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「究極の天測技法」ソフトをご紹介します

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29
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2018-5-18 0:49 | 最終変更
hide  長老 居住地: 兵庫県  投稿数: 619
hideです、久しぶりにナビゲーションのお話をお届けします。
 最近、極めて操作が簡単な天文航法計算ソフトに出逢いました。ほんの数分で緯度経度が算出できます。ただいま測位テストを重ねていますが、星々を測定しながら海を渡ってゆくと、数年遠ざかっていた航法のロマンが胸に甦りました。

●●新機軸の国産ソフト:
 天測による測位計算のソフトは、以前から存在しましたが、原理的に必ず自船・自機の推測位置を入力する必要がありました。しかし高速で移動する航空機の場合、ひんぱんに推測位置を求めて再入力するのは、桁数も多くて間違いやすく、結構おっくうなものです。また天測で位置を出したら、結果に応じて針路を修正するわけですが、計算に手間取って変針のタイミングが遅れると、本来のコースから刻々と逸脱します。ですから観測や計算に費やす時間は、30秒でも1分でも短いほうが有り難いのです。

 今回入手したのは「天測による船位決定(究極の天測技法)」(1万5000円)というソフトです。これは推測位置が不要で、天体の高度角と観測時刻、自分の針路・速度などをポンポン入力するだけで緯度経度が出ます。こういう計算方法は、これまで聞いたことがありません。
 発売元は、松山市にある海事補佐人事務所「OFFICE S.K MARITIME ONE」です。嬉しいことに、日本で開発された製品なのです。

●●天文航法の原理:
 いま仮に、あなたが東京タワー(高さ333m)のてっぺんを見上げて、水平線からの高度角をスマホの「六分儀アプリ」(というのは冗談ですが、ブラジルには実在)で計ってみたら、たまたま45.0度だったとします。この場合、あなたはタワーの中心から半径333mの円の上のどこかにいるわけですね。この円を地図にコンパスで描き、同様にあと2つばかり高層建築を利用して円を描けば、三つの円がほぼ重なり合った場所が、あなたの現在地であるはずです。天文航法では太陽や星を使って、これと同じ原理で現在の緯度経度を算出します。

 投稿画像でご紹介した、地球儀の画像をご覧下さい。これは「究極の天測技法」ソフトの画面です。大西洋横断中に4個の星の高度角を計って四つの円を描き、現在地を求めた結果を示しています。地球儀のほぼ中央、円の交点が機体の位置です。(厳密に一点には交わりませんが、線に囲まれた多角形の重心付近が現在地です)

 地球儀の上部、北極点をご覧下さい。小さな黒い字で「Polaris」と書いてあるのが、お読み頂けるでしょうか。この真上に北極星(Polaris)があるという意味です。私が考案した六分儀代わりの「フライトコードラント」(航空四分儀)を使って、北極星の高度角を計ったところ49度26.7分でした。この角度を入力するとソフトは自動的に、北極を取り巻く巨大な、「このどこかに自機がある円」を描いてくれます。
 こうした円を、航法用語ではCOP(サークル・オブ・ポジション)と呼びます。日本語では「位置の圏」と言うのですが、「圏」という言葉は少々分かりにくいですね。

 以下同様に、三つの星を使ってCOPが3個得られました。観測時に、それぞれの星がどこの真上にあったかも書いておきます。ソフトはこれらの地点を中心とする円を描いたわけです。交点が自機の位置です。
 ・ヴェガ (七夕の織女星):スペイン南西部
 ・北斗七星のドゥーベ
   (ひしゃくの先端の星):カナダ北西部
 ・アークトゥルス
  (うしかい座の明るい星):カリブ海・ドミニカ付近
 最低2個の星の高度角を計れば、とりあえず位置が算出できますが、4〜5個の星を使う方が誤差が少なくなります。

 少し補足しますと、このケースでは最初の星を計ってから4個目の星を計るまでに数分掛かっています。この間も機体は飛び続けますので、円の交点によって現在地を求めるには、観測中に機体が飛んだ距離だけ、各円の位置を補正する必要があります。
 機体の針路・速度を入れてありますので、補正は自動的に行われ、図の赤い円が観測時のデフォルト位置、青い円が最後の観測時刻に合わせて平行移動した位置です。この例では北極星を最初に計ったので、赤と青の円のずれが最大です。いっぽう、右手のヴェガの円は最後に観測したので位置補正の必要はなく、青い円一つだけが描かれています。こうした補正を「転位」と呼びます。
 私がこれまで使ってきたブラジル製の天測計算ソフト「Navigator」は、転移を行う際、地表を平面と見なして近似値を出すのだそうですが、「究極の天測技法」はちゃんと、球体として計算しているそうです。

