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61度線が飛行可能に

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なし 61度線が飛行可能に

msg# 1.2.1.1.1.1.1
depth:
6
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2011-11-21 12:28 | 最終変更
hide  長老 居住地: 兵庫県  投稿数: 619
hideです。
 前回に引き続き、天測航法を研究しながら、ワルシャワからモスクワを経て、さらにシクティフカル空港UUYYへ向かいます。それ一体どこ?と首を傾げる方も多いと思いますが、正解は「ロシア連邦コミ共和国の首都」で、私も正直「そんな国があったのか」と今ごろ初めて知りました。取りあえずは、モスクワから北東約540マイルにある、北緯61度38分の内陸の小都市、とご理解下さい。北極圏に近づくと空港が少なくて、あまり選択の余地がありません…。

 今回は、わざわざ冬に高緯度へ行きますが、そのココロは、
    「FlightGearのv2.4.0では、北緯61度線付近を無事に飛べるかどうか、検証する」
という懸案を果たすためです。
 FlightGearのシーナリーには、北緯60度30分〜61度の陸地部に、幅30nmの標高ゼロメートル地帯があり、北半球を一周しています。今年2月13日、本連載の北極飛行「オーロラフライト2010」最終回で、この現実世界にはない谷を「大地溝帯」「グレート・サークル・バレー」と呼んでご紹介したことを、覚えておられる方もおいでと思います。FlightGear v2.0では、大地溝帯の一部上空でシーナリーのタイル展開が止まったり、アプリ自体の異常終了が頻発し、安定したフライトは望めませんでした。
 このままでは、各種の北極航空路の再現はもちろん、日本=シベリア間を自由に行き来することさえ困難と思われ、当時は非常にがっかりしました。が、のちほどご紹介しますように、今回v2.4.0で一部を横断飛行するとともに、UFOによる上空無人探査を北半球全域で行ったところ、大地溝帯は現在、正常に飛べるようになっていることが分かりました。改良に当たられた方々に、深く御礼申し上げます。

●ロシアの大平原を行く:
 今回は、約1カ月の間に行った2回の長距離フライトと、これにまつわる天文航法用チャートやExcel計算表の改良、そして大地溝帯の探査飛行を、1回にまとめてご紹介するため、記述があちこちに飛んで少々読みづらくなり、申し訳ありません。まず時系列通りに、ワルシャワ=モスクワ間のフライトからご紹介しましょう。

 モスクワへの旅路は、以下のような直線コースです。
◎ワルシャワ Varsovie Okecle空港EPWA 52-09-56.70N 020-58-01.64E Var.4E
  ▼72.11度631.9nm
◎モスクワ ドモジェドヴォ空港UUDD 55-24-31.63N 037-54-22.73E Var.9E
 FlightGearのモスクワには三つの大空港があり、実世界では市街地南方のドモジェドヴォが、もっとも発着便が多いそうですので、ここを目的地としました。

 前回のベルリン=ワルシャワ間飛行では、Atlas画面を印刷したチャートに、天測や計算の結果を作図して位置を出しました。また測定や計算を行うに当たっては、時間が切迫する機上作業のリアリティーを高めるため、ポーズキーを一切使わないことにしました。今回も同様の航法チャートを用意しますが、ポーズ無しのガチンコ勝負の慌ただしさを痛感しまして、チャートとExcel計算表に改良を加えました。

●大航海時代風の、改良型チャートを採用:
 天文航法では大抵、推測航法や地文航法を併用します。これらに使う紙のチャートは、いわば手動のスクロールマップであって、自動では動きませんが、代わりに鉛筆で位置の線や推測位置をどんどん記入し、絶えず内容をリフレッシュすれば、それなりに連続的に自機の位置を把握することが出来ます。定規や分度器で図上にデータを記入する手応えは、この種の伝統的(?)航法の面白さでもあります。

