logo
ホーム •  フォーラム •  日本語wikiトップ •  アカウント情報 •  サイト内検索 •  新規登録
 ログイン
ユーザー名:

パスワード:


パスワード紛失

新規登録
 メインメニュー
 米国サイト
 オンライン状況
26 人のユーザが現在オンラインです。 (5 人のユーザが フォーラム を参照しています。)

登録ユーザ: 0
ゲスト: 26

もっと...

海鳥の旅v280を導入、巨大廃坑と喜望峰へ

このトピックの投稿一覧へ

なし 海鳥の旅v280を導入、巨大廃坑と喜望峰へ

msg# 1.4.1.1.1.1.1.1.1
depth:
8
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2012-9-4 23:44 | 最終変更
hide  長老 居住地: 兵庫県  投稿数: 632
hideです。
 遅くなりましたが、v280のリリースおめでとうございます。
私の「海鳥の旅」も前回、アフリカ・ビクトリア湖北岸のウガンダ領ポートベル港に到着した後、しばらくストップして、v280への切り替えと各種の修正作業を進めました。ひとまず旅が続けられる状態になりましたので、今回はテストを兼ねてどんどん南下を続け、長大なタンガニーカ湖の景観を楽しみ、南アフリカ・キンバリーではダイヤモンド採掘跡のクレーターを眺め、アフリカ大陸の最南端を通過。ようやくケープタウン国際空港まで進出しました。

 ところで皆さん。ケープタウンと言えば「喜望峰」ですよね。昔からよく「アフリカ最南端の岬」と呼ばれてきましたが、正しくは喜望峰はアフリカの「南西端」。本物の「最南端」アガラス岬は、西北西に150キロも離れており、こっちの知名度は今ひとつ。どうして喜望峰ばかり有名になり、最南端と誤解されたのでしょう…今回は最後に、両方の岬を訪ねます。

●v280の第一印象と rembrandt について:
 時系列順に、お話を進めます。8月22日にv280をインストール。テクスチャーや空の見え方が改善され、新たな「rembrandt」機能のお陰で、機体の影が太陽の位置に従って刻々描かれ、着陸灯も有効になるなど、グラフィックの進歩が印象的ですね。気になるフレームレートは、起動直後は30〜59で、rembrandt使用時のみ12くらいに落ちてしまい、やや不便という感じでした。
(注:環境は2年半前のノートです。xp-Pro Core i7 Q720@1.60GHz 925MHz 2.99GB RAM GeForce GT240M)

 HydeさんがPC-9Mに装備して下さった着陸灯が、最初は作動せず首をひねりましたが、以前の掲示板を参照して、起動オプションに「/sim/rendering/rembrandt/enabled=true」と書き込まなくてはならないことを確認。いちいちコピペも面倒で、現在は「レンブラント」で単語登録しています。
 この着陸灯には十分実用性がありますので、世界一周中のPBYカタリナ「水薙」号にも使わせて頂くことにしまして、ライトコーンのacファイルと、一部xmlファイルの追加記述をお借りしました。すでに「投稿画像」でご紹介した通りです。PC-9Mでは、ギアを降ろす(着陸灯も降りる)と点灯する仕組みなのですが、カタリナでは着水時に困るので、翼端フロートを降ろした際に点くようにしました。
 可能なら「ギアまたは翼端フロートを降ろした場合」という「OR条件」で点灯させたかったのですが、試行錯誤しても「ギアもフロートも降りると点灯」という「AND条件」しか達成できなかったので断念し、翼端フロートだけで制御することにしました。実用的にはこれで満足です。ただし rembrandt 機能を使うと相当重くなるうえ、現時点ではご存じのように、色バランスもかなり不自然です。

