除します。

その後の3つのオプションは、起動日時を正確に特定するために使われます。
3つのオプションの違いは、コンピュータのシステム現地時間、グリニッジ標準時、仮想フライト内の現地時間のどれを基準点にとるかです。
◎ &aname(advance3){''位置タブ''};

以上5つのオプションは排他的に使われるように設計されています。
しかし、これらの機能によって設定された値は--time-offset機能を使って修正できます。
この機能は、他の機能によってすでに設定されている値に、指定した時間を加えます。
空港や航空母艦を見つけるには、フィルターテキスト領域にキーワードを入れて検索します。
入力可能なキーワードは以下の通りです。
- 空港
-- 空港名の一部 (例: international, ranch, civil)
-- 国名 (Japan や USA、France など)、存在する場合のみ
-- 地名 (都市や国、存在する場合は合衆国の州の略称)
-- IATA コード (SFO、LAX、HND など)、存在する場合のみ
-- ICAO コード (KSFO、KLAX、RJTT など) - 全ての空港が可能
- 航空母艦
-- 空母名 (Nimitz か Eisenhower)
-- "carrier"

***3.5.9 ネットワークオプション [#dfba1a41]
:--httpd='''port'''|指定ポートでhttpサーバを有効化。
:--telnet='''port'''|指定ポートでtelnetサーバを有効化。
:--jpg-httpd='''port'''|指定ポートでスクリーンショット用httpサーバを有効化。
:--enable-network-olk|Oliver Delises氏のマルチパイロットモードを有効化。
:--disable-network-olk|Oliver Delises氏のマルチパイロットモードを無効化(デフォルト)。
:--net-hud|ネットワーク情報をHUDに表示。
:--net-id='''name'''|自分のコールサインを指定。
キーワードに一致した空港と空母はフィルタのテキスト領域の下に表形式で表示されます。
上部の枠の空港名は、現在選択されている空港または空母と同期しています。
上部の枠の空港名の右端にあるギアボタンをクリックしてこのタブを開くこともできます。

***3.5.10 ルート・ウェイポイントオプション [#n37e535d]
:--wp='''ID[@alt]'''|GCオートパイロットにウェイポイントを指定。
このコマンドを多数列挙することにより、複数のウェイポイント(すなわちルート)を指定できます。
空港を選択すると、"滑走路" ポップアップボタンに選択可能な滑走路が表示されます。
滑走路を選択するか、あるいは "デフォルト" のままにしておくことができます。

:--flight-plan='''[file]'''|ウェイポイントがいくつもあるときに便利。
読み込むファイルを指定できます。

> 注意: これらのオプションは、自分が何をしているか分かっている上級ユーザ向けです。
◎ &aname(advance4){''機体タブ''};

***3.5.11 入出力(I/O)オプション [#g230e655]
:--garmin='''params'''|Garmin GPSプロトコルを使ってコネクションを張る。
:--joyclient='''params'''|Agwagonジョイスティックにコネクションを張る。
:--native-ctrls='''params'''|FGネイティブコントロールプロトコルを使ってコネクションを張る。
:--native-fdm='''params'''|FGネイティブFDMプロトコルを使ってコネクションを張る。
:--native='''params'''|FGネイティブプロトコルを使ってコネクションを張る。
:--nmea='''params'''|NMEAプロトコルを使ってコネクションを張る。
:--opengc='''params'''|OpenGCプロトコルを使ってコネクションを張る。
:--props='''params'''|双方向的なプロパティマネージャを使ってコネクションを張る。
:--pve='''params'''|PVEプロトコルを使ってコネクションを張る。
:--ray='''params'''|Ray Woodworthモーションチェアプロトコルを使ってコネクションを張る。
:--rul='''params'''|RULプロトコルを使ってコネクションを張る。
:--atc610x|atc610xインターフェースを有効化。
航空機を見つけるには、フィルタのテキスト領域にキーワードを入れて検索します。
- 航空機名の一部 (例: c172、zero、shinden)
- 設定ファイル名から -set.xml を除いたもの (例: a6m2、p51d)
- fdm (飛行力学モデル) の名前 (例: yasim、jsb)
- ステータス (例: alpha、beta、production、development)

***3.5.12 デバッグ用オプション [#wca0e87e]
:--trace-read='''params'''|あるプロパティに対する読み込みをトレース。
複数列挙できます。
:--trace-write='''params'''|あるプロパティに対する書き込みをトレース。
複数列挙できます。
キーワードに一致した航空機のリストはフィルタのテキスト領域の下に表形式で表示されます。
上部の枠の機体名は、現在選択されている航空機と同期しています。
上部の枠の機体名の右端にあるギアボタンをクリックしてこのタブを開くこともできます。

**3.6 ジョイスティック・サポート [#j810bd8a]
キーボード一つで機械を制御するセスナのパイロットを想像できますか?
飛行感覚を正しく得るためには、ジョイスティックまたはヨーク(操縦桿)に加えてラダー(方向舵)ペダルが必要ですよね?
ですが、いくつかのオペレーティングシステム用に市販されているジョイスティックやフライトスティック、ヨーク、ペダルなどには種々様々な組み合わせがあるので、FlightGearにおけるジョイスティック・サポートは重要です。
もっとたくさんの航空機データをインターネットから探したければ、機体タブの下にある "機体を取得" ボタンをクリックします。
するとウェブブラウザが開いて、'''FlightGear Mac OS X''' ウェブサイトにある Aircraft Links ページに飛びます。
そこからいくつかのリンクをたどってお好みの航空機をダウンロードしてください。
航空機をダウンロードしたら、"その他" タブを開いてインストールしてください。

FlightGearには、どんなジョイスティックやヨーク、ペダルが取り付けられても自動的に検出するジョイスティック・サポートが統合されています。
とにかくお試しください!
もしうまく動作しなくても、がっかりせずに落ち着いて!
FlightGearのメニューから Help -> Joystick Information を選ぶと、あなたのどのジョイスティックが検出されているのかを見ることができます。
航空機を検索するときに変な挙動が起きた場合は、航空機データベースのキャッシュファイルを削除すると問題が解決するかもしれません。
''/Applications/Utilities/Terminal.app'' を開き、以下のコマンドを打ってキャッシュファイルを削除してください。
> cd /Applications/FlightGear.app/Contents/Resources  
> rm AircraftCache.rb 
<

残念なことに、FlightGearでサポートされた(恐らく英語以外の)オペレーティングシステムと、市販のジョイスティックの組み合わせによっては、うまく動作しないことがあります。
基本的には、うまく動かすためには2通りのアプローチ方法があり、前者をお勧めします。
ビルド済みバイナリパッケージのディスクイメージをマウントしたときに、そこからは FlightGear を起動しないように注意してください。
マウント状態のディスクイメージ内のフォルダは読み取り専用なので、アドオンデータをインストールすることはできません。
FlightGear をインストールするには、マウントしたディスクイメージから FlightGear アイコンを ''/Applications'' フォルダにコピーする必要があります。