●●コロンブスの卵:
 かつての大航海時代の天文航法は、南中する瞬間の太陽高度を測って、緯度だけを求める程度のレベルでした。その後、精密なクロノメーター(航海時計)が発明され、時差を利用して経度も算出するなど、徐々に技術が向上しました。先ほどお話しした、任意の時刻に任意の星を数個観測して、作図一発で緯度経度を出す方法は、実は19世紀後半になってようやく確立されました。原理は以前から知られていたそうですが、巨大な円を正確に作図する手段がなかったのです。

 例えば「東京タワーとスカイツリーの高度角を計って、自分の位置を知る」程度でしたら、東京の区分地図にコンパスで円を描けば十分です。しかし天体を使うと、円の直径は数千舛傍擇咾泙后J燭蕕蔽録泙防舛と大きな歪みを起こす(タマゴ形に近くなる)ため、コンパスで作図するのは不可能です。かといって、実物の地球儀にコンパスで描くことも出来ません(1海里単位で表示するには、最低でも直径7m程度の大地球儀が必要)。
 となると、円の交点座標を数値計算で出すしかないのですが、たぶん球面三角法の連立方程式(三角関数の大迷宮!!)になるでしょうから、数学の専門家でない人が手計算で、限られた時間内に正しい解を求めるのは、極めて難しそうです。

 そこで19世紀に考案されたのが、計算に自船の推測位置を介在させるテクニックです。まず針路や速度から現在の推測位置を概算し、海図に記入します。次に天文データに基づいて「この推測位置から、あの天体を見上げると、高度角は何度何分になるのか」を計算し、実際に観測した高度角との差を求めます。この差の分だけ、海図に描いた推測位置を天体の方向(または逆方向)にスライドさせて、その地点に「位置の線」を記入します。自船は、この線上のどこかにいるはずです。

 ここで言う「位置の線」は、とても巨大な「星の位置の圏」を、ごく短い直線(「位置の圏」の接線)で代用したものです。これは巧妙な方法で、円のままでは大きすぎて不可能だった作図が、簡単にできます。数本の「位置の線」を描いて交点を求めれば、そこが自分の緯度経度です。このメソッドは「高度差法」や「修正差法」、或いは単純に「位置の線航法」と呼ばれます。
 以上の説明は、図が無いと分かりにくいですね。よろしければ、私が7年前にこの「手探り航法・旅日記」で、実際に位置の線航法を試してご紹介した際の説明図をご覧ください(アドレス下記)。
   http://flightgear.jpn.org/modules/myalbum/photo.php?lid=223
 この方法は、推測位置における星の高度角を計算するのが大変そうですが、実際の航海では天測暦(航海用の天文数表)を引けば、比較的簡単に算出できるよう工夫されています。もちろん天文航法計算ソフトを使う場合は自動です。

 推測位置を使う「位置の線航法」は巧妙ですが、もともと手計算のための技術です。ところが従来のパソコン用航法計算ソフトは、手計算の技法そのままに推測位置を介在させていたため、冒頭に書いたように操作が煩雑なのが欠点でした。
 今回の「究極の天測技法」ソフトは、いきなり数値計算で円と交点を描きます。パソコンにやらせるなら計算が難しくても大丈夫、推測位置なんて要らないじゃないかという、まさにコロンブスの卵の発想で、誰でも使えるシンプルな操作を実現しました。

●●元船長さんが開発:
 このソフトを知ったのは以前、同名の「究極の天測技法」(海文堂出版)という本を書店で見かけたのがきっかけです。海外では天文航法を航海術の基礎と見なして、現在も新たな研究が進められていると聞きますが、日本では第一線を退いた古い技術へのリスペクトが薄いのか、天文航法の本を探すのは至難の業です。まして新技術を紹介した本に出会ったのは驚きで、ひったくるようにして購入しました。内容は、天文航法の基礎から「究極の天測技法」の計算過程(数式満載)や、これを応用した計算ソフトの操作法、そして実際に六分儀を扱うための、詳しい説明が含まれています。

 さて別売りのソフトを注文する際に気になったのが、航空用としても使えるかどうかです。そこで発売元にメールを出して、
     「フライトシミュレーターで使ってみたいと思います。
      移動速度が100〜350Ktでも、計算できるでしょうか」
と質問しました。
 幸い、本の著者でソフトを開発された鈴木邦裕さん(外国航路の元船長さん。現在は海事補佐人として活躍し、神戸大の先生も勤める方)から、「船舶用なので50Ktまでですが、400Ktまで対応するものを組んでみましょう」という素晴らしい返信を頂き、しばらくして入手することが出来ました。まったく予想外の展開で、大いに感激しています。

 このソフトには、天測に使う数十個の星が現在、天球上のどの位置にあるかを知るスターファインダー(索星ツール)が付いています。タイトル画面などには、信号旗や航法用具の写真を随所にあしらったりして、いかにも船乗りが作ったソフトですよ、というロマンを感じさせるデザインです。
 このソフトはオンラインで発注できますが、もしご購入の際は、船ではなくフライトシミュレーターで使う旨、必ず念を押されますようお勧めします。
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