 そこで着陸灯が必要になった場合にのみ、rembrandt 機能をオンに出来ないかと、internal properties を開いて、デフォルトの「/enabled=false」を「true」に書き換えてみました。すると機内と地形のテクスチャーが吹っ飛んで、青空以外は黄色や黄緑、オレンジ系のポップな色彩に塗りつぶされてしまい仰天。「投稿画像」に上げておきましたが、これじゃレンブラントならぬ「虹の画家」靉嘔(あいおう)さんの絵みたいです。当面、飛行中のオンオフは諦めて、今後の熟成を楽しみに待つことにしましょう。

●「ジャングル大帝」の舞台、グレートリフトバレー:
 グラフィック機能に関しては当面、動作を軽くする設定を心がけながら、旅を再開します。コースは以下の計2479nmで、数日に分けて翔破しました。

☆PORT BELL NDB270PB 00.17.44N-32.39.21E(この沖合数百mが離水地点)
◎エンテベ国際空港HUEN VOR117.5NN 00.03.10N-32.26.16E(航法の基点)
   ▼241.5度219nm
ルワンダのゴーマ
☆GOMA-NDB 336GS ★GOMA-VOR 116.5GOM 01.41.09S-29.14.00E ◎GISENYI空港FZNA
   ▼202.6度51nm
◎KAMEMBE空港 NDB321KB 02.27.50S-28.54.30E
   ▼155度58nm
ブルンジのブジュブラ ◎BUJUMBURA空港HBBA VOR112.3BJA 03.20.47S-29.19.19E
   ▼181度211nm
コンゴのカレミエ ◎KALEMIE空港FZRF VOR116.3KMI NDB261KMI 05.52.07S-29.15.00E
   ▼190.5度1399nm
南アフリカのキンバリー ◎KIMBERLEY空港(FAKM)VOR113.2KYV NDB365KM 28.47.59S-24.45.37E
   ▼214度436nm
△アガラス岬 34度50分00秒S-20度00分09.15秒
 (アフリカ最南端。インド洋と大西洋の境界。OVERBERG-VOR115.4-OBVから215度21nm NDB427-OB)
   ▼291度81nm
△ケープタウンの喜望峰  34度21分29秒S-18度28分19秒E
   ▼14度24nm
◎ケープタウン空港FACT VOR115.7CTV NDB462CB

 最初の航程では、ビクトリア湖のポートベルを離水後、西隣のルワンダにあるゴーマの街へ。すぐ南にキヴ湖という、ずっと小さな湖が見つかります。ここから南方へ110nmの地点にあるブジュブラから、南北に細長いタンガニーカ湖の上を、200nmあまり飛び続けることになります。この湖は、アフリカ東部を縦断する7000キロの巨大な谷間「グレートリフトバレー」(Great Rift Valley=大地溝帯)の一角に当たりますが、はるか北方にあるヨルダンの死海から、アラビアとアフリカを分ける細い紅海、そしてエジプトのナイル川流域も、実はみーんな、この巨大な谷間の一部です。とは言え規模が大きすぎて、機上から渓谷らしく見える機会はほとんどありません。強いて言えば、細長いタンガニーカ湖が、いかにもそれらしい景観です。

 思えば手塚治虫「ジャングル大帝」の舞台も、この大地溝帯のあたりでした。遠い小学生時代に、漫画雑誌で見た連載第一回(ただし1960年代のリライト版)の多色刷りページが懐かしく脳裏に浮かんで、自分の記憶が正しいかどうか確かめたくなり、数年ぶりに手塚治虫記念館(宝塚市)を訪ねました。

      「エジプトからローデシア地方にかけて、大アフリカを
               二つにわって北から南へ走る大きなみぞがある」

 図書コーナーで開いた「ジャングル大帝」の第1巻は、やはりこんな風に始まっていました。「みぞ」の上に点々と連なる巨大湖、両側にそびえる高峰群。変化に富んだ雄大な大陸規模の景観を、緊迫感のあるナレーションで説明しながら、親子3代にわたる白いライオンの物語は始まります…。
 グレートリフトバレーは現在、いわゆるプレート境界の一つであることが分かっていますが、驚くべきことに「ジャングル大帝」(初出は1951年連載)の中でも、すでにバレーの成因として、ウェゲナーの大陸移動説を紹介しています。当時はプレート運動のメカニズムが知られておらず、大陸移動説はキワモノ扱いを受けて、一時忘れられていた時代に当たりますので、手塚治虫の博識ぶりには驚かされます。