> ''訳注:'' 下記の「[[Windowsユーザ向けのいくつかのヒント>#joy7]]」には、日本のWindowsユーザにとって重要な情報が記載されています。
また現状にそぐわないファイルのパスは原文から変更し、特に断り無く[[3.1.1の$FG_ROOT>#s8e8aaab]]を用いて書き直しました。-toshi
◎ &aname(advance5){''ネットワークタブ''};

***3.6.1 内蔵されているジョイスティック・サポート [#q49a27ca]
このタブには、2つのネットワーク機能が含まれています。
1つはマルチプレーヤモードで、もう1つは FGCOM (音声 ATC) です。
マルチプレーヤモードを有効にするには、以下を指定します。
- ''マルチプレーヤモードを有効にする:'' マルチプレーヤモードを有効または無効にします。
有効にすると新しいブラウザウィンドウが開き、マルチプレーヤサーバ上のマップを表示します。
- ''コールサイン:'' マップに表示される名前を指定します。
ユーザネームに含めることができる文字は、アルファベット、数字、アンダーバー、ピリオドのみです。FlightGearは、無効な文字を含むコールサインを指定すると終了します。
8文字以上のユーザ名を指定した場合、最初の7文字に切り詰められます。
- ''サーバ名/IP:'' 接続するサーバを指定します。
執筆時点では ''mpserver02.flightgear.org'' が挙げられます。
- ''ローカルホスト名/IP:'' お使いの Mac マシンの IP アドレスを指定します。
通常は、ランチャーがアドレスを自動的に検出します。
もしネットワーク接続がうまくいかない場合は、このテキスト領域を空にしてください。
- ''ポート:'' 5000 にしてください。

◎ &aname(joy1){''全般的な留意点''};
FGCOM を有効にすると、無線機の設定を使って実際の声で通話することができるようになります。
スペースバーを押している間、選択した無線周波数 (COM1) で話すことができます。
他のプレーヤが同一周波数かつ有効範囲内でしゃべっていれば、その声を聞くことができます。
以下のリストは、FGCOM に存在するオプションです。
- ''マルチプレーヤモード時に FGCOM を有効にする:'' マルチプレイを有効にしているときに FGCOM を使用するかどうかを指定します。
- ''FGCOM サーバ:'' VOIP サーバを指定します。

ジョイスティックの自動検出を有効にするためには、各ジョイスティックごとに、ジョイスティック・バインディング用のxmlファイルが存在する必要があります。
このファイルには、どの軸とボタンがFlightGearのどの機能を操作するのに使われるのかが記載されています。
軸またはボタンを機能に関連付けることを「バインディング」と呼びます。
全てのバインディング・ファイルを探す場所をFlightGearに伝える役目をするのは、ジョイスティック記述ファイル
> ''$FG_ROOT/joysticks.xml''
< です。このファイルの中に対応する項目があるならば、バインディング・ファイルはどんな名前でも許容されます。
後ほど、例を使って説明します。
FGCOM とマルチプレイについての詳しい説明は [[第6章>../第6章]] を参照してください。

いくつかのメーカのジョイスティックに対しては、数種類のバインディング・ファイルがメーカごとに名前の付いたフォルダの中に含まれています。
例えば、もしCH Productsのジョイスティックをお持ちなら、
> ''$FG_ROOT/Input/Joysticks/CH''
◎ &aname(advance6){''その他タブ''};

というフォルダを見て、ご自身のジョイスティックが動きそうなファイルを探してください。
そのようなファイルが存在し、ご自身のジョイスティックが他のアプリケーションで動作しているならば、FlightGearの初回起動時にそのジョイスティックは動作するはずです。
そのようなファイルが存在しない場合は、後節で、FlightGearに含まれるサンプルからカット&ペーストしてファイルを作成する方法について説明します。
航空機や空港、ランチャーに表示されるオプションを除くあらゆるオプションはここで指定できます。
スペース区切りのオプションを入力すると、FlightGear に追加オプションを引き渡すことができます。
"オプションを表示" を押すと、存在する全てのオプションを見ることができます。
いくつかのオプションは FlightGear をクラッシュさせてしまうかもしれません。
特定のオプションでそのようなクラッシュに遭遇したら、私たちにお知らせください。

#br
航空機やシーナリーの追加データをインストールするには、"データをインストール" を押します。
複数のファイルやフォルダを指定して、FlightGear の data フォルダにインストールすることができます。
対応しているファイルの種類は以下の通りです。
- zip
- tar
- tar.gz
- tar.bz2
- フォルダ
- 7zip (7zpip をインストールしている場合のみ)

◎ &aname(joy2){''ジョイスティックが有効であることの確認''};
全データのインストールが成功するとメッセージウィンドウが、それ以外の場合はエラーメッセージが表示されます。
航空機データとシーナリーデータは同時に選択できます。
航空機ファイルが含まれていないアーカイブファイルを選択した場合、data フォルダに展開はされますが無視します。
新しい航空機のインストールが完了すると、"機体" タブでその航空機を選択できるようになります。

あなたのコンピュータはジョイスティックを認識していますか?
Linux環境下でこの質問に答える一つの方法として、システムを再起動してすぐにコマンドラインで
 dmesg | grep Joystick
と入力する方法があります。
これは、ブート・メッセージをgrepにパイプして、ブート・メッセージ内で"Joystick"という文字列を含む全ての行を表示します。
もしSaitekのジョイスティックが接続されているならば、以下と似たような行を見ることができるでしょう。
> ''input0: USB HID v1.00 Joystick [SAITEK CYBORG 3D USB] on usb2:3.0''

この行から、ジョイスティックがオペレーティングシステムに対してSAITEK CYBORG 3D USBと名乗っていることが分かります。
このことから、ジョイスティックのドライバからあなたのジョイスティックが見えている、と言うことはできません。
Windows環境下で動作している場合には上記の方法は使えませんが、次の項に進んでください。
*** 4.4.6 コマンドラインからの起動 [#qf766c72]

#br
Mac OS X のコマンドラインからシミュレータを起動することもできます。
そうする場合は、Terminal.app (''/Applications/Utilities'' にあります) を開いて、以下のコマンドを打ちます。

◎ &aname(joy3){''ドライバがジョイスティックを認識していることの確認''};
> cd /Applications/FlightGear.app/Contents/Resources
> ./fgfs --option1 --option2 ....

