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3種の横風補正法

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なし 3種の横風補正法

msg# 1.2.1.1.1.1.1.1.1.1.1
depth:
10
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2012-1-17 9:49
hide  長老 居住地: 兵庫県  投稿数: 634
hideです。
 今回は趣向を変えて、操縦のお話です。着陸時の横風補正を中心に、操舵について最近得た情報や、ささやかなトレーニングの成果をご報告します。

 半年にわたって連載させて頂いた、ロンドン・グリニッジから明石への長距離飛行の間、私は天文航法と地文航法を、予想以上にうまく使いこなすことができて、とてもハッピーでした。しかしナビゲーション研究と長距離飛行、航空史の追体験フライトなどをテーマにしていると、操縦自体の勉強やテクニック向上、リアルな飛行ルールの学習などは、疎かになる傾向があります。
 航法は知的スリルに満ちた精度勝負の世界ですが、操縦には感覚的興奮を伴うスポーツの要素もあり、シミュレーターの改良が進む中、もっと両方を楽しまなくては…という気がしまして、ロンドンからの飛行では、「これが一段落したら、操縦の基本を勉強し直そう。スキルアップしよう」と、何度も考えました。

 素人が勉強する場合、ネットや雑誌などでも、非常に多くの情報が得られますが、こうした断片的な知識を適当に繋ぎ合わせていると、思わぬ誤解をするケースが、ままあります。私の天文航法研究も、過去にこうした失敗があり、昨年になって航海用のプロ向け教科書を買ったところ、一気に理解が進んで実用化に成功しました。なので今は、体系的に編集された教科書や教則本の威力を、改めて痛感しています。ところで、操縦に関する私の主要な参考書は、子供のころ買った「軽飛行機の操縦★上級編」(航空情報別冊、1973年)です。数年前に蔵書の中から「再発見」し、大いにバーチャル・フライトに活用しましたが、上級編なので、離着陸のコツなど最も基本的なエアワークは載っていないし、GPS登場のずっと前(NDBがまだ、国内にたくさんあった時代)の内容で、さすがに古く感じられるため、新しい本を探すことにしました。

●●航空グッズ店「オントップ」にて:
 兵庫に住む私が利用するのは、大阪・日本橋電気街のビル2階にある「オントップ」です。1階は無線機の専門店で、終日エアバンドなどの音声が流れています。狭い階段を上っていくと、壁際に往年の名機(高校時代に使ったアマ無線機もあり、感激)が積まれ、見とれながら着いた2階には、実機のジャンク計器などがゴロゴロ。小さなお店ながら、航法用具やニーボードなどパイロット用品、操縦三点セットやパネル系デバイスを装備した3画面シミュレータ(FS2004搭載)とアプリ、航空DVDや電動ラジコン機、ダイキャスト模型、そして書籍と書類・チャート類の本棚などがぎっしり並んで、空好きには文字通り…宝の山。

 真剣に立ち読みの末、今回は「飛行機の操縦 基礎編」(土屋正興、鳳文書林)と、同じく「航法編」を買いました。筆者は航空大学校の名物教授だった由。「基礎編」はタキシングや離陸、着陸などのテーマごとに、操縦だけでなく、交信やミス回避のコツなどもセットにして、時系列に沿って書いてあるため、読みやすい本です。ちゃんと索引があるのも良心的です(技術系の本では常識だと思いますが、同じ著者の「計器飛行方式」は、分厚いのに索引が無くて不便でした)。
 航法編のほうも、基礎となる地文航法と推測航法が、実際の訓練フライトを反映した形で説明され、VFRの出発や進入・着陸などについても、たくさん記述があって分かりやすい本です。ただし、期待していたGPSやRNAVなどの現状は扱わず、戦前からあるE6-B航法計算盤について、みっちり解説する…といったスタンスです。航法計算盤は、いわゆる「風力三角形」を、目盛り盤の上に簡単な手間で作図する道具で、確かに基礎の基礎ですけれども、いまどき本当に、これに鉛筆でマークを付けて、偏流角やWCA(横風成分に対する針路修正角)を求めながら飛んでいる人は、いるのでしょうか?