 航空図や海図には、欄外に緯度経度の目盛りがあり、現在地を読み取ったり、距離(1度=60分=実用上は60nm)の物差しにしますが、Atlas画面のプリントアウトには、こうした1分角単位の目盛りがないので、たいへん不便です。目盛りを自作しようにも、例えば一般的なメルカトル図法の場合、緯度の線の間隔は、その地点の緯度のセカント(コサインの逆数)に比例して連続的に変化しますので、ちょっと方眼紙を持ってきて代用…という訳にはいきません。
 そこで航法チャート上では、機体の位置を記入する際は、緯度経度を直接利用するのではなく、出発点や目的地からの方位と距離に換算し、コンパスと定規を使って現在地を描き入れることにしました。私は以前から、自作のチャートにはマイル単位の距離尺(縮尺基準は画面中央)を印刷していますが、今回から新たに出発地と目的地に、それぞれ分度器の画像を加えました。これはコンパスローズ(海図・航空図に幾つも印刷されている方位盤)の代用品です。また天文航法用の自作Excel計算表も改良して、出発地及び目的地を基点とした自機の方位と距離が、常に表示されるようにしました。
 マイアルバムの「61度線が飛行可能に」の図(モスクワ=シクティフカル区間)をご覧頂くとお分かりのように、出来上がったチャートは方位線だらけです。どっかで見覚えがあるな…と思ったんですが、これは大航海時代に使われた、非常にクラシックな「ポルトラノ海図」に、結構よく似ていますね。

●外れも、大当たりもある天測:
 ワルシャワ出発時の天候は、180度の風7.7Kt。いっさい雲なしの大快晴でした。燃料搭載量は、タンクの半分強の1709Lbs(129.5gal×2)とします。
 天文航法は、時間と場所に制限があります。なので、いつどこで何を観測したいのか決めて、タイミングを逆算して出発時刻を決めます。このフライトは、おおむね東北東(真方位72度)へ向かう直線コースですので、最初の天測で、針路と同じ方位72.11度の位置の線を手に入れてチャートに記入し、まず推測航法の精度を確認したいものです。もし航法が正確なら、位置の線と予定コースは図上で重なるはずです。その後、正午の天測で確定位置を1回出し、あとは推測航法でモスクワへゴール、という作戦を立てました。モスクワ市街地は非常に大きく、かつ放射状に広がっているので、まず外すことはありません。

 さて、求める位置の線が、針路と同じ72.11度ならば…太陽は直角の位置(コクピットの右真横)に来るので、朝日が72.11+90=162.11度に見える時に測定すればOKです。私の天測計算用Excelファイルは、日時と推定緯度経度から、予測太陽方位と予測高度角を算出するように作ってありますので、ざっと位置を決めてから、何通りか時刻を打ち込むと、簡単に観測時刻が割り出せます。今回はUTC(世界時)の0906時44秒と決まりましたので、ここから離陸時刻や、機体の起動時刻を逆算します。
 この日は午前9時、ワルシャワ空港上空10000ftでモスクワに機首を向け、真大気速度280KTAS(指示対気速度=メーター読みでは245KIASくらい)で航法を開始することにしました。航法精度を確認するためには、最初の天測を30分くらいは遅らせたいのですが、正午の天測との間が短くなって、2回の測定で得られる「位置の線」の交差角(1時間の差につき15度。30度未満では不正確)が小さくなり、肝心の測位精度が悪くなります。飛行機の天文航法はこのように、とかく時間的にきゅうくつです。

 …実際のフライトでは、最初に得た位置の線が、予定コースとぴったり重なり、順調な滑り出しでした。その後、風の変化に応じて針路を微調整しながら、東ヨーロッパの平原を快適に飛びましたが、0953時(現地の正午)に南中時の太陽を測定したところ、計算上の推定位置が、常識的に予想される緯度経度から1度あまり(距離にして約70nm)も外れてしまい、びっくりしました。Excel計算表にバグがあるようで、今回は位置の線を使う航法は当てに出来ません。バックアップとして、南中時の太陽高度と時刻(グリニッジとの時差)を使う従来の方法で、緯度経度を出しました。この方法は経度が甘いのですが、後で検証したら、誤差は緯度で0.6分角(距離0.6nm)、経度で4分角(同3.2nm)という好成績。いつも、こうだといいのですが。
 正午の天測では、新たな珍現象を発見。太陽は真南(自作フライト・コードラントに装備した、180度のカーソル)に差し掛かる直前から、明らかに降下を始めていました。はて、最高高度の瞬間と真南の通過時と、どっちを「南中」と見なせばいいのでしょう。私は真南を取って計算し、ちゃんと答は合っていました。しかしこれで、FlightGearでは「南中とは、天体の見掛け高度角が最大になった瞬間である」という天文学的常識が、時には壊れていることが分かりました。