FlightGearには、js_demoと呼ばれるユーティリティが同梱されています。
これは、システムに接続されているジョイスティックの番号、それぞれの名称、能力を報告します。
Linux環境下では、 ''FlightGear/bin'' フォルダから次のようにしてjs_demoを実行できます。
 $ cd /usr/local/FlightGear/bin
 $ ./js_demo
コマンドラインオプションに関する詳細は [[4.5節>#kda0484a]] をご覧ください。
他のプラットフォームとは異なり、ビルド済みバイナリパッケージを使用している限りは、FG_ROOT や FG_SCENERY といった環境変数を手動で指定する必要はありません。

Windows環境下では、コマンドプロンプト(スタート/すべてのプログラム/アクセサリ)を開き、FlightGearのバイナリ・フォルダに行って以下のようにプログラムを起動します(FlightGearは ''c:\Program Files\FlightGear'' にインストールされていると仮定)。
 c:
 cd "\Program Files\FlightGear\bin"
 js_demo.exe
** 4.5 コマンドライン パラメータ [#kda0484a]

私たちの環境では、最初の何行かの出力はこのようになります(スクロールが早くて画面を通り過ぎてしまう場合はCtrl-Cでプログラムを止めてください!)。
>''訳注:'' 米国 Wiki サイト内の「Command Line Options:http://wiki.flightgear.org/index.php/Command_Line_Options]]」には、本節には記載されていないオプションが掲載されていますので、あわせてご覧ください。-toshi

 Joystick test program.
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 Joystick 0: ``CH PRODUCTS CH FLIGHT SIM YOKE USB''
 Joystick 1: ``CH PRODUCTS CH PRO PEDALS USB''
 Joystick 2 not detected
 Joystick 3 not detected
 Joystick 4 not detected
 Joystick 5 not detected
 Joystick 6 not detected
 Joystick 7 not detected
 +--------------------JS.0----------------------+--------------------JS.1----------------------+
 | Btns Ax:0 Ax:1 Ax:2 Ax:3 Ax:4 Ax:5 Ax:6      | Btns Ax:0 Ax:1 Ax:2                          |
 +----------------------------------------------+----------------------------------------------+
 | 0000 +0.0 +0.0 +1.0 -1.0 -1.0 +0.0 +0.0   .  | 0000 -1.0 -1.0 -1.0   .    .    .    .    .  |
以下に、FlightGear に存在する数多くのコマンドラインオプションの全リストと短い説明を記します。
これらのオプションの大半は、Windows バイナリで配布される FlightGear ランチャーでも適用できます。

まず注目していただきたいのは、ドライバによって認識されたジョイスティックがそれぞれ何番に割り当てられたのかをjs_demoが報告することです。
また、各ジョイスティックが報告する"名称"が引用符の間に含まれることにも注目してください。
この名称は、各ジョイスティックに対するバインディングxmlファイルを記述しようとする際に必要になります。
もし継続的に再利用するオプションがある場合は、自動的に設定したいコマンドラインオプション一式を書き込んだ設定ファイルを作成することもできます。
どんなテキストエディタ (メモ帳、emacs、お好みならvi) で作っても構いません。
- Unixシステム (Mac OS X を含む) では、 ''.fgfsrc'' ファイルをホームディレクトリ内に作成し、その中にコマンドラインオプションを記入します。
- Windows では、 ''system.fgfsrc'' ファイルを''FG_ROOT''ディレクトリ (例えば ''c:\Program Files\FlightGear\data'') に作成し、その中にコマンドラインオプションを記入します。
>''訳注:'' 1行に1オプションを記述してください。

#br
***4.5.1 一般的なオプション [#gf20b975]

◎ &aname(joy4){''軸とボタンの番号付けの特定''};
:--help|主要なコマンドラインオプションを表示。
:--help-verbose|全てのコマンドラインオプションを表示。
:--version|現在の FlightGear のバージョンを表示。
:--fg-root='''path'''|デフォルト設定でコンパイルしなかった場合に、ルートdataファイルを探す場所をFlightGearに指示。
:--fg-scenery='''path'''|デフォルト位置の ''$FG_ROOT/Scenery'' にシーナリーがない場合などに基本シーナリーのパスを指定。
これは、CD-ROMにシーナリーがある場合に特に有用です。
:--fg-aircraft='''path'''|航空機のあるパスを指定します。デフォルトでは $FG ROOT/Aircraft です。
:--language='''code'''|このセッションの言語を選択。
pl、nl、it、fr、en、de など。
:--restore-defaults|全てのユーザー設定をデフォルトにリセットします 
:--enable-save-on-exit, --disable-save-on-exit|シミュレータ終了時にユーザ設定を保存する機能の有効/無効。
:--enable-freeze, --disable-freeze|FlightGear 起動時に一時停止状態にするかしないかを指定。
デフォルトでは一時停止しません。
:--control-mode| 一次操作デバイス (''joystick, keyboard, mouse'') の指定。
デフォルトはjoystick。
:--enable-auto-coordination, --disable-auto-coordination|エルロンとラダー間の自動連携オン/オフ切り替え。
ラダーペダルや"ツイスト"対応ジョイスティックを持っていないユーザには自動連携をお勧めします。
:--browser-app='''path'''|Webブラウザの場所を指定。
例: ''--browser-app="C:\Program Files\Internet Explorer\iexplore.exe"''
(空白があるため" "に注意!)。
:--config='''path'''|追加プロパティを指定のパスからロード。
例: ''fgfs --config=./Aircraft/X15-set.xml''
:--units-feet|測定の単位にフィートを使用。
:--units-meters|測定の単位にメートルを使用。

js_demoを用いて、軸とボタンの番号を以下のようにして特定することができます。
ジョイスティックの軸とボタンを操作しながらjs_demoの出力を観測することにより、ジョイスティックのそれぞれの軸とボタンがどの軸番号とボタン番号に割り当てられているかを決定することができます。
一般的に、番号は0から始まることに注意してください。
***4.5.2 機能 [#a399b5b7]

ボタンは2進数として内部で処理されており、0ビット目(最下位ビット)はボタン0を、1ビット目はボタン1を表しています。
しかしながら、画面上の番号は16進法で表示されます。つまり、以下のようになります。
> 0001 → ボタン0が押されている~
0002 → ボタン1が押されている~
0004 → ボタン2が押されている~
0008 → ボタン3が押されている~
0010 → ボタン4が押されている~
0020 → ボタン5が押されている~
0040 → ボタン6が押されている~
... など。最大で ...~
8000 → ボタン15が押されている~
... そして ...~
0014 → ボタン2と4が同時に押されている~
... など。
:--enable-ai-models, --disable-ai-models|AI飛行機の有効/無効。
:--ai-scenario=name|特定のAIシナリオを有効にします。(例 --ai-scenario=vinson-demo). 複数回使用できるかもしれません。

Linuxユーザに対しては、ジョイスティックの"名称"や各軸とボタンに割り当てられた番号を特定するもう一つのオプションがあります。
たいていのLinuxのディストリビューションには"jstest"という非常に手軽なプログラムが含まれています。
CH Productのヨークがシステムに接続されている場合、jstestによって以下の出力行が表示されます。

 jstest /dev/js3
 Joystick (CH PRODUCTS CH FLIGHT SIM YOKE USB ) has 7 axes and 12 buttons. Driver version is 2.1.0
 Testing ... (interrupt to exit)
 Axes:  0:     0  1:     0  2:     0 3:     0 4:     0 5:     0 6:     0 Buttons:  0:off  1:off 
 2:off  3:on  4:off  5:off  6:off  7:off  8:off  9:off  10:off  11:off
***4.5.3 サウンド [#qcb4b20d]
:--enable-sound, --disable-sound|音を有効または無効にします。
:--show-sound-devices|利用可能なサウンドデバイスを表示します。
:--sound-device='''device'''|音を出すサウンドデバイスを指定します。
:--enable-intro-music, --disable-intro-music|FlightGearの起動時にサンプル音を再生するかどうかを指定します。 