 幸い、ほかにお客さんがいなかったもので、若い店員さんに、この点を質問しました。
彼は愛想良く笑って、「訓練では、まだ航法計算盤を使います。私も以前、セスナとバロンで操縦訓練を受けましたが、計算盤で風のベクトルが頭に入っていると、降下開始点の判断が正確に出来るとか、基礎がきちんと身に付きます。ただし一般的なフライトには、GPSが非常に普及しています」と教えてくれました。「特にアメリカでは、すでにGPSアプローチが認可された関係で、古いセスナにも、すべてGPSパネルが取り付けられ、ILSの代わりに使われています」。「となると、ジェプセンのチャートさえあれば、どこにでも降りられるんですか」と聞くと、「そうです。地上設備が要らないから、導入も簡単」とのこと。
 最近は軽飛行機も、ガーミン社のG1000のような、GPS付き統合グラス・コクピットを装備するようになり、「大型機のFMSみたいに、エンルートからILS進入まで、プログラムして飛ぶことが可能になってきた」とも聞きました。いずれも断片的には得ていた知識ですが、実際に体験した人から説明を受けますと、「やっぱり、そうなってるんだな」と感銘を受けました。
 そこで本棚を振り返って、「いま伺ったお話のような、ナビゲーションの最前線が分かる本は?」と訊くと、彼は「うーん。日本ではまだまだ、これからです」と苦笑しました。そして「RNAV方式の設計と原理」(中西善信、鳳文書林)を手で示し、「日本でも旅客機は既に、RNAVを使っていますね。でもRNAVの航路設計に関する日本語の本はあるけれども、まだ使う立場からの本はありません。GPSも同様です」。GPSへの対応は、船舶関連の書籍の方がずっと先行しているようです。
 ちなみにガーミンG1000は、FlightGearの世界ではディーゼル軽双発機「ダイヤモンドDA42」に、コンパチ機が組み込まれています。カラーパネルはなかなか美しく、クリッカブルなボタンが数十個もある、非常に意欲的な作りですが…実際は、多くの機能が未実装で惜しまれます。気長に完成を待ちたいです。他にも、これという先進的な航法パネルを持つFlightGear版小型機がありましたら、どなたか教えてください。

●●ロール復元力について:
 操縦経験者に質問できる機会は少ないので、ついでに以前から疑問に思っていた、ロールの復元力についても教えてもらうことにしました。
 「実機では操縦桿から手を離すと、ロール軸の安定性や復元力はどうですか?」と質問すると、「セスナは、トリムが取れた状態ではロール安定が高く、手放しでは自分からはバンクしません。バンクさせる際は軽く抵抗があり、いったんバンクしてからは、自然に操縦桿に従います」とのこと。バンク中の機体の振る舞いは、60度くらいの大バンク角だと「2Gくらい加速度が掛かっていますが…強いロール復元力が働きます。45度や30度でも、復元しようとします。角度に関係なく、復元力は常に正です。いっぽうバロンの場合は、パワーがあるためか、もっと軽くバンクに入ります。その後は…戻ろうとするか、一定のバンク角を保とうとするか、自分からもっと傾こうとするかは、微妙にバランスが取れている感じ」だそうです。

 店員さんは、最初にグライダーを学んだそうですが、舵について「グライダーはなかなか、エルロンだけではバンクしません。まずラダーを強く踏み、続いてエルロンを使う感じ。お陰でラダーを強く操作する癖が付いて、飛行機でもなかなか抜けませんでした」と話していました。これで思い出したのは、空自の古いパイロットの手記です。彼はF86が大好きでしたが、86ではグライダーとは逆に「スティックだけで操縦した。ところがF4に移ったら、レシプロ機並みにラダーが必要で驚いた。たぶん逆ガル主翼のため」とのこと。そう指摘すると、店員さんは「私の訓練教官も空自出身で、ハチロクで同じ体験をしていて、F4に移ったら、空気の濃密な4000ft以下ではエルロンが十分利かず、ラダーを足さないとバンクしないと話していました」と、教えてくれました。ああ、この話は本当だったんだなと実感。
 また関連で、店員さんは737(確か)のフルフライトシミュレータ体験にも言及。やはり基本的にラダーは使わなかったそうで、それでも旋回計のボールは飛ばない(横滑りしない)そうです。「旅客機は、テールモーメント・アームが大きいので、ラダーを使うと機尾を振り回すことになり、お客さんに不快感を与えます。セスナでも後席に座っていて、パイロットがラダーを使うと分かります」と話してくれました。

