MRJ - Mitsubishi Regional Jet!
- このフォーラムに新しいトピックを立てることはできません
- このフォーラムではゲスト投稿が禁止されています
Tat
投稿数: 375
hide さんの 「手作り航法・旅日記」のスレッドで 国産のリージョナルジェットの話題がでまして、「今年中にテスト版が作成できるでしょう」なんて話してたのですが、3Dモデルをちょこちょこと作っていたこともあり、『えいや』で作っちゃいました。
とりあえず、以下からダウンロードしてください。
http://macflightgear.sourceforge.net/home/aircraft/mrj/
今回は 今後様々な情報が手に入る事を期待して JSBSim モデルにしました。まだ謎だらけの機体ですので、スペック通りかどうかも検証できませんし、パネルも当分手付かずのままでしょうが、とりあえず飛びます。
オートパイロットの調整はこれからなので、オートパイロットで上昇率やピッチを調整すると振動してしまう場合がありますが、ご容赦ください。空力中心や重心位置はそんなにずれていないと思いますが、空力特性はまだまだですので致し方ないでしょう。
それにしても、40年以上振りに国産のジェットが飛ぶのはやはり楽しみです。そう思うとついモデル作成に力が入ってしまいまして、YS-11 よりもインテリアは進んでいます。情報が少ないのでかなり適当ですが、それなりに雰囲気が出てきました。
皆さんも久々の国産旅客機をお楽しみください。情報、感想などありましたら是非ご連絡ください。
p.s.
あ、3舵のアニメーションを作るのを忘れてました。フラップも....
そのうち作ります。
とりあえず、以下からダウンロードしてください。
http://macflightgear.sourceforge.net/home/aircraft/mrj/
今回は 今後様々な情報が手に入る事を期待して JSBSim モデルにしました。まだ謎だらけの機体ですので、スペック通りかどうかも検証できませんし、パネルも当分手付かずのままでしょうが、とりあえず飛びます。
オートパイロットの調整はこれからなので、オートパイロットで上昇率やピッチを調整すると振動してしまう場合がありますが、ご容赦ください。空力中心や重心位置はそんなにずれていないと思いますが、空力特性はまだまだですので致し方ないでしょう。
それにしても、40年以上振りに国産のジェットが飛ぶのはやはり楽しみです。そう思うとついモデル作成に力が入ってしまいまして、YS-11 よりもインテリアは進んでいます。情報が少ないのでかなり適当ですが、それなりに雰囲気が出てきました。
皆さんも久々の国産旅客機をお楽しみください。情報、感想などありましたら是非ご連絡ください。
p.s.
あ、3舵のアニメーションを作るのを忘れてました。フラップも....
そのうち作ります。
投票数:13
平均点:4.62
Re: MRJ - Mitsubishi Regional Jet!
msg# 1.1
hide
居住地: 兵庫県
投稿数: 650
hideです。
うわーっ、Tatさんは早くも、MRJをロールアウトされたのですね。すごい開発パワーに圧倒されます。写真では何度も見た機体ですが、3Dモデルであれこれ眺めると、「そうかぁ、こんなイメージの飛行機だったのか」と、改めて思いました。はっきり言って相当、かっこいいですね。
まだ実は飛ばしていないのですが、流麗な外観と、非常にリアルな客席を拝見しまして、たいへん感激しました。着座姿勢を含め、客室内に3カ所も視点を作られたのは、こりゃ当然ですね。まるで、モックアップの中を歩き回っているような気がします。グラス・コクピットなどは大変そうですが、気長にお待ちしますので、どうかいい飛行機に仕上げてください。
なお私は、敢えて選ぶならJSBSimが好きです。以前はともかく、Ver1.9.1では非常に洗練されてきたと思います。Yasimも悪くありませんが、強く下げ舵を使った時は、いきなりガクンと機首を下げるなど、ピッチ変化が不連続になる場合もありますので…。この機体にJSBを使われるのは、嬉しい限りです。
うわーっ、Tatさんは早くも、MRJをロールアウトされたのですね。すごい開発パワーに圧倒されます。写真では何度も見た機体ですが、3Dモデルであれこれ眺めると、「そうかぁ、こんなイメージの飛行機だったのか」と、改めて思いました。はっきり言って相当、かっこいいですね。
まだ実は飛ばしていないのですが、流麗な外観と、非常にリアルな客席を拝見しまして、たいへん感激しました。着座姿勢を含め、客室内に3カ所も視点を作られたのは、こりゃ当然ですね。まるで、モックアップの中を歩き回っているような気がします。グラス・コクピットなどは大変そうですが、気長にお待ちしますので、どうかいい飛行機に仕上げてください。
なお私は、敢えて選ぶならJSBSimが好きです。以前はともかく、Ver1.9.1では非常に洗練されてきたと思います。Yasimも悪くありませんが、強く下げ舵を使った時は、いきなりガクンと機首を下げるなど、ピッチ変化が不連続になる場合もありますので…。この機体にJSBを使われるのは、嬉しい限りです。
投票数:13
平均点:3.85
Re: MRJ - Mitsubishi Regional Jet!
msg# 1.1.1
Tat
投稿数: 375
引用:
あはは。3Dモデルがある程度できれば、謎が多いこの機体は簡単にロールアウト可能です。というのも空力特性がほとんど謎ですので初期段階での作り込みがほとんど出来ないからです。
引用:
私も作っていて格好いいなと思っていました。こんな感覚はゼロ戦以来かもしれません。頑張って本物に近づけてみようと思います。
引用:
そうなんですよね、Yasim の大きな欠点は水平付近での操作に対してピッチングレートが大き過ぎることと、エレベータを下げながらローリングする時の挙動が大げさ過ぎることですかね。これはゼロ戦で特に顕著に現れています。JSBSim ではこの辺が調整可能ですので、最近はYasim で大体の特性を掴んでからJSBSim で作り込むという作業を行っています。ただ今回は掴むべき特性の多くが不明なので最初から JSBSim にしました。
何はともあれ、これから徐々にテストして行き、少ないながら公開されているスペックに近づけて行く予定です。当面は最高速度が少し速過ぎることと、離陸/着陸距離から重心位置や燃料搭載位置を調整する予定です。
hideさんは書きました:
うわーっ、Tatさんは早くも、MRJをロールアウトされたのですね。すごい開発パワーに圧倒されます。写真では何度も見た機体ですが、3Dモデルであれこれ眺めると、「そうかぁ、こんなイメージの飛行機だったのか」と、改めて思いました。はっきり言って相当、かっこいいですね。
あはは。3Dモデルがある程度できれば、謎が多いこの機体は簡単にロールアウト可能です。というのも空力特性がほとんど謎ですので初期段階での作り込みがほとんど出来ないからです。
引用:
まだ実は飛ばしていないのですが、流麗な外観と、非常にリアルな客席を拝見しまして、たいへん感激しました。着座姿勢を含め、客室内に3カ所も視点を作られたのは、こりゃ当然ですね。
私も作っていて格好いいなと思っていました。こんな感覚はゼロ戦以来かもしれません。頑張って本物に近づけてみようと思います。
引用:
なお私は、敢えて選ぶならJSBSimが好きです。以前はともかく、Ver1.9.1では非常に洗練されてきたと思います。Yasimも悪くありませんが、強く下げ舵を使った時は、いきなりガクンと機首を下げるなど、ピッチ変化が不連続になる場合もありますので…。この機体にJSBを使われるのは、嬉しい限りです。
そうなんですよね、Yasim の大きな欠点は水平付近での操作に対してピッチングレートが大き過ぎることと、エレベータを下げながらローリングする時の挙動が大げさ過ぎることですかね。これはゼロ戦で特に顕著に現れています。JSBSim ではこの辺が調整可能ですので、最近はYasim で大体の特性を掴んでからJSBSim で作り込むという作業を行っています。ただ今回は掴むべき特性の多くが不明なので最初から JSBSim にしました。
何はともあれ、これから徐々にテストして行き、少ないながら公開されているスペックに近づけて行く予定です。当面は最高速度が少し速過ぎることと、離陸/着陸距離から重心位置や燃料搭載位置を調整する予定です。
投票数:13
平均点:5.38
Re: MRJ - Mitsubishi Regional Jet!