●シーナリー全部、ダウンロードやり直し:
 ポートベル港から100mのビクトリア湖上で、カタリナを始動。燃料満タン、航法計算を終えて離水滑走に移り、重い機体を持ち上げます。この日の航法は、ほぼすべてVORとNDBを使います。エンテベ空港から予定通りの針路を取って、広大な湖面に点在する島々を見ながら、快適に西へ。ところがビクトリア湖の西岸に差し掛かる手前で、いきなり画面処理が遅くなりました。1秒動いては数十秒止まり、また1秒動いてすぐ止まる、という繰り返しで、事実上フリーズしたようなものです。これは困った…。

 機体をピラタスPC-9M改に替えても、結果は同じです。しかし伊丹上空でテストしてみると、同じ機体で何ら問題は起きません。アフリカと伊丹は一体どこがちがうのか、と考えてみたら、関西地方はすでにv280用の最新シーナリーに替えていますが、アフリカから北米に掛けては、まだv260用のままだったのです。もしかすると、この旧版シーナリーのせいでしょうか?
 従来はFlightGearのバージョンが代わるたびに、シーナリーもこまめに新しくしていました。最新の実世界のデータを反映したり、オブジェクトが追加されていることを期待したためで、旧バージョンのまま放置すると障害が起きる、という認識はありませんでした。やむを得ず、休みを半日つぶしてアフリカ・アメリカ・日本のほぼ全域をDLし直し、せっせとAtlas地図用の画像も生成。大仕事でしたが、結果的にはこれでv280が、かなり安定して走るようになりました。日を改めて再発進。

 ボートベルから約1時間半飛んで、その間に買い物をして戻ったら、目の前に雪山(ルワンダ最高峰の火山、カリシンビ山4507m)が現れており、慌てて高度を上げたりしましたが、無事にキヴ湖へ着水。そのままギアを出し、ゴーマの市街地にビーチングしました。
 上陸地点の緯度経度を記録しておき、日を改めて再起動して更に南へ。ところがまたフレームレートが激減して、事実上のフリーズ状態に。ランダムツリーを切ったり、視界を70nmから50nmに縮めたり、はてはスクリーンセーバーを外してみたり、あれこれ手を打っているうちに、何となく直ったのでまた再開。v280はグラフィック機能が向上した割には、あまり重さを感じさせませんが、およそ1時間以上飛ぶと負荷が累積するのか、フレームレートが大きく低下する傾向があります。まだ十分確認できていませんが、Atlasを使わずに飛び始めて、フレームレートが30くらいまで下ってから初めてAtlasを起動すると、なぜか地図が表示された途端に、フレームレートが59までバリバリ回復する…というケースを2回体験しました。もし常に再現性があるとしますと、この現象は描画速度アップの裏技として使えるかも知れませんね。

 一方、着実に改良されている部分も。私は天体の動きが不正確になる「Time of Day」機能は使わず、時刻調整が必要ならパソコンのクロックを設定変更することにしていますが、v260ではこうすると、リアルウエザーONでFlightGearを起動した場合、METARデータに書き込まれている時刻と、クロックの時刻が矛盾を起こすのか、起動の最終段階で必ず異常終了していました。しかしv280では正常に起動し、単にMETARのダイアログに「NIL」が表示されます。目立たない改善点ですが、非常にありがたいです。(付記:しかし4日になって、こんどはMETARが全然受信できていないことに気付きました。何をしても復旧せず、困ったことになっております)
【9月6日の追記】
(その後、FlightGear Wizard の Defaults ボタンで起動環境をリセットしたら、うまく復旧しました。リセット後の再設定にはコツがあり、一度に行うとMETAR受信不能が再発しましたが、1項目ずつチェックマークを入れて、そのつど起動テストを重ねたところ、再発を回避できました。訳が分かりませんが、まずは一安心です)