●モスクワ郊外、コクピットが炎に包まれる:
 その後、航程のほぼ中間点で、小空港MOGILEV(UMOO)の真上を通過して確定位置が得られ、予定コースをぴったり飛んでいることが分かりました。この日、私は休みでしたが…拙宅の昼食が予想より早かったため、UMOOに緊急着陸を決意。エンジンを止めて実世界の食卓に向かい…2時間あまり経ってから、放置しておいたパソコンのコクピットに戻って、エンジンを再始動し、飛行を再開しました。ここんとこ、天測の都合で倍速モードを使っていませんが、飛行中の時間経過と現実のそれが、一致するのは快適です(^^)。

 東欧からロシアの旅は、ひたすら大平原が続きますので、ほとんど洋上を飛んでいるようなものです。この日は風向風速の変化が穏やかだったため、推測航法の信頼性が高く、時折コースの修正計算を行いながら、のんびり続航しました。午後になってようやく少し雲が出てきましたが、ほぼ終日快晴。お昼にたっぷり休んだのと、高緯度地域を東に飛んでいる影響で、陽が傾くのが早く感じられます。UTCの13時半(現地16時半)ごろ、灯火が輝く大都会が見え、ドモジェドヴォ空港上空へ到達。進入コースに機体を向けるころ、ちょうど太陽が地平に掛かり、私は「モスクワ郊外の夕べ」を鼻歌で演奏しながら、3本ある平行滑走路のうち西寄りの、かなり長い32Lを選んで着陸しました。
 ここまでは、よかったのですが。
32Lに着地後、どこまで走っても、エプロンへ入ることが出来ません。誘導路は何本かあるものの、みんな滑走路に合流する直前で途切れています。FlightGearの空港平面図は、場所によって出来不出来の差が激しく、実際とかなり違う場合もありますので、私は構わず滑走路を離れ、グリーンの上を徐行してエプロンを目指しました。ところがこの日に限って、機体が馬鹿に激しく揺れるようです。そのうちに何やら、大きな音がした途端、コクピットが黄色とオレンジの炎に包まれました。

 反射的に「C」キーを押しましたが、キャノピーは開きません。パネルには「FIRE」のライトが、初めて点灯しています。燃えてからでは、遅いんですけどもね…これじゃ警告灯ならぬ「火災お陀仏灯」。機外視点に切り替えると、ピラタスPC-9M改は機首を高く空中に持ち上げ、ドンドコ燃えさかっております。例によってパーティクルを使った見事な描写で、怖いと言えば、なかなか怖いです。すぐ消火する方法もなさそうで、私は呆然として機内と機外を撮影し、アプリを終了しました。
 こう派手に愛機が燃えてしまうと、さすがに気が滅入ります。といって旅を中止するのも嫌なので、ピラタス社のロゴ入りC-130でも作って、スイスから代機を空輸するシーンを撮影して遊ぼうかと、ちょっとだけ考えました。あとで調べると、UUDDの32Lは現在、実世界では閉鎖中なのだそうです。だったら路面には、ちゃんと空中から見えるように「×」印を付けなきゃ…などと考えて、だんだん腹が立ってきたのですが、試しに南紀白浜空港で機体を起動してみると、ここも閉鎖された旧1000m滑走路に×印はないので、まぁ仕方ないか。というわけで、炎上事件はウヤムヤにしまして、旅を続行します。

 翌日、市街地西寄りのヴヌーコヴォ国際空港UUWWを経由(タッチアンドゴー)し、市北部のシェレメーチエヴォ国際空港UUEEまで移動しました。モスクワ見物のショートフライトですが、ランダム配置の建物と、環状道路や川の描画以外、まったく何もありませんでした。ロシア語のFlightGearホームページは存在するので、クレムリンや赤の広場のオブジェクトを期待していたのですが、荒涼としていて残念です。