msg# 1.2
zero1962
居住地: 三重県
投稿数: 229
MRJかっこいいですね。早速、飛ばせていただきました。飛行特性JSBSimは、どのように設定するのですか?飛行感覚はとてもしっとりした感じでした。MRJとYS-11の製作は新旧の国産機体を実感するのにとても良い作品ですね。MRJのキャビンのシートは本当によくできていますね。また客席の窓から眺める風景も楽しかったです。
MRJの開発もTatさんのようなスピード感で推進されるといいですね。
MRJの開発もTatさんのようなスピード感で推進されるといいですね。
投票数:13
平均点:5.38
Re: MRJ - Mitsubishi Regional Jet!
msg# 1.2.1
Tat
投稿数: 375
MRJ を更新しました(2009/08/07)。例によって、以下から取得してください。
http://macflightgear.sourceforge.net/home/aircraft/mrj/
今回の主な修正点は以下の通りです。
- 離陸距離、クライムレートの調整
- 搭乗客・パイロットのペイロードの追加
- 燃料消費量の調整
- 主翼の揚力、抗力係数の調整
これらの変更により航続距離、及び巡航速度はカタログスペックに近づきました。残念な事に離陸距離はなかなかカタログスペック通りになりません。空力中心・重心位置・搭乗客重量の重心位置・タンクの重心位置を色々調整しましたが、距離が長くなれば離陸速度が増しすぎる(ついでに上昇率も下がる)し、離陸速度を正しくしようとすると距離は短くなってしまいます。エンジンの加速が良すぎるのかもしれませんが、その調整も限界になってきました.... また色々考えてみます。ちなみにカタログスペックでは離陸距離は最大重量時に 1450m です。離陸速度(V2)は... 多分 150kt 程度かと思います。
さて、どうやって飛行特性を調整するかという話ですが、非常に複雑なので今回の離陸距離の調整に限って説明しておきます。
JSBSim の設定ファイル MRJ90-STD.xml の中に重心位置や空力中心、重量物の重心位置・重さなどの設定が有ります。これを調整する事で離陸距離や安定性を調整する事ができます。
- 空力中心
<metrics><location name="AERORP"> というタグの中にあります。このタグ内の X (マイナス方向が前方です)の値を調整すると、空力中心点がずれます。飛行機はこの点を中心に全方向に回転しようとします。この値は翼の形から決まってくるのでさほど調整する必要はないでしょう。
- 重心
<mass_balance><location name="CG"> というタグの中にあります。このXの値を調整すると重心位置が前後します。空力中心点より前にある程安定しますが、前過ぎると機首が持ち上がりにくくなります。結果として離陸距離と離陸速度が増大します。空力中心よりも少し前にあるべきでしょう。なお、空力中心点のすぐ近くや、あるいはその後ろあると、今度は不安定になり機首が持ち上がりやすくなります。後ろ過ぎると尻餅をついたり、ひっくり返ったりします。こうなると操縦は困難を極めます。
- 重量物(PAYLOAD)の位置調整
重心と空力中心の関係を変えずに飛行機のピッチ方向の特性を変更することができます。<mass_balance><pointmass name="Passengers and Baggages"> のXの値を変更すると最終的な重心点が移動します。多分重心より若干前にくるでしょう。PAYLOAD の重さはFG の メニューから変更することができます。
- 燃料タンク位置の調整
<propulsion><tank type="FUEL" number="N"> のタグで行います。このタグないの X の値を変更する事で燃料タンクの位置を変える事ができます。これにより PAYLOAD と同様最終的な重心位置が変わります。燃料タンクの位置は(情報がない場合は)最大離陸重量と最大着陸重量の差とから推測する事になります。これも重心位置より若干手前にあるべきでしょう。
- 揚力の調整
<function name="aero/coefficient/CLalpha">
<function name="aero/coefficient/dCLflap">
の2つのタグの中の <table> や <value> の値を調整します。
が... ちょっと複雑なので割愛します。(詳細は又今度...)
http://macflightgear.sourceforge.net/home/aircraft/mrj/
今回の主な修正点は以下の通りです。
- 離陸距離、クライムレートの調整
- 搭乗客・パイロットのペイロードの追加
- 燃料消費量の調整
- 主翼の揚力、抗力係数の調整
これらの変更により航続距離、及び巡航速度はカタログスペックに近づきました。残念な事に離陸距離はなかなかカタログスペック通りになりません。空力中心・重心位置・搭乗客重量の重心位置・タンクの重心位置を色々調整しましたが、距離が長くなれば離陸速度が増しすぎる(ついでに上昇率も下がる)し、離陸速度を正しくしようとすると距離は短くなってしまいます。エンジンの加速が良すぎるのかもしれませんが、その調整も限界になってきました.... また色々考えてみます。ちなみにカタログスペックでは離陸距離は最大重量時に 1450m です。離陸速度(V2)は... 多分 150kt 程度かと思います。
さて、どうやって飛行特性を調整するかという話ですが、非常に複雑なので今回の離陸距離の調整に限って説明しておきます。
JSBSim の設定ファイル MRJ90-STD.xml の中に重心位置や空力中心、重量物の重心位置・重さなどの設定が有ります。これを調整する事で離陸距離や安定性を調整する事ができます。
- 空力中心
<metrics><location name="AERORP"> というタグの中にあります。このタグ内の X (マイナス方向が前方です)の値を調整すると、空力中心点がずれます。飛行機はこの点を中心に全方向に回転しようとします。この値は翼の形から決まってくるのでさほど調整する必要はないでしょう。
- 重心
<mass_balance><location name="CG"> というタグの中にあります。このXの値を調整すると重心位置が前後します。空力中心点より前にある程安定しますが、前過ぎると機首が持ち上がりにくくなります。結果として離陸距離と離陸速度が増大します。空力中心よりも少し前にあるべきでしょう。なお、空力中心点のすぐ近くや、あるいはその後ろあると、今度は不安定になり機首が持ち上がりやすくなります。後ろ過ぎると尻餅をついたり、ひっくり返ったりします。こうなると操縦は困難を極めます。
- 重量物(PAYLOAD)の位置調整
重心と空力中心の関係を変えずに飛行機のピッチ方向の特性を変更することができます。<mass_balance><pointmass name="Passengers and Baggages"> のXの値を変更すると最終的な重心点が移動します。多分重心より若干前にくるでしょう。PAYLOAD の重さはFG の メニューから変更することができます。
- 燃料タンク位置の調整
<propulsion><tank type="FUEL" number="N"> のタグで行います。このタグないの X の値を変更する事で燃料タンクの位置を変える事ができます。これにより PAYLOAD と同様最終的な重心位置が変わります。燃料タンクの位置は(情報がない場合は)最大離陸重量と最大着陸重量の差とから推測する事になります。これも重心位置より若干手前にあるべきでしょう。
- 揚力の調整
<function name="aero/coefficient/CLalpha">
<function name="aero/coefficient/dCLflap">
の2つのタグの中の <table> や <value> の値を調整します。
が... ちょっと複雑なので割愛します。(詳細は又今度...)
投票数:16
平均点:3.75
Re: MRJ - Mitsubishi Regional Jet!
msg# 1.2.1.1
Tat
投稿数: 375
再び MRJ を更新しました。前の投稿と同じリンクから08/08 版を取得してください。今回の主な更新は揚力、抗力の調整と、パフォーマンスモニターの追加です。
揚力、抗力は上昇中のパワー不足を補う為の物です。
パフォーマンスモニターは、調整したパラメターにより飛行特性がどう変わるかを確認する為のものです。起動後、Ctrl-Shift-M を押したらモニターのダイアログが現れます。表示可能な項目は以下の通りです。
- Takeoff distance (ft): 離陸距離 (滑走開始点から35ft 浮上点までの距離)
- Landing distance (ft): 着陸距離 (50ft上空通過点から停止までの距離)
- Glideslope (%): -3% で標準グライドスロープになります。
- Mach (M): マッハ数
- Climb rate (ft/min): 上昇率
- Ground speed (kts): 対地速度
- Fuel Efficiency (nm/gal): 燃費
- Estimate Remain Dist. (nm): 残り飛行可能距離(予測)
- Estimate Remain Time.: 残り飛行可能時間(予測)
- Estimate Cruise Range(nm): 予測航続距離 (これ迄の飛行距離 + 残り飛行可能距離
- Thrust - Drag (lb): 推力から抗力を引いた値; 正なら加速
- Lift - Weight (lb): 揚力から重量を引いた値; 正なら水平時に上昇
なお、離陸後 400ft を越えると着陸距離が測定可能になります。着陸距離測定時には自動的に着地点でスロットルを0にし、ブレーキをかけます。
着陸後再度計測する場合は Ctrl-Shift-C を押してリセットしてください。
パフォーマンスモニターは主に開発用のものですが、普通に使っても楽しいと思います。
揚力、抗力は上昇中のパワー不足を補う為の物です。
パフォーマンスモニターは、調整したパラメターにより飛行特性がどう変わるかを確認する為のものです。起動後、Ctrl-Shift-M を押したらモニターのダイアログが現れます。表示可能な項目は以下の通りです。
- Takeoff distance (ft): 離陸距離 (滑走開始点から35ft 浮上点までの距離)
- Landing distance (ft): 着陸距離 (50ft上空通過点から停止までの距離)
- Glideslope (%): -3% で標準グライドスロープになります。
- Mach (M): マッハ数
- Climb rate (ft/min): 上昇率
- Ground speed (kts): 対地速度
- Fuel Efficiency (nm/gal): 燃費
- Estimate Remain Dist. (nm): 残り飛行可能距離(予測)
- Estimate Remain Time.: 残り飛行可能時間(予測)
- Estimate Cruise Range(nm): 予測航続距離 (これ迄の飛行距離 + 残り飛行可能距離
- Thrust - Drag (lb): 推力から抗力を引いた値; 正なら加速
- Lift - Weight (lb): 揚力から重量を引いた値; 正なら水平時に上昇
なお、離陸後 400ft を越えると着陸距離が測定可能になります。着陸距離測定時には自動的に着地点でスロットルを0にし、ブレーキをかけます。
着陸後再度計測する場合は Ctrl-Shift-C を押してリセットしてください。
パフォーマンスモニターは主に開発用のものですが、普通に使っても楽しいと思います。
投票数:18
平均点:4.44
Re: MRJ - Mitsubishi Regional Jet!