括弧で挟まれた"名称"に注目してください。
これが、あなたのジョイスティックにシステムが関連付けている名称です。
***4.5.4 航空機 [#dc387186]

コントローラのどれかを動かすと、その動かしているコントローラに対応する軸番号の後の数字が変わります。
ボタンのどれかを押すと、押しているボタンに対応するボタン番号の後のoffがonに変わります。
このようにして、2進法に混乱させられることなく、それぞれの操作に対する軸番号とボタン番号を素早く書き出すことができます。
:--aircraft='''aircraft'''|指定した飛行機をロードします、例えば: --aircraft=c172p. 選択可能なファイルを見つけるには、$FG ROOT/Aircraftディレクトリをチェックして、"-set.xml" で終わるファイルを探してください。航空機を指定するときは、ファイル名から "-set.xml" を除外してください。別の方法として、下記の --show-aircraft オプションを使うこともできます。追加の航空機をダウンロードするには、3.2節 をご覧ください。
:--show-aircraft|現在存在する航空機の種類をソートしてリスト表示。
:--min-status='''status'''|機体の最低限の状態を指定しますalpha,beta,early-production,productionの一つを選択します。--show-aircraftと共に使用してください。
:--aircraft-dir='''PATH'''|実行ファイルの場所を基準に、航空機のディレクトリを指定します。デフォルトでは $FG ROOT/Aircraft です。
:--vehicle='''name of aircraft definition file|'''--aircraft と同様です。
:--livery='''Name'''|航空機の塗装を指定します。

#br
***4.5.5 フライトモデル [#bbd09ec9]

◎ &aname(joy5){''ジョイスティック・バインディング用xmlファイルの記述と編集''};
:--fdm='''abcd'''|フライトモデルを選択します。オプションは jsb, larcsim, yasim, magic, balloon, external, pipe, ada, null です。航空機のFDMを正しく設定するオプションです - このオプションは通常は無視することができます。
:--aero='''aircraft'''|ロードするために航空機の飛行モデルを指定します。航空機モデルを正しく設定するオプションです- このオプションは通常は無視することができます。
:--model-hz='n'|このレート(毎秒の繰り返し)でFDMを実行します。
:--speed='n'|現実より速くFDMを実行します。(訳注:n倍速、と言う方が正しいでしょう。)
:--trim, --notrim|JSBSimを初期化するとき、トリムを取るか、取らないかを指定します。デフォルトはトリムを取ります。
:--on-ground, --in-air|デフォルトでは地上で、もしくは空中で起動します。もし --in-air を指定した場合、初期高度も --altutude で設定する必要があり、また、初期速度もセットしたい場合は --vc で設定してください。一部の航空機は、(特にX15)空中で開始する必要があることに注意してください。
:--enable-fuel-freeze, --disable-fuel-freeze|燃料の状態が一定(例:frozen)か、通常どおり消費されている(デフォルト)かを指定してください。 

現時点で、オペレーティングシステムとジョイスティック・ドライバの両方があなたのジョイスティックを認識していることを確認してあります。
また、オペレーティングシステムとドライバに対してあなたのジョイスティックが報告するジョイスティックの"名称"を特定するためのいくつかの方法も分かりました。
すると、どの軸やボタン、対応する番号に対して何の制御機能を割り当てたのかを記述したリストが必要になることでしょう。
***4.5.6 初期位置と方向 [#mc092a03]

前述のjs_demoやjstestを使って(紙と鉛筆で)以下の表を作成してください。
ここでは、ハットスイッチに連動する2軸を含む5つの軸があると仮定しています。
:--airport='''ABCD'''|開始する空港を指定します。空港はICAOコードで指定します。例えばニューヨークのJFK空港ならKJFKです。ICAOコードの無い米国の空港には、3文字コードの前に'K'をつけてみてください。
:--parking-id='''ABCD'''|空港内の指定した駐機場で開始します。
:--runway='''NNN'''|開始する滑走路を指定します。(例: 28L). 駐機場や滑走路が指定されない場合、離陸のために風に正体する滑走路を選択します。
:--vor='''ABCD''', --ndb='''ABCD''', --fix='''ABCD'''|VOR, NDB 、もしくは FIXを基準にした位置で開始します。アプローチの練習に有用です。
:--carrier='''NAME'''|空母上でスタートします。空母の運用については6.2節を参照してください。
:--parkpos='''NAME'''|空母上の指定した駐機場で開始します。--carrier オプションと共に使う必要があります。デフォルトではカタパルトの射出場所です。
:--offset-distance='''nm''', --offset-azimuth='''deg'''|--airport, --vor, --ndb, --fix, --carrierでセットした場所を基準に、距離と方位を指定した場所から開始します。
:--lon='''degrees''', --lat='''degrees'''|起動時の緯度と経度を度で指定します。(南緯と西経はマイナス)。
:--altitude='''feet'''|起動時の高度を指定。--in-air オプションと共に使用します。高度の単位は、指定が無い場合はフィートで、 --units-metersを指定している場合はメートルです。直ちに失速するのを避けるため--vc で初期速度を指定することもできます。
:--heading='''degrees''', --roll='''degrees''', --pitch='''degrees'''|航空機の初期の向きを指定します。すべての値はデフォルトではゼロです - 北で、前後左右に水平です。
:--uBody='''X''', --vBody='''Y''', --wBody='''Z'''|X, Y, Z 軸に沿った速度を指定します。速度は、指定が無い場合はフィート毎秒で、 --units-metersを指定している場合はメートル毎秒です。
:--vNorth='''N''', --vEast='''E''', --vDown='''D'''|南北、東西、そして垂直軸に沿った初期速度を設定します。速度は、指定が無い場合はフィート毎秒で、 --units-metersを指定している場合はメートル毎秒です。
:--vc='''knots''', --mach='''num'''|初期速度をノットかマッハ数で指定します。--altitudeを設定する場合に便利で、使用しない場合、すぐに失速します!
:--glideslope='''degrees''', --roc='''fpm'''|開始時のグライドスロープの角度を度で、昇降率をフィート毎分で指定します。正か負の値を指定できます。 

|軸 (Axis)|ボタン (Button)|h
|エレベータ (elevator) = 0|視界切替 (view cycle) = 0|
|ラダー (rudder) = 1|全ブレーキ (all brakes) = 1|
|エルロン (aileron) = 2|トリムアップ (up trim) = 2|
|スロットル (throttle) = 3|トリムダウン (down trim) = 3|
|左右ハット (leftright hat) = 4|フラップ下降 (extend flaps) = 4|
|前後ハット (foreaft hat) = 5|フラップ上昇 (retract flaps) = 5|
| |回転数減少 (decrease RPM) = 6|
| |回転数増加 (increase RPM) = 7|
***4.5.7 環境オプション [#sfad0608]
:--ceiling='''FT ASL[:THICKNESS FT]'''|雲底高度を設定します、また雲の厚さも指定できます。(デフォルトは2000ft).