●地図と計算表の改良再び:
 前回のベルリン=ワルシャワに引き続き、天文航法を使ってワルシャワ=モスクワ間を飛んだ結果、私の航法チャートが、まだまだ「ポーズ機能を使わない、真剣勝負の航法作業」に追いついていないことを実感し、改良を加えました。Excel計算表も、バグフィックスを兼ねて作り直します。
 当初のチャートは、Atlas画面の高緯度デフォルト表示である「Sanson Flamsteed」(サンソン図法)で印刷していたのですが、画面中央から放射状に描くコースについては、ほぼ正しい方位・距離が表示されるものの、周辺部では緯度経度軸が直交しないため、方位が不正確になります。なので「Change Projection」(投影法変更)ボタンを押し、三つの選択肢から「Equidistant Cylindrical(Local)」(正距円筒図法・局地用)を選んで使うことにしました。このモードでは緯経度線が直交し、画面縦横比も緯度によって自動計算されるため、方位はかなり正確です(メルカトル図法ほどではないですが)。距離も周辺部で精度が落ちるものの、一辺700nmの大縮尺でも、南北端で約6%の誤差で済むようです。

 いっぽう、太陽の予測高度や方位、そして機体の予測位置などを出すExcel計算表は、以前から必要機能を1画面分の広さに納める方針で作っていたのですが、これでは改造や拡張が難しいため、基本的な機能を1行に長く並べて設計し直し、現在の緯度経度(推測計算値、または手動入力の確定値。選択可能)だけを、次の行に自動コピーする仕組みにしました。これで、飛行時間や距離が予想外に延びても、途中で最終行をコピペすれば表の拡張が可能です。もっと早く、こうしたシステマチックな構造にしたかったのですが、なかなか手が回りませんでした。
 また、従来は地文航法(1区間飛んでは、地上目標を見て風の影響を知り、補正する)と推測航法(風の補正計算をしてから飛ぶ。風向風速が不明なら、仮に無風として推定位置を刻々とプロットし、後でまとめて補正)の使い分けが曖昧で、時々混乱したのですが、基本は推測航法に一本化。表計算の作業手順を、次のように再構成しました。
(1)風が変わったり、天測したり、地上目標で確定位置を得たら即、行頭に現在時刻を入力。
(2)すると、現在の推定緯度経度が表示されるので確認する。
   ただし天測や地上目標で確定位置を得た場合は、先の推定緯度経度を消し、確定位置に
   書き換える。またデータ項目名を表示するセルをクリックし、ドロップダウンリストを
   使って、表示を「今の推測緯・経度」から「■■フィックス■■」に切り替えて、ミス
   を防止する。
(3)巡航速度と、現在の風向風速を入力し、針路と飛行時間の補正値を得る。
(4)以後、この補正値が正しいものとして飛ぶ。
(5)さらに風が変わるか、確定位置が得られるたびに、新しい行に移動して再計算する。

 また従来は、1枚の計算表にすべての中継地を書き込んで、1行あたり1区間としていたのですが、これでは計算上「変針」と「風向風速の変化」を区別できず、ゴールまでの距離・方位の計算が正常に行われないため、「直線1区間につき計算表を1枚使う。変針するたびに、新しい計算表に移行する。風が変わったときは、同一の表内で改行する」という形式に整理しました。こうした改良の結果、入力と判断の効率が大きく向上し、「ポーズ無しのガチンコ航法」に対応するスピードが、ようやく確保できました。
 GPSフライトに比べると、もの凄い手間を掛けるわけですが…SID/STARを丹念に調査し、エアラインの航路やダイヤの再現にエネルギーを注がれる人が、あちこちにおられると同時に。私は「ナビゲーションとは何か」を、体で実感する方向へ注力しているわけで、まぁ楽しみ方はそれぞれです(^^;)。

●いざ、北緯61度線へ:
 いよいよ北方、「大地溝帯」の調査フライトに取り掛かります。
コースは次の通りです。マイアルバムの図もご参照いただければ幸いです。
◎モスクワ・シェレメーチエヴォ空港UUEE 55-58-22N 37-24-53E Var.009E
   ▼16.44度314.6nm(280KTASで67.4分)
△地溝帯A点 61-00-00N 40-15-10E
   ▼90度183nm(同39.2分)
△地溝帯B点 61-00-00N 46-32-45E
   北ドヴィナ川の西岸にプリヴォジノ、北にヴィチェグダ川をはさんでコトラスの町。
   ▼72.62度129.9nm(同27.8分)
◎シクティフカル空港UUYY 61-38-49N 50-50-42E Var.016E EV342ft