msg# 1.2.1.1.1
hide
居住地: 兵庫県
投稿数: 650
hideです。
Tatさんが、またまた驚異的なパワーで、次々とMRJの改良をして下さいました。私はまだ最新版の「旅日記」を書く暇がありませんが、数日前にエドワーズ空軍基地に到着しましたので、ここの長大な滑走路を使って、さっそくMRJの試乗をさせて頂きました。以下にご報告します。
●絶妙な旋回操縦性…MRJ初号機:
満タン、300度の風10Ktの条件下、エドワーズで2番目に長いRWY-25(全長約5500m)を使って、西へ離陸しました。離陸速度は165Ktくらいでしたが、これはトリムタブをアップに取れば改善されるはずです。高度10000ftでレベルオフして、場周経路を回りました。
この飛行機で特筆すべきは、ロール方向の操舵性能の素晴らしさです。エルロンの効きが比較的よく、加えてダンパーの効き方が絶妙で、狙ったバンク角で舵を中立に戻すと、一発でバンクが落ち着き、付随する動揺もありません。いわば「スパッと切れて、じわっと止まる舵。しっとりした操縦性」ですね。ごく軽い、正のロール復元力が確保されており、バンク角を決めた後、エルロンを完全に中立にすると、ゆっくり水平に向かいます。この時、かすかに舵を残しておくと、うまく行けば1分間くらい、ほぼ正しいバンク角を維持してくれます。私はあまり、旅客機を飛ばしてはいませんが、過去にFlightGearで操縦した旅客機の中では、最高のセッティングではないかと思います。
最高速はメモし忘れましたが、かなり出ますね。ジェット機では、速度と高度処理の能力も気になるところですが、スロットルオフ時はかなり効率よく減速してくれます。ただし330KIAS以下では、速度が落ちにくくなりました。
一方でピッチ方向の操縦・安定性は、やや神経質だと感じました。速度とフラップ開度は、ラフに扱ってはダメで、機体の姿勢や高度を見ながら慎重に行う必要があります。着陸のため、150Ktに減速してフラップ2段、スロットル開度約60%で水平飛行し、さらに3段まで降ろしますと、顕著に抵抗と揚力が増え、揚力中心が後退して、マイナス8度くらいの極端な機首下げ姿勢になります。
しかしさらに140Ktまで落とすと、ほぼ水平姿勢に復元。130Ktまで減速すると2度ピッチアップでした。この状態ではオートパイロットがトリムタブを、アップ側にほぼ使い切っています。エレベーターの舵角は十分残っているので、この速度で最終進入しましたが、大変安定しており、着陸は容易だと感じました。
オートパイロットで高度保持を掛けた場合、レベルオフの際にピッチ方向に動揺が出て、しかも減衰しにくい欠点がありましたが、Tatさんから事前にご指摘もあり、これは比較的容易に修正できそうだと思いました。
●一部改善、一部に癖の残る…MRJ8月7日バージョン:
さて、次のバージョンを試乗します。まず乗客なし、燃料6660Lbsで試験しました。今回は140Ktで離陸。機首上げ10度。約280Ktまで全開加速。10000ftで水平飛行に移りました。
オートパイロットを使って加速を続けますと、400Ktくらいからピッチ方向に動揺が発生。推力50%に落とし、350Ktで安定しました。限界点を知るために再加速し、395Ktまで戻すと高度計が微かに上下し始めます。400Ktでは、だんだん大きくなり、390Ktに減速。この速度では動揺は大きくならないですが、あまり減衰もしません。350Ktに戻して旋回性能をチェックしたところ、初号機と同様に、大変優秀でした。スロットルオフでの速度減衰率は、初号機より良くなって、みるみる速度が落ちました。飛ばしやすいですね。
ピッチ方向の操縦安定性は、少し癖が強くなった模様です。降下中、180Ktに減速してフラップを1段下げると、約9度ピッチダウンして、おじぎ姿勢になりました。フラップ2段ですと、28度もピッチダウンしてしまい、かつ抵抗が大きすぎるようで、(速度設定180Ktのまま)勝手に128Ktまで減速しました。またこの状態から左右に緩やかなロールが始まり、そのままダッチロールに移行して発散し、背面に入って墜落する場合もありますが、すぐフラップを納めると正常に復して、機首上げ2度で降下を続けます。
この後のデータは、きちんとメモしていないので申し訳ないのですが、かなり機首上げ姿勢を保ったまま進入し、1万2000mもあるシャトル滑走路に無事着陸。この姿勢では水平線が見えず、かなり操縦しにくく感じました。
次に満タン・満席とします。フラップを降ろすと、どうも癖が目立ちますので、試しに一度ノーフラップのまま離陸を試しました。トリムが中立のままだったためもあり、約190Ktでやっと地面を離れました。
ピッチアップ10度をオートパイロットで保持し、230Kt程度で全開上昇を続け、10000ftでレベルオフ。この機体はオートパイロット使用時の、ピッチ方向の動揺が修正され、安定しています。全開水平飛行で457KIASをマークし、この速度のまま旋回に入れて見ましたが、相変わらず舵の効きとダンピングは素晴らしいものでした。次いで200Ktに減速して旋回しましたが、減速性は良く、低速の旋回も完全に満足です。この重量では、ノーフラップで安定して飛べるのは、180Ktが限度のようで、試しにこの速度で着陸。滑走路がメチャメチャ長いので、問題はありませんでしたが、ピッチアップ姿勢では前方視界が悪く、もう少し機長の視点を上げるべきかと思いました。
●正しい着陸法は…? MRJ 8月8日バージョン:
8月7日版のMRJは、着陸時にどう操縦するのが正しいのだろうか、と悩んでいるうちに、すぐ最新バージョンが出ましたので、テストさせて頂きました。
同じ滑走路、同じ天候で、乗客数は半分、燃料は満タンとしてテストを開始。フラップ1段下げの離陸速度は初回、160Ktでしたが、その後トリムを50%アップにしたところ、140Kt程度で浮かびました。
新装備のパフォーマンスモニターは、本当に素晴らしいツールですね。他の機体にも転用できればと、つい思います。今回は燃費などを計りながら30000ftまで上昇。あれこれ速度域を変えてみて、実用的な巡航速度は315KIAS(対地速度498Kt)あたりではないかと思いましたが、さらに加速できそうです。高空・高速でもロール操縦・安定性は極めて良く、私がよく使う30度バンクでは、目標方位の5度手前からでも、余裕を持ってロールアウトできました。降下中も適度の空気抵抗があり、降下率3500ft/minでアイドル中、233Ktまで減速が可能で、降下操縦は容易だと思いました。あれこれと一層熟成が進んでいると感じます。
離陸と上昇、高速巡航、そして降下と、ほとんど問題はないのですが、着陸だけはまだ、ベストの方法が分からずにいます。
何度か試して、取りあえず以下のようにしました。高度10000ft250Ktから降下・減速して、まず5000ftで200Ktとします。ここから150Ktを目標に減速すると、170Kt付近から降下しますので、フラップ1段展開。ピッチ角1度で安定します。この時のスロットル開度は約75%でした。
次に140Ktに減速。また揚力が不足しますので、フラップを2段に。ここで約8度の機首下げ姿勢になってしまいますが、スロットル開度90%弱で、取りあえず安定します。さらにフラップを降ろしたり減速すると、どうもバランスが取りにくいようですので、2段140Ktでオートスロットルを使ったまま、エレベータで高度を下げて進入。着地のためには、地上100ftあたりでオートスロットルをディスエンゲージし、パワーを絞りますが、ここで軽飛行機の要領でアイドルまで絞ると、一気に機首が下がってリカバリー出来ないことが分かりました。なので、50%程度まで絞って接地、すぐアイドルに絞って、後は減速するのみです。(自動スロットルオフと自動ブレーキが装備されたのを、うっかり忘れていました)
これでもあまり、スムーズとは言えませんので、正しい着陸方法を教えていただけましたら幸いです。