仮に、ジョイスティックがシステムとドライバに提供する"名称"が「QUICK STICK 3D USB」であるとしましょう。
FlightGearに含まれる例を用いて、今のところサポートされていないジョイスティックを自動認識させる一番簡単な方法は、既存のバインディング用xmlファイルを編集することです。
''$FG_ROOT/Input/Joysticks/'' サブフォルダ内のxmlファイルをご覧ください。
FlightGearで提供されているいくつかのxmlバインディング・ファイルを評価した後に、私たちは次のファイルを編集することに決めます。
> ''$FG_ROOT/Input/Joysticks/Saitek/Cyborg-Gold-3d-USB.xml''
< このファイルには、軸に割り当てられた上記の全ての軸機能と、ボタンに割り当てられた上記の全てのボタン機能が含まれています。
このため、些細な編集で済みます。
:--enable-real-weather-fetch, --disable-real-weather-fetch|天候の制御にリアルタイムの気象情報をダウンロードして使用します。
:--metar='''METAR STRING'''|特定の METAR 文字列を使用します。 例: --metar=~XXXX 012345Z 00000KT 99SM CLR 19/M01 A2992~. METAR は米国、欧州で最も一般的な書式で指定することが出来ます。--enable-real-weather-fetchとは同時に使用できません。
:--random-wind|風の強さと方向をランダムにします。
:--turbulence='''n'''|乱気流を 無風 (0.0) から 強い (1.0)で設定します。
:--wind='''DIR@SPEED'''|地上付近の風を指定します。方向は度で、速度はノットで指定します。値は、コロンで区切って範囲で指定することが出来ます。 例: --wind=180:220@10:15 。
:--season='''param'''|シミュレーションする季節を指定します。有効なパラメータはsummer(夏、デフォルト)とwinter(冬)です。
:--visibility='''meters''', --visibility-miles='''miles''' |視程の初期値をメートルまたはマイルで設定します。

編集を始める前に、バインディング用xmlファイルに対する名前を決め、QSジョイスティック用のフォルダを作成し、元となるxmlファイルをこのディレクトリにこの名前でコピーする必要があります。

 $ cd /usr/local/FlightGear/Input/Joysticks
 $ mkdir QS
 $ cd QS
 $ cp /usr/local/FlightGear/Input/Joysticks/Saitek/Cyborg-Gold-3d-USB.xml QuickStick.xml
ここでは、''/usr/local/FlightGear'' にFlightGearがインストールされたLinux/UNIXシステムを仮定しました。
''c:\Program Files\FlightGear\'' にFlightGearがインストールされたWindowsでの同様な手順としては、コマンドプロンプトを開いて以下を入力してください。
 c:
 cd "\Program Files\FlightGear\data\Input\Joysticks"
 mkdir QS
 cd QS
 copy "\Program Files\FlightGear\data\Input\Joysticks\Saitek\Cyborg-Gold-3d-USB.xml" QuickStick.xml
次に、''QuickStick.xml''をお好みのエディタで開いてください。
ジョイスティック名を変更することを忘れてしまう前に、<name>を含む行を検索してください。
> ''<name>SAITEK CYBORG 3D USB</name>''
< という行が見つかりますので、以下のように変更してください。
> ''<name>QUICK STICK 3D USB</name>''
< この行は、xml文書の重要な特色を明らかにしています。
それは、<タグ>で始まり、</タグ>で終わるということです。
***4.5.8 レンダリングオプション [#u81d276b]
:--aspect-ratio-multiplier='''N'''|ディスプレイのアスペクト比を倍数で指定します。
:--bpp='''depth'''|色深度をピクセルあたりのビット数で指定。
:--enable-clouds, --disable-clouds|雲層を有効化(デフォルト) or 雲層を無効化します。
:--enable-clouds3d, --disable-clouds3d|3D雲層を有効化(デフォルト) or 3D雲層を無効化します。非常にきれいですが、グラフィックカードがサポートするGLSLシェーダに依存していて、古いorパワーの無いグラフィックボードでは使えません。
:--enable-distance-attenuation, --disable-distance-attenuation|滑走路燈火とアプローチライトの減衰を有効または無効にします。
:--enable-enhanced-lighting, --disable-enhanced-lighting|より現実的な滑走路の燈火とアプローチを有効または無効にします。
:--enable-fullscreen, --disable-fullscreen|フルスクリーンモードを有効または無効(デフォルト)にします。
:--enable-game-mode, --disable-game-mode|3DFXグラフィックカードでのフルスクリーンモードを有効または無効にします。
:--enable-horizon-effect, --disable-horizon-effect|水平線近くの効果を有効化(デフォルト) or 3D雲層を無効化します。
:--enable-mouse-pointer, --disable-mouse-pointer|外部マウスポインタを有効または無効(デフォルト)にします。古いVoodooベースのカードのフルスクリーンモードで便利です。
:--enable-panel, --disable-panel|計器パネルをオン(デフォルト)または、計器パネルをオフにします。
:--enable-random-buildings, --disable-random-building|ランダムな建物を有効にor無効(デフォルト)に設定します。ランダムな建物はメモリを多く使用するので注意してください。
:--enable-random-objects, --disable-random-objects|地上物をランダムで表示(デフォルト)または無効にします。
:--enable-random-vegetation, --disable-random-vegetation|樹木をランダムで表示(デフォルト)または無効にします。グラフィックカードがサポートするGLSLシェーダが必要で、古いorパワーの無いグラフィックボードでは使えません。
:--enable-rembrandt, --disable-rembrandt|光源の拡張とリアルタイムの影を含めた実験的な機能を有効化、または無効化(デフォルト)します。 
:--enable-skyblend, --disable-skyblend|霧やかすみを有効に(デフォルト)または無効にします。
:--enable-specular-highlight, --disable-specular-highlight|光の反射を有効(デフォルト)または無効にします。
:--enable-splash-screen, --disable-splash-screen|アクセラレータボードの初期化時に3DFXのロゴが回転する機能を無効(デフォルト)または有効にします。(3DFXのみ)。
:--enable-textures, --disable-textures|地形の細部を有効化(デフォルト)または無効化。
:--enable-wireframe, --disable-wireframe|ワイヤーフレームを有効または無効(デフォルト)にします。FlightGearの世界が内部ではどのように見えるか知りたければ試してみましょう!
:--fog-disable, --fog-fastest, --fog-nicest|霧の濃さをセットします。レンダリングの負担を軽くするために、デフォルトでは遠方の景色を霧で隠しています。これを無効にした場合、遠くまで見える代わりにフレームレートが低下します。--fog-fastest を使用した場合、霧は現実的ではなくなりますが、フレームレートが増加します。デフォルトは --fog-nicest です。
:--fov='''degrees'''|視野を度で設定します。デフォルトは55.0です。
:--geometry='''WWWxHHH'''|ウィンドウ/画面の解像度を定義します。例: --geometry=1024x768..
:--shading-smooth, --shading-flat|スムースなシェーディング(デフォルト)を使用するか、見苦しい代わりに高速に描写できるフラットなシェーディングを選択します。
:--texture-filtering='''N'''|異方性テクスチャのフィルタリングを設定します。値は、1 (デフォルト), 2, 4, 8 , 16 です。
:--view-offset='''xxx'''|デフォルトの前方視界の向きを真正面に対するずれとして設定。設定可能な値は、LEFT、 RIGHT、 CENTER、または度単位の特定の数値です。 マルチウィンドウディプレイで有用です。