 上記の表に280KTASとあるのは、高度10000ftの真大気巡航速度の参考値ですが、今回は飛行速度を稼ぐため高度を20000ftまで上げて、300KTASで巡航しました。GPSやVOR航法ならもっと高く飛びますが、天文航法は地文航法を併用する(地上目標が見えれば、天測よりずっと速く、現在地が確定できる)場合が多いので、中高度か低空を飛ぶのが便利です。マイアルバムに掲載したチャートでお分かりのように、今回は途中で2回変針しますので、計算表はExcelウィンドウ内に3枚用意し、それぞれに区間の起点・終点の緯度経度と、おおむね予想される通過時刻を記入しておきます。
 今回は、AとBの中点付近で正午の観測を行うことにしましたので、離陸はUTCの0722時ごろです。これでは太陽はまだ真横に見えず、コースと重なる(推測航法の精度確認に使える)位置の線は得られません。太陽をコース真横に見る方位は106度ですが、早朝のため今の季節は太陽が低すぎ、地平に隠れてしまいます。今回は無理せず正午に1回だけ、位置の線の交差が取れればよしとします。その代わり3区間とも、湖や川などの目標物が豊富なので、地文航法の位置確定に使えそうです。

 シクティフカル空港に関する情報が少なく、万一降りられない場合に備え、代替空港を探しました。その場合はウラル山脈まで行く羽目になるので、今回は珍しく満タン(2800Lbs)で離陸です。
 UTCの0710時ごろ起動。20000ftの風向風速は25度8.8Ktで、珍しく1122ftにovercastの雲がありますが、幸いレイヤーは薄いようです。風力補正の計算結果は291Kt16.7度と出ました。
 0714時にRWY07から離陸。グルリと回って上昇し、0722時に予定コースで空港上空通過。226KIASまで加速したところで、真大気速度の指針がちょうど300KTASに達しました。機体が安定したところで、さっそく太陽にコードラントを向け、高度角を測定。結果は12.88度(0726時00秒)でして、計算表には約-5nmのインターセプト(予測高度との修正差)が表示されました。一般的に言えば許容範囲の精度ですが、離陸直後にこれだけの誤差を見せつけられるのは、ちょっと残念でもあります。推測航法と違って、天測の誤差は飛行時間とは無関係ですから、決して不自然な結果ではないのですが…。

●大地溝帯を、快調に飛ぶ:
 眼下は今回から雪景色。集落混じりの耕地が続き、凍った大河が横たわります。地図でボルガ川と判明し、ちょっと感動。0743時、燃費は3.2745nm/galと好調で、あと4時間44分(1370nm)も飛べる計算です。

 ボルガ川は間もなくリビンスコエ湖に出会い、愛機は合流点の真上を通過。これで確定位置が判明し、コースぴったりでした。0810時にはキュベンスコエ湖を通過し、また予定ぴったり。今日の推測航法は、ほぼドンピシャです。さて問題は、北緯60度30分〜61度の大地溝帯。約10分後、最悪の場合はFlightGearが止まるか、シーナリーが空白になるか。異常がなければ、V2.4.0は名作なんですけれど。
 0818時、下方に時々満月が見えては、地平が描画されて消え、落ち着かない気分を味わいました。左にヴォゼ湖が見え、いよいよ地溝帯の上空へ。HUD高度計と電波高度計の標高差がゼロになった以外、変化はありません。シーナリーは正常に生成されています…ありがたい。今のところは、異常なし。
 0828時、大地溝帯を渡り終え、北緯61度に到達。とたんに電波高度計が復活しました。以後61度線に沿って東進し、ビューの倍率を上げると、地表には東西に、かすかに段差というか、連続した斜面が確認できました。v2.4.0のシーナリーにも大地溝帯は存在しますが、取りあえずこの地域は無事、飛べています。

 UTCの0849時49秒に正午の天測。太陽高度角は11.64度で、従来の子午線高度緯度法(グリニッジとの時差を併用)では北緯60度59.95分、東経43度32.2分と出ました。推測経度は44度で、ちょっと差があります。いっぽう、位置の線の交点から出した現在地は、北緯61度0.01分、東経43度35分。ちなみにスクリーンショットで確保しておいた「正解」は、東経43度53分55秒でした。マイアルバムの図に、これらの観測結果を黒字で記入しておきましたが、緯度は事実上一致し、経度はかなりばらついています。2種類の天測で得た位置より、推測航法の方が高精度という結果になってしまい、ちょっと複雑な気分です。
 0905時、北ドヴィナ川を通過。計画通り72.6度に変針し、すぐ風向風速を調べて打ち込み、71.06度の修正針路を得て続航。万事快調で、0831時にはシクティフカルに到着の予定です。
 0926時、ほぼ真正面にABN(飛行場灯台)が見え、やったね…という気分。そのまま空港上空に乗り入れたところ、滑走路の端を通過しまして、航法精度の高さが確認できました。

 シクティフカルは、ロシアの最果てによくある、林業と鉱業の街です。気が遠くなるような大平原を、大きな川が這い回り。支流との合流点に小さな市街が張り付いて、その真ん中付近に、粗末だが滑走路の長い空港が、騒音問題もヘッタクレも無く、デーンと座っています。どうせ寒いんだから、みんな固まって住もうよ…みたいな構造の街でありますが、だだっ広いモスクワよりは、どこか温かな雰囲気に見えました。
 パワーアイドルで降下中、低空では雲量が増え、いったん滑走路をロストしましたが、補助的にILSとNDBを見て再び空港を視認。うまく着陸して、ランプイン。燃料残は723Lbs(109.5gal)×2でした。

●帰ってきたUFO…北半球全域を探査:
 大地溝帯のフライトに俄然、展望が見えてきましたので、他の地域も飛んでみることにします。
今年2月の大地溝帯発見時には、北半球を取り巻くベルト状の谷のうち5カ所をピックアップして、上空や周辺を無事に飛べるかどうか調べました。その結果、
(1)シベリアのヤクーツク空港UEEEから、レナ川沿いに南下し、大地溝帯に接近。
(2)アラスカ西端フーパーベイPAHPから、大地溝帯を横断して南方のCFKへ。
…のフライトで、何度トライしても、地形空白と異常終了が発生しました。特に(2)のほうは、GPSに空港コードを入力しただけで落ちる有様でした。これ以外にもシベリアや中国の広域で、異常が相次ぎました。

 今回、まずこの2カ所を再探査しましたが、ヤクーツクからのフライトは、この地域としては初めてシーナリー生成の異常もなく、異常終了なしに270nmを南下して、アルダン空港UEEAの場所に到着しました。「場所」と書いたのは、Atlas画面にある空港がシーナリー上には現れなかったからですが、起動時の空港リストにも出ないので、現在のシーナリーデータからは抹消されている可能性が大です。
 また(2)は、海岸の空港から順調に洋上を飛んで、目的の小空港に着陸しました。その間の海岸線の地形タイルが一部非表示で、実際よりも広く海が広がりましたが、事故なく飛べることは確認できました。

 もっと多数の地域を調べたいものですが、何カ所飛べば安全、という線引きは不可能ですから、少し違った角度でテストする必要を感じました。そこで思いついたのが、一種の無人探査です。UFOを自動操縦で大地溝帯上空に放ち、どこまでも東西に飛ばして、異常終了が起きるかどうか試すもので、睡眠中に実施可能なため、手間が掛からない…という大きなメリットがあります。シーナリーはTerrasyncで自動取得しますので、必要なら後で調べることも出来ます。
 結果のみ言いますと、シクティフカルを発進したUFOは、大地溝帯の中央に当たる北緯60度45分を維持し、真方位90度、速度約500KIASで、2日に分けて20時間ほど飛び続けまして、無事に北半球を一周し、出発点に戻ってきました(特に好きな機体ではないけれど、帰還すると結構、かわいいと感じました)。大地溝帯に沿って行う飛行と、先にご紹介した横断飛行はやや性格が異なりますが、これで大地溝帯上空は、全域にわたって事故なく飛行が可能だと、見なしてよかろうと考えています。
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