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台北=羽田間で天測テスト飛行

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なし 台北=羽田間で天測テスト飛行

msg# 1.6.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.1.2.1.1.1.1.1.1
depth:
30
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2018-5-27 11:02 | 最終変更
hide  長老 居住地: 兵庫県  投稿数: 619
hideです。前回ご紹介した「天測による船位決定(究極の天測技法)」ソフトをテストするため、ピラタスPC−9M改・水陸両用機で羽田=台北=羽田間の東シナ海往復飛行を行いました。

 数年ぶりの長距離渡洋飛行で、立案から準備、実施までコツを相当忘れておりまして、往路は正直トラブルの連続でした。しかし復路は打って変わって快調で、前半の夜間飛行ではフライトコードラント(自作の航空四分儀)を使って、順調に天測・測位計算を重ねて巡航。夜明け後は天測に加え、フライトコードラントに内蔵した偏流計で、陸岸の目標物を計って現在地を出し、終始ほぼ予定通りのコースを維持して羽田に安着しました。

 天文航法の精度は今回、誤差10nm(海里)前後とやや大きいですが、実用上は渡洋飛行に十分耐えるレベルです。VOR航空路だって、狭い部分でも幅8nmあるのですから、フライトシミュレーターの中の星を眺めるだけで、これに迫る精度が出るというのは結構大したものだと思います。線路みたいに正確なGPS航法とは比較になりませんが、「航空がまだ冒険であった時代」の香り漂う、手作り感あふれる航法を楽しむのが目的ですから、私としては結構わくわくしています。

 以下、復路のフライトをご紹介します。コースは下記の通りで、航法の基本通りコンパス方位一定のラームライン(等角航路)で飛び、種子島上空で少し変針します。説明図を投稿画像にアップさせて頂きました。
  http://flightgear.jpn.org/modules/myalbum/photo.php?lid=361

◎台北松山国際空港(RCSS)
  25°4.18N-121°33.15E
  VOR局APU=112.5 NDB局O=295
    ▼55.8°TRUE 604.58nm
△種子島・西之表港 30°43.9N-130°59.4E
    ▼56.7°TRUE 527.34nm
◎羽田空港(RJTT)
  35°33.4N-139°46.1E
  VOR局HME=112.2 ATIS=128.8

 前半は延べ8個の星の高度観測を行い、緯度経度を2回算出しました。後半は夜が明けて、ほとんど太陽しか観測できないため、基本的には「位置の圏」(計算上、自機が線上のどこかにいる円)が1個しか得られません。これで現在地を求めようとすると、位置の圏と予定コースの交点という、いささか漠然とした形になってしまいますが、何もないよりはマシです。
 例えば天測では、この円弧とコースが直交する時間帯には距離が、平行になる時間帯にはコースからのずれが正確に分かります。旅客機でも戦前から1960年代前半ごろまでの洋上飛行では、こうして1本の位置の線を、さまざまに工夫して使いこなしていたのです。

●●星空へ船出する:
 では順を追って、フライトのご報告です。
休日の未明に(目が覚めちゃったので)FlightGearを起動。すでに台湾では黎明が近かったので、夜間の天測時間を稼ごうと、パソコンのクロックを実時間より遅くセットしました。天測を容易にするためリアルウエザーは使わず、150度の風3Kt・快晴に固定し、航法にもすべて真方位を使いました。
 シミュレーション内部の時刻で1915時(以下すべてUTC)に、未明の台北松山空港を離陸。最初はVORを使い、星々の間をぐんぐん上昇していきます。1930時に空港から37nm(海里)の洋上で高度15000ftに達し、真対気速度270Ktで巡航に移りました。ここから推測航法と天測を開始します。

 私は天測が好きな割に、ろくに星座を暗記していないので、スターファインダー(索星ツール=見たい星の位置を示す機能)が欠かせません。これは「究極の天測技法」ソフトにも付いていますが、天測暦と同様に、恒星の一覧表が赤緯(天の北極からの距離)の順に並んでいたりして、かなりプロ向けです。いっぽう、私が以前使っていた天測計算ソフト「Navigator」の索星ツールは、恒星がアルファベット順に並んでおり、表示画像も全天を描いた「星座早見盤」スタイルなので素人には見やすく、私は索星する時だけはこっちのソフトを使っています。
 天測の対象になる星は約50個。いま見えている中から、自分に見つけやすい星を数個選びますが、出来るだけ方角が離れたもの同士を選ぶのがコツです。位置の圏の交差角が大きくなるため、測位精度が上がります。

 初回の天測は1949時。現地は夜半で、私にもすぐ分かるポラリス(北極星)とドゥーベ(北斗七星の先端の星)を手始めに、アークトゥルス、スピカ、火星を観測。直ちに「究極の天測技法」ソフトで位置を出しました。得られた緯度経度はほぼコースに重なっており、まずは順調です。
 2回目はデネブ、ヴェガ、アルテアを測定。操作に慣れたためか数本の「位置の圏」が、より一点に近い交差をしました(投稿画像)。