Tatさんが、またまた驚異的なパワーで、次々とMRJの改良をして下さいました。私はまだ最新版の「旅日記」を書く暇がありませんが、数日前にエドワーズ空軍基地に到着しましたので、ここの長大な滑走路を使って、さっそくMRJの試乗をさせて頂きました。以下にご報告します。
●絶妙な旋回操縦性…MRJ初号機:
満タン、300度の風10Ktの条件下、エドワーズで2番目に長いRWY-25(全長約5500m)を使って、西へ離陸しました。離陸速度は165Ktくらいでしたが、これはトリムタブをアップに取れば改善されるはずです。高度10000ftでレベルオフして、場周経路を回りました。
この飛行機で特筆すべきは、ロール方向の操舵性能の素晴らしさです。エルロンの効きが比較的よく、加えてダンパーの効き方が絶妙で、狙ったバンク角で舵を中立に戻すと、一発でバンクが落ち着き、付随する動揺もありません。いわば「スパッと切れて、じわっと止まる舵。しっとりした操縦性」ですね。ごく軽い、正のロール復元力が確保されており、バンク角を決めた後、エルロンを完全に中立にすると、ゆっくり水平に向かいます。この時、かすかに舵を残しておくと、うまく行けば1分間くらい、ほぼ正しいバンク角を維持してくれます。私はあまり、旅客機を飛ばしてはいませんが、過去にFlightGearで操縦した旅客機の中では、最高のセッティングではないかと思います。
最高速はメモし忘れましたが、かなり出ますね。ジェット機では、速度と高度処理の能力も気になるところですが、スロットルオフ時はかなり効率よく減速してくれます。ただし330KIAS以下では、速度が落ちにくくなりました。
一方でピッチ方向の操縦・安定性は、やや神経質だと感じました。速度とフラップ開度は、ラフに扱ってはダメで、機体の姿勢や高度を見ながら慎重に行う必要があります。着陸のため、150Ktに減速してフラップ2段、スロットル開度約60%で水平飛行し、さらに3段まで降ろしますと、顕著に抵抗と揚力が増え、揚力中心が後退して、マイナス8度くらいの極端な機首下げ姿勢になります。
しかしさらに140Ktまで落とすと、ほぼ水平姿勢に復元。130Ktまで減速すると2度ピッチアップでした。この状態ではオートパイロットがトリムタブを、アップ側にほぼ使い切っています。エレベーターの舵角は十分残っているので、この速度で最終進入しましたが、大変安定しており、着陸は容易だと感じました。
オートパイロットで高度保持を掛けた場合、レベルオフの際にピッチ方向に動揺が出て、しかも減衰しにくい欠点がありましたが、Tatさんから事前にご指摘もあり、これは比較的容易に修正できそうだと思いました。
●一部改善、一部に癖の残る…MRJ8月7日バージョン:
さて、次のバージョンを試乗します。まず乗客なし、燃料6660Lbsで試験しました。今回は140Ktで離陸。機首上げ10度。約280Ktまで全開加速。10000ftで水平飛行に移りました。
オートパイロットを使って加速を続けますと、400Ktくらいからピッチ方向に動揺が発生。推力50%に落とし、350Ktで安定しました。限界点を知るために再加速し、395Ktまで戻すと高度計が微かに上下し始めます。400Ktでは、だんだん大きくなり、390Ktに減速。この速度では動揺は大きくならないですが、あまり減衰もしません。350Ktに戻して旋回性能をチェックしたところ、初号機と同様に、大変優秀でした。スロットルオフでの速度減衰率は、初号機より良くなって、みるみる速度が落ちました。飛ばしやすいですね。
ピッチ方向の操縦安定性は、少し癖が強くなった模様です。降下中、180Ktに減速してフラップを1段下げると、約9度ピッチダウンして、おじぎ姿勢になりました。フラップ2段ですと、28度もピッチダウンしてしまい、かつ抵抗が大きすぎるようで、(速度設定180Ktのまま)勝手に128Ktまで減速しました。またこの状態から左右に緩やかなロールが始まり、そのままダッチロールに移行して発散し、背面に入って墜落する場合もありますが、すぐフラップを納めると正常に復して、機首上げ2度で降下を続けます。
この後のデータは、きちんとメモしていないので申し訳ないのですが、かなり機首上げ姿勢を保ったまま進入し、1万2000mもあるシャトル滑走路に無事着陸。この姿勢では水平線が見えず、かなり操縦しにくく感じました。
次に満タン・満席とします。フラップを降ろすと、どうも癖が目立ちますので、試しに一度ノーフラップのまま離陸を試しました。トリムが中立のままだったためもあり、約190Ktでやっと地面を離れました。
ピッチアップ10度をオートパイロットで保持し、230Kt程度で全開上昇を続け、10000ftでレベルオフ。この機体はオートパイロット使用時の、ピッチ方向の動揺が修正され、安定しています。全開水平飛行で457KIASをマークし、この速度のまま旋回に入れて見ましたが、相変わらず舵の効きとダンピングは素晴らしいものでした。次いで200Ktに減速して旋回しましたが、減速性は良く、低速の旋回も完全に満足です。この重量では、ノーフラップで安定して飛べるのは、180Ktが限度のようで、試しにこの速度で着陸。滑走路がメチャメチャ長いので、問題はありませんでしたが、ピッチアップ姿勢では前方視界が悪く、もう少し機長の視点を上げるべきかと思いました。
●正しい着陸法は…? MRJ 8月8日バージョン:
8月7日版のMRJは、着陸時にどう操縦するのが正しいのだろうか、と悩んでいるうちに、すぐ最新バージョンが出ましたので、テストさせて頂きました。
同じ滑走路、同じ天候で、乗客数は半分、燃料は満タンとしてテストを開始。フラップ1段下げの離陸速度は初回、160Ktでしたが、その後トリムを50%アップにしたところ、140Kt程度で浮かびました。
新装備のパフォーマンスモニターは、本当に素晴らしいツールですね。他の機体にも転用できればと、つい思います。今回は燃費などを計りながら30000ftまで上昇。あれこれ速度域を変えてみて、実用的な巡航速度は315KIAS(対地速度498Kt)あたりではないかと思いましたが、さらに加速できそうです。高空・高速でもロール操縦・安定性は極めて良く、私がよく使う30度バンクでは、目標方位の5度手前からでも、余裕を持ってロールアウトできました。降下中も適度の空気抵抗があり、降下率3500ft/minでアイドル中、233Ktまで減速が可能で、降下操縦は容易だと思いました。あれこれと一層熟成が進んでいると感じます。
離陸と上昇、高速巡航、そして降下と、ほとんど問題はないのですが、着陸だけはまだ、ベストの方法が分からずにいます。
何度か試して、取りあえず以下のようにしました。高度10000ft250Ktから降下・減速して、まず5000ftで200Ktとします。ここから150Ktを目標に減速すると、170Kt付近から降下しますので、フラップ1段展開。ピッチ角1度で安定します。この時のスロットル開度は約75%でした。
次に140Ktに減速。また揚力が不足しますので、フラップを2段に。ここで約8度の機首下げ姿勢になってしまいますが、スロットル開度90%弱で、取りあえず安定します。さらにフラップを降ろしたり減速すると、どうもバランスが取りにくいようですので、2段140Ktでオートスロットルを使ったまま、エレベータで高度を下げて進入。着地のためには、地上100ftあたりでオートスロットルをディスエンゲージし、パワーを絞りますが、ここで軽飛行機の要領でアイドルまで絞ると、一気に機首が下がってリカバリー出来ないことが分かりました。なので、50%程度まで絞って接地、すぐアイドルに絞って、後は減速するのみです。(自動スロットルオフと自動ブレーキが装備されたのを、うっかり忘れていました)
これでもあまり、スムーズとは言えませんので、正しい着陸方法を教えていただけましたら幸いです。
投票数:16
平均点:6.25
Re: MRJ - Mitsubishi Regional Jet!