●世界最大の「塩の砂漠」と、ダイヤモンド鉱山の穴:
 日を改めて再びゴーマから出発し、やっとタンガニーカ湖を飛翔。全長約700キロもある湖のうち、北側の約300キロを飛んだだけですが、まるで巨大なフィヨルドが平らになって、地の果てまで伸びたような光景をたっぷり味わいました。コンゴのカレミエというところで変針し、湖岸を離れて西の内陸部へ。ここからはザンビア、ジンバブエにかけて死ぬほど草原が続き、クタクタに飽きたころになって、森林や干上がった湖、集落などが時折、視界に入ります。
そのうちボツワナで、白い砂漠のような地帯に入り込みました。乾燥した塩湖でしょうね。あとで調べるとやはり、東西約170キロ、南北約110キロもある、広さ世界一の天然塩に覆われた低地でした。ネットでは「ソワ・パン」(ソワは塩という意味らしい)という地名が見つかりましたが、これは乾湖の東半分のみを指すようで、全体の名称は今のところ分かりません。

 「海鳥の旅」フライトでは、睡眠中にオートパイロットで距離を稼ぐため、100Kt前後の低速低空・超長時間フライトを試みてきましたが、今回は仮眠抜きの昼旅ですので、逆に速度を上げました。高度20000ftまで上がって、指示対気速度132KIAS(真大気速度150KTAS)にセットし、休日の朝からひたすら連続飛行。退屈な部分はオートパイロットに任せて、途中で雑用も片付けながら、ようやく宵闇が迫るころ、南ア共和国のキンバリーに接近しました。

 アフリカは、日本と昼夜が逆転します。クロックをずらして昼間にしている関係上、リアルウエザーは使えませんから、出発時点で確認したMETARの通り、快晴で北寄りの強風にセット。30ノットの追い風で飛び続けたのですが、どっかで何かのはずみに設定が動いてしまい、夕刻には弱い南風になっていました。明るいうちに楽勝ゴールのつもりだったので、rembrandt は設定しておらず、着陸灯は使えません。しかし向かい風にシフトしたお陰で、当初の予定より足が遅くなり、夜間着陸にずれ込む可能性が出てきました。いや、そもそもキンバリーに届くのでしょうか。燃料がちょっと、足りないかも。
 愛用させて頂いているPerformance Monitor は、残念ながら私のv280環境では、着陸後にShift+Ctrl+Nを押してもブレーキが解除されず、スロットルも開かなくなっています。リセットしたいのですが、もともと「閉じる」ボタン(Macならクローズボックス)を押しても終了しないので、今回はinternal properties から燃料の総残量や流量を読んで、割ったり掛けたりして、残る飛行時間と航続距離を概算したところ、高空巡航なら約30分のゆとりがあるが、降下タイミングを誤ったり、アプローチに手間取ると恐らくギリギリ、という答が出ました。
 さて非常事態。持っているものは全部動員しようと、チャート代わりのAtlas画面を飛行に連動させ、Map画面も開いて、最短の進入コースを決定。すっかり暗くなってきましたが、幸いキンバリーの滑走路にはちゃんと灯火があり、無事滑らかにタッチダウン。倍速モードは一切使わず、実時間で9時間27分に及んだ長いフライトでした。未確認ですが、或いはFlightGearにおける滞空時間の自己最長記録かも知れません。