●●天測の実際:
 星の高度角測定は、フライトコードラントの視野中央付近に目標の星を捉え、Xキーで拡大します。私の環境では、toshiさんが2013年10月1日付の本欄にご紹介下さった方法で、mice.xml を改造していますので、シフトキーを押しながらマウスを操作すると、視界移動が微動モードになります。この状態で星に十字線を重ね、日周運動で位置がずれないうちに、素早くメモ代わりに画面をキャプチャします。
 投稿画像で言いますと、左上の写真が星を観測した瞬間で、高度角目盛りが38度45.2分を指しています。こうして3〜5個程度の星を測定し、ソフトに高度角と時刻を打ち込むと、現在の緯度経度が分かります。
 画面には時計代わりの「Time Settings」ウィンドウと、internal properties の position も開いておいて、現在時刻と緯度経度の正解を表示。私がモニターにしている32インチテレビ画面ですと、飛行中は目が届かない位置ですが、あとで天測の精度を検証する際に役立ちます。
(注:その後、飛行中に Time Settings を開いていると、他のアプリとウィンドウを切り替えた際、高い確率で、FlightGearのクロック設定が狂うことが分かりました。現在は、タスクバーに追加の時計を表示してUTCに合わせています)

 位置が算出できたら、航法フリーウェア「virtual E6−B Ver1.4」に、現在地と目的地の緯度経度を入力すると、目的地までの正確な針路と距離を出してくれます。このvirtual E6−Bは、基礎的な航法計算に欠かせない多機能ツールで、操作もごく簡単。私は10年来愛用していますが、代わるものはちょっと見当たりません。幸い今も下記でダウンロード可能です。Route Manaer 任せではなく、自分で針路を計算してみたい方には必携です。
  http://virtual-e6-b.software.informer.com/1.4/
 幾つかのサイトでは、オンラインでも同様の針路計算が可能です。E6−Bでググってみて下さい。
 ただし今回のフライトでは風を一定にしたため、コースがあまりずれないので、天測ごとの針路修正は省略しました。

●●夜明けだ、夜が明けてゆく♪:
 1時間半あまり飛んだ2050時ごろ、FlightGearの空が黎明を迎え、急に星が減りました。もう一回位置を取っておこうと、あわてて交差角の大きい2天体を観測。土星及びアークトゥルスと判断して位置の圏の交点を求めましたが、図示しました通りコースから大外れして、すぐ計算違いに気付きました。
 (後日、土星とアークトゥルスの正しい高度角をStarFinderで求めて再計算したところ、添付画像に緑色で図示した通り、ちゃんとコース上に交点が来ました。測定時は、別の星と取り違えたものと思われます)

 東の空がはっきり明るくなり、太陽が姿を現します。2111時、水平線上に下端まで出る瞬間を待って天測。コードラントの視野中央には緑の環がありまして、太陽と同じ視直径になっており、ここにピッタリ入るように狙います。薄オレンジ色の空を背景に、まぶしい朝日を照準すると、何だか元気が湧いてきました。

 のちほどもう1回太陽を測定し、二つの高度角を使って測位計算を試みましたが、得られた交点はコースの南へ大きく外れました。夜明けの太陽は、さすがに高度が低すぎて測定誤差が大きいのか、或いは2回行った観測の間隔が1時間半しかない(太陽は22.5度しか位置を変えない)ため、「位置の圏」同士の交差角が不十分だったのか。高速で移動する飛行機にとって、やはり太陽一個だけで正確に位置を出すのは難題です。

●●航法の精度:
 今回、天測による測位誤差は次の通りです。
 1949時の第1回観測 算出値=26°14'54"N-123°28'16"E
           正 解=26°07'54"N-123°43'18"E
           誤 差=297°15.2nm
 2028時の第2回観測 算出値=27°54'51"N-126°20'24"E
           正 解=27°56'34"N-126°11'32"E
           誤 差=102°8.02nm

 これとは別に、種子島・西之表市と紀伊半島・太地町沖を通過時に、コードラントの下半球に仕込んだ偏流計の距離目盛りを使って、陸岸との距離を測定。地図上で位置を出して針路を再計算し、機首方位を微調整しました(投稿画像の右上写真)。予定コースからの誤差はそれぞれ次の通りでした。

 種子島沖・馬毛島付近:右アビーム約7nm
 紀伊半島・太地町沖 :左アビーム約3nm
 私は、天測や推測航法の許容誤差を10nm(海里)程度と考えています。この程度の距離なら大抵、目的地が視認できるからです。今回は実証試験としては、ほぼ満足のいく結果で、今後どう精度を上げるか楽しみです。

 和歌山沖を通過し、やがて羽田VORが入感。針路を最終確認し、芦ノ湖上空でDMEも入って降下開始。羽田のATISで風や気圧補正値を確認し、A滑走路に無事着陸しました。思えば実に久しぶりの長距離渡洋飛行でした。
 次はさらに高高度、高速、高緯度で、天測の長距離飛行テストを予定しています。
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