では、あなたの作った表と、コピーしたファイルの先頭にあるコメントの表を比較します。
コメントから、Saitekのエレベータは軸1に割り当てられていることが分かることに注意しましょう。
> ''<axis n="1">''
< という文字列を検索して、
> ''<axis n="0">''
< に変更してください。

次に、Saitekのラダーは軸2に割り当てられていることに注意してください。
> %%<axis n="2">%%
< %%という文字列を検索して、%%
> %%<axis n="1">%%
< %%に変更してください。%%

> ''訳注:'' 現在のFlightGearに同梱されているCyborg-Gold-3d-USB.xmlにおけるラダー軸は、UNIXとMacでは軸2、Windowsでは軸3に割り当てられています。
例えばUnix環境でラダーの割り当てを軸2から軸1に変更したい場合は、<desc>Rudder</desc>行の後の<number>の直後の
> ''<unix>2</unix>''
> と書かれた行を
> ''<unix>1</unix>''
> に変更すれば良いと考えられます。-toshi
***4.5.9 HUDのオプション [#dfba1a41]
:--enable-anti-alias-hud, --disable-anti-alias-hud|HUD (Head Up Display) をアンチエイリアスを使用して表示するかどうか設定します。
:--enable-hud, --disable-hud|HUD (Head Up Display) を表示するかどうか設定します。デフォルトでは表示しません。
:--enable-hud-3d, --disable-hud-3d|HUD (Head Up Display) を3D表示するかどうか設定します。
:--hud-culled, --hud-tris|レンダリングされた三角形の数をHUDに表示。主にグラフィック開発者が関心を持つでしょう。 

引き続き、あなたの作った表とSaitekのコメント表を比較して、軸番号とボタン番号を適宜変更してください。
QUICKSTICK USBとSaitekの軸の数は同じですが、ボタンの数は異なるので、余計なボタンの行は削除しなくてはなりません。
また、開始タグ1つ1つに対して終了タグが存在することを念入りにチェックすることをお忘れなく。
さもないと、そのxmlファイルを用いるとエラーが発生します。
***4.5.10 航空機のシステムのオプション[#n37e535d]
:--adf='''[radial:]frequency'''|ADF方位と周波数を指定します。
:--com1='''frequency''', --com2='''frequency'''|COM1/COM2 の無線機の周波数を設定します。
:--dme='''nav1&#x007c;nav2&#x007c;frequency'''|NAV1とNAV2にDMEの周波数を指定します。
:--failure='''system'''|航空機のシステムの故障を設定します。 pitot(ピトー管), static(静圧), vacuum(負圧), electrical(電装)が設定できます。複数のシステムを複数回故障させることができます。
:--nav1='''[radial:]frequency''', --nav2='''[radial:]frequency'''|NAV1/NAV2に方位と周波数を指定します。

何人かのユーザからの報告によると、ある機能に割り当てられる軸とボタンの番号は、同じジョイスティックでもWindowsとLinuxで異なることがあり得ます。
上述の手順を用いることで、異なるオペレーティングシステム用に作成されたバインディングxmlファイルをご自身のオペレーティングシステム用に容易に変更することが出来ます。
***4.5.11 時間オプション [#g230e655]
:--enable-clock-freeze, --disable-clock-freeze|時刻の進み方を標準にするか、停止させるかを選択します。
:--start-date-gmt='''yyyy:mm:dd:hh:mm:ss''', --start-date-lat='''yyyy:mm:dd:hh:mm:ss''', --start-date-sys='''yyyy:mm:dd:hh:mm:ss'''|起動時の正確な日付/時刻を指定します。3つの違いは、基準点にGMT、機上での現地時刻、コンピュータのシステムクロックを使うという点が異なります。
~--time-match-local, --time-match-real とは同時に使用できません。

#br
:--time-match-local, --time-match-real|--time-match-realがデフォルトで、シミュレータはシステムクロックを読み込み使用します。シミュレータの時計はクロックと同期しているので、コンピュータのある場所と同じタイムゾーンの地域を仮想的に飛行する場合にはこのオプションが望ましいです。
~けれども、世界の異なる箇所を飛行するときはそうではないかもしれません。なぜならば、あなたのコンピュータと仮想的に飛行している場所との間には多くの時差があるからです。--time-match-localオプションは、これを考慮して、あなたのいる現実世界とのタイムゾーンの差を計算します。そして現地時間に同期します
~--start-date-gmt, --start-date-lat, --start-date-sys とは同時に使用できません。

◎ &aname(joy6){''新しいバインディングxmlファイルのFlightGearへの読み込み''};
:--time-offset='''[+-]hh:mm:ss'''|この機能は、他の機能によってすでに設定されている値に、指定した時間を加えます。
:--timeofday='''param'''|時間帯を指定します。有効なパラメータは real(現実通り), dawn(夜明け), morning(朝), noon(昼), afternoon(午後), dusk(夕暮れ), evening(夜), midnight(深夜)です。

あなたの新しいxmlファイルをFlightGearが使用する前に、
> ''$FG_ROOT/joysticks.xml''
< を編集する必要があります。
nameタグの間に入力した"名称"が、ジョイスティックによってドライバに提供された名前と一致するのであれば、あなたの新しいファイルのパスを含んだ1行を追加します。
以下の行を''joysticks.xml''に追加してください。
> ''<js-named include="Input/Joysticks/QS/QuickStick.xml"/>''

メニューのHelp -> Joystick Information を選択すると、あなたのジョイスティック設定をFlightGearがどのように解釈しているかを知ることが出来ます。
***4.5.12 ネットワークオプション [#wca0e87e]
:--multiplay='''dir,Hz,host,port''', --callsign='''ABCD'''|マルチプレイでのオプションとコールサインをセットします。[[6.1節>../第6章#n605c932]]を参照してください。
:--httpd='''port''', --telnet='''port'''|指定したポートにhttpサーバ、またはtelnetサーバを有効にして、プロパティツリーへのアクセスを提供します。
:--jpg-httpd='''port'''|指定したポートにhttpサーバを有効にして、スクリーンショットを提供します。
:--proxy='''[user:password@]host:port'''|指定したプロキシサーバを使用します。

#br

◎&aname(joy7){''Windowsユーザ向けのいくつかのヒント''};
***4.5.13 ルート/ウェイポイント オプション [#v2552628]
:--wp='''ID[@alt]'''|GCオートパイロットにウェイポイントを指定;このコマンドを多数列挙することにより、複数のウェイポイント(すなわちルート)を指定できます。
:--flight-plan='''[file]'''|ウェイポイントがいくつもあるときに便利。読み込むファイルを指定できます。

基本的には、Windows上でも上記の手順が機能します。
ご自分のジョイスティック/ヨーク/ペダルがうまく動作している、または上記の方法でうまく行ったのでしたら、そのままで結構です。
しかし、残念ながらまだいくつか問題のある方がいるかもしれません。
>注意: これらのオプションは、自分が何をしているか分かっている上級ユーザ向けです。