 キンバリーという街は、ご存じダイヤモンド採掘で有名で、FlightGearのシーナリーでは、市街地の内外に廃坑の巨大なクレーターがボコボコ開いています。GoogleEarthで見る実景もまったくその通りで、実に異様な光景ですが、まずダイヤがマグマと共に噴出した鉱脈が見つかって、その採掘坑を取り囲んで、あとから都市が出来たわけですね。
 実世界では「人間が掘った穴の中で最大」とされる「ザ・ビッグホール」が、ちょうど市の中心にあり、直径465mで最盛期の深さは約1300mだったそうです。20世紀初頭に掘り尽くされてから崩壊して、今は215mまで浅くなり、底に水がたまっているのだとか。YouTubeで見ると、円筒形の絶壁がスポンと切り立って、噴火口サイズの古井戸みたいな光景。私は幸い、高所恐怖症も閉所恐怖症もありませんが…極端にでかくて深い物件を見下ろすのは、あまり好きではありません(^^;)。
 FlightGearの「ザ・ビッグホール」は、ごく平和なすり鉢型で、ほぼ正確な緯度経度にありますが、道路の配置は例によっていい加減なため、幹線道路が集まる交差点が穴の中にあって、ちょっと笑える光景です。操縦の楽なパイパーカブで、30分ほど飛び回って穴を見物しました。

●喜望峰「アフリカ最南端」説の謎:
 キンバリーからは、アフリカ最南端のアガラス岬を経由し、ケープタウンへ向かいます。
ケープタウン郊外の喜望峰は、昔からしばしば「アフリカ最南端の岬」と誤って呼ばれています。英文のウィキペディアにも同様の指摘があり、日本だけの現象ではありません。学生時代に愛読した「航海術〜海に挑む人間の歴史」(中公新書、残念ながら絶版)は、ナビゲーション技術の通史を要領よく概説した好著ですが、東京商船大名誉教授(当時)の執筆にも関わらず、やはり「アフリカ南端」としており、私もフライトシミュレーターに熱中するまで、長くこれを信じていました(^^;)。
 きょう書店に寄って、計7社の子供向け国語辞典で「喜望峰」を引いたら、2社は「アフリカの南のはし」と書いておりアウト。4社は掲載せず、学研だけが「南西のはし」と正しい記述でした。ネット上でも「アフリカ最南端」「アガラス岬」でググると2570件、「喜望峰」に入れ替えると4620件ヒットし、やはり喜望峰が優勢です。一体どうして、こうも誤った通説が広まったのか。南アフリカ南岸へ向けてのんびり巡航しながら、そればかり考えていました。

 VORを頼りに、アガラス岬から一番近い空港・OVERBERGの上空に到着。ここから215度へ21nm進めば「最南端」です。ビーチあり岬ありの海岸線を行き来して、あれがアガラス岬だなと見当を付け、せっせと画像を撮りました。しかしAtlasで確認すると、最初に撮った地点は間違っており、「どこだ、どこだ?」と少々慌てました。アガラス岬は、緩やかな弧を描く長大なケープ州南岸から、やや突き出た地点の一つに過ぎず、あまり目立つ場所ではないのです。
 一方、ここから30分ほど飛んで到着した喜望峰は、大西洋に向かってカギ型に張り出した、長さ約20キロの半島(ケープ岬)の先端近くにあり、絶対に見落とさない地形です。ただし半島の最先端ではなく、ちょっと手前の南西の角が喜望峰で、どうしてこの場所が歴史に残ったのか不思議でした。

 そこで私は最初、第一発見者のポルトガル人、バーソロミュー・ディアスが、ことによると磁気偏差にだまされて、ここをアフリカ南端と誤認したのかと疑いました。仮に偏差が20度以上の偏東だったら、コンパスの針が(真北ではなく)東寄りを指しますので、やや南東向きに延びる海岸線から、西寄りに突出したどこかの一点が「最南端」に見えてしまうはずです。喜望峰は、ちょうどそんな位置にあります。ただし今は偏西25度くらいですので、岬が発見された1488年当時から、偏差が50度前後も変化したかどうか、疑問もあります。
 そこで15世紀アフリカの地磁気の記録を探していたら、NYの写真家・作家、Vincent Mounier さんのHPに行き着きました。Mounier さんは自分の南ア旅行記に「ディアスはコンパスが真北を指したため、この岬をスペイン語で針を意味する Agulhas と名付けた」と書いています。事実なら当時の偏差は0度だったわけで、「偏差による誤認説」は成り立たないことになります。偏差の測定は割に簡単で、六分儀などの高度角測定具とコンパスがあれば可能ですので、ディアスが偏差の有無を勘違いするとは思えません。

 …さらにあれこれ調べると、アフリカ東岸を南下する暖流と西岸を北上する寒流が、アガラス岬ではなく喜望峰との間でぶつかることや、赤道から西岸を南下する帆船は、ケープを目印に東寄りに変針することから、船乗りにとっては、アフリカ最南端ではなくケープ周辺が「大西洋とインド洋の境界」であるとか、いろんな説があるらしいです。ただし私の英語力では、どうも判然としません。
 結局のところ、一般的には次のように考えるのが、無理のない理解のような気がします。

(1)アフリカ南岸はインド洋・東洋へ向かう通商路で、一攫千金が見込めた。
(2)しかし、大暴風地帯「吠える40度線」に近い難所で、避難・補給港が強く求められた。
(3)深い入り江がないアガラス岬周辺と違って、ケープタウン周辺は大小の湾に恵まれ、
   良港が得られる。貿易基地として最適と見なされ、南アフリカ初の植民地が設けられた。
(4)つまり、結局は地形の違いが、二つの岬のプレゼンスや歴史的な知名度、そして運命を分けた…。
さて、果たしていかがでしょうか。

     ●

 喜望峰から北上すると、ケープ岬の付け根に平野が広がって、ケープタウンの市街地と二つの空港が目に入ります。岬は特徴ある山々に恵まれ、市街の南岸には長く湾曲した砂浜が伸びて、とても風光明媚なところです。空港のターミナルと主滑走路は、ちょうど伊丹くらいの規模ですが、交差滑走路が1本あって、小さな軍用区画もあるため、敷地全体は2倍近くありそうです。南から進入して滑らかに着陸。南ア航空の旅客機が数機、エプロンにいるのが見えました。南緯34度で現地は冬。正午の気温は18度くらいです。

 大航海時代のお話に、少々のめり込んでしまって恐縮です。アフリカ南部のことはあまり知らず、航空史をめぐるエピソードも思いつかず、最初は旅のモチベーションを高めるのに、少々苦心しました(^^;)。しかし、どこまでも猛烈に平らな東欧・ロシア西部あたりに比べますと、アフリカ南部の大地は変化が多く、ワイルドな味わいもあって、目を楽しませてくれます。
 私の旅は、インド洋の沿岸を終えて大西洋沿岸に入りました。今回の世界一周はここが南限で、幾つか懸案の飛行テストや実験(新PC-9Mの試乗や、天文航法に関する試験観測など)を済ませたら、どんどこ北上するつもりです。
投票数:1 平均点:0.00

投稿ツリー

  条件検索へ


 検索

高度な検索
 新しい登録ユーザ
akaguw 2019-9-19
egaxef 2019-9-19
judibola88 2019-9-19
opywoxu 2019-9-19
usyvoly 2019-9-19
uzihozy 2019-9-19
axiheco 2019-9-19
muslimast 2019-9-18
ybuqu 2019-9-18
Heeny 2019-9-18
 最近の画像(画像付)
植生図を利用した北... (2019-6-16)
植生図を利用した北...
空が真っ暗に (2019-5-18)
空が真っ暗に
植生図を使用した富... (2019-4-15)
植生図を使用した富...
春の嵐METAR回復 (2019-2-23)
春の嵐METAR回復
FlightGear 2018.3.2... (2019-2-14)
FlightGear 2018.3.2...
Powered by XOOPS Cube 2.1© 2001-2006 XOOPS Cube Project
Theme designed by OCEAN-NET