msg# 1.2.1.1.1.1
Tat
投稿数: 375
再び最新版(2009/08/10) が出てしまいました。
今回はリバリー機能(テキスチャ切替)の追加です。
ついでにローンチカスタマーであるANA のテキスチャを追加しました。
例によって以下から取得ください。(性能的には08/08版と変わりません)
http://macflightgear.sourceforge.net/home/aircraft/mrj/
ついでに Gimp 向けのテキスチャファイルもこのページから取得可能にしました。各パーツをレイヤに配置していますので比較的編集しやすいと思います。また目安として テキスチャマッピングのイメージも非表示レイヤとして入れていますので、表示すれば UVMAP の境界が判りやすいと思います。
さて hide さんからご質問の有った着陸方法ですが、最大着陸重量での失速速度は 115kt 付近ですので、水平安定飛行はフラップ 33%(一段) で150kt 付近です。これ以下だと機首が下に向くでしょう。150kt 付近でフラップ一段でアプローチし、50ft を切ったら機種をゆっくりと上げます。地上に着く直前にスロットルオフしてください。
フラップ2段では多分 130kt 付近で機首が降下すると思いますが、機首を上げる為のエンジン出力がかなり大きくなるので、現時点ではあまりお勧めできません。
なお、ピッチ方向の安定性と着陸性能に関しては、フラップとスラットの特性及び空力中心・重心位置の調整がまだまだ必要です。ですからこの着陸方法は暫定方法だと思ってください。JSBSim モデルのフラップはリフトを大きくすると機首を下に向ける癖がありますので、フラップのリフト増大による機首降下の方がドラッグ増大による機首降下よりも大きいのです。困ったものですが、スラットによるリフトを付加してなんとか均衡を保てないかを探って行きます。
今回はリバリー機能(テキスチャ切替)の追加です。
ついでにローンチカスタマーであるANA のテキスチャを追加しました。
例によって以下から取得ください。(性能的には08/08版と変わりません)
http://macflightgear.sourceforge.net/home/aircraft/mrj/
ついでに Gimp 向けのテキスチャファイルもこのページから取得可能にしました。各パーツをレイヤに配置していますので比較的編集しやすいと思います。また目安として テキスチャマッピングのイメージも非表示レイヤとして入れていますので、表示すれば UVMAP の境界が判りやすいと思います。
さて hide さんからご質問の有った着陸方法ですが、最大着陸重量での失速速度は 115kt 付近ですので、水平安定飛行はフラップ 33%(一段) で150kt 付近です。これ以下だと機首が下に向くでしょう。150kt 付近でフラップ一段でアプローチし、50ft を切ったら機種をゆっくりと上げます。地上に着く直前にスロットルオフしてください。
フラップ2段では多分 130kt 付近で機首が降下すると思いますが、機首を上げる為のエンジン出力がかなり大きくなるので、現時点ではあまりお勧めできません。
なお、ピッチ方向の安定性と着陸性能に関しては、フラップとスラットの特性及び空力中心・重心位置の調整がまだまだ必要です。ですからこの着陸方法は暫定方法だと思ってください。JSBSim モデルのフラップはリフトを大きくすると機首を下に向ける癖がありますので、フラップのリフト増大による機首降下の方がドラッグ増大による機首降下よりも大きいのです。困ったものですが、スラットによるリフトを付加してなんとか均衡を保てないかを探って行きます。
投票数:9
平均点:3.33
Re: MRJ - Mitsubishi Regional Jet!
msg# 1.2.1.1.1.1.1
Tat
投稿数: 375
更に MRJ を更新しました。:-p
毎度ですが、
http://macflightgear.sourceforge.net/home/aircraft/mrj/
から最新版(2009/08/11版) を取得してください。
今回の変更は高高度での上昇率向上と着陸時の安定性向上です。
具体的にはJSBSim の以下のパラメタを調整しています。
MRJ90-STD.xml:
- CLalpha (AoA による揚力); 論文の値と JSBSim のRoC 実測値とから 10000ft 以下で 15-deg で 2500ft/min 以上が確保できるように変更
- CD0 (AoA による抗力); 2000ft/min で降下時に減速するよう調整
- 空力中心、重心、重量物の位置: アプローチ時に安定するように変更
- dCLflap (フラップによる揚力): アプローチ時に2段、3段でも安定するよう変更
- CDflap (フラップによる揚力): 同上
結果として離陸距離は少し短くなってしまいましたが、高高度での上昇率とアプローチ時の安定性が向上しました。アプローチ時は、1段フラップ150kt 付近で -3度、2段フラップ 125-135kt 付近で -3度のパスを維持できます。燃料が20% 時にエレベータに随分余裕があるので問題ないでしょう。3段では120kt 程度で飛びますがかなりのエンジン出力を要するでしょう。(3段目はまだあまりテストされていません...)
さて、今回の版でテストをするのに以下のシナリオを実行しましたので参考にしてください。(前回のアプローチ方法は無視してください)
1. 離陸
Ctrl-Shift-M でモニタをオンにし、フラップ1段でフルスロットルにします。130-135kt で機首を上げ、140kt 付近でリフトオフしますので、ギアアップして 15度のパスで上昇し、150kt 付近でフラップを上げます (初期上昇率は3,000-3,500 ft/min 程度です)。速度が200kt 付近でスロットルを9割に絞り 10,000 ft まで 15度を保ちながら上昇します。その後徐々に降下率が下がりますのでそれに合わせてピッチを徐々に低くしていきます。最大重量では 20,000 ft 以上では8度〜10度にしないと上昇率が悪くなります。(この辺のパフォーマンスは今は推測です。)
2. 巡航
今回は33,000 ft で水平飛行に映ります。30,000 ft 以上では徐々にピッチ角度を落としながら加速していくと良いでしょう。33,000 ft で水平にしたら計器速度で 285kt 程度 (M0.78付近)で巡航します。(※ 国内線ではこれほど迄上昇することは余りないでしょうから、最終的に燃費が良くなり、かつ早く到着できる高度で巡航してください。)
3. 降下
スロットルを1〜3割程度に落とし、-2,000 〜 -2,500 ft/min で降下します。徐々に速度が落ちて行きますのでそのまま 8,000 ft まで降下します。その後徐々に降下率を小さくし、2,000 ft 程度でグライドパスにのり 150〜170 kts 程度で 3% のグライドパスに乗るようにします。
4. アプローチ & ランディング
フラップを一段下げ、グライドパスを保ちながら速度を 150kt に落とします。その後グライドパスを維持していき、高度1,000 ft 付近で2段目のフラップを出し、125 - 135 kt 程度でパスを維持します。3段目はまだ安定しなさそうですので、そのまま 2段目で 高度 50ft 迄進み、そこからスロットルを絞りながら徐々に操縦桿を引き、降下率0にしてランディングします。モニタが ON であれば自動的にスロットルオフしてブレーキがかかりますので、そのままま任せます。
※このシナリオにはフライトプランは入っていませんので、実際には上昇、巡航、降下時に旋回動作が入ります。
今後は細かい調整を行い、最大着陸重量以上では着陸が段々難しくなるようにパラメタを調整して行くつもりです(結構しんどそう...)。また、ピッチ方向の安定性に関してもエレベータの調整等を徐々に行って行きます。
毎度ですが、
http://macflightgear.sourceforge.net/home/aircraft/mrj/
から最新版(2009/08/11版) を取得してください。
今回の変更は高高度での上昇率向上と着陸時の安定性向上です。
具体的にはJSBSim の以下のパラメタを調整しています。
MRJ90-STD.xml:
- CLalpha (AoA による揚力); 論文の値と JSBSim のRoC 実測値とから 10000ft 以下で 15-deg で 2500ft/min 以上が確保できるように変更
- CD0 (AoA による抗力); 2000ft/min で降下時に減速するよう調整
- 空力中心、重心、重量物の位置: アプローチ時に安定するように変更
- dCLflap (フラップによる揚力): アプローチ時に2段、3段でも安定するよう変更
- CDflap (フラップによる揚力): 同上
結果として離陸距離は少し短くなってしまいましたが、高高度での上昇率とアプローチ時の安定性が向上しました。アプローチ時は、1段フラップ150kt 付近で -3度、2段フラップ 125-135kt 付近で -3度のパスを維持できます。燃料が20% 時にエレベータに随分余裕があるので問題ないでしょう。3段では120kt 程度で飛びますがかなりのエンジン出力を要するでしょう。(3段目はまだあまりテストされていません...)