1つ目の問題は、non-US版のWindowsを使っているユーザに関係があります。
上述のように、ジョイスティック名はjs_demoプログラムから得ることができます。
もしnon-US版のWindowsを使っていて、上記で名づけたジョイスティックの.xmlファイルがそのような特殊なジョイスティック名を含んでいなければ、その適合するファイルの最初にその特殊な名前を以下のような形式で追加してください。
> ''<name>Microsoft-PC-Joysticktreiber </name>''
< ''joysticks.xml''ベースファイルには新しい項目は要りません。
***4.5.14 入出力オプション [#s040415e]
入出力パラメータの詳細な説明は、FlightGearのインストールディレクトリ内のDocsディレクトリにあるREADME.IOで見つけることができます。
#br
:--atlas='''params'''|Atlasプロトコルを使って接続を張る。(AtlasとTerraSyncで使用されます)
:--atcsim='''params'''|ATC Sim(atc610x)プロトコルを使って接続を張る。
:--AV400='''params'''|Garmin196/296シリーズのGPSを駆動するために接続を張る。
:--AV400Sim='''params'''|Garmin 400シリーズのGPSを駆動するために接続を張る。
:--generic='''params'''|Generic(XMLベースの定義)プロトコルを使って接続を張る。
:--garmin='''params'''|Garmin GPSプロトコルを使って接続を張る。
:--joyclient='''params'''|Agwagonジョイスティックに接続を張る。
:--jsclient='''params'''|リモートジョイスティックへの接続を張る。
:--native-ctrls='''params'''|FGネイティブコントロールプロトコルを使って接続を張る。
:--native-fdm='''params'''|FGネイティブFDMプロトコルを使って接続を張る。
:--native-gui='''params'''|FGネイティブGUIプロトコルを使って接続を張る。
:--native='''params'''|FGネイティブプロトコルを使って接続を張る。
:--nmea='''params'''|NMEAプロトコルを使って接続を張る。
:--opengc='''params'''|OpenGCプロトコルを使って接続を張る。
:--props='''params'''|双方向的なプロパティマネージャを使って接続を張る。
:--pve='''params'''|PVEプロトコルを使って接続を張る。
:--ray='''params'''|Ray Woodworthモーションチェアプロトコルを使って接続を張る。
:--rul='''params'''|RULプロトコルを使ってコネクションを張る。 

> ''訳注:'' 日本語Windowsの環境では、
>> ''<name>Microsoft PC ジョイスティック ド</name>''
> のように設定することになるが、この設定で動作するかは現時点で不明である。-toshi
***4.5.15 デバッグ用オプション [#l3a57f7e]
:--enable-fpe|浮動小数点例外が発生すると中断を有効にする。
:--fgviewer|シミュレータ全体をロードする代わりに、軽量なOSGViewerをロードします。航空機モデルをチェックするのに便利です。
:--log-level=LEVEL|ログレベルを設定します。有効な値は、 bulk, debug, info, warn, alert です。
:--prop:[type:]name='''value'''|あるプロパティ値をvalueに設定。 任意で、プロパティ値の型をdouble, string, booleanに指定出来ます。
エンジン動作状態で起動させる例:
> ''--prop:/engines/engine0/running=true''
< もう1つの例:
> ''--aircraft=c172''~
''--prop:/consumables/fuels/tank[0]/level-gal=10''~
''--prop:/consumables/fuels/tank[1]/level-gal=10''
< これはセスナにショートフライト用の給油をします。
:--trace-read=params|あるプロパティに対する読み込みをトレース。複数列挙できます。
:--trace-write=params|あるプロパティに対する書き込みをトレース。複数列挙できます

不幸にして、Windows上のジョイスティックサポートにはもうひとつの抜け穴があります。
2つのUSBデバイスを取り付けている場合(例えばヨークとペダル)はこのケースに該当するかもしれません。
この場合、同じドライバ名が2重に報告されます。
このケースでは、(0と1の中から)0番にヨークを割り当てることにより、少なくともヨークを動作させることができるようになります。
このために、エルロンを制御するヨークを回してjs_demoの出力を見てください。
コロンの最初のグループ(device0用)の図形が変化すれば、正しく割り当てられています。
もしコロンの2番目のグループ(device1用)の図形が変化するならば、まずは優先デバイスがヨークになるようにしなくてはなりません。
そうするためには、Windowsの「コントロール パネル」に入り、(''訳注:'' クラシック表示で)「ゲーム コントローラ」を開き、「詳細設定」ボタンを選択してください。
ここで「優先」デバイスにヨークを選ぶことができます。
その後、もう一度js_demoを実行して割り当てを確認してください。
今度はヨークが図形の最初のグループをコントロールするはずです。

残念ながら、同じ方法を使ってペダルも操作できるようにする方法は分かっていません。
したがって、このようなケースなどにはジョイスティックコントロールを割り当てる別の方法を試してみることになるかもしれません。
**4.6 ジョイスティック・サポート [#j810bd8a]

> ''訳注:'' Windows でCH Pro Pedal(ジョイスティック0)とSaitek X45(ジョイスティック1)の2台を使うには、単に''$FG_ROOT/joysticks.xml''の<PropertyList>行以下を以下のように修正するだけで良いようです。-toshi
 <PropertyList>
 <!--
 	<js-named include="Input/Joysticks/Local/X45-modified.xml"/>
 
 	<js n="0" include="Input/Joysticks/Local/joystick_0.xml"/>
 -->
 	<js n="0" include="Input/Joysticks/CH/pro-pedals-usb.xml"/>
 	<js n="1" include="Input/Joysticks/Saitek/X45.xml"/>
 </PropertyList>
キーボード一つで機械を制御するセスナのパイロットを想像できますか?飛行感覚を正しく得るためには、ジョイスティックまたはヨーク(操縦桿)に加えてラダー(方向舵)ペダルが必要ですよね?

補足:先述のWindowsの「優先デバイス」の設定でヨーク(あるいはスティック)を優先デバイスに設定した場合には、ヨークがjs0,ペダルがjs1になるように設定する必要があります 
(どういう条件でデバイスの優先順位が設定されるのかは知りませんが) -sambar
FlightGearには、どんなジョイスティックやヨーク、ペダルが取り付けられても自動的に検出するジョイスティック・サポートが統合されています。単純にジョイスティックを差し込み、シミュレータをスタートしてください。

メニューから[Help] -> [Joystick Configuration]を選択すると、FlightGearがあなたのジョイスティックをどのように設定しているかを知ることが出来ます。このダイアログはジョイスティックの名前と、ボタンと軸ごとの設定を表示します。ボタンを押すかジョイスティックを動かすと、何をコントロールしたかマップで見ることが出来ます。

***3.6.2 .fgfsrcを経由するジョイスティック・サポート [#w292fc50]
もし一般のジョイスティックをお持ちなら、誰かがそのジョイスティックを使うためにFlightGearのために特定のすべての設定をしていて、起動したらすぐに飛べるかもしれません!特定のボタン/軸の設定を変えたいなら、単にJoystick Configurationダイアログを使って編集してください。