●●ラダーを踏んだときの、ロール挙動は?:
 もう一つ非常に気になっていた、ラダー操作とヨーの利き具合も訊ねました。「手放しで、ラダーだけを踏むという操作は、実際にはないと思いますが、もし実行したら機体はどう反応しますか?」。

 「やはり、まずヨーが出ます。セスナの場合、そのまま強く踏み続けると、そのうちにロールも出ます」というお話。そこで「私はFlightGearというシミュレーターをやっているんですが、機体によっては、ラダー操作でヨーよりずっと強くロールが出ます。実機でそんなことは、あるのでしょうか?」と訊ねると、少なくともセスナやバロンでは、そんなことはなくて、「ラダー操作では、ヨーが出ます。ロールも発生しますが小さくて、向きはヨーと同じ」とのことでした。そうか、やっぱりそうだったか。…ここでもう一人お客さんが登場したため、私は丁重にお礼を言って、1階に向かってディセントしました。

 なぜ私が、この質問をしたかと言いますと。最近主に愛用するピラタス社の練習機シリーズ、つまりPC-9M(Petar Jedvaj, Ernest Teuscher作)と、この原型になったPC-7(David Culp, Erik Hoffman作)は、いずれもラダーを大きく使った場合、ヨーよりもロールの方がずっと強く出るからです。そのため、滑走路へ接地する際、横風補正に使うウイング・ロー(サイド・スリップの一種)や、高度処理に使うフォワード・スリップのような、ラダーとエルロンを逆向きに使ってバランスさせる操舵が、非常に困難です。
 例えばウイング・ローは、ご存じのように滑走路に正対した状態で、一定のバンク角を保ったまま、機首方向へ直進する飛び方です。そのためには、風上に向かってエルロンで翼を傾け、スリップを発生させて横風を打ち消し、同時に風下側へラダーも切って、バンクで生じたヨーを相殺しますが、PC-9Mでこれをやると、機体はエルロンを振り切って、風下へ強くロールしたがる傾向があります。こうした操縦反応は、絶対におかしいと思っていたのですが…「オントップ」の店員さんのお話で、裏付けられたと思いました。

 どうして、こんな味付けの舵になっているのか、よく分かりませんが、ラダーのみで過激なロールが発生すると、例えばスナップ・ロールを打つのは簡単になります。スナップ・ロールはご存じのように、翼端失速を利用して急激に旋転を引き起こす技です。「急に強い上げ舵を取り、同時にラダーを片方に一杯に取る」という操作でよいだろうと思いますが、FlightGearの機体は、基本的には翼端失速を起こさないらしく、ラダー操作によるヨーに伴い、派生的に生まれるロール成分だけで機体が回るようです。なので、機体によっては、ゆったり・もったりと旋転して、バレルロールが崩れて宙返りに化けたような、変な機動になります。PC-9Mの作者さんは、こうした挙動を嫌ったのかも知れませんが…現在のFlightGearでは、もっと自然な操縦特性の機体でもスナップ・ロールは可能ですので、首をひねっています。

●●伊丹でせっせと、スリップの練習:
 それはともかく、こうして新しい本と若干の情報が手に入り、私は先日からRJOO伊丹でショートフライトを重ねて、さまざまな機体で、手始めにスリップ系の操作を練習しています。フットバーを持っていないのが少々残念ですが、ジョイスティックのツイスト軸でも、特に不便はありません。

 操縦の「基礎編」には、このスリップ系の操作法が詳述してありますが、お陰でこれまで、若干の誤解をしていたことが分かりました。私が初めてエルロン/ラダーの逆舵について知ったのは、中学時代に初めて坂井三郎氏の「大空のサムライ」を読んだときです。フラップのない複葉練習機で、万一の不時着時に高度処理を行う場合に備えて、今で言うフォワード・スリップ(坂井氏の言い方では、サイドスリップ)を習うシーンが図解入りで詳述され、非常に印象的でした。この技は「横風を打ち消す際にも使う」とありましたので、後年になって、進入時に風上へ機首を向けて横風成分を消す、いわゆる「クラブ・メソッド」(クラブ法、クラブ飛行)の存在を知ったとき、フォワード・スリップと同一のものだろうと思いましたが、これは大誤解で、クラブ・メソッドは単に、偏流角(横風成分によって、風下に流される角度)の分だけ、風上に針路を補正する飛び方でした。ただ横風をキャンセルするだけでしたら、このほうがずっと楽なので、私も自然に取り入れて自主的にやっていたんですが…どうも、お恥ずかしい次第です。

 おさらいのため、以下に横風補正系の操縦法を、整理してみます。
(1)クラブ・メソッド:
 アプローチ中に使う「カニの横ばい」飛行。単に風上へ、必要なだけ針路を補正する。
 3舵は中立。滑走路に対し、機体を斜めに向けて接近するが、空力的には横滑りしない。
(2)フォワード・スリップ:
 大きく風上方向へラダーを使ってヨーを発生し、横風を打ち消す。同時に大きくエルロンを
 風下方向に取って、風上への旋回を防止する。機体は大きくスリップし、空気抵抗が増える
 ため、降下率が大きくなる。主に、高すぎる進入高度を処理する(加速せずに降下する)時
 に使う。当然、ラダーとエルロンを大きく取るほど、降下率が増える。
(3)ウイング・ロー:
 仮にクラブやフォワード・スリップのまま接地すると、角度によっては脚を折ったり転覆す
 る。そこで接地前にラダーを踏み換えて、機体を滑走路と平行にする必要がある。
 ウイング・ローの操作は、風上方向にエルロンを使って、バンクで生じるスリップにより、
 横風を打ち消す。同時に風下へ大きくラダーを取って旋回を防止し、バンクしたまま滑走路
 へ軸線を合わせ、まっすぐ進入。風上側の脚から先に接地させる。実際の操作では、最初は
 主にラダーを使って、機首を滑走路に合わせておき、一呼吸遅れてエルロンを利かせた方が
 うまくアラインできるようだ。

 セスナ172で、これらの練習を試みましたが、最初は苦心しました。まず、FlightGearの Global Weather を調節して、任意の風向・風速にする操作が、単純なようで実は分かりにくく、設定が進みませんでした。モードをDisabledにして数値を打ち変えても風の変化が起きず、実際はいったんStormyか何かに切り替えてから、数値を入れ直す必要があるようでした。
 どうにか、滑走路に真横から風が吹き始めたので、セスナで再トライ。しかし舵の使い方を考えながらモタモタ飛ぶと、わずか90Ktの進入速度でも速すぎて、空港を通り過ぎてしまいます。遅いパイパーJ4カブに乗り換えて50Ktで進入し、やっとうまく行くようになりました。この機体にはフラップがありませんが、まずクラブで接近し、フォワード・スリップでぐいぐい高度を殺し、スッとウイング・ローに切り替えて、滑走路に最終的なアライン…という一連の動作が、どうにか実行できるようになりました。成果を、マイアルバムにアップさせていただきます。

●●大胆に繊細に:
 FlightGearでは、もちろんGを直接体験することは出来ませんから、旋回計のボールを飛ばしても(スリップやスキッドを起こしても)、乗り心地が悪くなるわけではなく。これまでラダーの操作は、さほど明確には意識していませんでした。が、ラダーを積極果敢に使う技を覚えると、より自在に飛べるようになり、一層パイロットらしい気分になってきました。これまでは正直「もっと色々な機体に、スピードブレーキが付いていれば楽なのだが」とも思いましたが、大いなる誤解でした。スリップを身につければ、胴体全体がエアブレーキです! ついでに操縦全体が、以前より多少センシティブになり。トリムもパワーに応じてエレベータだけでなく、エルロンまで頻繁に調整するようになって、またまたFlightGearが面白くなりました。
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