さて、今回の版でテストをするのに以下のシナリオを実行しましたので参考にしてください。(前回のアプローチ方法は無視してください)
1. 離陸
Ctrl-Shift-M でモニタをオンにし、フラップ1段でフルスロットルにします。130-135kt で機首を上げ、140kt 付近でリフトオフしますので、ギアアップして 15度のパスで上昇し、150kt 付近でフラップを上げます (初期上昇率は3,000-3,500 ft/min 程度です)。速度が200kt 付近でスロットルを9割に絞り 10,000 ft まで 15度を保ちながら上昇します。その後徐々に降下率が下がりますのでそれに合わせてピッチを徐々に低くしていきます。最大重量では 20,000 ft 以上では8度〜10度にしないと上昇率が悪くなります。(この辺のパフォーマンスは今は推測です。)
2. 巡航
今回は33,000 ft で水平飛行に映ります。30,000 ft 以上では徐々にピッチ角度を落としながら加速していくと良いでしょう。33,000 ft で水平にしたら計器速度で 285kt 程度 (M0.78付近)で巡航します。(※ 国内線ではこれほど迄上昇することは余りないでしょうから、最終的に燃費が良くなり、かつ早く到着できる高度で巡航してください。)
3. 降下
スロットルを1〜3割程度に落とし、-2,000 〜 -2,500 ft/min で降下します。徐々に速度が落ちて行きますのでそのまま 8,000 ft まで降下します。その後徐々に降下率を小さくし、2,000 ft 程度でグライドパスにのり 150〜170 kts 程度で 3% のグライドパスに乗るようにします。
4. アプローチ & ランディング
フラップを一段下げ、グライドパスを保ちながら速度を 150kt に落とします。その後グライドパスを維持していき、高度1,000 ft 付近で2段目のフラップを出し、125 - 135 kt 程度でパスを維持します。3段目はまだ安定しなさそうですので、そのまま 2段目で 高度 50ft 迄進み、そこからスロットルを絞りながら徐々に操縦桿を引き、降下率0にしてランディングします。モニタが ON であれば自動的にスロットルオフしてブレーキがかかりますので、そのままま任せます。
※このシナリオにはフライトプランは入っていませんので、実際には上昇、巡航、降下時に旋回動作が入ります。
今後は細かい調整を行い、最大着陸重量以上では着陸が段々難しくなるようにパラメタを調整して行くつもりです(結構しんどそう...)。また、ピッチ方向の安定性に関してもエレベータの調整等を徐々に行って行きます。
投票数:8
平均点:5.00
Re: MRJ - Mitsubishi Regional Jet!
msg# 1.2.1.1.1.1.1.1
hide
居住地: 兵庫県
投稿数: 650
hideです。
Tatさんは現在MRJで、FlightGearにおける、機体の「連日バージョンアップ記録」を更新中ではないかと思います。猛烈なパワーに圧倒されっぱなしで、なかなか試乗が追い付かず、申し訳ありません(^^;)。
さて、目下最新の8月11日版ですが、さっそく今朝ほど操縦させて頂きました。満席で燃料は約半分、Tatさんのご教示を参考にしつつ、エドワーズ空軍基地のRWY-25から離陸して、10000ft250KIASまで上昇・加速し、ぐるりと回って降りてきただけですが、非常に操縦しやすくなっていました。また操縦に関して、ていねいなガイダンスをありがとうございました。
数値はきちんと押さえていませんが、まず上昇力のアップを感じました。また5000ftまで降下して、水平飛行で徐々に減速したところ、各速度域で、機首上げ角度が非常に自然になっていまして、嬉しくなりました。ピッチ方向の安定性も、かなり向上したような気がします。この結果、アプローチの操縦性が劇的に改善され、驚いております。機体の振る舞いと操縦性の熟成は、ようやく山を越えたようですね。
着陸時は、オートパワーオフと自動ブレーキに助けられますが、あえて申し上げれば、もしも接地の瞬間にオートスロットルを、自動的にディスエンゲージできますと、一層おもしろいと思いました。(私はたまに、オートスロットルを切るのを忘れてしまうのです。これがオートになりますと、機体重量にもよりますが、ILSを使った完全自動のフルストップ・ランディングにも、道が開けそうな気がします)
また、これは重量と速度の点で、当たり前と言えば当たり前なのですが、YS-11やピラタスPC7改と比べますと、圧倒的に横風に強いのもありがたいです。今回は330度10Ktの風を、ほぼ真横から受けて発着しましたが、ほとんど偏流修正を意識しませんでした。まとまりませんが、取り急ぎご報告申し上げます。
Tatさんは現在MRJで、FlightGearにおける、機体の「連日バージョンアップ記録」を更新中ではないかと思います。猛烈なパワーに圧倒されっぱなしで、なかなか試乗が追い付かず、申し訳ありません(^^;)。
さて、目下最新の8月11日版ですが、さっそく今朝ほど操縦させて頂きました。満席で燃料は約半分、Tatさんのご教示を参考にしつつ、エドワーズ空軍基地のRWY-25から離陸して、10000ft250KIASまで上昇・加速し、ぐるりと回って降りてきただけですが、非常に操縦しやすくなっていました。また操縦に関して、ていねいなガイダンスをありがとうございました。
数値はきちんと押さえていませんが、まず上昇力のアップを感じました。また5000ftまで降下して、水平飛行で徐々に減速したところ、各速度域で、機首上げ角度が非常に自然になっていまして、嬉しくなりました。ピッチ方向の安定性も、かなり向上したような気がします。この結果、アプローチの操縦性が劇的に改善され、驚いております。機体の振る舞いと操縦性の熟成は、ようやく山を越えたようですね。
着陸時は、オートパワーオフと自動ブレーキに助けられますが、あえて申し上げれば、もしも接地の瞬間にオートスロットルを、自動的にディスエンゲージできますと、一層おもしろいと思いました。(私はたまに、オートスロットルを切るのを忘れてしまうのです。これがオートになりますと、機体重量にもよりますが、ILSを使った完全自動のフルストップ・ランディングにも、道が開けそうな気がします)
また、これは重量と速度の点で、当たり前と言えば当たり前なのですが、YS-11やピラタスPC7改と比べますと、圧倒的に横風に強いのもありがたいです。今回は330度10Ktの風を、ほぼ真横から受けて発着しましたが、ほとんど偏流修正を意識しませんでした。まとまりませんが、取り急ぎご報告申し上げます。
投票数:5
平均点:4.00
Re: MRJ - Mitsubishi Regional Jet!
msg# 1.2.1.1.1.1.1.1.1
Tat
投稿数: 375
hide さん。
連日更新記録とは考えもしなかったですが、多分他の人がもっとすごい記録を持っているはずです。helijah とか jentron は、毎日のようにモデルをアップデートしていましすので。
さて、ご要望にお応えしてオートパイロットのスピードを後輪が着いた段階で切るようにしました。ついでに heading と pitching も off になります。
また、Advanced Route Manager なるものに取りかかりました。これは Route Manager の waypoint1 のちょっと手前で waypoint1 を自動的に外すためのものです。これにより今迄手動だった Heading control を on/off や waypoint 削除の手間が省けます。
どの位手前で waypoint 1 を削除するかは対地速度と waypoint 1 の角度 (現在地/
waypoint1 を結ぶ線と waypoint1/2 を結ぶ線との間の角度) とから自動的に求めています。速度により若干誤差はあるものの、ターン後に大体 waypoint1とwaypoint 2 を結ぶ線上に近いところを飛行できるようになりました。
試しに浜松から羽田へのショートフライトを行った結果、高度と速度以外はほとんど調整することなくアプローチ可能です。最後の 50-100ft で辻褄を合わせますが、これまでよりも格段に楽になりました。これまでオートパイロット利用時には操作をミスしてアプローチ直前に明後日の方向を向く事も有りましたが、これによりほとんどその心配はなくなりました。
参考迄にテスト時の簡単なフライトログを示します。(後半以外は実際の飛行とは全く異なります。) フライトパスを Atlas で確認するとどう変わったかが判ります。
1. RJNH RWY 09 をフラップ 1段で離陸 (ギアアップし、約12度で上昇)
2. 1000 ft 上昇後、フラップアップ、autopilot でピッチを12度に設定
3. Route Manager の waypoint に以下を追加
WESTN
OJC
KANOH
KOITO (3000 ft 通過地点)
HME32 (34L の少し手前)
R1720 (34L の直前)
4. 200kt 程度で 90% スロットルにし、20,000 ft 迄上昇
5. 20,000 付近で autopilot の 高度 20,000, 計器速度 350 kt を指定し巡航
6. WESTN 通過後 autopilot で 降下率を -2500ft/min, 速度を200kt に設定
KOITO 通過時に 3000ft になるように時々調整を続ける
7. OJC の数 nm 手前で waypoint 自動削除、290°程度の向きで KANOH へ向かう。
8. KANOH 直前で waypoint 自動削除し、KOITO へ
9. KOITO 直前で waypoint 自動削除。この時点で 3,000ft、335° 程度に進路を取り34L へほとんど真っすぐな状態になる。ここで降下率 -500 ft /min, 速度 150kt に指定しプラップ1段とする
10. R1720まで残り 5nm 付近で フラップ2段にし、速度を135kt に設定
11. HME32 通過後 Heading 以外の autopilot を OFF
12. R1720 通過後3舵を微調整し減速&フレア
13. オートブレーキ中はラダーで進路を微調整。そのうち勝手に停止
こんな感じです。使ってみれば判りますが、autopilot による飛行が非常に楽に行えます。横風が無い場合は多分 ILS よりも楽です。そのうち上昇、巡航、降下、フラップ&ギア全て自動にしてみようかと思っていますが、さすがに時間が掛かりそうです。
なお、この機能は他の機体でも利用可能なように作ってありますので、-set.xml ファイルに Nasal スクリプト advroutemgr.nas を追加するだけで利用可能です。他の機体でも是非お試しください。このスクリプトの状況は /autopilot/advanced-route-manager/ 以下のプロパティで参照できます。
最後になりますが、例によっていつもの場所からダウンロードしてください。
連日更新記録とは考えもしなかったですが、多分他の人がもっとすごい記録を持っているはずです。helijah とか jentron は、毎日のようにモデルをアップデートしていましすので。
さて、ご要望にお応えしてオートパイロットのスピードを後輪が着いた段階で切るようにしました。ついでに heading と pitching も off になります。
また、Advanced Route Manager なるものに取りかかりました。これは Route Manager の waypoint1 のちょっと手前で waypoint1 を自動的に外すためのものです。これにより今迄手動だった Heading control を on/off や waypoint 削除の手間が省けます。
どの位手前で waypoint 1 を削除するかは対地速度と waypoint 1 の角度 (現在地/
waypoint1 を結ぶ線と waypoint1/2 を結ぶ線との間の角度) とから自動的に求めています。速度により若干誤差はあるものの、ターン後に大体 waypoint1とwaypoint 2 を結ぶ線上に近いところを飛行できるようになりました。
試しに浜松から羽田へのショートフライトを行った結果、高度と速度以外はほとんど調整することなくアプローチ可能です。最後の 50-100ft で辻褄を合わせますが、これまでよりも格段に楽になりました。これまでオートパイロット利用時には操作をミスしてアプローチ直前に明後日の方向を向く事も有りましたが、これによりほとんどその心配はなくなりました。
参考迄にテスト時の簡単なフライトログを示します。(後半以外は実際の飛行とは全く異なります。) フライトパスを Atlas で確認するとどう変わったかが判ります。
1. RJNH RWY 09 をフラップ 1段で離陸 (ギアアップし、約12度で上昇)
2. 1000 ft 上昇後、フラップアップ、autopilot でピッチを12度に設定
3. Route Manager の waypoint に以下を追加
WESTN
OJC
KANOH
KOITO (3000 ft 通過地点)
HME32 (34L の少し手前)
R1720 (34L の直前)
4. 200kt 程度で 90% スロットルにし、20,000 ft 迄上昇
5. 20,000 付近で autopilot の 高度 20,000, 計器速度 350 kt を指定し巡航
6. WESTN 通過後 autopilot で 降下率を -2500ft/min, 速度を200kt に設定
KOITO 通過時に 3000ft になるように時々調整を続ける
7. OJC の数 nm 手前で waypoint 自動削除、290°程度の向きで KANOH へ向かう。
8. KANOH 直前で waypoint 自動削除し、KOITO へ
9. KOITO 直前で waypoint 自動削除。この時点で 3,000ft、335° 程度に進路を取り34L へほとんど真っすぐな状態になる。ここで降下率 -500 ft /min, 速度 150kt に指定しプラップ1段とする
10. R1720まで残り 5nm 付近で フラップ2段にし、速度を135kt に設定
11. HME32 通過後 Heading 以外の autopilot を OFF
12. R1720 通過後3舵を微調整し減速&フレア
13. オートブレーキ中はラダーで進路を微調整。そのうち勝手に停止
こんな感じです。使ってみれば判りますが、autopilot による飛行が非常に楽に行えます。横風が無い場合は多分 ILS よりも楽です。そのうち上昇、巡航、降下、フラップ&ギア全て自動にしてみようかと思っていますが、さすがに時間が掛かりそうです。
なお、この機能は他の機体でも利用可能なように作ってありますので、-set.xml ファイルに Nasal スクリプト advroutemgr.nas を追加するだけで利用可能です。他の機体でも是非お試しください。このスクリプトの状況は /autopilot/advanced-route-manager/ 以下のプロパティで参照できます。
最後になりますが、例によっていつもの場所からダウンロードしてください。
投票数:11
平均点:7.27
Re: MRJ - Mitsubishi Regional Jet!
msg# 1.2.1.1.1.1.1.1.1.1
hide
居住地: 兵庫県
投稿数: 650
hideです。
Tatさんの最新MRJをダウンロードし、さっそく操縦させて頂きました。
ご案内の、浜松=羽田間のルートを飛ばしたところ、非常に快適で、滑らかにタッチダウンまで持って行くことが出来ました。また、接地後にオートパイロットを切る仕掛けを追加して頂き、とても便利になりました。ありがとうございます。
この飛行コースは一部、現実のSTARを使っておられると思いますが、旅客機はやはり漫然と操縦するより、現実の航空路を飛ばしてみた方が、ずっと面白いですね。このコースは、非常に無理なく上昇や下降、旋回を重ねて、羽田の滑走路に正対するようになっています。こうした航空路を、フライト・マネジメント・システム(FDM)などを使った、高度なナビゲーションで精密にたどってこそ、初めて高密度の大量輸送が可能になるのだと、改めて実感しました。MRJの飛行特性も、こうした航空路をトラッキングしてみて、初めて本当によさが分かるのですね。
また今回お目見えの Advanced Route Manager は、より精密に設定コースをトラッキングするため、ウェイポイント手前で旋回操作に移る、いわゆるリードターンを再現する試みだと理解しました。素晴らしいアイディアだと思いまして、さっそくピラタスPC7改のnasフォルダにも複写し、set.xmlファイルにパスを指定して、エドワーズ空軍基地で試してみました。
残念ながら現時点では、私の環境ではうまく働いていないようで、浜松=羽田間ルートでは通常通り、すべてウェイポイントを基点に旋回しましたし、エドワーズでも、この機能を使った場合と使わない場合では、特にAtlasのトラック(軌跡)に変化はありませんでした。原因は不明ですが、羽田ルートでは「OJC」を入力時点で、FlightGearのコンソール画面に、以下のようなメッセージが出ましたので、関連があるかと思いご報告します。ピラタスPC7改を使って、エドワーズ周辺のウェイポイントを入力した際も、同文のものが出ました。
Nasal runtime error:No such member:tan
at C:/Flightgear/data/Aircraft/MRJ/Nasal/advroutemgr.nas, line 95
called from: C/Flightgear/data/Aircraft/MRJ/Nasal/advroutemgr.nas, line 121
called from: C/Flightgear/data/Aircraft/MRJ/Nasal/advroutemgr.nas, line 137
called from: C/Flightgear/data/Aircraft/MRJ/Nasal/advroutemgr.nas, line 169
called from: C/Flightgear/data/Aircraft/MRJ/Nasal/globals.nas, line 96
今後、さらに Advanced Route Manager の熟成が進み、高度や速度まで自動制御できますと、実機のFDMとほぼ同じ機能が得られるわけで、FlightGearのユーザー環境が、大きく前進しそうで楽しみです。
(私は普段、コースを丸ごとプリセットする自動操縦を行っていませんが、こういう飛び方が嫌いなわけではありません。商業航空路をたどるには、もちろんこの方がずっとリアルで、また奥も深いと思います。ただ世界一周でこれを使いますと、SIDやSTAR及びエンルート・マップの事前調査が大変です。また長期の旅では正直、操縦に飽きてしまいますので、今のところは自家用機レベルの、少しプリミティブな非GPS航法研究を指向しまして、モチベーションを維持している次第です)(^^;)
Tatさんの最新MRJをダウンロードし、さっそく操縦させて頂きました。
ご案内の、浜松=羽田間のルートを飛ばしたところ、非常に快適で、滑らかにタッチダウンまで持って行くことが出来ました。また、接地後にオートパイロットを切る仕掛けを追加して頂き、とても便利になりました。ありがとうございます。
この飛行コースは一部、現実のSTARを使っておられると思いますが、旅客機はやはり漫然と操縦するより、現実の航空路を飛ばしてみた方が、ずっと面白いですね。このコースは、非常に無理なく上昇や下降、旋回を重ねて、羽田の滑走路に正対するようになっています。こうした航空路を、フライト・マネジメント・システム(FDM)などを使った、高度なナビゲーションで精密にたどってこそ、初めて高密度の大量輸送が可能になるのだと、改めて実感しました。MRJの飛行特性も、こうした航空路をトラッキングしてみて、初めて本当によさが分かるのですね。
また今回お目見えの Advanced Route Manager は、より精密に設定コースをトラッキングするため、ウェイポイント手前で旋回操作に移る、いわゆるリードターンを再現する試みだと理解しました。素晴らしいアイディアだと思いまして、さっそくピラタスPC7改のnasフォルダにも複写し、set.xmlファイルにパスを指定して、エドワーズ空軍基地で試してみました。
残念ながら現時点では、私の環境ではうまく働いていないようで、浜松=羽田間ルートでは通常通り、すべてウェイポイントを基点に旋回しましたし、エドワーズでも、この機能を使った場合と使わない場合では、特にAtlasのトラック(軌跡)に変化はありませんでした。原因は不明ですが、羽田ルートでは「OJC」を入力時点で、FlightGearのコンソール画面に、以下のようなメッセージが出ましたので、関連があるかと思いご報告します。ピラタスPC7改を使って、エドワーズ周辺のウェイポイントを入力した際も、同文のものが出ました。
Nasal runtime error:No such member:tan
at C:/Flightgear/data/Aircraft/MRJ/Nasal/advroutemgr.nas, line 95
called from: C/Flightgear/data/Aircraft/MRJ/Nasal/advroutemgr.nas, line 121
called from: C/Flightgear/data/Aircraft/MRJ/Nasal/advroutemgr.nas, line 137
called from: C/Flightgear/data/Aircraft/MRJ/Nasal/advroutemgr.nas, line 169
called from: C/Flightgear/data/Aircraft/MRJ/Nasal/globals.nas, line 96
今後、さらに Advanced Route Manager の熟成が進み、高度や速度まで自動制御できますと、実機のFDMとほぼ同じ機能が得られるわけで、FlightGearのユーザー環境が、大きく前進しそうで楽しみです。
(私は普段、コースを丸ごとプリセットする自動操縦を行っていませんが、こういう飛び方が嫌いなわけではありません。商業航空路をたどるには、もちろんこの方がずっとリアルで、また奥も深いと思います。ただ世界一周でこれを使いますと、SIDやSTAR及びエンルート・マップの事前調査が大変です。また長期の旅では正直、操縦に飽きてしまいますので、今のところは自家用機レベルの、少しプリミティブな非GPS航法研究を指向しまして、モチベーションを維持している次第です)(^^;)
投票数:10
平均点:5.00
Re: MRJ - Mitsubishi Regional Jet!
msg# 1.2.1.1.1.1.1.1.1.1.1
Tat
投稿数: 375
hide さん
報告有難うございました。
仰る通り、後半の Waypoint は STAR の物を利用しています。実際の航路上で試した方がアプローチが断然楽ですよね。
さて、Nasal のエラーに関して調査してみた所、1.9.1 の Nasal には 三角関数のうち、 math.tan() がありませんでした。これでは 1.9.1 との互換性がありませんので、tan() をローカルで作成したところ、1.9.1 でも問題なく動作しました。
修正済みの advroutemgr.nas は以下から取得できますのでお試しください。
http://cvs.flightgear.org/viewvc/data/Aircraft/MRJ/Nasal/advroutemgr.nas?revision=1.3
報告有難うございました。
仰る通り、後半の Waypoint は STAR の物を利用しています。実際の航路上で試した方がアプローチが断然楽ですよね。
さて、Nasal のエラーに関して調査してみた所、1.9.1 の Nasal には 三角関数のうち、 math.tan() がありませんでした。これでは 1.9.1 との互換性がありませんので、tan() をローカルで作成したところ、1.9.1 でも問題なく動作しました。
修正済みの advroutemgr.nas は以下から取得できますのでお試しください。
http://cvs.flightgear.org/viewvc/data/Aircraft/MRJ/Nasal/advroutemgr.nas?revision=1.3
投票数:8
平均点:6.25
Re: MRJ - Mitsubishi Regional Jet!
msg# 1.2.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1
hide
居住地: 兵庫県
投稿数: 650
Tatさん ご無沙汰して申し訳ありません。
修正済みの advroutemgr.nas を先日DLさせて頂きました。取りあえずピラタスPC7改で、ショートフライトを試してみましたが、機体はウェイポイントの手前で、ものの見事にリードターンし、Atlasの航跡にみとれました。これでオートパイロットによるフライトが、ますます楽しくなりますね。
日を改めてMRJで、浜松=羽田間ルートを再び飛んでみようと思っていたのですが、8月中の多忙に加え、私事で恐縮ながら異動の内示を食いまして、ただいま残務整理と入居先の確保などに追われており、しばらくはRead Onlyになるかと思います。
こちらや「旅日記」の掲示板に、再び爆音を響かせる(?)のは、恐らく10月中旬以降になると踏んでおりますが、必ずまたエアボーンしますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
修正済みの advroutemgr.nas を先日DLさせて頂きました。取りあえずピラタスPC7改で、ショートフライトを試してみましたが、機体はウェイポイントの手前で、ものの見事にリードターンし、Atlasの航跡にみとれました。これでオートパイロットによるフライトが、ますます楽しくなりますね。
日を改めてMRJで、浜松=羽田間ルートを再び飛んでみようと思っていたのですが、8月中の多忙に加え、私事で恐縮ながら異動の内示を食いまして、ただいま残務整理と入居先の確保などに追われており、しばらくはRead Onlyになるかと思います。
こちらや「旅日記」の掲示板に、再び爆音を響かせる(?)のは、恐らく10月中旬以降になると踏んでおりますが、必ずまたエアボーンしますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
投票数:8
平均点:3.75
Re: MRJ - Mitsubishi Regional Jet!
msg# 1.2.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1
Tat
投稿数: 375
hide さん
リードターンが無事成功してなによりです。advroutemgr.nas をコピーして -set.xml にこのファイルを追加するだけというお手軽実装ですので、(他のみなさんも)色んな機体でも是非お試しください。
それにしても異動とは大変ですが頑張ってくださいね。遠くからですが、スムーズに事が運ぶ事をお祈り致します。また、10月からの旅日記でのフライトログや、機体レポートを楽しみにしています。
実は私もフライトギアに時間が取れないことがしばしばなのと、本体の開発も進めなければならないため、機体開発は実質ストップしています。実機の方も全日空の要求を反映する為の設計変更で若干納期が伸びるかもというニュースがありますので、気長に行きたいと思っています。
リードターンが無事成功してなによりです。advroutemgr.nas をコピーして -set.xml にこのファイルを追加するだけというお手軽実装ですので、(他のみなさんも)色んな機体でも是非お試しください。
それにしても異動とは大変ですが頑張ってくださいね。遠くからですが、スムーズに事が運ぶ事をお祈り致します。また、10月からの旅日記でのフライトログや、機体レポートを楽しみにしています。
実は私もフライトギアに時間が取れないことがしばしばなのと、本体の開発も進めなければならないため、機体開発は実質ストップしています。実機の方も全日空の要求を反映する為の設計変更で若干納期が伸びるかもというニュースがありますので、気長に行きたいと思っています。
投票数:7
平均点:4.29