幸運なことに、これらのファイルの記述言語であるXMLの経験が無いであろう平均的なユーザから重荷を取り除くツールが現在は存在します。
もしあなたのジョイスティックが珍しい物ならば、FlightGearはデフォルトの単純なジョイスティック設定を使います。ジョイスティックの設定を変えるには、単にJoystick Configurationダイアログでボタンや軸毎に編集してください。設定は直ちに効果があり、同時に次のフライトのために保存されます。

この手法を使ってジョイスティックを設定するためには、コマンドシェル(Windowsではコマンド プロンプトであり、スタート|すべてのプログラム|アクセサリ にあります)を開いてください。
そして、''/FlightGear/bin''にディレクトリを移動してください。
例えばこのようになります(ご使用の環境に合わせて修正してください)。
 cd "c:\Program Files\FlightGear\bin"
そして、fgjsツールを起動します。
UNIX/Linuxマシンでは、
 ./fgjs
Windowsマシンでは、
 fgjs
と入力します。
このプログラムは、どのジョイスティックが検出されたのかを(もし存在すれば)知らせてくれます。
では、画面に表示される指示に従ってください。
すなわち、要求されるとおりに軸を動かし、ボタンを押してください。
軽く触れるだけでも動作にカウントされることに注意してください。
画面上のレポートをチェックしてしてください。
もし何かおかしいと感じたら、単にプログラムを再起動してください。

全ての軸とスイッチが終了したら、上記のディレクトリ内に''fgfsrc.js''というファイルが作成されます。
もしFlightGearのルートディレクトリ''$FG_ROOT''にオプションファイル''.fgfsrc''(UNIX)/''system.fgfsrc''(Windows)が含まれていなければ、単に''$FG_ROOT''ディレクトリにコピーして、
> ''$FG_ROOT''ディレクトリの''fgfsrc.js'' を ''.fgfsrc''(UNIX)/''system.fgfsrc''(Windows) に
< 名前を変えてください。
オプションファイルを作成済みであった場合は、テキストエディタで''fgfsrc.js''を開き、中身をコピーして''.fgfsrc''/''system.fgfsrc''の中に追加してください。1つのヒントとして、''fgjs''の出力はUNIX形式です。その結果、WIndowsのエディタ(メモ帳)では正常に表示しないかもしれません。お勧めは、UNIXファイルも取り扱えるエディタを入手することです(古いけれどもこの点から良く使われているのはPFEです。webで検索してください)。その目的で私の好みのフリーウェアのファイルエディタは、幾分と時代遅れですが、未だにPFEであり、以下から入手できます。
> http://www.lancs.ac.uk/staff/steveb/cpaap/pfe/ (''訳注:'' リンク先修正)
> ''訳注:'' 上記は英語用テキストエディタです。(メモ帳以外の)日本語用テキストエディタの多くはUNIXの改行コードに対応していますので、http://www.vector.co.jp や http://www.forest.impress.co.jp などでお好みのテキストエディタを探してみることをお勧めします。

''fgjs''の軸・ボタンの割り当ては、少なくとも正しく軸を割り当てますが、その出力はちょっと調整する必要があるかもしれません。
本来とは反対方向に動いてしまう軸があったり、不感帯が小さすぎたりなどの現象が起きるかもしれません。
例えば、USB CH Flightsim Yoke を Windows XP で用いたときは、
> ''prop:/input/joysticks/js[1]/axis[1]/binding/factor=-1.0''
< から
> ''prop:/input/joysticks/js[1]/axis[1]/binding/factor=1.0''
< に修正しなくてはなりませんでした。
そこで、ジョイスティックのプロパティの割り当てについての短い紹介をここに記します。

基本的に、全ての軸の設定は以下の構造からなる行を通じて指定します。
> ''--prop:/input/joysticks/js['''n''']/axis['''m''']/binding/command=property-scale'' (1行)
> ''--prop:/input/joysticks/js['''n''']/axis['''m''']/binding/property=/controls/'''''steering option''' (1行)
> ''--prop:/input/joysticks/js['''n''']/axis['''m''']/binding/dead-band='''''db''' (1行)
> ''--prop:/input/joysticks/js['''n''']/axis['''m''']/binding/offset='''''os''' (1行)
> ''--prop:/input/joysticks/js['''n''']/axis['''m''']/binding/factor='''''fa''' (1行)

ここで、
|'''n'''| デバイス番号 (通常は0から始まる)|
|'''m'''| 軸番号 (通常は0から始まる)|
|'''steering option'''| elevator, aileron, rudder, throttle, mixture, pitch のいずれか|
|'''dead-band'''| その信号が破棄される範囲、ヨークの微小な動きによるジッタを避けるのに便利|
|'''offset'''| デバイスがニュートラル・ポジションにならない時に指定|
|'''factor'''| その軸の感度を制御、+1がデフォルト、-1で逆方向に動作|

これらの行に従って、あなたのジョイスティックは少なくとも動作するようになるはずです。
例えばジョイスティックのボタンを動作するようにすることなどさらに細かい点を考慮して、John Check氏が非常に有用なREADMEを書いています。
それはFlightGearベースパッケージに含まれており、''FlightGear/Docs/Readme/Joystick.html''にあります。
入力デバイスに関するどんなトラブルの場合でも、このドキュメントを読むことを強くお勧めします。

----
編集メモ
- 新規作成。2007/06/17 toshi
- 3.5節を追加。2007/06/21 toshi
- 3.6節の一部を追加。2007/06/24 toshi
- 3.6節の一部を追加。2007/07/28 toshi
- 翻訳完了。2007/09/17 toshi
- マニュアル v1.0 への改訂を行いました。2008/01/12 toshi
- ページの階層を変更しました。2008/01/22 toshi
- 一部を修正しました。2008/06/15 toshi
- マニュアル v1.9.0 への改訂を行いました。また、ページ最下部にコメント欄を新設しました。 -- toshi &new{2009-01-01 (木) 03:05:06};
- SPAM が増加しているため、コメント欄を削除 -- toshi &new{2009-02-25};
- マニュアル v2.0.0 への改訂 〜 3.4.5 の途中まで。 -- toshi &new{2010-03-29};
- マニュアル v2.0.0 への改訂 〜 3.4.5 Aircraft tab の前まで。 -- toshi &new{2010-03-30};
- マニュアル v2.0.0 への改訂 〜 3.4.6 まで。 -- toshi &new{2010-04-11};
- マニュアル v2.0.0 への改訂 〜 3.4節を日本語版向けに修正。 -- toshi &new{2010-04-18};
- マニュアル v2.0.0 への改訂 〜 3.5.1 まで。 -- toshi &new{2010-04-19};
- マニュアル v2.0.0 への改訂完了 -- sambar &new{2011-02-14};
- マニュアル v2.10.0 への改訂. -- sambar &new{2013-02-6};
- 図のリンク先をmapserver.flightgear.orgに変更 -- sambar &new{2013-02-10};
- リンク先訂正。5.x.y→6.x.y。これ自体の章番号の振り直しはまだ -- sambar &new{2013-04-08};
- 章番号振り直し -- sambar &new{2013-04-09};
- 「evening」の部分を「夜」に戻す。--sambar &new{2013-11-25};


トップ   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS